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唇の荒れにステロイドは効果的?正しい使い方と注意点を解説

唇が荒れてカサカサする、皮がむけてしまう、ひどいときには出血までしてしまう…そんな経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。唇の荒れはありふれた悩みのように思われがちですが、なかなか治らずに長引いてしまうことも少なくありません。そんなとき、「ステロイドを使えば早く治るのでは?」と考える方もいるかもしれません。ステロイドは皮膚科でよく処方される薬ですが、唇に使っても本当に大丈夫なのか、副作用はないのか、不安に思う方もいるでしょう。この記事では、唇の荒れの原因から、ステロイドの効果と正しい使い方、使用時の注意点、そして医療機関での治療法まで、わかりやすく解説していきます。


目次

  1. 唇の荒れとはどのような状態か
  2. 唇が荒れる主な原因
  3. ステロイドとはどのような薬か
  4. 唇の荒れにステロイドは効果的か
  5. ステロイドの強さのランクと唇への使用
  6. 唇へのステロイド使用時の注意点
  7. ステロイドを使ってはいけないケース
  8. 唇の荒れに使える市販薬とセルフケア
  9. 医療機関での治療法
  10. 唇の荒れを予防するためのポイント
  11. まとめ

この記事のポイント

唇の荒れへのステロイド使用は原因次第で、接触性皮膚炎には有効だが、単純乾燥には不適切で、口唇ヘルペスや感染症には禁忌。市販薬の唇への使用は推奨されず、皮膚科での正確な診断と処方が安全。

🎯 唇の荒れとはどのような状態か

唇の荒れは、医学的には「口唇炎(こうしんえん)」と呼ばれることがあります。唇の皮膚はほかの部位と比べて非常に薄く、皮脂腺がないため乾燥しやすい構造になっています。また、食事や会話、表情の変化など、日常的に動かす部位であることから、摩擦や刺激を受けやすい場所でもあります。

唇の荒れの症状としては、カサカサとした乾燥感、皮むけ、赤み、ひび割れ、腫れ、かゆみ、痛みなどが挙げられます。軽度のものであれば市販のリップクリームを塗ることで改善することが多いですが、症状が重かったり長引いたりする場合は、何らかの皮膚疾患が関与している可能性があります。

唇の荒れは一時的なものから慢性的なものまでさまざまで、原因によって対処法が異なります。まずは自分の唇の荒れがどのような状態にあるのかを把握することが大切です。

Q. 唇の荒れにステロイドは効果がありますか?

唇の荒れへのステロイドの効果は原因によって異なります。接触性皮膚炎などの炎症が原因であれば有効ですが、単純な乾燥には適していません。また口唇ヘルペスや細菌・真菌感染がある場合は使用禁忌です。自己判断での使用は避け、皮膚科で正確な診断を受けることが重要です。

📋 唇が荒れる主な原因

唇の荒れを引き起こす原因はいくつか考えられます。それぞれの原因を理解することで、適切なケアや治療を選択することができます。

🦠 乾燥

最も一般的な原因が乾燥です。唇には皮脂腺がないため、もともと潤いを保ちにくい構造になっています。秋から冬にかけての乾燥した季節や、エアコンによる室内の乾燥、口呼吸による水分の蒸発などが乾燥を引き起こします。乾燥した状態が続くと、唇の表面の皮がむけやすくなり、ひび割れから出血することもあります

👴 唇をなめる・触る癖

唇が乾燥すると、無意識に唇をなめてしまう方が多いですが、これが逆効果になることがあります。唾液には消化酵素が含まれており、唇の皮膚を刺激してしまうのです。なめた直後は一時的に潤ったように感じますが、唾液が蒸発するときに唇の水分も一緒に奪われてしまい、さらに乾燥が悪化するという悪循環に陥ります。また、唇を手で触ったり、皮をむいたりする癖も炎症の原因になります。

🔸 接触性皮膚炎(かぶれ)

