🔸 頭皮のフケがなかなか治らない、顔の生え際や鼻の脇がいつも赤くなっている、眉毛の周りがかさかさしてかゆい……。そんな症状が続いているなら、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)の可能性があります。
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実は、適切なケアをしないと症状が慢性化・悪化するリスクがあります。
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⚡ 日本人の約3〜5%が経験する脂漏性皮膚炎、あなたは大丈夫?
📖 この記事でわかること
セルフチェック方法 → 原因 → 正しいケア方法
まで、すべて解説します!
セルフケアで2〜4週間改善しない場合は皮膚科受診が推奨されます
目次
- 脂漏性皮膚炎とはどんな病気か
- 脂漏性皮膚炎のセルフチェックリスト
- 脂漏性皮膚炎が出やすい部位と症状の特徴
- 脂漏性皮膚炎の原因とメカニズム
- 似た症状の皮膚疾患との見分け方
- 脂漏性皮膚炎を悪化させる生活習慣
- 日常生活でできるセルフケアの方法
- 医療機関への受診が必要なサイン
- まとめ
💡 この記事のポイント
脂漏性皮膚炎はマラセチア菌・皮脂過剰・免疫異常が原因で頭皮や顔に慢性炎症を繰り返す疾患。セルフケアで2〜4週間改善しない場合は皮膚科受診が推奨されます。
💡 脂漏性皮膚炎とはどんな病気か
脂漏性皮膚炎は、皮脂腺(皮脂を分泌する組織)が多く集まっている部位に炎症が生じる慢性の皮膚疾患です。医学的には「脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)」と呼ばれることもあります。特に頭皮や顔面(生え際・眉毛・鼻の脇・耳の周辺など)に症状が現れやすく、赤み・かゆみ・フケのような鱗屑(りんせつ)が主な特徴です。
この病気は感染症ではなく、他人にうつることはありません。しかし一度発症すると慢性化しやすく、症状が落ち着いたように見えても繰り返すことがあります。年齢によって発症パターンが異なり、生後数週間以内の乳児に起こる「乳児型」と、思春期以降の成人に多い「成人型」に分けられます。
乳児型は、母体から受け取った女性ホルモンの影響で皮脂分泌が活発になることが原因とされており、多くの場合は生後6〜12か月ほどで自然に改善します。一方、成人型は男性ホルモンや生活習慣の影響が強く、放置すると慢性的に悩まされるケースが多いです。特に30〜40代の男性に多い傾向がありますが、女性や高齢者にも発症します。
また、免疫が低下しやすい状態(エイズ、パーキンソン病など)の方に合併することも知られており、成人型脂漏性皮膚炎が急に悪化した場合は、全身的な疾患が隠れていないか確認することも大切です。
Q. 脂漏性皮膚炎が発症しやすい部位はどこですか?
脂漏性皮膚炎は皮脂腺が密集する「脂漏部位」に発症しやすく、頭皮・顔の生え際・眉毛・鼻の脇・耳の周辺・まぶたの縁・胸の中央・背中の上部などが代表的です。赤み・かゆみ・黄白色の鱗屑(皮むけ)が主な症状として現れます。
📌 脂漏性皮膚炎のセルフチェックリスト
以下のチェックリストで、現在の症状を確認してみましょう。当てはまる項目が多いほど、脂漏性皮膚炎の可能性が高くなります。ただし、セルフチェックはあくまで目安であり、正確な診断は皮膚科医が行います。
