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帯状疱疹が背中に出たときの画像と症状・治療法を解説

背中がピリピリ・ズキズキ…それ、帯状疱疹かもしれません。

放置すると慢性的な神経痛(帯状疱疹後神経痛)に移行するリスクがあり、治療が遅れるほど後遺症が残りやすくなります。この記事を読めば、「今すぐ病院に行くべきか」が3分でわかります。

🗣️
こんな症状、心当たりありませんか?

「背中がじわじわ痛い…」「なんか赤いブツブツが出てきた…」
👉 それ、帯状疱疹のサインかもしれません!

🚨 発症から72時間が勝負!

治療開始が遅れると後遺症リスクが急上昇します

📋 この記事でわかること

  • ✅ 背中の帯状疱疹の見た目・症状の特徴
  • 発症72時間以内に始めるべき治療
  • ✅ 後遺症(神経痛)を防ぐためのポイント
  • ✅ 予防ワクチン(効果約97%)の最新情報

目次

  1. 帯状疱疹とはどんな病気か
  2. 帯状疱疹が背中に出やすい理由
  3. 背中に出た帯状疱疹の見た目・画像的特徴
  4. 発症から回復までの経過と症状の変化
  5. 背中の帯状疱疹に特有の注意点
  6. 帯状疱疹の診断方法
  7. 帯状疱疹の治療法
  8. 帯状疱疹後神経痛(PHN)とは
  9. 帯状疱疹を早く治すためのセルフケア
  10. 帯状疱疹ワクチンによる予防
  11. こんなときはすぐに受診を
  12. まとめ

この記事のポイント

背中の帯状疱疹は発症72時間以内の抗ウイルス薬開始が重要で、放置すると帯状疱疹後神経痛に移行するリスクがある。50歳以上にはシングリックスワクチン(予防効果約97%)による予防が推奨される。

💡 帯状疱疹とはどんな病気か

帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(Varicella-Zoster Virus:VZV)が引き起こす感染症です。子どもの頃に水ぼうそう(水痘)にかかった経験がある方は、体内の神経節にこのウイルスが潜伏しています。水ぼうそうが治った後も、ウイルスは完全に排除されるわけではなく、脊髄や脳幹の神経節の中で眠った状態になっています。

加齢・過労・ストレス・病気・免疫抑制剤の使用などによって免疫機能が低下すると、ウイルスが再び活動を始めます。再活性化したウイルスは感覚神経に沿って皮膚の方向へ移動し、その神経が支配する皮膚領域(デルマトーム)に炎症を起こします。これが帯状疱疹です。

帯状疱疹は日本では年間約60〜70万人が発症すると推計されており、50歳以降になると発症リスクが急激に高まります。80歳までには約3人に1人が経験するとされるほど一般的な病気です。年齢を重ねると免疫機能が自然に低下するため、高齢者ほど注意が必要ですが、30〜40代の働き盛りの世代でも疲労やストレスをきっかけに発症するケースは珍しくありません。

Q. 帯状疱疹が背中に出やすい理由は何ですか?

背中を含む体幹(胸・腹・背中)への帯状疱疹発症は全体の約50〜60%を占め、最多部位です。胸部・腰部に脊髄神経節が多く集まり神経の走行範囲が広いことに加え、背中は自分では見えにくいため発見が遅れやすいという問題もあります。

📌 帯状疱疹が背中に出やすい理由

帯状疱疹はどの部位にも発症しますが、体幹(胸・腹・背中)への発症がもっとも多く、全体の約50〜60%を占めるといわれています。中でも背中は胸部と合わせた「胸部皮節」に含まれ、発症頻度が高い領域です。

この理由として、胸部・腰部の脊髄神経節が多く集まっていること、神経の走行が広い範囲にわたること、そして加齢や日常的な姿勢の維持による神経への負担が挙げられます。また、背中は自分では見えにくい部位であるため、皮膚症状が出始めてからも気づくのが遅れる傾向があり、受診タイミングが遅くなりやすいという問題もあります。

帯状疱疹が背中に出る場合、左右どちらか一方の肩甲骨周辺から脇腹にかけて、あるいは腰部から側腹部にかけて帯状に広がることが多いです。背骨(脊椎)の中央から外側へ向かって神経の走行に沿って発疹が広がるのが特徴的なパターンです。

