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耳の裏のできものが痛い原因と対処法|放置は危険?症状別に解説

耳の裏にしこりやできものを発見して、不安になっていませんか?

💬 「触ると痛い…」「なんか大きくなってる気がする…」「これって病院行くべき?」

そんな疑問、この記事を読めば原因・見分け方・受診すべきタイミングがすべてわかります。

🚨 放置すると炎症が悪化し、手術が大がかりになるケースも。
「様子見でいいか」と思っているなら、まずこの記事を最後まで読んでください。


目次

  1. 耳の裏にできものができやすい理由
  2. 耳の裏のできものが痛い場合に考えられる原因
  3. 粉瘤(アテローム)について詳しく解説
  4. リンパ節の腫れが原因のできもの
  5. おでき・毛嚢炎が原因のできもの
  6. 耳下腺に関連したできもの
  7. その他の原因(石灰化上皮腫・脂肪腫など)
  8. こんな症状があればすぐに受診を
  9. 耳の裏のできものを放置するとどうなる?
  10. 何科を受診すればよいか
  11. 診察・検査の流れ
  12. 家庭でできるケアと注意点
  13. まとめ

💡 この記事のポイント

📌 耳の裏のできものは粉瘤・リンパ節炎・毛嚢炎などが主な原因。多くは良性だが、急速な増大・発熱・顔面神経麻痺を伴う場合は早期受診が必要。アイシークリニックでは粉瘤が最多で、放置による炎症悪化例も多いため早めの相談を推奨。

💡 耳の裏にできものができやすい理由

耳の裏(耳介後部)は、日常生活の中でなかなか自分では目視しにくい場所であるため、気づかないうちにできものが発生しやすい部位です。この部位には、皮膚・皮下組織・リンパ節・唾液腺(耳下腺の一部)・毛包・皮脂腺など、さまざまな組織が密集しています。

また、耳の裏はメガネのフレームやマスクのゴムが当たりやすい場所でもあり、摩擦や圧迫による刺激が加わりやすい部位でもあります。皮脂分泌も比較的多く、汗をかきやすい場所であることから、皮脂や角質が詰まりやすく、粉瘤や毛嚢炎といった皮膚トラブルが起きやすい環境が整っています。

さらに、耳の裏には重要なリンパ節(後耳介リンパ節など)が存在しており、頭皮や耳介、顔面などからの感染やアレルギー反応の影響を受けて腫れやすい特性があります。このように、解剖学的・生理学的な理由から、耳の裏はできものが生じやすい部位と言えます。

Q. 耳の裏にできものができやすい理由は何ですか?

耳の裏は皮脂腺が豊富で汗をかきやすく、皮脂や角質が詰まりやすい部位です。また、メガネやマスクのゴムによる摩擦・圧迫が加わりやすく、粉瘤や毛嚢炎が生じやすい環境が整っています。さらに後耳介リンパ節が存在し、頭皮や顔面からの感染の影響を受けて腫れやすい特性もあります。

📌 耳の裏のできものが痛い場合に考えられる原因

耳の裏にできるできものには、多くの種類があります。痛みの有無・大きさ・硬さ・発症の経緯などによって、ある程度原因を推測することができます。以下に代表的な原因をまとめます。

  • 粉瘤(アテローム)
  • リンパ節炎・リンパ節腫脹
  • おでき・毛嚢炎(せつ・癰)
  • 耳下腺炎(おたふく風邪など)
  • 石灰化上皮腫(毛母腫)
  • 脂肪腫
  • 皮膚線維腫
  • 悪性腫瘍(まれなケース)

このうち、痛みを伴いやすいのは、粉瘤の炎症・感染、リンパ節炎、おでき・毛嚢炎、耳下腺炎などです。一方、脂肪腫や石灰化上皮腫は多くの場合、痛みを伴わないことが多いです。ただし、良性のできものでも、圧迫や感染が加わると痛みが出ることがあります。