リップクリームや口紅、歯磨き粉、食べ物などに含まれる成分に対してアレルギー反応や刺激反応が起きることで、唇が荒れることがあります。これを接触性皮膚炎といいます。特定の成分に反応するアレルギー性のものと、刺激による非アレルギー性のものがありますが、どちらも原因となる物質を避けることが基本的な対処法になります。

💧 栄養不足

ビタミンB群(特にビタミンB2やビタミンB6)が不足すると、口の周りや唇が荒れやすくなることが知られています。口角炎(口の端が切れる状態)も同様にビタミンB不足が関係していることが多く、食生活の偏りが唇の荒れを引き起こすことがあります。

✨ 紫外線による影響

唇は顔の中でも紫外線を受けやすい部位の一つです。紫外線によるダメージが蓄積されると、唇の皮膚が荒れたり、色素沈着が起きたりすることがあります。夏だけでなく、一年を通じて紫外線対策を意識することが大切です。

📌 皮膚疾患

アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎、乾癬などの皮膚疾患が唇に影響することもあります。また、ヘルペス(口唇ヘルペス)はウイルスが原因の疾患で、唇の周りに水ぶくれや潰瘍が形成されます。このような疾患が関与している場合は、皮膚科での適切な治療が必要です。

▶️ 薬の副作用

一部の薬(降圧薬、利尿薬、ニキビ治療薬のレチノイドなど)の副作用として口唇乾燥や炎症が起こることがあります。服用している薬がある場合は、その影響も考慮に入れる必要があります。

💊 ステロイドとはどのような薬か

ステロイドとは、副腎皮質ホルモンと呼ばれるホルモンを人工的に合成した薬の総称です。体内でも自然に産生されているホルモンの一種であり、炎症を抑える、免疫反応を抑制するなどの強力な作用を持っています。

皮膚科で使われるステロイド外用薬(塗り薬)は、炎症を起こしている皮膚に直接塗ることで、赤み・かゆみ・腫れなどの症状を速やかに改善させる効果があります。湿疹、皮膚炎、アトピー性皮膚炎など、さまざまな皮膚疾患の治療に広く使われており、適切に使用すれば非常に有効な薬です。

ただし、ステロイドには副作用もあるため、正しい使い方を守ることが大切です。特に皮膚が薄い部位や粘膜に近い部位での使用は、より慎重に行う必要があります。唇はまさにこのような部位にあたるため、使用には注意が必要です。

Q. 市販のステロイド薬を唇に使っても大丈夫ですか?

市販のステロイド外用薬の多くは、唇への使用を避けるよう明記されており、推奨されていません。唇は皮膚が非常に薄くステロイドが吸収されやすいため、副作用リスクが高まります。アイシークリニックを含む皮膚科で診断を受け、医師に適切なランクのものを処方してもらうことが安全です。

🏥 唇の荒れにステロイドは効果的か

唇の荒れにステロイドが効果的かどうかは、荒れの原因によって異なります。

炎症が主な原因の場合、たとえば接触性皮膚炎(かぶれ)や湿疹性の口唇炎では、ステロイド外用薬は炎症を抑える効果があり、症状の改善に役立ちます。赤みやかゆみ、腫れといった炎症症状が強い場合は、医師の判断のもとでステロイドが処方されることがあります。

一方で、単純な乾燥による唇の荒れにはステロイドは適していません。乾燥が原因の場合は、保湿ケアが基本的な対処法であり、ステロイドを塗っても根本的な解決にはなりません。むしろ、不必要にステロイドを使用することで副作用のリスクが生じる可能性があります。

また、口唇ヘルペスがある場合はステロイドの使用は禁忌とされています。ウイルスによる感染症にステロイドを使用すると、免疫が抑制されてウイルスが増殖しやすくなり、症状が悪化することがあります。

このように、ステロイドは万能薬ではなく、原因に応じた使い分けが重要です。自己判断でのステロイド使用は避け、皮膚科を受診して医師に診断してもらうことが最善の選択といえます。

⚠️ ステロイドの強さのランクと唇への使用

ステロイド外用薬には、強さによって5つのランクがあります。弱い順から「ウィーク」「マイルド」「ミディアム」「ストロング」「ベリーストロング」と分類されており、それぞれ適した部位や疾患があります。