✨ 背中に出た帯状疱疹の見た目・画像的特徴

帯状疱疹の皮膚症状は段階的に変化していきます。それぞれの段階での見た目をていねいに理解しておくことで、早期発見・早期治療につながります。

✅ 初期(発疹が出る前)

皮膚に目立った変化が現れる前に、背中の一部にピリピリ・チクチクとした異様な感覚が出てくることがほとんどです。この段階では皮膚に何も見えないため、筋肉痛や肩こり、あるいは内臓の問題と勘違いしてしまうことがあります。発疹が出るまでの期間は個人差がありますが、1〜5日程度であることが多いです。

📝 発赤期(赤みが出始める)

神経痛に続いて、背中の皮膚に赤みのある斑点(紅斑)が現れ始めます。この時点では皮膚が赤くなっている程度で、触ると少しざらついた感じがする場合もあります。赤みは背中の左右どちらか一方のみに現れるのが大きな特徴で、背骨を中心線として左右対称に広がることは基本的にありません。この左右非対称性は帯状疱疹を疑う重要なポイントです。

🔸 水疱形成期(水ぶくれが形成される)

赤みが出てから1〜3日ほどすると、その上に複数の小さな水疱(水ぶくれ)が群がるように集まって現れます。個々の水疱は直径2〜5mm程度で、透明な液体が詰まった外観をしています。複数の水疱が集まって「群発水疱(ぐんぱつすいほう)」と呼ばれる状態を形成し、これが帯状疱疹に特徴的な見た目です。背中の場合、このような群発水疱が脇腹から背中にかけて帯状にいくつか並んで出現することが多く、まるで帯を巻いたような形になります。これが「帯状疱疹」という名称の由来です。

⚡ 膿疱期・痂皮期(膿みや瘡蓋に変化)

水疱が出現してから数日後、水疱の中の液体が濁って膿疱(のうほう)になることがあります。さらに数日たつと水疱や膿疱が破れ、びらん(ただれ)になった後、乾燥してかさぶた(痂皮)が形成されます。この段階になると感染力がほとんどなくなり、痛みも徐々に和らいでくる方が多いです。ただし、かさぶたが剥がれた後も神経痛が残ってしまうケースがあります。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、背中のピリピリとした違和感や痛みを「疲れや肩こりだろう」と数日間様子を見た後に受診される患者さまが少なくなく、早期治療の大切さを改めて感じています。帯状疱疹は発症から72時間以内の抗ウイルス薬の開始が、その後の経過を大きく左右しますので、背中の片側だけに続く原因不明の痛みや違和感があれば、皮疹が出ていない段階でもどうか早めにご相談ください。また、発症後の後遺症である帯状疱疹後神経痛を防ぐためにも、50歳以上の方にはワクチンによる予防接種を積極的にお勧めしています。

Q. 帯状疱疹の皮膚症状はどのように変化しますか?

帯状疱疹の皮膚症状は段階的に変化します。まず背中の片側に赤みが現れ、1〜3日後に直径2〜5mmの透明な水疱が群れを成して出現します。その後、水疱が濁って膿疱となり、破れてびらんになった後にかさぶたが形成され、発症から3〜4週間程度で皮膚が回復します。

🔍 よくある質問

帯状疱疹が背中に出たとき、最初にどんな症状が現れますか?

最初は皮膚に目立った変化がなく、背中の片側にピリピリ・チクチクした異様な感覚や鈍痛が現れます。この前駆症状は1〜5日程度続いた後、赤みや水ぶくれが出てきます。筋肉痛や肩こりと間違えやすいため、背中の片側だけに原因不明の痛みが続く場合は帯状疱疹を疑いましょう。

帯状疱疹の治療はいつまでに始めれば効果的ですか?

発症から72時間以内、できれば48時間以内に抗ウイルス薬を開始することが重要です。早期に治療を始めることで、皮疹の広がりを抑え、痛みの期間を短縮し、帯状疱疹後神経痛への移行リスクを下げることができます。アイシークリニックでも、早めの受診をお勧めしています。

帯状疱疹後神経痛とはどのような状態ですか?

