💬 「帯状疱疹って一度なったら、もうならないんじゃないの?」——そう思っていませんか?
実は、帯状疱疹は何度でも再発する可能性がある病気です。一度つらい思いをしたのに、また同じ症状が…というケースは決して珍しくありません。
この記事を読まないと…
❌ 再発のリスクを知らずに過ごして、また激しい痛みに悩まされる
❌ 繰り返すことで神経へのダメージが蓄積し、後遺症リスクが上がる
❌ 予防できたはずの再発を見逃してしまう
✅ この記事でわかること:なぜ繰り返すのか・どんな人がリスクが高いのか・今日からできる予防法をすべて解説します。
目次
- 帯状疱疹とはどんな病気か
- 帯状疱疹は何回もなるのか?再発の実態
- 帯状疱疹が繰り返す仕組みとメカニズム
- 何度も帯状疱疹になりやすい人の特徴
- 繰り返す帯状疱疹が引き起こすリスク
- 帯状疱疹の再発を防ぐために日常生活でできること
- 医療機関での予防・対策:ワクチンという選択肢
- 帯状疱疹を繰り返すときに疑うべき背景疾患
- 帯状疱疹の症状が出たときの適切な受診タイミング
- まとめ
📋 この記事のポイント
帯状疱疹は免疫低下により何度でも再発する可能性があり、高齢者・慢性ストレスを抱える方・免疫抑制状態の方が特にリスクが高い。再発予防には睡眠・食事・運動による免疫維持と、発症予防効果約97%の不活化ワクチン(シングリックス)接種が有効。アイシークリニック大宮院ではワクチン相談・背景疾患の精査を含む総合的なサポートを提供している。
💡 帯状疱疹とはどんな病気か
帯状疱疹は、水痘・帯状疱疹ウイルス(Varicella-Zoster Virus:VZV)が原因で起こる感染症です。幼少期に水ぼうそう(水痘)として初感染したウイルスは、その後も体内から完全に排除されることなく、脊髄の後根神経節や三叉神経節など神経節の中に潜伏し続けます。
通常、免疫系がウイルスを抑え込んでいる間はおとなしく眠っていますが、加齢や疲労、ストレス、別の病気、免疫抑制薬の使用などによって免疫力が落ちると、ウイルスが再活性化して神経に沿って広がり、帯状疱疹として発症します。
症状は、皮膚の一方向にのみ現れる赤みやブツブツ、水ぶくれを主体とした発疹と、その前後から伴う強い神経痛です。体の左右どちらか片側に帯状に現れることが「帯状疱疹」という名前の由来になっています。発疹は胸・腹・背中・顔面など様々な部位に出現し、数日から2週間程度かけて水ぶくれがかさぶたに変わり治癒していきます。ただし、皮膚症状が治まった後も神経痛(帯状疱疹後神経痛)が長期間続くことがあり、患者さんのQOL(生活の質)を大きく損なうことがあります。
日本では年間約100万人が帯状疱疹を発症すると推定されており、80歳までに約3人に1人がかかるとされる非常に身近な疾患です。近年は若い世代での発症も増加傾向にあり、決して高齢者だけの病気ではなくなっています。
