「足の指の間がかゆい」「皮がむけているけど、まさか自分が水虫?」と気になりながらも、なかなか相談できずにいる女性は意外と多いものです。水虫は男性特有の悩みというイメージがありますが、実際には女性でも発症します。特に軽度の水虫は自覚症状が乏しく、気づかないうちに進行してしまうケースも少なくありません。この記事では、女性に多い軽度水虫の特徴や原因、セルフケアの方法、病院での治療について詳しく解説します。早期発見・早期治療のヒントにしてください。
目次
- 水虫とは何か?基礎知識をおさらい
- 女性に水虫は少ない?実は増えている女性の水虫事情
- 軽度水虫の症状チェック:こんなサインに注意して
- 女性が水虫になりやすい原因と感染経路
- 軽度水虫を放置するとどうなる?進行のリスク
- 市販薬でのセルフケアは有効か?
- 病院(皮膚科)での診断と治療方法
- 治療中に気をつけたい日常生活のポイント
- 再発を防ぐためのフットケア習慣
- まとめ
この記事のポイント
女性の水虫は増加傾向にあり、軽度でも放置すれば爪白癬や慢性化のリスクがある。市販薬より皮膚科での正確な診断と抗真菌薬治療が完治への近道で、日常のフットケア継続が再発予防に有効。
🎯 1. 水虫とは何か?基礎知識をおさらい
水虫は、白癬菌(はくせんきん)と呼ばれる真菌(カビの一種)が皮膚に感染することで起こる皮膚疾患です。正式な病名は「足白癬(あしはくせん)」といいます。白癬菌はケラチンというタンパク質を栄養源として増殖するため、ケラチンを多く含む爪や皮膚の角質層に感染します。
白癬菌が皮膚に付着しただけでは必ずしも感染するわけではありません。感染が成立するには、白癬菌が付着した状態で一定時間(おおよそ24〜48時間以上)が経過し、かつ皮膚のバリア機能が低下していることが条件となります。つまり、清潔に保ち、足を乾燥させることが感染予防の基本です。
足白癬には主に3つのタイプがあります。
1つ目は「趾間型(しかんがた)」で、最も多いタイプです。足指の間、特に薬指と小指の間や中指と薬指の間に発症しやすく、皮膚がむけたり、赤くなったり、ジュクジュクしたりします。かゆみを伴うことが多いですが、かゆみがないケースもあります。
2つ目は「小水疱型(しょうすいほうがた)」で、土踏まずや足のふち、足指の付け根などに小さな水ぶくれが多数できるタイプです。水ぶくれがつぶれると皮がむけ、強いかゆみを伴うことが多いのが特徴です。
3つ目は「角化型(かくかがた)」で、足の裏全体や踵(かかと)が厚く硬くなり、粉をふいたようになるタイプです。かゆみが少なく、乾燥肌や角質肥厚と間違われやすいため、気づかれにくいとされています。