頭皮に関するチェック項目として、頭皮にフケが多く、シャンプーをしても数日でまた出てくる、頭皮がかゆくて無意識に掻いてしまうことがある、頭皮が赤くなっている部分がある、脂っぽいフケ(黄色みがかった、べたつくタイプ)と乾いたフケの両方が出る、フケが肩や衣類に落ちて困るという症状があれば注意が必要です。
顔・耳の周辺に関するチェック項目として、眉毛の周りや眉間が赤くなりやすく、皮がむけることがある、鼻の脇(小鼻の溝)が赤く、かさかさしてかゆい、額の生え際に沿って赤みや鱗屑(白い皮むけ)が出やすい、耳の中や耳の後ろが赤くなったり、かさかさしたりする、まぶたの縁(睫毛の根元付近)に赤みやフケのようなものがつくという症状があれば注意が必要です。
全身・生活習慣に関するチェック項目として、ストレスが多いときや睡眠不足が続いたとき、症状が悪化しやすい、アルコールをよく飲む、または飲んだ後に顔が赤くなりやすい、脂っこい食事が多い、または偏食気味である、胸の中央(胸骨の上)や背中の上部に赤みやかさかさが出る、長期間症状が続いているが、市販のスキンケアではあまり改善しないという状況があれば注意が必要です。
上記のうち5項目以上、特に頭皮や顔の症状が複数当てはまる場合は、脂漏性皮膚炎の可能性があります。3〜4項目でも、症状が長期間続いているなら皮膚科への相談を検討してみましょう。
✨ 脂漏性皮膚炎が出やすい部位と症状の特徴
脂漏性皮膚炎が発症しやすい部位は、体の中でも皮脂腺が特に密集している「脂漏部位(しろうぶい)」と呼ばれる場所です。それぞれの部位に特有の症状があるため、自分の症状がどの部位に該当するか確認することが、セルフチェックの第一歩になります。
✅ 頭皮
最も多く症状が現れる部位です。べたついた黄色いフケや、乾燥した白いフケが大量に出るのが特徴です。かゆみを伴うことが多く、掻きすぎると頭皮が傷ついて炎症が悪化することもあります。重症化すると、頭皮全体が赤くなり、かさぶたのようなものができることもあります。シャンプーをしても改善しない場合は要注意です。
📝 顔面(生え際・眉毛・鼻の周囲)
顔の中でも、生え際・眉毛・眉間・鼻の脇(ほうれい線の内側)・口の周りなどに症状が出やすいです。皮膚が赤くなり、黄白色のかさかさした鱗屑(りんせつ)が付着するのが典型的な見た目です。「ニキビ跡が治らない」「毛穴が目立つ」「鼻の脇がいつも赤い」と感じている方の中に、脂漏性皮膚炎が隠れているケースがあります。
🔸 耳の周辺
耳の中(外耳道)や耳たぶの後ろ、耳の前の皮膚に赤みやかさかさが生じます。「耳がかゆくて困る」「耳掃除をしてもすっきりしない」という方の中に、脂漏性皮膚炎が原因のケースがあります。耳の後ろが切れたように傷になることもあります。
⚡ まぶた(眼瞼炎)
まぶたの縁(まつ毛の根元)が赤くなる「眼瞼炎(がんけんえん)」を引き起こすことがあります。目がゴロゴロする、まぶたが腫れぼったい、まつ毛の根元に白っぽいものが付くといった症状が現れます。眼科的な問題と混同されやすいため注意が必要です。
🌟 胸・背中
胸の中央(胸骨周辺)や背中の上部・肩甲骨の間にも出ることがあります。赤みと鱗屑が主な症状で、かゆみを伴うこともあります。頭皮や顔に症状がある方が、体幹にも同様の症状を抱えているケースが見られます。