Q. 帯状疱疹は一度かかると再発しないのですか?
帯状疱疹は「一生に一度」という考えは誤解です。水痘・帯状疱疹ウイルスは神経節に潜伏し続けるため、加齢・ストレス・免疫低下などをきっかけに何度でも再活性化します。欧米研究では免疫が正常な方でも約1〜6%が再発すると報告されています。
📌 帯状疱疹は何回もなるのか?再発の実態
帯状疱疹は「一生に一度しかかからない」というのは誤解です。実際には再発(再燃)するケースが一定の割合で存在します。
欧米での研究では、免疫が正常な健常者でも約1〜6%が帯状疱疹を再発すると報告されています。日本国内の調査でも同様の傾向が見られており、一度かかった後に再び発症する方が一定数いることが確認されています。また、HIV感染症やがん、免疫抑制療法を受けている方では再発率がさらに高くなることがわかっています。
「一度かかれば免疫がつくので再発しない」と思いがちですが、帯状疱疹においてはこの考え方は完全には当てはまりません。水ぼうそうにかかることで獲得した免疫は、時間の経過とともに少しずつ低下していくことがあります。さらに、免疫力が落ちるタイミングが訪れると何度でも再発するリスクがあります。
再発する場合、同じ部位に再発することもあれば、異なる神経節領域に発症することもあります。初回と比べて症状が軽くなる場合もありますが、逆に重症化したり長引いたりするケースもあり、「2回目だから軽い」とは言い切れません。
✨ 帯状疱疹が繰り返す仕組みとメカニズム
なぜ帯状疱疹は何度も繰り返すのかを理解するためには、ウイルスと免疫の関係を知ることが大切です。
水痘・帯状疱疹ウイルスは初感染後、神経節の中で「潜伏感染」という状態に入ります。これはウイルスが増殖を止めて静止した状態で存在し続けることを意味します。免疫系、特にT細胞(細胞性免疫)がこのウイルスを常に監視・抑制しており、健康な状態ではウイルスが活性化しないよう制御されています。
しかし、以下のような状況でこのバランスが崩れると、潜伏していたウイルスが再び活動を始めます。
一つ目は加齢による免疫低下です。年齢とともにT細胞の機能は徐々に低下し、50歳以降では特にウイルスへの監視力が弱まります。これが高齢者に帯状疱疹が多い主な理由です。
二つ目は精神的・肉体的なストレスです。強いストレスや過労が続くと、コルチゾールなどのストレスホルモンが免疫系に影響を与え、T細胞の働きが抑制されます。これにより潜伏ウイルスへの監視が甘くなり、再活性化が起きやすくなります。
三つ目は免疫抑制状態です。がんの化学療法や放射線療法、臓器移植後の免疫抑制薬、ステロイド薬の長期使用などは、免疫系を意図的に抑制するため、ウイルスが再活性化しやすい環境を作ります。
四つ目はVZV特異的免疫の低下です。帯状疱疹を発症すること自体が免疫のブースト(強化)につながることがありますが、発症後に得られる免疫も時間とともに減衰します。加齢やその他の要因が重なれば、再びウイルスが再活性化する余地が生まれます。
このようなメカニズムから、帯状疱疹は体の中にウイルスが潜伏し続けている限り、何度でも発症しうる病気であることが理解できます。
Q. 帯状疱疹を繰り返す原因となるメカニズムは何ですか?
帯状疱疹の再発は、神経節に潜伏するウイルスをT細胞が監視・抑制するバランスが崩れることで起こります。加齢・慢性ストレス・免疫抑制薬の使用・がん治療などにより細胞性免疫が低下すると、潜伏ウイルスが再活性化し、帯状疱疹として繰り返し発症します。
🔍 何度も帯状疱疹になりやすい人の特徴
帯状疱疹を繰り返しやすい方には、いくつかの共通した特徴があります。自分が該当するかどうかを確認してみましょう。
まず、高齢であることが最大のリスク因子です。50歳以上になると急激に発症リスクが高まり、70歳以上ではさらにそのリスクが上昇します。加齢により免疫機能が全体的に低下するため、繰り返し発症するリスクも高くなります。