✨ 粉瘤(アテローム)について詳しく解説

耳の裏のできものとして、最も多く見られる原因のひとつが粉瘤(アテローム)です。粉瘤とは、皮膚の下に袋状の構造物(嚢胞)が形成され、その中に古い角質や皮脂が蓄積していく良性の腫瘤です。医学的には「表皮嚢胞(ひょうひのうほう)」とも呼ばれます。

粉瘤は体のあらゆる部位に発生しますが、顔・耳の周囲・背中・首などに多く見られます。特に耳の裏は皮脂腺が豊富で皮膚が比較的薄いため、粉瘤が発生しやすい場所のひとつです。

✅ 粉瘤の特徴的な症状

粉瘤には以下のような特徴があります。まず、皮膚の下に丸みを帯びたしこりとして触れます。表面の中央部分に「臍(へそ)」と呼ばれる黒い点(毛穴の開口部)が見えることがあり、これが粉瘤の特徴的なサインとなります。しこりは弾力性があり、指で押すと少し動く感じがあります。

通常の粉瘤は痛みを伴いませんが、細菌感染が起きると炎症性粉瘤となり、赤く腫れて強い痛みが生じます。炎症が進行すると膿が溜まり、破裂して膿が排出されることもあります。この状態になると自然に治ることもありますが、再発を繰り返すことが多く、根本的な治療には袋ごと摘出する手術が必要です。

📝 粉瘤の原因

粉瘤の明確な原因は完全には解明されていませんが、毛穴や皮脂腺の詰まりが関与していると考えられています。また、外傷によって皮膚が皮下に押し込まれることで生じる場合もあります。メガネや帽子による慢性的な圧迫・摩擦も、耳の裏への粉瘤発生に関係することがあると言われています。

🔸 粉瘤の治療方法

炎症を起こしていない粉瘤の治療は、外科的な摘出手術が基本です。局所麻酔のもとで皮膚を切開し、嚢胞を袋ごと丁寧に取り出す手術を行います。袋を残さず完全に摘出することが重要で、取り残しがあると再発します。手術は短時間で行えることが多く、日帰りで対応可能なクリニックも多くあります。

炎症を起こしている状態(炎症性粉瘤)の場合は、まず炎症を鎮めることが優先されます。抗生物質の内服や、切開排膿(膿を出す処置)が行われます。炎症が落ち着いた後に、改めて根治的な摘出手術を行うことが一般的です。炎症を起こしている状態での摘出手術は、組織の識別が難しくなるため、再発リスクが高まることがあります。

🔍 リンパ節の腫れが原因のできもの

耳の裏には、後耳介リンパ節と呼ばれるリンパ節が存在しています。このリンパ節は、頭皮・耳介・外耳道・顔面などのリンパ液を集める役割を担っています。何らかの原因でこのリンパ節が腫れると、耳の裏に硬いしこりや痛みを伴うできものとして感じられます。

⚡ リンパ節が腫れる主な原因

リンパ節が腫れる原因としては、以下のものが代表的です。

まず、感染症が最も一般的な原因です。頭皮や耳周辺の細菌感染(頭部のニキビ、外耳炎、頭皮炎など)や、ウイルス感染(風邪・インフルエンザ・EBウイルスによる伝染性単核球症など)によって、周辺のリンパ節が炎症を起こして腫れます。この場合、触れると痛みを感じることが多く、皮膚が赤く熱を持つこともあります。

次に、風疹(ルベラ)やおたふく風邪(流行性耳下腺炎)でもリンパ節が腫れることがあります。特に風疹では耳の後ろのリンパ節が腫れやすいことが特徴として知られており、発熱や発疹とともにリンパ節腫脹が起きます。