Q. 脂漏性皮膚炎の原因として何が挙げられますか?
脂漏性皮膚炎の主な原因は、皮膚に常在するマラセチア菌の増殖・皮脂の過剰分泌・免疫機能の異常反応が複合的に絡み合っていることです。男性ホルモンが皮脂腺を活発にするため男性に多く、ストレス・睡眠不足・遺伝的体質も発症に関与します。
🔍 脂漏性皮膚炎の原因とメカニズム
脂漏性皮膚炎の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、複数の要因が複雑に絡み合っているとされています。
💬 マラセチア(Malassezia)菌の関与
脂漏性皮膚炎の最も重要な原因のひとつが、マラセチアという真菌(カビの一種)です。マラセチアは健康な人の皮膚にも常在していますが、皮脂を栄養源として増殖します。皮脂分泌が多い部位では増殖しやすく、マラセチアが分解した皮脂の副産物(遊離脂肪酸など)が皮膚を刺激して炎症を引き起こすと考えられています。
抗真菌薬(抗カビ薬)が脂漏性皮膚炎の治療に効果的であることも、マラセチアの関与を裏付ける証拠とされています。ただし、マラセチアだけが原因ではなく、その方の免疫反応の特性(マラセチアに対する過剰反応)も発症に影響していると考えられています。
✅ 皮脂の過剰分泌
皮脂の分泌量が多いことは、脂漏性皮膚炎の発症リスクを高めます。男性ホルモン(アンドロゲン)は皮脂腺を活発にするため、男性や思春期の方に多い一因となっています。ただし、皮脂が多ければ必ず発症するわけではなく、マラセチアへの免疫反応が個人差として大きく影響します。
📝 免疫機能の異常
皮膚の免疫バリア機能が低下していたり、マラセチアに対して過剰に免疫反応を示したりすることが炎症の引き金になります。エイズ患者やパーキンソン病患者に脂漏性皮膚炎が多いことは、免疫機能と発症の関連を示しています。
🔸 遺伝的な要因
脂漏性皮膚炎になりやすい体質は遺伝することがあります。家族に同様の症状がある場合、自身も発症しやすい可能性があります。
⚡ 環境・生活習慣の要因
ストレスや睡眠不足は皮脂分泌を増加させ、免疫機能を低下させるため、脂漏性皮膚炎の悪化因子になります。また、季節の変わり目や冬場の乾燥、夏場の高温多湿も症状の変動に影響します。食事内容(脂肪分・糖分の多い食事)や飲酒も皮脂分泌を促進させる可能性があります。

💪 似た症状の皮膚疾患との見分け方
脂漏性皮膚炎はほかの皮膚疾患と症状が似ているため、自己判断が難しい場合があります。以下に代表的な疾患との違いを紹介します。
🌟 乾癬(かんせん)との違い
乾癬も頭皮や顔に症状が出ることがありますが、鱗屑(うろこ状の皮むけ)が銀白色で厚く、境界がはっきりしているのが特徴です。また、肘・膝・腰などにも症状が出やすく、爪の変形を伴うこともあります。脂漏性皮膚炎の鱗屑は黄白色でやや脂っぽく、境界は比較的不明瞭です。両者が合わさった「脂漏性乾癬(sebopsoriasis)」という状態も存在するため、専門家の診断が必要です。
💬 アトピー性皮膚炎との違い
アトピー性皮膚炎は強いかゆみを伴い、肘の内側・膝の裏・首などに好発しますが、顔面にも出ることがあります。乳幼児期から発症することが多く、アレルギー疾患(喘息・花粉症など)を合併しやすい点が特徴です。脂漏性皮膚炎と比較すると、アトピー性皮膚炎のほうがかゆみが強く、皮膚の乾燥傾向が目立ちます。ただし、乳児期には両者の区別が難しいことがあります。
✅ 接触性皮膚炎(かぶれ)との違い
シャンプーや化粧品などに含まれる成分へのアレルギーや刺激によって起こる接触性皮膚炎も、頭皮や顔に赤みやかゆみを引き起こします。接触性皮膚炎は原因物質(アレルゲン)に触れた直後または数日後に症状が出て、原因を避けることで改善するのが特徴です。脂漏性皮膚炎は特定の物質との接触と関係なく、慢性的に繰り返す点が異なります。
📝 酒さ(ロザセア)との違い
酒さは主に顔の中央部(鼻・頬・額・顎)に赤みが続く慢性疾患で、顔が赤くほてりやすい方に多い傾向があります。脂漏性皮膚炎と共通する症状も多く、両者が同時に存在することもあります。酒さは毛細血管の拡張による赤みが特徴的で、悪化するとニキビ様の丘疹・膿疱が生じることがあります。
🔸 白癬(水虫・頭部白癬)との違い
頭部白癬(頭の水虫)も頭皮にフケや赤みを引き起こすことがあります。子どもに多く、円形に毛が抜けることがある点が特徴です。顕微鏡での菌の確認や培養検査で診断できます。フケが多く毛が抜けている場合は白癬も考慮が必要です。