次に、慢性的なストレスや睡眠不足・過労状態にある方です。現代社会では仕事や育児、介護などで慢性的なストレスを抱える方が多く、このような方々では免疫力が継続的に低下しやすいため、帯状疱疹を繰り返しやすい環境にあります。
免疫機能に影響する基礎疾患を持つ方も注意が必要です。具体的には、HIV感染症(エイズ)、白血病やリンパ腫などの血液がん、固形がん、糖尿病、慢性腎臓病、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの疾患は免疫力を全体的に低下させることがあります。
免疫抑制薬やステロイド薬を使用している方も高リスクです。臓器移植後の拒絶反応予防、自己免疫疾患の治療、アレルギー疾患の管理などで使われるこれらの薬は、意図的に免疫系を抑制するため、帯状疱疹の再発リスクを高めます。
関節リウマチや全身性エリテマトーデス(SLE)などの自己免疫疾患を持つ方も、疾患自体や治療薬の影響で免疫バランスが乱れやすく、帯状疱疹を繰り返しやすい傾向があります。
また、過去に帯状疱疹後神経痛を経験した方や、重症の帯状疱疹を発症したことがある方も、次回の発症リスクに注意が必要です。さらに、栄養状態が悪い方や極端なダイエットをしている方も、免疫機能が低下しやすいため繰り返すリスクがあります。
💪 繰り返す帯状疱疹が引き起こすリスク
帯状疱疹を何度も繰り返すことには、単純に不快なだけでなく、様々な健康上のリスクが伴います。
最も懸念されるのが帯状疱疹後神経痛(PHN:Postherpetic Neuralgia)です。これは皮膚の発疹が治癒した後も神経痛が残存する状態で、ピリピリ・ズキズキとした強い痛みが数ヶ月から数年にわたって続くことがあります。繰り返し帯状疱疹を発症するたびにPHNを発症するリスクが高まり、複数の神経痛が重なると日常生活に著しい支障をきたします。
顔面に帯状疱疹が繰り返し発症した場合には、角膜炎や視力障害、さらには失明に至るリスクがあります。眼部帯状疱疹(Herpes Zoster Ophthalmicus)は特に重篤な合併症を引き起こしやすく、複数回の発症は眼へのダメージを累積させる可能性があります。
耳に発症するラムゼイ・ハント症候群も繰り返しのリスクがある合併症です。この場合、難聴や顔面神経麻痺が生じ、治療が遅れると後遺症として残ることがあります。
また、稀ではありますが、帯状疱疹ウイルスが脳や脊髄に影響を与える脳炎や脊髄炎、あるいは肺炎などの重篤な合併症を引き起こすこともあります。免疫が低下した方では播種性帯状疱疹(ウイルスが広範囲に広がる状態)のリスクも高まります。
さらに、近年の研究では帯状疱疹の罹患と脳卒中や心筋梗塞のリスク増加との関連も指摘されています。繰り返し発症することで血管への影響が累積する可能性も考えられます。
心理的な影響も軽視できません。強い痛みや皮膚症状を何度も経験することで、不安感やうつ症状を抱えやすくなる方もいます。痛みが長期化することによるQOLの低下は、精神的な健康にも深刻な影響を与えます。
Q. 帯状疱疹を繰り返すとどんなリスクがありますか?
帯状疱疹を繰り返すたびに、皮膚症状が治癒後も強い痛みが数ヶ月〜数年続く帯状疱疹後神経痛(PHN)のリスクが高まります。顔面への再発は角膜炎や視力障害、失明の恐れも伴い、耳への発症ではラムゼイ・ハント症候群による顔面神経麻痺や難聴が後遺症として残ることがあります。

🎯 帯状疱疹の再発を防ぐために日常生活でできること
帯状疱疹の再発を完全に防ぐことは難しいですが、日常生活での取り組みによって再発リスクを下げることは可能です。基本的なアプローチは「免疫力を維持・向上させること」です。