帯状疱疹の皮疹が治癒した後も、3カ月以上にわたって痛みが続く状態です。焼けるような感覚や、衣服が触れるだけで痛む症状などが現れ、日常生活や睡眠に大きな支障をきたします。高齢者や治療開始が遅れた方に発症リスクが高く、背中に残ると姿勢を保つだけでも痛みが出ることがあります。

帯状疱疹のワクチンには種類がありますか?どちらがおすすめですか?

現在日本では2種類が使用可能です。乾燥弱毒生水痘ワクチン(1回接種・予防効果約50〜60%)と、組換えサブユニットワクチン・シングリックス(2回接種・予防効果約97%)があります。シングリックスは費用が高めですが予防効果が高く、帯状疱疹後神経痛の予防にも有効です。詳しくは当院にご相談ください。

帯状疱疹は人にうつりますか?日常生活で気をつけることは?

水疱内の液体にウイルスが含まれており、水ぼうそうにかかったことがない人や免疫が低下している人(妊婦・乳幼児など)への感染リスクがあります。患部を衣服で覆い、水疱を引っ掻いたりつぶしたりしないことが大切です。かさぶたが形成されると感染力はほぼなくなります。空気感染のリスクは低いとされています。

🌟 背中の帯状疱疹の見た目まとめ

背中に出た帯状疱疹を画像的に観察すると、以下の特徴が確認できます。背中の左右どちらか一方のみに出現する。脊椎から外側(脇腹)に向かって弧を描くように広がる。赤みのある皮膚の上に、透明または半透明の水疱が密集して出現する。水疱の大きさは不揃いで、群れを成して集まっている。進行するとかさぶたに変化し、皮膚がまだら状になる。これらの特徴を覚えておくと、自分や家族に同様の症状が出たときに帯状疱疹の可能性を疑い、早めに受診する判断ができます。

💪 発症から回復までの経過と症状の変化

帯状疱疹の経過は一般的に3〜4週間程度です。ただし年齢や免疫状態、治療開始のタイミングによって大きく異なります。

発症前1〜5日は、皮膚症状が現れる前から神経が刺激されることによる前駆症状として、背中のピリピリ感・灼熱感・鈍痛・過敏感などが出てきます。この時期はまだ発疹がないため、帯状疱疹と気づかれにくいです。

発症1〜3日目には赤みが出始め、その後数日以内に水疱が形成されます。この時期に痛みがもっとも強くなることが多く、夜も眠れないほどの強い痛みを訴える方もいます。

発症1〜2週間後には水疱が膿疱化したり、破れたりしてびらんになります。痛みはまだ続いていることが多いです。

発症2〜4週間後にはかさぶたが形成され、徐々に皮膚が回復していきます。適切な治療を受けていれば、この頃には痛みも軽減してくることが多いです。ただし、皮膚が治った後も神経痛が残る「帯状疱疹後神経痛(PHN)」に移行する場合があります。

🎯 背中の帯状疱疹に特有の注意点

背中という部位の特性から、帯状疱疹に関していくつかの注意点があります。

💬 自分では気づきにくい

背中は自分では直接見えないため、痛みは感じていても皮膚の変化に気づくのが遅れることがあります。入浴時に鏡を使って確認するか、家族に見てもらう習慣をつけることが大切です。「背中が痛い」「背中がピリピリする」という症状が数日続いている場合は、皮膚症状の有無を確認してみてください。

✅ 内臓疾患と誤認されることがある

背中の痛みは、腎臓・心臓・肺・膵臓など内臓疾患によっても引き起こされます。皮疹が出る前の前駆痛の段階では、帯状疱疹と内臓疾患の区別が難しいことがあります。内科を受診して「異常なし」と言われた後に帯状疱疹と判明するケースも少なくありません。背中の痛みが続く場合は、皮膚科または内科でしっかり診てもらうことが大切です。

📝 衣服による摩擦で症状が悪化することがある

背中は衣服が常に触れている部位です。帯状疱疹の皮膚は非常に敏感になっているため、下着や衣服の摩擦が痛みを悪化させることがあります。素材はできるだけ柔らかくて刺激の少ないものを選ぶようにしましょう。