また、水虫が爪に感染したものを「爪白癬(つめはくせん)」といいます。爪が白く濁ったり、黄色く変色したり、厚くなったりするのが特徴で、治療に時間がかかります。
Q. 女性が水虫になりやすい理由は何ですか?
女性の水虫増加の主な原因は、パンプスやブーツなど通気性の悪い靴の長時間着用と、スポーツジム・プールなど公共施設の利用増加です。ストッキング着用による蒸れや、ネイルサロンでの器具を介した感染リスクも女性特有の要因として挙げられます。
📋 2. 女性に水虫は少ない?実は増えている女性の水虫事情
かつて水虫は「サラリーマンや高齢男性の病気」というイメージが強くありました。確かに、統計的には男性のほうが発症率は高い傾向にあります。しかし近年、女性の水虫患者数は増加傾向にあり、決して「他人事」ではなくなっています。
日本皮膚科学会の調査などによると、日本人の5人に1人が水虫に悩んでいるとされており、女性患者の割合も無視できない数値になっています。特に40代以上の女性では発症率が上昇する傾向があります。
女性の水虫が増えている背景には、いくつかの社会的・生活習慣的な変化があります。まず、女性の社会進出が進み、長時間靴を履き続ける機会が増えたことが挙げられます。パンプスやブーツなど通気性の悪い靴を長時間着用すると、足の中が高温多湿な環境になり、白癬菌が繁殖しやすくなります。
次に、スポーツやフィットネスの普及により、スポーツジム・プール・スパ施設などを利用する女性が増えたことも一因です。これらの施設には不特定多数の人が素足で訪れるため、感染リスクが高まります。
また、女性特有の事情として、ネイルサロンでのフットネイルが普及したことも影響しています。爪の状態が常にネイルで覆われているため、爪白癬に気づきにくくなる場合があります。
さらに、女性は一般的に水虫に対する「恥ずかしさ」や「まさか自分が」という意識から、受診をためらうことが多いとされています。その結果、軽度の段階で発見・治療できずに慢性化してしまうケースもあります。
💊 3. 軽度水虫の症状チェック:こんなサインに注意して
水虫の初期・軽度段階では、症状が非常に軽微であるため「単なる乾燥肌だろう」「靴擦れかな」と見過ごされがちです。女性の場合、足のケアに気を遣っている方も多いため、かえって気づきにくいこともあります。以下のような症状に心当たりがある場合は、水虫の可能性を念頭においてみてください。
足指の間がかゆい、またはむず痒い感じがする:趾間型水虫の初期症状として最も多い訴えです。特に入浴後や就寝前など、体が温まったときにかゆみが強まることが多いです。
足指の間の皮膚がむけている、または白っぽくなっている:趾間型の軽度な段階では、皮膚がわずかにむけたり、白くふやけたような状態になったりします。かゆみを伴わないこともあります。
土踏まずや足のふちに小さな水ぶくれができる:小水疱型の初期症状です。水ぶくれは直径1〜2ミリ程度の小さなものから始まり、かゆみを伴うことが多いです。
かかとや足の裏がカサカサして粉をふいたような状態になる:角化型の特徴です。保湿ケアをしても改善しない場合は、水虫の可能性があります。
爪の色が変わる、厚くなる、もろくなる:爪白癬のサインです。白や黄色に変色したり、爪が厚くなってカットしにくくなったりします。フットネイルをしている場合は特に気づきにくいため注意が必要です。
これらの症状が1つでも当てはまる場合は、自己判断せずに皮膚科への受診を検討することをおすすめします。水虫に似た皮膚疾患(掌蹠膿疱症、汗疱、接触性皮膚炎など)も存在するため、正確な診断が重要です。
Q. 軽度の水虫にはどんな初期症状がありますか?
軽度の水虫では、足指の間のかゆみや皮むけ、白くふやけた状態、土踏まず周辺の小さな水ぶくれ、かかとのカサカサといった症状が現れます。かゆみがないケースも多く「乾燥肌」と見誤られやすいため、保湿ケアで改善しない場合は水虫を疑い皮膚科を受診することが重要です。
🏥 4. 女性が水虫になりやすい原因と感染経路
水虫の感染は「白癬菌との接触」と「皮膚のバリア機能の低下」という2つの条件が重なったときに起こります。女性特有の生活スタイルやファッションが、この2つの条件を満たしやすくしている場合があります。