唇は皮膚が非常に薄く、粘膜に近い部位です。このような部位では、ステロイドが吸収されやすいため、一般的には弱めのランク(ウィークやマイルド)のものが使用されます。具体的には、ウィークやマイルドのランクが選ばれることが多く、顔や首などの薄い皮膚の部位に処方されるのと同様の考え方です。

ただし、どのランクのステロイドを使うかは、症状の程度や患者さんの状態によって医師が判断するものであり、自己判断で市販のステロイド薬を唇に使うことは推奨されません。市販のステロイド外用薬にも「唇には使用しないこと」と記載されているものが多く、使用できる部位が限定されています。

また、ステロイドを顔や唇に長期間使用すると、皮膚が薄くなる「皮膚萎縮」や、血管が目立つようになる「毛細血管拡張」、ニキビに似た「ステロイド酒さ」などの副作用が起こりやすくなります。唇周辺は特に目立つ部位であるため、このような副作用には特別な注意が必要です。

🔍 唇へのステロイド使用時の注意点

医師からステロイドが処方された場合でも、唇への使用にはいくつかの注意点があります。正しく使用することで、副作用のリスクを最小限にしながら治療効果を得ることができます。

🔹 指示された量を守る

ステロイドは「少し多めに塗った方が効きそう」と思われがちですが、必要以上に多く塗ることで副作用のリスクが高まります。医師や薬剤師から指示された量を守って使用することが大切です。一般的に、指先の第一関節分の量(フィンガーチップユニット)を目安に処方されることが多いです。

📍 使用期間を守る

ステロイドを長期間使い続けることは、副作用の原因になります。症状が改善したら医師に相談し、使用を続けるかどうか判断してもらいましょう。自己判断で長期間使い続けることは避けてください。一般的に、顔や粘膜に近い部位のステロイド使用は、できるだけ短期間(1〜2週間程度)にとどめることが推奨されています

💫 塗る部位に注意する

唇の外側(唇の輪郭部分)に炎症がある場合はステロイドを塗ることがありますが、唇の内側(粘膜部分)には基本的に塗りません。また、ステロイドを口の中に入れたり飲み込んだりしないよう注意が必要です。食事の前には手を洗い、食事後に塗るなどの工夫をするとよいでしょう。

🦠 保湿も並行して行う

ステロイドは炎症を抑える薬であって、保湿効果はほとんどありません。炎症が改善したあとも乾燥が続くと再び荒れてしまうことがあるため、ステロイドと並行して保湿ケアを行うことが大切です。医師に保湿剤の使用についても相談してみましょう。

👴 副作用に気づいたらすぐに相談する

ステロイドを使用中に皮膚が薄くなったような感覚がある、色が変わってきた、ニキビのようなものが増えてきたなど、気になる変化があった場合はすぐに処方した医師に相談してください。副作用が現れていないか、定期的に医師に診てもらうことも重要です。

Q. 口唇ヘルペスにステロイドを使うと危険ですか?

口唇ヘルペスへのステロイド使用は非常に危険です。ステロイドの免疫抑制作用によりウイルスが増殖しやすくなり、症状の悪化や感染拡大を招くリスクがあります。口唇ヘルペスの治療には抗ウイルス薬が必要であり、ステロイドは禁忌とされています。必ず医師の診察を受けてください。

📝 ステロイドを使ってはいけないケース

唇の荒れがあっても、ステロイドを使ってはいけない場合があります。以下のようなケースでは特に注意が必要です。

🔸 口唇ヘルペスがある場合

口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルスによる感染症で、唇やその周辺に水ぶくれや潰瘍が形成されます。この状態でステロイドを使用すると、ウイルスの増殖が促進されて症状が悪化したり、感染が広がったりする危険があります。口唇ヘルペスには抗ウイルス薬が必要であり、ステロイドは使ってはいけません

💧 細菌感染が疑われる場合

唇に傷があり、そこに細菌が感染している場合(とびひなど)もステロイドは禁忌です。ステロイドの免疫抑制作用により、細菌がさらに増殖してしまうことがあります。唇に黄色いかさぶたや膿が見られる場合は、感染が疑われるため医師の診察を受けることが必要です