🔸 背中の広範囲に広がることがある

背中の神経は広い範囲に分布しているため、皮疹が背中から脇腹・胸部・腹部にかけて大きく広がることがあります。特に免疫機能が低下している方では、発疹の範囲が広くなる傾向があります。

Q. 帯状疱疹後神経痛はどんな症状で、なぜ怖いのですか?

帯状疱疹後神経痛(PHN)は、皮疹が治癒した後も3カ月以上痛みが続く合併症です。焼けるような感覚・衣服が触れるだけで痛むアロディニア・電撃痛などが現れ、日常生活や睡眠に大きな支障をきたします。背中に残ると姿勢を保つだけで痛みが出ることもあり、高齢者や治療が遅れた方に発症リスクが高まります。

💡 帯状疱疹の診断方法

帯状疱疹の診断は主に皮膚の症状と問診によって行われます。典型的な皮疹(片側性の帯状に配列した群発水疱)が見られれば、視診のみで診断が可能なことがほとんどです。

ただし、皮疹が非典型的であったり、前駆痛のみの段階であったりする場合には、以下の検査が行われることがあります。

ウイルス学的検査として、水疱内容物を採取してPCR法でウイルスDNAを検出する方法や、Tzanck試験(ツァンク試験)という古典的な細胞学的検査が用いられることがあります。血液検査では、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する抗体価を測定することもあります。IgM抗体の上昇は急性期感染を示し、診断の補助になります。

診断は皮膚科で行うのが最も適切ですが、前駆痛のみで皮膚科を受診した場合でも、丁寧な問診や診察によって経験豊富な医師なら帯状疱疹を疑うことができます。「背中が痛い」「ピリピリした感じがある」という方は、内科だけでなく皮膚科への受診も検討してみてください。

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📌 帯状疱疹の治療法

帯状疱疹の治療で最も重要なのは、抗ウイルス薬の早期投与です。発症から72時間以内(できれば48時間以内)に抗ウイルス薬を開始することで、ウイルスの増殖を抑え、皮疹の範囲拡大を防ぎ、疼痛期間を短縮し、帯状疱疹後神経痛への移行リスクを下げることができます。

⚡ 抗ウイルス薬

日本で帯状疱疹の治療に用いられる主な抗ウイルス薬には、アシクロビル(商品名:ゾビラックスなど)、バラシクロビル(商品名:バルトレックスなど)、ファムシクロビル(商品名:ファムビルなど)などがあります。いずれも経口薬として1日複数回、7〜10日間服用します。免疫が著しく低下している患者さんや重症例では、入院のうえで点滴投与(アシクロビル点滴静注)が行われることもあります。

🌟 痛みのコントロール(鎮痛療法)

帯状疱疹では皮膚症状だけでなく、神経の炎症による強い痛みが問題になります。痛みに対しては以下の薬剤が使われます。

アセトアミノフェンやNSAIDs(非ステロイド性抗炎症薬)は軽度から中等度の痛みに使用されます。オピオイド鎮痛薬(トラマドールなど)は強い痛みがある場合に処方されることがあります。プレガバリン・ガバペンチンは神経障害性疼痛に効果があるとされる薬剤で、帯状疱疹による神経痛にも用いられます。三環系抗うつ薬(アミトリプチリンなど)も神経痛の治療に使われることがあります。

💬 局所療法

皮膚の水疱・びらんに対しては、外用の抗ウイルス薬クリームや、亜鉛華軟膏・ゲーベンクリームなどの外用薬が使われることがあります。細菌感染が合併している場合は抗生物質の外用薬や内服薬が必要になることもあります。

✅ 神経ブロック療法

痛みが強い場合や、帯状疱疹後神経痛を予防する目的で、神経ブロック(硬膜外ブロックや肋間神経ブロックなど)が行われることがあります。背中・胸部の帯状疱疹では硬膜外ブロックや肋間神経ブロックが適応となる場合があり、麻酔科・ペインクリニックで施術が行われます。

✨ 帯状疱疹後神経痛(PHN)とは

帯状疱疹後神経痛(Postherpetic Neuralgia:PHN)は、帯状疱疹の皮疹が治癒した後も3カ月以上にわたって痛みが持続する状態を指します。帯状疱疹の合併症の中でも最も頻度が高く、患者さんのQOL(生活の質)を大きく損なう深刻な問題です。