感染経路として最も多いのは、白癬菌が付着したマット・タオル・スリッパなどとの間接的な接触です。銭湯・温泉・スポーツジム・プールの脱衣所や共用エリア、また家庭内では浴室マットや玄関マットが感染源になりやすいことが知られています。家族に水虫の方がいる場合、家庭内感染のリスクは特に高くなります。
女性に特有の感染リスク要因としては、以下のようなものが挙げられます。
通気性の悪い靴の長時間着用:パンプス・ブーツ・ヒールなど、つま先が細く足が蒸れやすい靴を長時間履くと、足の温度と湿度が上がり、白癬菌が増殖しやすい環境が生まれます。特にナイロンやポリエステルなど合成繊維の靴下との組み合わせは、蒸れをさらに促進します。
ストッキングの着用:素材の性質上、通気性が低く、足全体が蒸れやすくなります。特に一日中ストッキングを着用している場合、足の環境が白癬菌に適したものになりやすいです。
足の皮膚の過度なケアや傷:ペディキュア・角質ケア・足裏の角質除去などで皮膚に傷ができると、そこから白癬菌が侵入しやすくなります。ネイルサロンで使用する器具の衛生管理が不十分な場合も感染リスクになります。
免疫力の低下:疲労・ストレス・不規則な生活・栄養不足などにより免疫力が低下すると、皮膚のバリア機能も低下し、感染リスクが高まります。女性はホルモンバランスの変化(月経・妊娠・更年期など)によっても免疫状態が影響を受けることがあります。
基礎疾患との関連:糖尿病がある方は末梢循環や免疫機能に影響が出やすく、水虫を含む感染症にかかりやすくなります。また、ステロイドや免疫抑制剤を使用している場合も注意が必要です。
⚠️ 5. 軽度水虫を放置するとどうなる?進行のリスク
「かゆみがそれほどひどくないし、もう少し様子を見よう」と思っていると、水虫は確実に進行します。軽度の段階で放置した場合に起こりうるリスクについて知っておきましょう。
まず、感染範囲の拡大です。趾間型が放置されると、足裏全体や足の甲、さらには踵にまで感染が広がり、治療が難しくなります。また、かきむしることで皮膚に傷ができ、細菌感染(とびひや蜂窩織炎など)を併発するリスクもあります。
次に、爪白癬への移行です。足白癬が爪に感染すると、爪白癬になります。爪白癬は爪の組織に菌が深く入り込んでいるため、塗り薬だけでは治りにくく、内服薬による治療が必要になることも多く、治療期間も数ヶ月から1年以上かかることがあります。
さらに、家族や身近な人への感染拡大も深刻な問題です。白癬菌は皮膚のカサカサとした皮屑(鱗屑)の中に生きており、フローリングやカーペット・マット上に落ちた皮屑を踏むことで感染が広がります。自分が感染源となって家族に水虫をうつしてしまう可能性があります。
また、手白癬・股部白癬・体部白癬など、足以外の部位への感染拡大も起こりえます。足を触った手で体の他の部位を触ることで、白癬菌が広がることがあります。
慢性化・難治化というリスクもあります。水虫は適切な治療を行えば完治できる病気ですが、放置していた期間が長いほど、菌が皮膚の深部や爪の中に根を張り、治療に要する時間と労力が増えます。「何年も水虫と付き合っている」という状態は、正しく治療できていないサインです。
Q. 皮膚科では水虫をどのように診断・治療しますか?
皮膚科では皮膚の角質を採取してKOH溶液で処理し、顕微鏡で白癬菌を確認する「直接鏡検法」で確定診断を行います。治療は抗真菌薬の外用薬が基本で、症状消失後も1〜2ヶ月の継続使用が必要です。爪白癬や角化型は内服薬が必要になる場合もあります。
🔍 6. 市販薬でのセルフケアは有効か?
ドラッグストアには抗真菌薬を配合した水虫の塗り薬が多数販売されており、市販薬で対処しようと考える方も多いでしょう。軽度の足白癬であれば、市販薬が効果を発揮することもありますが、いくつかの注意点があります。
市販薬に含まれる主な抗真菌成分には、テルビナフィン塩酸塩・ブテナフィン塩酸塩・ラノコナゾール・ビホナゾールなどがあります。これらは白癬菌の細胞膜を構成する成分の合成を阻害することで殺菌・増殖抑制の効果をもたらします。適切に使用すれば、軽度の趾間型水虫や小水疱型水虫に対して一定の効果が期待できます。