また、アレルギー反応(ピアスのニッケルアレルギーなど)や、頭皮の湿疹・皮膚炎によって慢性的にリンパ節が刺激され、腫れ続けることもあります。

さらに稀なケースとして、リンパ腫(悪性リンパ腫)や転移性リンパ節腫脹(他の部位の悪性腫瘍がリンパ節に転移)もリンパ節腫脹の原因となります。この場合は痛みが少ない・しこりが硬い・数週間以上縮小しないといった特徴があることがありますが、自己判断は危険なため、医療機関での検査が必要です。

🌟 リンパ節腫脹の特徴

感染症によるリンパ節腫脹は、原因となる感染症が治まると1〜2週間程度で自然に縮小することが多いです。しかし、数週間以上経過しても腫れが引かない場合や、しこりが硬く固定されている場合、全身症状(発熱・体重減少・寝汗など)を伴う場合は、専門医による検査を受けることが重要です。

Q. 耳の裏の粉瘤が炎症を起こした場合の治療はどうなりますか?

炎症性粉瘤の治療は、まず炎症を鎮めることが優先されます。抗生物質の内服や切開排膿(膿を出す処置)が行われ、炎症が落ち着いた後に袋ごと摘出する根治手術を実施します。炎症中の摘出手術は組織の識別が難しく再発リスクが高まるため、段階的な治療が基本となります。

💪 おでき・毛嚢炎が原因のできもの

耳の裏の皮膚には毛包(毛穴)が存在しており、細菌感染によって毛嚢炎(もうのうえん)が生じることがあります。毛嚢炎とは、毛包に黄色ブドウ球菌などの細菌が感染し、炎症を起こした状態です。初期には赤い小さなぶつぶつとして現れ、進行すると膿を持った痛みのある腫れに発展します。

さらに炎症が深部に達し、複数の毛包が合わさって大きな膿瘍を形成した状態を「せつ(節)」や「癰(よう)」と呼びます。これらは強い痛みと熱感、赤みを伴い、しばしば発熱を引き起こすこともあります。

毛嚢炎が生じる原因としては、不衛生な状態・過度の発汗・免疫力の低下・糖尿病・剃刀による微細な傷などが挙げられます。耳の裏の場合、メガネやマスクのゴムによる慢性的な摩擦や、頭皮から流れる汗・整髪料が刺激となって発症することもあります。

軽度の毛嚢炎であれば、清潔を保ち抗菌外用薬を使用することで改善することがありますが、膿瘍を形成している場合は、医療機関での切開排膿処置や抗生物質の内服治療が必要になります。

🎯 耳下腺に関連したできもの

耳の周辺には耳下腺(じかせん)という唾液腺があります。耳下腺は耳の前方から顎の角にかけて広がる大きな唾液腺ですが、その一部は耳の後方にも広がっており、耳の裏のできものとして感じられることがあります。

💬 流行性耳下腺炎(おたふく風邪)

ムンプスウイルスによって引き起こされる流行性耳下腺炎(いわゆる「おたふく風邪」)は、耳の周辺が大きく腫れる疾患です。両側または片側の耳下腺が腫れ、耳の前から顎にかけてのふくらみが生じますが、腫れが耳の後方にまで及ぶと耳の裏のできものとして感じられることもあります。発熱・痛み・開口困難などの症状を伴います。

おたふく風邪はワクチンで予防できる疾患ですが、成人になってから罹患すると合併症(睾丸炎・卵巣炎・無菌性髄膜炎・難聴など)のリスクが高まるため、注意が必要です。

✅ 耳下腺腫瘍

耳下腺には良性・悪性両方の腫瘍が発生することがあります。耳下腺の良性腫瘍で最も多いのは多形性腺腫(たけいせいせんしゅ)で、ゆっくりと大きくなる境界明瞭なしこりとして触れます。多くの場合、痛みを伴いません。悪性腫瘍の場合は、しこりが急速に大きくなる・硬い・顔面神経麻痺を伴うなどの特徴が見られることがあります。

耳下腺に関連するできものが疑われる場合は、頭頸部外科や耳鼻咽喉科での専門的な検査(超音波検査・MRI・CT・細胞診など)が必要です。

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💡 その他の原因(石灰化上皮腫・脂肪腫など)