Q. 脂漏性皮膚炎と似た皮膚疾患との見分け方は?
乾癬は銀白色で厚い鱗屑と明瞭な境界が特徴で、肘や膝にも出やすい点が脂漏性皮膚炎と異なります。アトピー性皮膚炎はかゆみが強く乾燥部位に好発し、接触性皮膚炎は特定物質への接触が原因です。自己判断は難しく、皮膚科医による正確な診断が重要です。
🎯 脂漏性皮膚炎を悪化させる生活習慣
脂漏性皮膚炎は慢性疾患であり、日常生活の習慣が症状の悪化と深く関わっています。以下に挙げる要因を把握しておくことで、症状のコントロールに役立てることができます。
⚡ 睡眠不足とストレス
睡眠が不足したりストレスが蓄積したりすると、自律神経のバランスが乱れ、皮脂分泌が増加します。また、免疫機能が低下することでマラセチアへの炎症反応が強くなりやすいです。「試験前やプレゼン前に顔のかさかさが悪化する」「残業続きのときに頭皮のかゆみが増す」というように、ストレスとの関連を自覚している方も多くいます。
🌟 過度な洗顔・シャンプー、または洗いすぎ
強すぎる洗浄剤で何度も洗ったり、ゴシゴシと摩擦を与えたりすることは、皮膚のバリア機能を壊して症状を悪化させます。一方、洗いが不十分で皮脂や古い角質が蓄積しても、マラセチアの増殖を助けることになります。適切な洗い方と洗浄剤の選択が重要です。
💬 合わないスキンケア製品の使用
油分の多いクリームやオイルタイプの保湿剤は、皮脂が多い部位では逆効果になることがあります。マラセチアは脂質(特に長鎖脂肪酸)を好んで増殖するため、油分の多いスキンケアが炎症を悪化させる可能性があります。脂漏性皮膚炎がある方は、ノンコメドジェニック(毛穴をふさぎにくい)製品や、さっぱりしたテクスチャーのものを選ぶようにしましょう。
✅ 飲酒

アルコールは皮脂腺を刺激して皮脂分泌を増加させるとともに、血管を拡張させて顔の赤みを助長します。また、免疫機能に影響を与え、腸内環境を乱すことで皮膚の状態にも悪影響を及ぼす可能性があります。飲酒翌日に頭皮や顔の症状が悪化すると感じる方は、飲酒量の見直しが必要かもしれません。
📝 偏った食事
脂肪分や糖分の多い食事は皮脂分泌を増やし、脂漏性皮膚炎を悪化させる可能性があります。また、ビタミンB群(特にビタミンB2・B6)が不足すると皮脂代謝が乱れやすくなるとされています。脂漏性皮膚炎の方は、野菜・魚・豆類などをバランスよく取り入れ、脂っこい食事や甘いものの過剰摂取を控えることが望ましいです。
🔸 季節・環境の変化
梅雨時や夏の高温多湿はマラセチアが増殖しやすい環境を作り、症状が悪化しやすい季節です。反対に、冬場の乾燥した環境も皮膚のバリア機能を低下させて炎症を助長することがあります。季節の変わり目に症状が悪化しやすい方は、それに合わせたケアの切り替えが必要です。
💡 日常生活でできるセルフケアの方法
脂漏性皮膚炎は適切なセルフケアを継続することで、症状をある程度コントロールできます。以下のポイントを参考にしてみましょう。
⚡ 頭皮のセルフケア
頭皮の脂漏性皮膚炎には、薬用シャンプーの使用が効果的です。市販品では、ピリチオン亜鉛・サリチル酸・硫化セレン・ケトコナゾールなどの成分を含むフケ・かゆみ対策シャンプーが選択肢になります。特にケトコナゾール配合シャンプーは抗真菌作用があり、マラセチアへの効果が期待されています(日本では処方薬として「ニゾラールシャンプー」などがあります)。
シャンプーのコツとして、まず頭皮全体を十分に濡らしてからシャンプーを手で泡立て、爪を立てず指の腹で優しくマッサージするように洗います。すすぎは丁寧に行い、シャンプーの残留がないようにしましょう。ドライヤーで完全に乾かすことも大切です(濡れたままにしておくとマラセチアが増殖しやすくなります)。
🌟 顔のセルフケア
顔の脂漏性皮膚炎には、まず洗顔方法の見直しが重要です。肌をこすらず、やさしく洗顔し、ぬるめのお湯(35〜38度程度)で十分にすすぎます。洗顔後は保湿をしっかり行いますが、油分の少ないさっぱりしたタイプの保湿剤を選びましょう。