十分な睡眠をとることは免疫維持の基本中の基本です。睡眠中に免疫細胞が活性化・修復され、体全体の防御機能が整えられます。成人では1日7〜8時間程度の質の高い睡眠を確保することが理想的です。睡眠の質を高めるには、規則正しい就寝・起床時間、寝室の環境整備(暗さ・温度・騒音対策)、就寝前のスマートフォンやブルーライトの回避などが効果的です。
ストレス管理も非常に重要です。慢性的なストレスは免疫系を持続的に抑制するため、ストレスを適切に発散・管理する習慣を持つことが大切です。ウォーキングや軽い運動、趣味の時間、瞑想・深呼吸、友人や家族との交流など、自分に合ったストレス解消法を見つけましょう。
バランスのとれた食事で栄養状態を整えることも欠かせません。特に免疫機能に関わるビタミンC(柑橘類、ブロッコリー、パプリカなど)、ビタミンD(魚類、きのこ類、日光浴)、亜鉛(牡蠣、肉類、ナッツ類)、タンパク質(肉・魚・卵・大豆製品)を意識的に摂取しましょう。加工食品や糖質の過剰摂取は避けることが望ましいです。
適度な運動習慣を持つことも免疫機能の維持に役立ちます。ウォーキング、軽いジョギング、水泳、ヨガなど、体に無理のない有酸素運動を週に3〜5回程度行うことで、免疫細胞の活性化や循環改善につながります。ただし、過度な運動はかえって免疫を低下させることがあるため、やり過ぎには注意が必要です。
過度な飲酒や喫煙を控えることも大切です。アルコールの過剰摂取は免疫系に悪影響を与え、喫煙は気道の防御機能を低下させるとともに全身の免疫力を損ないます。
また、定期的に健康診断を受け、基礎疾患の早期発見・適切な管理を行うことも再発予防に貢献します。糖尿病や慢性腎臓病など免疫に影響を与える疾患が適切にコントロールされていれば、帯状疱疹の再発リスクも低減できます。
💡 医療機関での予防・対策:ワクチンという選択肢
日常生活での取り組みに加え、医療機関での積極的な予防策として帯状疱疹ワクチンの接種があります。ワクチンは帯状疱疹の発症リスクを大幅に低減できる有効な手段として、世界中で広く推奨されています。
現在、日本で使用できる帯状疱疹ワクチンには2種類があります。
一つは生ワクチン(乾燥弱毒生水痘ワクチン)です。これは水ぼうそうの予防に使われてきたワクチンを帯状疱疹予防にも応用したもので、弱毒化した生きたウイルスを使用します。50歳以上を対象に1回接種で使用でき、費用は比較的安価です。ただし、免疫が著しく低下している方には使用できないという制限があります。発症予防効果は約50〜70%、帯状疱疹後神経痛の予防効果は約66%と報告されています。
もう一つは不活化(組換え)ワクチン(シングリックス)です。2020年に日本でも承認されたこのワクチンは、ウイルスの特定のタンパク質成分を使って免疫を高める仕組みで、生ウイルスを使用しないため免疫力が低下している方にも原則として使用できます。50歳以上を対象に2回接種(初回から2〜6ヶ月後に2回目)が必要です。費用は生ワクチンより高くなりますが、帯状疱疹の発症予防効果は約97%(50〜69歳)、70歳以上でも約89%という非常に高い有効性が報告されています。帯状疱疹後神経痛の予防効果も約89%と高く、現在のところ最も推奨度の高いワクチンとされています。
すでに帯状疱疹を経験した方も、再発予防のためにワクチンを接種することができます。発症後しばらく期間をあける必要はありますが、一般的には皮膚症状が完治してから接種可能とされています。具体的な接種時期については医師と相談して決めることが重要です。
なお、2024年4月から帯状疱疹ワクチンが定期接種化され、対象年齢の方には公費助成が受けられるようになりました(自治体によって詳細が異なります)。接種を検討される際は、お住まいの自治体や医療機関にお問い合わせください。アイシークリニック大宮院でも、帯状疱疹ワクチンに関するご相談を承っていますので、お気軽にご来院ください。