📝 石灰化上皮腫(毛母腫)

石灰化上皮腫(せっかいかじょうひしゅ)は、毛母腫(もうぼしゅ)とも呼ばれる良性の皮膚腫瘍です。毛包の毛母細胞から発生し、腫瘍内部に石灰化が起きるため、触れると非常に硬い(石のような)しこりとして感じられるのが特徴です。皮膚の上から動かすと少し動く感じがあります。

石灰化上皮腫は子どもや若い成人に多く見られ、顔・首・上肢などに好発しますが、耳の周辺に発生することもあります。多くの場合、痛みを伴わず、感染が起きない限りは急速に変化しません。治療は外科的な切除が基本です。

🔸 脂肪腫

脂肪腫は脂肪細胞が増殖してできる良性の腫瘍で、体のあらゆる部位に発生します。柔らかくて弾力があり、皮膚の上から動かせることが多いです。通常は痛みを伴いませんが、圧迫されると違和感や軽い痛みを感じることがあります。ゆっくりと大きくなることが特徴で、治療が必要な場合は外科的摘出を行います。

⚡ 皮膚線維腫

皮膚線維腫は、繊維芽細胞が増殖してできる良性の皮膚腫瘍です。硬くて平たい結節として触れることが多く、押すと軽い痛みを感じることがあります。虫刺されや小さな傷が契機となって発生することがあるとも言われています。多くの場合は経過観察で対応しますが、症状や大きさによっては切除することもあります。

🌟 帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)

水痘・帯状疱疹ウイルスが顔面神経節(膝神経節)に再活性化して起きる「ラムゼイ・ハント症候群」では、耳の周辺・耳介・耳の裏などに水疱を伴う発疹が出現し、強い痛みを感じます。顔面神経麻痺・難聴・めまいなどの症状を伴うことがあります。できものというよりは発疹・水疱が主体ですが、耳の裏に痛みを伴う病変が生じるという点で鑑別が必要な疾患です。早期治療が重要なため、疑わしい症状があれば速やかに医療機関を受診してください。

Q. 耳の裏のしこりで緊急受診が必要な症状は何ですか?

以下の症状がある場合は速やかに医療機関を受診してください。①しこりが急速に大きくなる②38度以上の発熱を伴う③しこりが硬く動かない④顔面神経麻痺・難聴・めまいを伴う⑤複数部位のリンパ節が腫れている⑥体重減少や寝汗などの全身症状がある。これらは重篤な疾患のサインである可能性があります。

📌 こんな症状があればすぐに受診を

耳の裏のできものの中には、早急に医療機関を受診すべきものもあります。以下のような症状がある場合は、速やかに受診することをおすすめします。

できものが急速に大きくなっている場合は、炎症の悪化や悪性腫瘍の可能性があるため注意が必要です。また、しこりが非常に硬く、皮膚や周辺組織に固定されて動かない場合も、悪性腫瘍を疑う必要があります。

38度以上の発熱を伴う場合は、感染症が重篤化している可能性があります。できものから膿が出ている・悪臭がある場合も、細菌感染が進行しているサインです。耳の裏だけでなく、首・わきの下・鼠蹊部などの複数の部位でリンパ節が腫れている場合は、全身性の感染症や悪性リンパ腫などの疾患が疑われます。

顔面神経麻痺(口や目が曲がる・閉じられないなど)・難聴・耳鳴り・めまいが同時に起きている場合は、ラムゼイ・ハント症候群など神経系の疾患の可能性があり、緊急性が高いです。また、体重減少・寝汗・倦怠感などの全身症状がある場合も、悪性腫瘍やその他の全身性疾患の可能性があるため、早めに受診してください。

数週間以上経過してもしこりが縮小しない場合も、原因を特定するための検査が必要です。痛みが非常に強くて日常生活に支障をきたしている場合も、放置せず医療機関を受診しましょう。

✨ 耳の裏のできものを放置するとどうなる?