PHNを発症するリスク因子として、高齢(特に50歳以上)、発症時の痛みが強い、発疹の範囲が広い、免疫機能が低下している、抗ウイルス薬の開始が遅れたなどが挙げられます。

PHNの痛みは非常に多様で、ピリピリ・ジンジンとした焼けるような感覚、衣服が触れるだけで痛む(アロディニア)、突き刺すような電撃痛などがあります。これらの痛みは日常生活・睡眠・仕事・社会活動に多大な影響を与えます。

背中にPHNが残ると、姿勢を保つだけで痛みが出たり、椅子に座ることも辛くなったりするケースがあります。背中の広い範囲に神経痛が残ることで、活動が著しく制限される方も少なくありません。

PHNの治療には、プレガバリン・ガバペンチン、三環系抗うつ薬、リドカインテープ(ペンレス)、カプサイシン外用薬(ジュクシオ)、オピオイド鎮痛薬などが用いられます。神経ブロック療法もPHNの治療に有効な場合があります。いずれにしても治療に時間がかかることが多く、早期の帯状疱疹治療によってPHNへの移行を防ぐことが最善策です。

Q. 帯状疱疹ワクチンの種類と予防効果を教えてください

日本では2種類の帯状疱疹ワクチンが使用可能です。乾燥弱毒生水痘ワクチンは1回接種で予防効果約50〜60%、費用は8,000〜10,000円程度です。一方、組換えサブユニットワクチン(シングリックス)は2回接種で予防効果約97%、帯状疱疹後神経痛の予防効果も約90%以上と非常に高く、50歳以上に特に推奨されています。

🔍 帯状疱疹を早く治すためのセルフケア

医師の指示に従った薬物療法と並行して、日常生活でのケアも回復を助けます。

📝 安静と十分な休養

帯状疱疹は免疫機能の低下が引き金となる病気です。仕事や家事を無理して続けると回復が遅くなり、症状が長引く原因になります。急性期は特に安静を保ち、体への負担を最小限にすることが大切です。睡眠を十分にとることも回復に欠かせません。

🔸 患部を清潔に保つ

水疱が破れてびらんになった部分は、二次感染(細菌感染)を防ぐために清潔に保つことが重要です。入浴は医師の指示に従いながら行い、患部はこすらずに優しく洗い流す程度にしましょう。入浴が難しい時期は、医師に相談して適切なケア方法を教えてもらいましょう。

⚡ 患部を引っ掻かない・つぶさない

かゆみや不快感があっても、水疱を引っ掻いたりつぶしたりするのは絶対に避けてください。二次感染を引き起こしたり、傷跡が残りやすくなったりします。また、水疱の内容物にはウイルスが含まれているため、水疱が破れて他の部位に触れると感染が広がる可能性があります。

🌟 栄養バランスのよい食事

免疫機能の回復を助けるために、たんぱく質・ビタミン・ミネラルをバランスよく摂ることが大切です。特に抗酸化作用のあるビタミンC・E、免疫機能に関わる亜鉛・セレンを含む食品(緑黄色野菜、魚介類、ナッツ類など)を意識して取り入れましょう。

💬 ストレスの管理

精神的なストレスは免疫機能を低下させ、ウイルスの活性化を助長する可能性があります。療養期間中は無理のない範囲でリラクゼーションを取り入れ、心身ともに安らげる環境を整えることが助けになります。

✅ 感染予防のための注意

水疱から滲み出る液体にはウイルスが含まれています。水痘(水ぼうそう)にかかったことがない人や、免疫が低下している人(妊婦・乳幼児・高齢者・免疫抑制剤を使用している人)と密接に接触することは避けてください。患部を露出させないよう服で覆うようにしましょう。なお、空気感染のリスクは低く、かさぶたが形成されれば感染力はほぼなくなります。

💪 帯状疱疹ワクチンによる予防

帯状疱疹は一度治ったとしても、免疫力が下がれば再発することがあります。また、初めて発症した後の再発や、そもそも発症すること自体を防ぐために、帯状疱疹ワクチンの接種が有効です。

現在日本では、2種類の帯状疱疹ワクチンが使用可能です。

📝 乾燥弱毒生水痘ワクチン(ビケン)