市販薬を使用する際の注意点として、まず「症状が消えても使用をやめない」ことが大切です。水虫の塗り薬は、かゆみなどの症状が治まっても皮膚の深部に菌が残っている可能性があります。自覚症状がなくなった後も、少なくとも1〜2ヶ月は継続して使用することが再発防止のポイントです。
次に、「正しく塗る」ことも重要です。症状のある部位だけでなく、その周囲の健康そうに見える皮膚にも塗布することが必要です。足裏全体に薄く広げるように塗るのが基本です。
また、「水虫と確定してから使用する」ことも大切です。水虫に似た皮膚疾患に抗真菌薬を使用しても効果はなく、むしろ刺激で症状が悪化する場合もあります。自己判断せず、皮膚科で診断を受けることが理想的です。
市販薬では対処が難しいケースとして、爪白癬・角化型白癬・湿潤した趾間型(ジュクジュクタイプ)・繰り返し再発するケースなどが挙げられます。これらは皮膚科での治療が必要です。
市販薬を2〜4週間使用しても改善が見られない場合は、皮膚科を受診することをおすすめします。水虫ではない可能性や、より強力な治療が必要な状態になっている可能性があります。
📝 7. 病院(皮膚科)での診断と治療方法
水虫の疑いがある場合は、できるだけ早めに皮膚科を受診することをおすすめします。皮膚科での診断・治療の流れについて詳しく見ていきましょう。
診断について、皮膚科では「顕微鏡検査(直接鏡検法)」という方法で確定診断を行います。皮膚の表面から角質や皮屑をほんの少し採取し、水酸化カリウム(KOH)溶液で処理した後に顕微鏡で観察して、白癬菌の菌糸を確認します。痛みはほとんどなく、短時間で結果が出るため、初診時にその場で診断がつくことが多いです。
この検査により、水虫かどうかを正確に判断できるため、似た症状の別の皮膚疾患と区別することができます。自己判断で市販薬を使い続けるよりも、まず正確な診断を受けることが治療の近道です。
治療の基本は抗真菌薬の外用(塗り薬)です。処方される外用抗真菌薬には、テルビナフィン・ルリコナゾール・ラノコナゾール・ビホナゾールなどがあります。通常、1日1〜2回、症状が消えた後も1〜2ヶ月程度の継続使用が必要です。
剤形は、クリーム・液・スプレー・軟膏など複数の種類があります。趾間がジュクジュクしているタイプには液剤が向いており、乾燥した部位にはクリームや軟膏が適している場合が多いです。医師が症状に合わせて最適な剤形を選択します。
角化型白癬や爪白癬など、外用薬だけでは治療が難しいケースでは、内服抗真菌薬を使用することがあります。代表的な薬剤としては、テルビナフィン(ラミシール)やイトラコナゾール(イトリゾール)があります。内服薬は肝臓で代謝されるため、肝機能への影響が懸念される場合があります。治療中は定期的な血液検査が行われることもあります。妊娠中・授乳中の方は使用できないため、必ず医師に申告が必要です。
近年では、爪白癬に対してエフィナコナゾール(クレナフィン)やルリコナゾール(ルコナック)といった爪専用の外用抗真菌薬も登場しており、内服が困難な患者さんにも治療の選択肢が広がっています。
治療期間については、軽度の足白癬の場合、通常は外用薬を2〜3ヶ月程度継続することで完治が期待できます。ただし、爪白癬を合併している場合や、感染範囲が広い場合は6ヶ月〜1年以上の治療期間が必要になることもあります。
Q. 水虫の再発を防ぐ日常ケアを教えてください
水虫の再発予防には、毎日足指の間まで丁寧に洗い乾燥させること、通気性の良い靴と綿素材の靴下を選んで複数足をローテーションすることが効果的です。また、公共施設ではサンダルを着用し、月1回程度足指・爪の状態をセルフチェックする習慣をつけることで早期発見にもつながります。
💡 8. 治療中に気をつけたい日常生活のポイント
抗真菌薬での治療中も、日常生活でのケアを徹底することが治療効果を高め、再感染を防ぐうえで非常に重要です。以下のポイントを意識して生活習慣を見直してみましょう。
足を清潔に保つことが基本です。毎日入浴し、足の指の間も丁寧に洗いましょう。ただし、ゴシゴシと強くこすりすぎると皮膚に傷ができて菌が侵入しやすくなるため、石鹸を泡立ててやさしく洗うことを意識してください。洗った後は、足指の間までしっかりと水分を拭き取ることが大切です。湿った状態のままでいると、白癬菌が好む環境が生まれてしまいます。