耳の裏のできものを放置した場合、その結果は原因によって異なります。良性のできものであれば、放置しても命にかかわる問題が生じることは少ないですが、さまざまなリスクがあります。

粉瘤の場合、放置すると少しずつ大きくなっていくことがあります。そして、ある日突然に細菌感染を起こして炎症性粉瘤となり、強い痛みと腫れが生じることがあります。炎症を繰り返すと周辺組織との癒着が進み、手術による摘出がより難しくなります。さらに炎症が放置されると、蜂窩織炎(皮膚の深部への感染の広がり)や敗血症(血液への感染の広がり)などの重篤な合併症に発展するリスクがあります。

リンパ節の腫れの場合、背景にある感染症を放置することで感染が悪化したり、悪性疾患の診断が遅れることがあります。悪性リンパ腫などの疾患は、早期発見・早期治療が予後に影響するため、原因不明のリンパ節腫脹を放置することは避けるべきです。

毛嚢炎・おできの場合、感染が深部に広がって大きな膿瘍を形成したり、血液に細菌が入り込んで菌血症・敗血症を引き起こすリスクがあります。特に糖尿病などの基礎疾患がある方は、感染症が重篤化しやすいため注意が必要です。

帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)の場合、治療が遅れると難聴や顔面神経麻痺が後遺症として残るリスクが高まります。特に顔面神経麻痺については、発症から72時間以内の治療開始が回復に大きく影響すると言われています。

このように、「たかができもの」と思って放置することで、病状が悪化したり、治療が困難になることがあります。気になるできものを発見したら、早めに医療機関に相談することが大切です。

🔍 何科を受診すればよいか

耳の裏のできものを相談する際、どの診療科を受診すればよいか迷う方も多いと思います。できものの状態や疑われる原因によって、受診すべき科が異なります。

まず、耳の裏のできものが皮膚の表面に近い場合(粉瘤・毛嚢炎・皮膚線維腫・石灰化上皮腫・脂肪腫など)は、皮膚科または形成外科が適切な受診先です。特に摘出手術が必要な場合は、形成外科や皮膚科の外科処置に対応しているクリニックを選ぶとよいでしょう。

リンパ節の腫れが疑われる場合や、発熱・全身症状を伴う場合は、まずかかりつけ医や内科に相談するのがよいでしょう。必要に応じて専門科(耳鼻咽喉科・血液内科など)に紹介してもらえます。

耳下腺に関連したできものが疑われる場合や、難聴・耳鳴り・顔面神経麻痺などの症状を伴う場合は、耳鼻咽喉科(頭頸部外科)が専門的な検査・治療を行います。

どこに受診すべきか迷う場合は、まずかかりつけ医や近隣のクリニックに相談し、必要に応じて専門科を紹介してもらうのが安心です。また、緊急性の高い症状(高熱・急速な腫れの悪化・顔面神経麻痺など)がある場合は、救急外来への受診も検討してください。

Q. 耳の裏のできものを自宅でケアする際の注意点は?

耳の裏のできものは、清潔を保ちながらできるだけ触らないことが基本です。無理につぶしたり針で破ろうとすると細菌感染が悪化・拡大するリスクがあるため絶対に避けてください。メガネやマスクの刺激を軽減する工夫も有効ですが、市販薬での対応には限界があるため、症状が改善しない場合は早めに医療機関を受診することが重要です。

💪 診察・検査の流れ

医療機関を受診した際には、まず問診と視診・触診が行われます。問診では、できものに気づいた時期・大きさの変化・痛みの程度・発熱の有無・最近の感染症の有無・アレルギーの有無・ピアスの使用の有無などが確認されます。

視診・触診では、できものの大きさ・形・硬さ・皮膚との固着度・周辺リンパ節の状態などが評価されます。これだけでおおよその診断がつくこともありますが、詳しい検査が必要な場合は以下のような検査が追加されます。