Q. 帯状疱疹の再発予防にワクチンは有効ですか?
帯状疱疹ワクチンは再発予防に有効です。特に不活化ワクチン(シングリックス)は50〜69歳で発症予防効果が約97%と非常に高く、帯状疱疹後神経痛の予防効果も約89%と報告されています。すでに発症経験がある方も接種可能で、アイシークリニック大宮院でもご相談いただけます。
📌 帯状疱疹を繰り返すときに疑うべき背景疾患
帯状疱疹を短期間に何度も繰り返す場合や、若い年齢で発症・再発する場合には、背景に免疫機能を低下させる何らかの疾患が隠れている可能性があります。このような場合には、皮膚科や感染症科での帯状疱疹の治療と並行して、原因となる基礎疾患の精査が重要です。
最も重要な確認事項の一つがHIV感染症です。HIVはT細胞(CD4陽性T細胞)を破壊することで免疫系を根本から弱体化させるため、帯状疱疹を含む日和見感染症が繰り返し起こることがあります。特に若い方が繰り返し帯状疱疹になる場合には、HIV検査を検討することが推奨されます。
血液系の悪性腫瘍(白血病、リンパ腫、多発性骨髄腫など)も免疫機能を大幅に低下させます。これらの疾患は帯状疱疹の繰り返しが診断のきっかけになることもあります。血液検査(全血球計算、血清タンパク電気泳動など)で異常が見つかった場合には、血液内科への紹介が必要です。
固形がん(肺がん、大腸がん、乳がんなど)においても、がん自体や化学療法・放射線療法による免疫低下が帯状疱疹の再発リスクを高めます。定期的ながん検診の受診も重要です。
自己免疫疾患(全身性エリテマトーデス、関節リウマチ、炎症性腸疾患など)も免疫のバランスを乱し、帯状疱疹の再発リスクになります。これらの疾患は適切な治療を受けることで免疫バランスを整え、再発リスクを下げることが可能です。
糖尿病も見逃せない基礎疾患です。高血糖状態が続くと白血球の機能が低下し、感染症への抵抗力が弱まります。帯状疱疹を繰り返す方では血糖コントロールの状態を確認することが大切です。
また、先天性免疫不全症候群(原発性免疫不全疾患)という生まれつき免疫系の一部が機能しない疾患群も、帯状疱疹の繰り返しに関わることがあります。成人になるまで診断されないケースもあるため、繰り返す感染症全般について詳しい免疫学的検査が必要になることもあります。
帯状疱疹が何度も繰り返す場合には、皮膚科での治療だけで終わらせず、総合的な内科的評価や専門科への受診を積極的に検討することが重要です。
✨ 帯状疱疹の症状が出たときの適切な受診タイミング

帯状疱疹は早期に適切な治療を開始することで、重症化や後遺症のリスクを大幅に減らすことができます。特に何度も再発するリスクがある方は、症状の早期認識と迅速な受診が不可欠です。
帯状疱疹の初期症状は、発疹が出る前から始まることが多く見られます。体の片側に違和感、かゆみ、しびれ、ピリピリとした痛みが現れる場合があります。このような前駆症状は発疹が出る数日前から1週間程度前に始まることがあり、この段階では帯状疱疹と気づきにくいこともあります。その後、赤みを帯びた小さな発疹が現れ、やがて水ぶくれへと変化します。
帯状疱疹の治療には抗ウイルス薬(アシクロビル、バラシクロビル、ファムシクロビルなど)が使用されます。これらの薬は発症から72時間以内(できれば48時間以内)に内服を開始すると最も効果が高く、症状の軽減や治癒の促進、さらには帯状疱疹後神経痛の予防に大きく貢献します。そのため、帯状疱疹が疑われる症状が出た際には、できるだけ早く皮膚科や内科を受診することが重要です。
特に緊急性が高い症状があります。顔面(特に目の周り、鼻の先、額)に発疹が出た場合は、眼部帯状疱疹の可能性があり、角膜炎や視力障害につながるリスクがあるため、至急眼科または皮膚科を受診してください。耳の周囲や耳の中に発疹が出る場合や、顔面の片側が動かしにくくなる場合(顔面神経麻痺)、聴力低下や耳鳴りがある場合にはラムゼイ・ハント症候群が疑われ、早急な治療が必要です。
また、高熱が伴う場合や発疹が広範囲に及ぶ場合、免疫不全状態にある方が発症した場合も、重症化のリスクが高いため早期に医療機関を受診することが大切です。
再発を繰り返している方は、かかりつけ医や専門医と日頃から連絡を取り、症状が出た際にすぐ相談できる体制を整えておくことが理想的です。「また帯状疱疹かな」と自己判断して受診を遅らせることは、重症化や後遺症のリスクを高めることにつながります。