靴と靴下の選び方にも注意が必要です。治療期間中はできるだけ通気性の良い靴・靴下を選ぶようにしましょう。綿素材の靴下は吸湿性が高く、足の蒸れを軽減するのに役立ちます。同じ靴を毎日履き続けるのは避け、2〜3足をローテーションして使用し、靴の内部を十分乾燥させましょう。靴の中に靴用の消臭・抗菌スプレーや乾燥剤を活用するのも効果的です。
家庭内での感染拡大を防ぐことも重要です。バスマット・タオル・スリッパは家族と共用しないようにしましょう。床掃除を定期的に行い、白癬菌が付着した皮屑を除去することも大切です。白癬菌は乾燥した環境では数ヶ月間生存することがあるとされています。
薬の塗り忘れに注意してください。治療の失敗で最も多い原因は「症状が治まったので薬をやめてしまった」ことです。水虫の治療薬は、症状がなくなった後も皮膚の角質が完全に入れ替わるまで使い続けることで完治が見込めます。医師から指示された使用期間は必ず守りましょう。
生活習慣の改善も忘れずに。十分な睡眠・バランスのとれた食事・適度な運動を心がけ、免疫力を維持することが感染への抵抗力を高めます。過度なストレスや疲労も免疫機能を低下させるため注意が必要です。
フットネイルについては、治療中は爪に薬剤が浸透しにくくなるため、爪白癬がある場合はネイルサロンへの通院を一時的に控えることを医師に相談してみましょう。
✨ 9. 再発を防ぐためのフットケア習慣

水虫は適切に治療すれば完治できますが、生活環境や習慣が変わらなければ再発・再感染のリスクが高い病気でもあります。完治後も以下のような予防習慣を継続することが大切です。
公共施設での注意事項を徹底しましょう。スポーツジム・プール・温泉・銭湯・ホテルなど、多くの人が素足で使用する施設は感染リスクが高い場所です。これらの場所では、できるだけサンダルやスリッパを着用し、素足でフロアを歩かないように心がけましょう。使用後は帰宅したらすぐに足を洗い、しっかりと乾燥させることが重要です。
日々のフットケアを継続することも予防の基本です。毎日足を清潔に保ち、指の間まで丁寧に洗って乾燥させるルーティンを維持しましょう。特に入浴後や運動後は足が蒸れやすいため、しっかりとケアすることが大切です。
靴の管理に気を配ることも効果的な予防策です。靴の中は温かく湿った環境になりやすく、白癬菌が繁殖しやすい場所です。帰宅後は靴をしばらく外気に当てて乾燥させ、中敷きを取り外して通気させるとよいでしょう。季節外の靴は定期的に風通しの良い場所に出して乾燥させることをおすすめします。
足の保湿ケアも重要です。皮膚が乾燥してひび割れると、そこから白癬菌が侵入しやすくなります。入浴後は足専用のクリームや保湿剤を使って足全体を保湿し、特にかかとや足裏の角質が厚くなりやすい部位のケアを怠らないようにしましょう。ただし、足指の間は逆に湿気がこもりやすいため、保湿剤の塗りすぎに注意が必要です。
免疫力の維持も長期的な予防につながります。規則正しい生活・十分な睡眠・バランスのとれた食事・適切なストレスマネジメントを通じて、身体全体の免疫機能を保つことが、水虫を含むさまざまな感染症の予防に効果的です。
家族に水虫の方がいる場合、家庭内感染を防ぐための取り組みも継続しましょう。バスマットを個人専用にする、定期的に床の掃除をする、スリッパを共用しないなどの対策を家族全員で実践することが効果的です。家族のうちの一人が水虫の場合、可能であれば家族全員が皮膚科を受診して、感染の有無を確認してもらうことも検討してみてください。
定期的な足のセルフチェックも習慣にしましょう。月に一度程度、入浴後に足指の間・足裏・爪の状態を観察する習慣をつけると、変化に早期に気づくことができます。特に爪の変色や肥厚、足指の間の皮むけなど、少しでも気になる変化があれば、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「かゆみはそれほどでもないけれど、足指の間の皮がむけている」という軽度の症状で受診される女性の患者様が増えており、早期に正確な診断を受けることの大切さを日々実感しています。水虫は正しい治療と日常ケアを継続することで完治が十分に期待できる病気ですので、「まさか自分が」と躊躇せず、気になるサインがあればお気軽にご相談ください。症状が軽いうちに対処することが、爪白癬への移行や慢性化を防ぐ最善の方法です。」