市販品では、ジンクピリチオンやサリチル酸などを含む外用薬が皮膚科系ドラッグストアで入手できる場合があります。ただし、顔の炎症に対してステロイド外用薬を自己判断で使い続けることは、皮膚の萎縮・毛細血管拡張・口囲皮膚炎などの副作用リスクがあるため注意が必要です。顔への薬の使用は医師に相談することを優先してください。
💬 食生活の改善
ビタミンB2(レバー、納豆、うなぎ、アーモンドなど)やビタミンB6(まぐろ、鶏むね肉、バナナ、さつまいもなど)は皮脂代謝を助けるビタミンとして知られています。また、亜鉛(牡蠣、牛肉、大豆など)も皮膚の健康に重要なミネラルです。脂質や糖質の過剰摂取を控え、バランスの取れた食事を心がけましょう。
✅ 生活リズムの見直し
規則正しい睡眠(7〜8時間が目安)を確保し、過度なストレスを避けることが、皮脂分泌のコントロールに役立ちます。入浴は38〜40度程度のぬるめのお湯に浸かることで、副交感神経が優位になりストレス軽減につながります。激しい運動後は汗をよく洗い流し、皮脂や汚れが蓄積しないようにしましょう。
📝 紫外線対策
紫外線は皮膚の炎症を悪化させることがあります。脂漏性皮膚炎のある顔には、刺激の少ない日焼け止め(ノンコメドジェニック処方)を選び、帽子や日傘なども活用しましょう。ただし、紫外線が症状に与える影響は個人差があり、日光浴が症状を改善させるという報告もあるため、自分の症状の変化をよく観察することが大切です。
Q. 脂漏性皮膚炎はいつ医療機関を受診すべきですか?
セルフケアを2〜4週間続けても改善しない場合や症状が悪化している場合は、皮膚科受診を検討してください。かゆみや赤みが睡眠・日常生活に支障をきたす場合や、顔・頭皮以外に症状が広がっている場合も専門的な評価が必要です。処方薬による治療が有効なケースも多くあります。
📌 医療機関への受診が必要なサイン
セルフケアで改善を試みることは重要ですが、以下のような状況では自己判断を続けず、皮膚科や医療機関への受診を検討してください。
セルフケアを2〜4週間続けても症状が改善しない、またはむしろ悪化している場合は受診を検討してください。脂漏性皮膚炎の治療には、抗真菌薬(外用・内服)やステロイド外用薬、免疫調節薬(タクロリムス軟膏など)などの処方薬が有効です。市販品では対応が難しいケースも多くあります。
かゆみや赤みが強く、日常生活や睡眠に支障が出ている場合も受診が必要です。掻き破ってしまっている場合は感染リスクがあります。また、顔や頭皮以外(体幹・股部など)にも広がっている場合は、専門的な評価が必要です。
「脂漏性皮膚炎かどうかわからない」と感じている場合も、専門家の診断が確実です。乾癬・アトピー性皮膚炎・酒さなど、治療法が異なる疾患との鑑別が必要なことがあります。自己判断で誤ったケアを続けることで、症状が長引いたり悪化したりするリスクがあります。
また、乳幼児(赤ちゃん)の頭皮に厚いかさぶた状の黄色い鱗屑が出ている場合(乳児脂漏性皮膚炎)も、自己判断でオリーブオイルなどを過剰に使用するのではなく、小児科または皮膚科に相談することをおすすめします。
アイシークリニック大宮院では、皮膚の悩みに対して丁寧な診察と適切な治療方針のご提案を行っています。「自分の症状が脂漏性皮膚炎かどうか確認したい」「セルフケアで改善しないので薬を処方してほしい」という方も、お気軽にご相談ください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「フケがひどい」「鼻の脇がいつも赤い」といった症状でご相談にいらっしゃる患者様の中に、脂漏性皮膚炎と診断されるケースが少なくなく、多くの方が長期間セルフケアのみで対処されていたというお話をよく伺います。脂漏性皮膚炎は乾癬やアトピー性皮膚炎と症状が似ており、自己判断での対処が症状を長引かせてしまうこともあるため、「なかなか治らないな」と感じたら早めに皮膚科へご相談いただくことをお勧めします。適切な診断と治療を組み合わせることで症状を上手にコントロールできる疾患ですので、一人で抱え込まず、どうぞお気軽にご相談ください。」