帯状疱疹の治療期間中は、水ぶくれが破れた際のウイルスが他者(特に水ぼうそうにかかったことがない乳幼児や妊婦、免疫低下者)に感染する可能性があるため、発疹部位を清潔に保ち、直接触れることを避けましょう。かさぶたになるまでは感染源になりえます。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「一度帯状疱疹になったから大丈夫」とお考えで来院される方も少なくありませんが、実際には免疫力の低下をきっかけに何度でも再発しうる疾患です。最近の傾向として、慢性的なストレスや過労を抱える比較的若い世代での再発例も見られるようになっており、年齢に関わらず早めの予防意識を持っていただくことが大切だと感じています。再発を繰り返している方には背景疾患の精査も含めた総合的なサポートを行っておりますので、気になる症状がある方はどうぞお気軽にご相談ください。」
🔍 よくある質問
これは誤解です。帯状疱疹は何度でも再発する可能性があります。欧米の研究では、免疫が正常な方でも約1〜6%が再発すると報告されています。体内に潜伏し続けるウイルスが、加齢・ストレス・免疫低下などをきっかけに何度でも再活性化するため、「一度かかれば安心」とは言えません。
主に以下の方が再発しやすい傾向があります。①50歳以上の高齢者、②慢性的なストレスや睡眠不足・過労を抱える方、③HIV感染症・血液疾患・糖尿病などの基礎疾患がある方、④免疫抑制薬やステロイド薬を使用中の方、⑤関節リウマチなどの自己免疫疾患を持つ方が挙げられます。
再発のたびに帯状疱疹後神経痛(PHN)のリスクが高まり、強い痛みが数ヶ月〜数年続く可能性があります。また、顔面への繰り返しの発症は角膜炎や視力障害、失明のリスクも伴います。さらに、耳に発症するラムゼイ・ハント症候群による顔面神経麻痺や難聴が後遺症として残ることもあります。
はい、帯状疱疹ワクチンは有効な予防手段です。日本では2種類あり、不活化ワクチン(シングリックス)は発症予防効果が約97%(50〜69歳)と非常に高く、現在最も推奨されています。すでに帯状疱疹を経験した方も再発予防として接種可能です。アイシークリニック大宮院でもご相談を承っています。
症状に気づいたら、できるだけ早く受診してください。抗ウイルス薬は発症から72時間以内(理想は48時間以内)に服用を開始すると最も効果的です。特に目の周りや耳に発疹が出た場合、顔面が動かしにくい場合は緊急性が高く、至急受診が必要です。「また帯状疱疹かも」と自己判断して受診を遅らせることは禁物です。
💪 まとめ
帯状疱疹は「一度かかれば二度とならない」病気ではなく、条件が揃えば何度も繰り返す可能性のある疾患です。体内に潜伏し続けるウイルスが、免疫力の低下をきっかけに何度でも再活性化することが再発の根本的なメカニズムです。
繰り返しやすい方の特徴としては、高齢者、慢性的なストレスや疲労を抱える方、免疫抑制状態にある方、HIV感染症や血液疾患などの基礎疾患を持つ方が挙げられます。再発のたびに帯状疱疹後神経痛や視力障害などのリスクが積み重なるため、再発予防に積極的に取り組むことが非常に重要です。
日常生活では十分な睡眠・ストレス管理・バランスのとれた食事・適度な運動を心がけ、免疫力を維持することが基本的な予防策となります。さらに、医療機関での帯状疱疹ワクチン接種は非常に有効な予防手段であり、特に50歳以上の方や免疫が低下しやすい方には積極的な接種が推奨されています。
短期間での繰り返し発症や若年での再発がある場合には、背景に免疫機能を低下させる基礎疾患が隠れている可能性があるため、詳しい検査・評価が必要です。症状が出た際には早期受診・早期治療が合併症予防の鍵となります。
帯状疱疹の再発予防や治療について不安がある方、ワクチン接種を検討されている方は、ぜひアイシークリニック大宮院にご相談ください。患者さん一人ひとりの状況に合わせた適切な予防策・治療法についてご案内いたします。
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📚 参考文献
- 厚生労働省 – 帯状疱疹ワクチンの定期接種化(2024年4月~)に関する制度情報、対象年齢・公費助成の詳細、予防接種の推奨に関する公式情報
- 国立感染症研究所 – 水痘・帯状疱疹ウイルス(VZV)の潜伏感染メカニズム、再活性化の仕組み、国内の帯状疱疹発症疫学データ(年間約100万人の発症推定など)に関する科学的根拠
- 日本皮膚科学会 – 帯状疱疹の診断基準・治療指針(抗ウイルス薬の早期投与の重要性)、帯状疱疹後神経痛(PHN)の予防と管理、再発リスクに関する学会公式見解
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務