超音波検査(エコー検査)は、できものの内部構造・大きさ・血流の状態を非侵襲的に評価できる検査です。粉瘤・脂肪腫・リンパ節・耳下腺腫瘍などの鑑別に役立ちます。被曝がなく、外来で簡便に行える点が利点です。

CT検査・MRI検査は、できものの範囲・周辺組織との関係・リンパ節転移の有無などをより詳細に評価するために行われます。悪性腫瘍が疑われる場合や、深部に及ぶ病変の評価に特に有用です。

血液検査は、炎症の程度(白血球数・CRP値)・ウイルス感染の有無(抗体検査)・全身状態の評価に用いられます。

細胞診・病理検査は、腫瘤から細胞を採取して顕微鏡で観察し、良性・悪性の鑑別を行う検査です。悪性腫瘍が疑われる場合に実施されます。

🎯 家庭でできるケアと注意点

医療機関を受診するまでの間、または受診後の経過観察中に、家庭でできることをいくつか紹介します。ただし、これらはあくまでも補助的なケアであり、医療機関での診察・治療の代わりにはなりません。

💬 清潔を保つ

耳の裏を清潔に保つことは、感染の予防・悪化防止に重要です。入浴時に耳の裏も丁寧に洗い、洗い残しのないようにしましょう。汗をかいた後は、清潔なタオルや綿棒で優しく汗を拭き取ることも大切です。ただし、強くこすったり、できものを刺激したりすることは避けてください。

✅ 触りすぎない・つぶさない

粉瘤やおできを無理につぶそうとすることは、感染を悪化させたり、周辺組織に細菌が広がるリスクがあるため、絶対に避けてください。また、頻繁に触ることも雑菌を持ち込む原因になります。できものが気になっても、できるだけ触らないように心がけましょう。

📝 刺激を減らす

メガネやマスクのゴムが耳の裏のできものに当たって刺激している場合は、当たり方を調整したり、柔らかい素材のクッションを使用するなど工夫してみましょう。ピアスを付けている場合は、できものが改善するまでの間、一時的に外すことも検討してください。

🔸 湿布・温罨法について

炎症を起こしている場合、温めることで血流が促進されて膿が形成されやすくなりますが、自己判断での温罨法は注意が必要です。特に蜂窩織炎などが疑われる状態では、温めることで感染が広がるリスクがあります。冷やすことで一時的な痛みの軽減が得られることもありますが、根本的な治療にはなりません。温冷療法を試みる前に、医療機関に相談することをおすすめします。

⚡ 市販薬について

市販の抗菌外用薬(バラマイシン軟膏、ゲンタマイシン軟膏など)は、軽度の毛嚢炎やおできに対して一時的な効果が期待できることがあります。ただし、粉瘤や深部の感染には効果が限られており、症状が改善しない場合や悪化する場合は速やかに受診してください。鎮痛目的でイブプロフェンやアセトアミノフェンなどの市販の解熱鎮痛剤を使用することも、痛みの緩和には有効ですが、根本的な治療にはなりません。

🌟 注意すべき行動

できものを針や爪で自分で破ろうとすること、市販の「ニキビ絞り器」などで強引に内容物を出そうとすること、清潔でないものでできものに触れることなどは、感染を悪化させる危険があるため絶対に避けてください。また、民間療法(アロエや重曹パックなど)の効果は科学的に証明されておらず、かえって症状を悪化させる可能性があります。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「耳の裏にできものができたとご相談いただく患者様は当院でも多く、粉瘤(アテローム)が原因であるケースが最も多い印象ですが、リンパ節の腫れや毛嚢炎など、見た目だけでは判断が難しい場合も少なくありません。「痛みがないから大丈夫」「様子を見ていれば治るだろう」と放置された結果、炎症が悪化した状態でご来院される方もいらっしゃいますので、気になるしこりや腫れがあれば早めにご相談いただくことをお勧めします。当院では丁寧な視診・触診をはじめ必要に応じた検査を行い、患者様お一人おひとりの状態に合わせた治療法をご提案しておりますので、どうぞお気軽にお越しください。」

💡 よくある質問

耳の裏にできものができる原因として最も多いものは何ですか?