✨ カンジダ症がある場合

口の周りや口角にカンジダ(真菌)が感染している場合も、ステロイドの使用は避けるべきです。真菌(カビ)の感染にステロイドを使うと、免疫が抑制されて感染が悪化するリスクがあります。

📌 単純な乾燥による荒れの場合

炎症を伴わない単純な乾燥による唇の荒れにもステロイドは適していません。この場合は保湿ケアが基本であり、ステロイドを使っても改善しないばかりか、不要な副作用リスクを負うことになります。

▶️ ステロイドアレルギーがある場合

過去にステロイドを使用してアレルギー反応が起きたことがある場合は、使用できない場合があります。ステロイドアレルギーは稀ですが、存在します。過去の薬の使用歴と反応について医師に正確に伝えることが大切です

💡 唇の荒れに使える市販薬とセルフケア

軽度の唇の荒れであれば、市販薬やセルフケアで改善できることもあります。医師に相談する前に、まずできることから試してみましょう。

🔹 リップクリームや保湿剤

唇の乾燥を防ぐための基本的なケアがリップクリームや保湿剤の使用です。ワセリンは刺激が少なく、保湿効果が高いため、敏感な唇にも使いやすい成分です。また、ヒアルロン酸やセラミドを含む保湿成分配合のリップクリームも効果的です。ただし、香料や着色料が入っている製品はかぶれの原因になることがあるため、シンプルな成分のものを選ぶことをおすすめします。

📍 市販のビタミン剤

ビタミンB群の不足が唇の荒れの原因と考えられる場合は、ビタミンB2やビタミンB6を含む市販のビタミン剤を摂取することで改善が期待できます。ただし、サプリメントは医薬品ではないため、効果には個人差があります。

💫 市販の弱いステロイド外用薬

市販のステロイド外用薬の中には、最も弱いランク(ウィーク)のものが販売されています。ただし、市販薬の多くは「唇への使用は避けること」と記載されており、皮膚科を受診して処方してもらうことが望ましいです。自己判断での唇へのステロイド使用は、特に注意が必要です。

🦠 生活習慣の見直し

唇の荒れには生活習慣の見直しも重要です。水分を十分に摂る、栄養バランスのよい食事をする、唇をなめる・触る癖を意識的に控える、紫外線対策をするなど、日常生活でできることがたくさんあります。これらの習慣改善が、唇の荒れの予防や改善につながります。

👴 原因物質を特定して避ける

特定のリップクリームや口紅、食べ物などを使った後に唇が荒れるようであれば、それらが原因(アレルゲンや刺激物質)になっている可能性があります。心当たりのある製品の使用を中止して、症状が改善するか確認してみましょう。改善しない場合は皮膚科でパッチテスト(貼り付け試験)を行ってもらうことで、原因を特定できることがあります。

Q. 唇をなめると荒れが悪化するのはなぜですか?

唾液に含まれる消化酵素が唇の皮膚を刺激するため、なめることで荒れが悪化します。なめた直後は潤ったように感じますが、唾液が蒸発する際に唇本来の水分も一緒に奪われ、乾燥がさらに進む悪循環に陥ります。こまめなリップクリームの使用でなめる癖を抑えることが有効です。

✨ 医療機関での治療法

セルフケアで改善しない場合や、症状が重い場合は皮膚科を受診することをおすすめします。医療機関では、唇の荒れの原因を診断した上で、適切な治療法が選択されます。

🔸 皮膚科での診断

皮膚科では、視診や問診を通じて唇の荒れの原因を特定します。必要に応じて、パッチテスト(アレルギー検査)、細菌培養検査、血液検査などが行われることもあります。正確な診断に基づいて治療方針が決まるため、自己判断での治療よりも確実に症状の改善が期待できます。

💧 ステロイド外用薬の処方

炎症性の口唇炎(接触性皮膚炎、湿疹性口唇炎など)と診断された場合は、ステロイド外用薬が処方されることがあります。医師が症状の程度と部位に応じて適切なランクのステロイドを選び、使用方法と期間を指示します。処方ステロイドは市販薬より確実で安全な使用が可能です