📌 よくある質問
はい、女性でも水虫になります。かつては男性特有の悩みというイメージがありましたが、近年は女性患者数が増加傾向にあります。通気性の悪いパンプスやブーツの長時間着用、スポーツジム・プール等の公共施設の利用増加などが主な要因とされています。日本人の5人に1人が水虫に悩んでいるとされており、女性も決して他人事ではありません。
軽度の水虫では、足指の間のかゆみや皮むけ、白っぽくふやけた状態、土踏まず周辺の小さな水ぶくれ、かかとのカサカサといった症状が現れます。かゆみがない場合もあるため、「乾燥肌かな」と見過ごされがちです。爪の変色や肥厚も爪白癬のサインです。気になる症状があれば、自己判断せず早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
軽度の趾間型・小水疱型であれば、市販の抗真菌薬が効果を発揮する場合があります。ただし、症状が消えても最低1〜2ヶ月は使用を継続することが重要です。一方、爪白癬・角化型・繰り返し再発するケースは市販薬での対処が難しく、皮膚科での治療が必要です。また水虫に似た別の皮膚疾患の可能性もあるため、まず正確な診断を受けることが治療の近道です。
軽度の水虫を放置すると、感染範囲が足裏全体や踵へ広がるだけでなく、爪白癬へ移行するリスクがあります。爪白癬になると治療期間が数ヶ月〜1年以上に及ぶことがあります。また、かきむしりによる細菌感染の併発や、家族への感染拡大も起こりえます。症状が軽いうちに適切に対処することが、慢性化・難治化を防ぐ最善の方法です。
再発予防には、毎日足を清潔に保ち指の間までしっかり乾燥させること、通気性の良い靴・靴下を選んで靴をローテーション使用すること、スポーツジムや温泉などの公共施設ではサンダルを着用することが効果的です。また月に一度、足指・足裏・爪の状態をセルフチェックする習慣をつけ、気になる変化があれば早めに皮膚科へご相談ください。
🎯 まとめ
女性の水虫は「珍しいこと」でも「恥ずかしいこと」でもありません。現代の生活スタイルの中では、女性が水虫になる機会は決して少なくなく、特に通気性の悪い靴の長時間着用や、公共施設への頻繁な利用などによるリスクは年々高まっています。
軽度の水虫は、適切な治療と日常生活でのケアを組み合わせることで、比較的早期に完治が期待できます。大切なのは、「症状が軽いうちに対処する」ことです。かゆみや皮むけが軽微であっても、放置すれば感染範囲が広がったり、爪白癬に移行したりするリスクがあります。
市販薬でのセルフケアも一定の効果がありますが、まずは皮膚科で正確な診断を受けることが治療への近道です。水虫に似た皮膚疾患との区別をつけ、自分の症状の状態に合った治療を受けることで、治療期間を短縮し、再発リスクを下げることができます。
完治した後も、日常のフットケア習慣を維持することが再発・再感染の予防につながります。足を清潔に保つ、靴の管理を徹底する、公共施設での感染対策を意識する、そして定期的に足の状態をセルフチェックするという4つの習慣を続けることで、水虫のない快適な生活を送ることができます。
「もしかして水虫かも」と少しでも感じたら、一人で悩まずにお気軽に皮膚科にご相談ください。アイシークリニック大宮院では、水虫をはじめとした皮膚のお悩みに対して、丁寧な診察と最適な治療プランをご提案しています。早期発見・早期治療で、健やかな足もとを取り戻しましょう。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 足白癬(水虫)の診断基準・治療ガイドライン、抗真菌薬の使用方法、爪白癬の治療方針など、記事全体の医学的根拠として参照
- 厚生労働省 – 水虫(白癬)に関する市販薬(OTC医薬品)の適正使用・セルフケアの注意点、抗真菌薬成分の解説として参照
- 国立感染症研究所 – 白癬菌の感染経路・疫学データ・感染成立条件、日本国内における水虫の罹患状況や公共施設での感染リスクに関する記述の根拠として参照
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務