✨ よくある質問
脂漏性皮膚炎は感染症ではないため、他人にうつることはありません。ただし、原因のひとつであるマラセチア菌は健康な人の皮膚にも常在する真菌で、皮脂の過剰分泌や免疫反応との組み合わせによって炎症が引き起こされます。接触によって発症するものではないため、ご家族や周囲の方への感染を心配する必要はありません。
一般的なフケは乾燥などが主な原因ですが、脂漏性皮膚炎のフケは黄色みがかったべたつくタイプと乾いた白いタイプの両方が出ることが特徴です。また、頭皮の赤みやかゆみを伴い、シャンプーをしても数日で再発する場合は脂漏性皮膚炎の可能性があります。症状が長期間続く場合は皮膚科への相談をおすすめします。
市販品では、ピリチオン亜鉛・サリチル酸・ケトコナゾールなどの成分を含むフケ・かゆみ対策シャンプーが選択肢になります。特にケトコナゾール配合シャンプーは抗真菌作用が期待されます。ただし、2〜4週間使用しても症状が改善しない場合や悪化している場合は、処方薬が必要なケースも多いため、皮膚科への受診を検討してください。
睡眠不足・過度なストレス・飲酒・脂肪分や糖分の多い偏った食事は、皮脂分泌を増加させ症状を悪化させる可能性があります。また、強すぎる洗浄剤でのゴシゴシ洗いや油分の多いスキンケア製品の使用も逆効果になることがあります。規則正しい生活とバランスの取れた食事を心がけることが症状コントロールの基本です。
アトピー性皮膚炎は強いかゆみを伴い、肘の内側・膝の裏など乾燥しやすい部位に好発し、喘息や花粉症などアレルギー疾患を合併しやすい点が特徴です。一方、脂漏性皮膚炎は頭皮・眉毛・鼻の脇など皮脂が多い部位に黄白色の鱗屑と赤みが生じます。症状が似ているため自己判断は難しく、正確な診断は皮膚科医に相談することが大切です。
🔍 まとめ
脂漏性皮膚炎は、頭皮や顔などの皮脂が多い部位に繰り返し炎症が起こる慢性の皮膚疾患です。フケ・赤み・かゆみ・鱗屑といった症状が長く続いているなら、セルフチェックリストを活用して自分の状態を振り返ってみましょう。
脂漏性皮膚炎の主な原因は、マラセチア菌の増殖・皮脂過剰・免疫の異常反応・生活習慣などが複合的に絡んでいます。乾癬・アトピー性皮膚炎・接触性皮膚炎など似た症状の疾患と混同しやすいため、正確な診断は皮膚科医に委ねることが大切です。
日常生活では、適切な洗浄・保湿・食事・睡眠・ストレスケアを組み合わせることで症状をコントロールすることが可能です。ただし、2〜4週間のセルフケアで改善が見られない場合や、症状が強くなっている場合は、医療機関への受診を早めに検討してください。
脂漏性皮膚炎は「治らない病気」ではありませんが、慢性的に付き合っていく必要がある疾患でもあります。正しい知識と適切なケアを続けながら、必要に応じて専門家の力を借りることで、症状を上手にコントロールしていきましょう。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 脂漏性皮膚炎の診断基準・治療ガイドラインおよびマラセチア菌の関与・他疾患との鑑別に関する学会公式情報
- PubMed – マラセチア菌と脂漏性皮膚炎の発症メカニズム・抗真菌薬の治療効果・免疫機能との関連に関する国際的な査読済み医学文献
- 厚生労働省 – 皮膚疾患の予防・生活習慣改善(睡眠・食事・ストレス管理)に関する公式健康情報および医療機関受診の目安
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務