✨ タクロリムス外用薬

タクロリムスはステロイドとは異なる免疫抑制剤で、ステロイドの副作用(皮膚の菲薄化など)が懸念される場合や、長期的な治療が必要な場合に使用されることがあります。特に顔や唇周りなど、皮膚が薄くデリケートな部位での使用において有用なことがあります。ただし、こちらも医師の診断と処方が必要な薬です。

📌 抗菌薬・抗真菌薬・抗ウイルス薬

細菌感染には抗菌薬、カンジダ感染には抗真菌薬、口唇ヘルペスには抗ウイルス薬がそれぞれ処方されます。原因に応じた薬の使い分けが治療の基本です。

▶️ 保湿剤の処方

乾燥が強い場合や、炎症治療と並行して保湿ケアが必要な場合は、医療用の保湿剤(ヘパリン類似物質やワセリンなど)が処方されることもあります。医療用保湿剤は市販品と比べて品質が安定しており、刺激成分が少ない点が特徴です。

🔹 光線治療・レーザー治療

一部の美容クリニックでは、唇の色素沈着や慢性的な荒れに対して、レーザー治療や光線治療が行われることもあります。これらは美容目的で行われることが多く、保険適用外の治療になることがほとんどです。ただし、炎症がある状態でのレーザー治療は禁忌であることも多いため、まずは炎症を落ち着かせてから検討することが必要です。

📍 内服治療

症状が重い場合や、外用薬だけでは十分な効果が得られない場合は、内服薬(飲み薬)が処方されることもあります。炎症が強い場合はステロイドの内服薬、アレルギーが関与している場合は抗ヒスタミン薬、ビタミン不足が原因の場合はビタミン剤などが使用されます。

📌 唇の荒れを予防するためのポイント

唇の荒れは、日常生活の中での工夫で予防することが可能です。以下のポイントを意識することで、繰り返す唇の荒れを防ぐことができます。

💫 こまめな保湿ケア

唇は乾燥しやすいため、こまめな保湿が基本です。リップクリームを外出時や寝る前に塗る習慣をつけましょう。特に乾燥する季節は、加湿器を使って室内の湿度を保つことも有効です。就寝前にワセリンを厚めに塗っておくと、寝ている間の乾燥を防ぎやすくなります

🦠 唇をなめる・触る癖をやめる

唇をなめると一時的に潤った感じがしますが、実際には乾燥を悪化させます。唇が気になっても、なめる・触る・皮をむく行為は控えるよう意識しましょう。こまめにリップクリームを塗ることで、触りたくなる衝動を軽減できることがあります。

👴 紫外線対策

SPF(日焼け止め効果)入りのリップクリームを使用することで、紫外線から唇を守ることができます。特に紫外線が強くなる春から夏にかけては意識的にUV対策を行いましょう。

🔸 バランスのよい食事と水分補給

ビタミンB群が豊富な食材(レバー、卵、大豆製品、緑黄色野菜など)を積極的に取り入れることで、唇の荒れを予防することができます。また、水分をこまめに摂ることで体全体の乾燥を予防することにもつながります。

💧 刺激の少ないリップ製品を選ぶ

香料、着色料、アルコールなどの成分が含まれるリップ製品は、敏感な唇には刺激になることがあります。成分表示を確認し、できるだけシンプルな成分のものを選ぶことで、かぶれや刺激によるトラブルを防ぐことができます。

✨ マスク着用時の注意

マスクの着用が続くと、マスクの素材による摩擦や、マスク内の蒸れによる蒸発などで唇が荒れやすくなることがあります。マスクを外したあとは保湿ケアをしっかり行い、摩擦を最小限にするよう意識しましょう。

📌 口呼吸を改善する

口呼吸をしていると、唇が乾燥しやすくなります。鼻呼吸を意識的に行うことや、睡眠時の口呼吸が気になる場合は耳鼻科で鼻の状態を診てもらうことも、唇の荒れの予防につながります。