耳の裏のできものとして最も多く見られる原因は粉瘤(アテローム)です。皮脂腺が豊富で皮膚が比較的薄い耳の裏は、皮脂や角質が詰まりやすく粉瘤が発生しやすい部位です。アイシークリニックでも、粉瘤が原因であるケースが最も多い印象とのことです。

耳の裏のできものに痛みがなければ放置しても大丈夫ですか?

痛みがなくても放置はおすすめできません。粉瘤は突然細菌感染を起こして強い痛みや腫れが生じることがあり、炎症を繰り返すと手術が難しくなります。また、悪性腫瘍は痛みが少ないケースもあるため、数週間以上縮小しないしこりは早めに医療機関を受診することが大切です。

耳の裏のできものは何科を受診すればよいですか?

できものの種類によって異なります。粉瘤・毛嚢炎など皮膚表面に近いものは皮膚科または形成外科が適切です。リンパ節の腫れや発熱を伴う場合は内科やかかりつけ医、難聴・顔面神経麻痺などを伴う場合は耳鼻咽喉科が専門的な対応を行います。迷う場合はまずかかりつけ医に相談しましょう。

耳の裏のできものを自分でつぶしても大丈夫ですか?

絶対に避けてください。無理につぶすと細菌感染が悪化したり、周辺組織に菌が広がるリスクがあります。特に粉瘤は袋ごと摘出しなければ再発するため、自己処置では根本的な解決になりません。できものが気になる場合は触らず、早めに医療機関を受診することをおすすめします。

すぐに病院を受診すべき症状の目安を教えてください。

以下の症状がある場合は速やかに受診してください。①できものが急速に大きくなる②38度以上の発熱を伴う③しこりが硬く動かない④膿や悪臭がある⑤顔面神経麻痺・難聴・めまいを伴う⑥数週間以上縮小しない⑦体重減少・寝汗などの全身症状がある。これらは重篤な疾患のサインである可能性があります。

📌 まとめ

耳の裏にできものができて痛いという症状は、粉瘤(アテローム)・リンパ節炎・毛嚢炎・耳下腺炎など、さまざまな原因によって生じます。多くは良性の疾患ですが、中には早急な治療が必要なものや、悪性疾患が背景にあるものも含まれます。

できものの原因を自己判断することは難しく、同じ「しこり」に見えても治療法が大きく異なります。特に、急速に大きくなる・非常に硬い・動かない・発熱を伴う・顔面神経麻痺や難聴を伴う・数週間以上縮小しないといった症状がある場合は、早めに医療機関を受診することが大切です。

粉瘤などの手術が必要なできものは、日帰り手術に対応しているクリニックであれば、比較的短時間で対応が可能です。「大したことないだろう」と放置せず、気になる症状があれば早めに皮膚科・形成外科・耳鼻咽喉科などの専門医に相談することをおすすめします。アイシークリニック大宮院では、皮膚・皮下腫瘤の診察・治療に対応しておりますので、耳の裏のできものでお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 粉瘤(表皮嚢胞)・毛嚢炎・脂肪腫・石灰化上皮腫などの皮膚疾患の診断基準や治療ガイドラインの参照
  • 国立感染症研究所 – 風疹・流行性耳下腺炎(おたふく風邪)・帯状疱疹(ラムゼイ・ハント症候群)など、リンパ節腫脹や耳周辺症状を引き起こす感染症に関する情報の参照
  • 日本形成外科学会 – 粉瘤・脂肪腫・皮膚線維腫などの皮膚腫瘍に対する外科的摘出手術の適応・治療方針に関する情報の参照

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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