生ワクチンで、1回接種で済みます。帯状疱疹の発症予防効果は約50〜60%程度とされており、効果の持続期間は数年程度と考えられています。保険適用はなく自費診療となりますが、比較的費用が抑えられます(接種費用はクリニックによって異なりますが、目安として8,000〜10,000円程度)。

🔸 組換えサブユニットワクチン(シングリックス)

不活化ワクチンの一種で、2回接種(2カ月間隔)が必要です。帯状疱疹の発症予防効果は約97%(50歳以上)と非常に高く、帯状疱疹後神経痛の予防効果も約90%以上とされています。効果は少なくとも10年以上持続するとのデータがあります。費用は2回分で50,000〜60,000円程度(自費)と高額ですが、予防効果の高さから選ぶ方が増えています。

特に50歳以上の方、過去に帯状疱疹を発症したことがある方、ストレスが多い生活をしている方、免疫機能に不安がある方には、ワクチン接種を積極的に検討することをお勧めします。ワクチンの種類・副反応・費用・接種スケジュールについては、受診するクリニックの医師に相談してみてください。

🎯 こんなときはすぐに受診を

帯状疱疹は早期治療が何より重要です。以下のような症状・状況に当てはまる場合は、迷わず医療機関を受診してください。

背中・体の片側にだけ、原因不明のピリピリした痛みや違和感が数日以上続く場合は、皮疹が出ていなくても帯状疱疹の前駆症状の可能性があります。背中の片側に赤い発疹や水ぶくれが出てきた場合は、できるだけ速やかに皮膚科を受診してください。発症から72時間以内に抗ウイルス薬を開始できるかどうかが、その後の経過を大きく左右します。

顔(目・耳のまわり)に発疹が出ている場合は特に急を要します。目まわりの帯状疱疹(眼部帯状疱疹)では角膜炎・結膜炎・ぶどう膜炎などを合併して視力障害が残ることがあり、早急な眼科受診も必要です。耳まわりの帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)では顔面神経麻痺・難聴・めまいを引き起こすことがあり、できるだけ早く耳鼻咽喉科・皮膚科を受診してください。

高熱がある、発疹の範囲が非常に広い、意識が混濁するなどの重篤な症状がある場合は、入院治療が必要な可能性があります。すぐに救急医療機関を受診してください。

また、皮疹が治った後も3カ月以上痛みが続く場合は、帯状疱疹後神経痛の可能性が高いため、ペインクリニックや皮膚科・神経内科への受診を検討してください。

💡 まとめ

帯状疱疹は、子どもの頃に水ぼうそうにかかった人であれば誰でも発症するリスクがある身近な感染症です。背中は帯状疱疹がもっとも発症しやすい部位のひとつであり、自分では見えにくいという特性から発見が遅れがちです。初期症状として背中の片側にピリピリとした異様な痛みや違和感が出た時点で帯状疱疹を疑い、その後に皮膚の変化(赤みや水ぶくれ)が現れたら、速やかに皮膚科を受診することが大切です。

発症から72時間以内に抗ウイルス薬を開始することが、皮疹の広がりを抑え、痛みの期間を短縮し、帯状疱疹後神経痛への移行を予防するうえで最も重要なポイントです。「背中の痛みや不思議な感覚が数日続いている」「背中に見慣れない発疹が出てきた」という場合は、自己判断せずに医師に診てもらいましょう。

また、50歳以上の方を中心に、帯状疱疹ワクチンによる予防接種も非常に有効な手段です。特に組換えサブユニットワクチン(シングリックス)は高い予防効果が示されており、帯状疱疹後神経痛の予防にも役立ちます。帯状疱疹について気になる点がある方、ワクチン接種を検討している方は、アイシークリニック大宮院にお気軽にご相談ください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 帯状疱疹の診断基準・治療ガイドライン(抗ウイルス薬の選択、帯状疱疹後神経痛の定義と治療方針など)
  • 厚生労働省 – 帯状疱疹ワクチンの種類・接種対象・予防効果に関する公式情報(シングリックス・生ワクチンの比較含む)
  • 国立感染症研究所 – 水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の疫学データ(国内発症者数・年齢別リスク・感染経路など)

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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