▶️ 早めに医師に相談する

唇の荒れがセルフケアで改善しない場合や、2週間以上続く場合は、自己判断での対処を続けるのではなく、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。長引く唇の荒れには、思わぬ原因が隠れていることもあります。また、口唇炎の中には稀ながら腫瘍性疾患が関与するケースもあるため、症状が変化する場合は必ず医師に診てもらいましょう。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「唇の荒れを主訴にご来院される患者様の中に、ご自身の判断でステロイドを使用されていたケースが少なくなく、原因の見極めが非常に重要だと日々実感しております。特に口唇ヘルペスや真菌感染が隠れている場合、ステロイドの使用で症状が悪化してしまうことがあるため、「なかなか治らない」と感じたら早めに専門医へご相談いただくことをお勧めします。」

🎯 よくある質問

唇の荒れにステロイドを塗っても大丈夫ですか?

唇の荒れの原因によって異なります。接触性皮膚炎などの炎症が原因であればステロイドが有効ですが、単純な乾燥には適しておらず、口唇ヘルペスや細菌・真菌感染がある場合は使用禁忌です。自己判断での使用は避け、皮膚科で正確な診断を受けてから使用することをお勧めします。

市販のステロイド薬を唇に使ってもいいですか?

市販のステロイド外用薬の多くは、「唇への使用は避けること」と記載されており、推奨されていません。唇は皮膚が非常に薄くデリケートなため、ステロイドが吸収されやすく副作用のリスクが高まります。唇への使用は皮膚科を受診し、医師に処方してもらうことが安全です。

口唇ヘルペスにステロイドを使うと危険ですか?

非常に危険です。口唇ヘルペスはウイルスによる感染症であり、ステロイドを使用すると免疫が抑制されてウイルスが増殖しやすくなり、症状が悪化したり感染が広がったりするリスクがあります。口唇ヘルペスには抗ウイルス薬が必要ですので、必ず医師の診察を受けてください。

唇をなめると荒れが悪化するのはなぜですか?

唾液に含まれる消化酵素が唇の皮膚を刺激するためです。なめた直後は潤ったように感じますが、唾液が蒸発する際に唇本来の水分も奪われ、乾燥がさらに悪化する悪循環に陥ります。唇が気になるときはリップクリームをこまめに塗り、なめる・触る癖を意識的に控えることが大切です。

唇の荒れがなかなか治らない場合、何科を受診すればいいですか?

皮膚科の受診をお勧めします。2週間以上改善しない場合や症状が重い場合は、自己判断での対処を続けず早めに専門医へ相談してください。

📋 まとめ

唇の荒れはよくある悩みですが、その原因はさまざまであり、原因に応じた対処法が必要です。ステロイドは炎症性の口唇炎には有効な治療薬ですが、乾燥が原因の荒れには適していませんし、口唇ヘルペスや細菌・真菌感染がある場合には使ってはいけません

また、ステロイドを唇に使用する際は、適切なランクのものを医師の指示に従って使うことが重要です。唇は皮膚が薄くデリケートな部位であるため、自己判断での長期使用は副作用のリスクを高めます。市販のステロイド外用薬の多くは唇への使用が推奨されていないため、皮膚科で処方してもらうことが安全です

セルフケアとしては、こまめな保湿、唇をなめる・触る癖を控える、紫外線対策、バランスのよい食事など、日常生活の中でできることがたくさんあります。これらを継続することで、唇の荒れの予防や改善が期待できます。

唇の荒れがなかなか治らない、繰り返す、症状がひどいという場合は、ぜひ皮膚科や美容クリニックを受診して、専門医に相談することをおすすめします。

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📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 口唇炎・接触性皮膚炎の診断基準や治療ガイドライン、ステロイド外用薬の適切な使用方法・ランク分類に関する情報
  • 厚生労働省 – ステロイド外用薬の副作用・適正使用に関する情報、医薬品の安全使用に関する指針
  • 国立感染症研究所 – 口唇ヘルペス(単純ヘルペスウイルス感染症)の病態・感染予防・治療に関する情報(ステロイド使用禁忌の根拠として参照)

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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