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蕁麻疹はうつる?感染するかどうかを医師が詳しく解説

🚨 突然あらわれるかゆみ・赤み・ふくらみ…それ、蕁麻疹かも。
「もしかしてうつる?」「家族や友達にうつしてしまう?」と不安になっていませんか?

💡 この記事を読めば、蕁麻疹がうつるかどうか・正しい対処法が3分でわかります。
読まないまま放置すると、間違った対応で症状が悪化したり、本当に感染する別の病気を見逃してしまうリスクがあります。

💬 こんな不安、ありませんか?
🧒
「子どもが蕁麻疹になったけど、保育園に行かせて大丈夫?」
👩
「職場の同僚が蕁麻疹…自分もうつるの?」
👨
「パートナーが蕁麻疹。接触しても平気?」

📋 この記事でわかること

  • 蕁麻疹は基本的に人にうつらない(その理由)
  • 感染症が原因の場合だけ要注意なケース
  • ✅ 水ぼうそうなど「うつる皮膚病」との見分け方
  • ✅ 日常生活での正しい対応・受診すべきタイミング

目次

  1. 蕁麻疹とはどのような病気か
  2. 蕁麻疹はうつるのか?結論から説明します
  3. 蕁麻疹の主な原因と種類
  4. 感染症が原因の蕁麻疹について
  5. アレルギー性蕁麻疹はうつらない理由
  6. 物理的刺激による蕁麻疹はうつらない
  7. 特発性蕁麻疹(原因不明)はうつるのか
  8. 蕁麻疹と間違えやすい「うつる皮膚疾患」
  9. 蕁麻疹になったときの日常生活での注意点
  10. 蕁麻疹の治療と受診のタイミング
  11. まとめ

この記事のポイント

蕁麻疹はアレルギーや物理的刺激が原因のため基本的に人へうつらないが、感染症が原因の場合はその病気自体が感染する可能性があり、水痘など似た感染性皮膚疾患との鑑別のため早期受診が重要。

💡 蕁麻疹とはどのような病気か

蕁麻疹は、皮膚の一部に突然かゆみを伴う赤みやふくらみ(膨疹:ぼうしん)が現れ、数時間以内に消えてしまうことが多い皮膚疾患です。症状は皮膚の表面だけにとどまることが多いですが、重症の場合は唇や目の周り、のどの粘膜にもむくみが生じることがあります。

膨疹と呼ばれる症状の見た目は、蚊に刺されたときの赤みに似ていますが、大きさや形はさまざまで、複数が融合して広い範囲に広がることもあります。痒みの強さは個人差があり、夜間に悪化することも多いです。

蕁麻疹は非常に一般的な疾患で、生涯に一度は経験するという人が全人口の15〜25%程度にのぼるといわれています。年齢や性別を問わず幅広い方が発症しますが、特にアレルギー体質を持つ方やストレスを受けやすい環境にいる方に多く見られます。

症状が現れてから6週間以内に治まるものを急性蕁麻疹、6週間以上にわたって症状が続くものを慢性蕁麻疹と呼びます。急性蕁麻疹は比較的原因が特定しやすいことが多いですが、慢性蕁麻疹では原因が特定できないケースも多く存在します。

Q. 蕁麻疹は人から人へうつることがありますか?

蕁麻疹そのものは基本的に人から人へうつることはありません。蕁麻疹はアレルギー反応・物理的刺激・自律神経の乱れなど感染とは無関係なメカニズムで発症するため、患者に触れたり同じ空間にいたりしても感染する心配はありません。

📌 蕁麻疹はうつるのか?結論から説明します

結論からお伝えすると、蕁麻疹そのものは基本的に人から人へうつることはありません。蕁麻疹は感染症ではなく、多くの場合アレルギー反応や自律神経の乱れ、物理的刺激などによって引き起こされる症状です。

蕁麻疹を発症している人と同じ空間にいたり、直接触れたりしたとしても、それによって蕁麻疹が移ることはありません。接触感染や飛沫感染によって広がる性質を蕁麻疹は持っていないからです。

ただし、一つだけ例外として注意が必要なポイントがあります。それは、蕁麻疹の原因が感染症である場合です。ウイルスや細菌などの病原体が引き金となって蕁麻疹が発症することがあり、この場合は「蕁麻疹そのものがうつる」のではなく、「原因となっている感染症がうつる」可能性があります。この点については後ほど詳しく解説します。

まとめると、「蕁麻疹はうつらない」が基本的な答えですが、背景にある原因によっては注意が必要なケースもあるということを覚えておきましょう。

✨ 蕁麻疹の主な原因と種類

蕁麻疹が「うつるかどうか」を正しく理解するためには、蕁麻疹の原因や種類についての知識が欠かせません。蕁麻疹の原因はさまざまで、大きくいくつかのカテゴリーに分類されます。

✅ アレルギー性蕁麻疹

最もよく知られているタイプが、アレルギーが原因で起こる蕁麻疹です。食べ物(卵、小麦、乳製品、魚介類、ナッツ類など)、薬(抗生物質、解熱鎮痛剤など)、動物の毛、ラテックス(ゴム)、花粉などが主なアレルゲンとして挙げられます。アレルゲンが体内に入ることで免疫機能が過剰に反応し、ヒスタミンなどの化学物質が皮膚に放出されて炎症が起きます。

📝 感染症による蕁麻疹

ウイルスや細菌、寄生虫などへの感染が引き金となって蕁麻疹が発症することがあります。風邪(上気道感染症)の前後や回復期に蕁麻疹が現れるケースが代表的です。特に小さなお子さんでは、感染症に関連した蕁麻疹が比較的多く見られます。

🔸 物理的刺激による蕁麻疹

皮膚への物理的な刺激によって引き起こされる蕁麻疹もあります。圧迫、摩擦、寒冷、温熱、日光(紫外線)、振動などが代表的な刺激として挙げられます。例えば、皮膚を強く引っかくと赤い線が浮き上がる「皮膚描記症(ひふびょうきしょう)」も物理的蕁麻疹の一種です。

⚡ 特発性蕁麻疹(原因不明)

詳しく調べても原因がはっきりしない蕁麻疹を特発性蕁麻疹(または慢性自発性蕁麻疹)と呼びます。慢性蕁麻疹の多くがこのタイプに当たります。自己免疫機能の異常が関与しているケースもあることがわかっています。

🌟 ストレス・疲労による蕁麻疹

精神的なストレスや睡眠不足、過労なども蕁麻疹の悪化因子として知られています。ストレスが自律神経のバランスを乱し、免疫機能に影響を与えることで皮膚症状が出やすくなると考えられています。

💬 コリン性蕁麻疹

体温の上昇(入浴、運動、辛い食事など)によって引き起こされる蕁麻疹で、若い世代に多く見られます。小さな点状の膨疹が多数出現するのが特徴で、汗をかきやすい状況で症状が現れます。

Q. 感染症が原因の蕁麻疹は周囲にうつりますか?

感染症が引き金となった蕁麻疹の場合、蕁麻疹そのものではなく原因となっているウイルスや細菌が周囲にうつる可能性があります。ただし感染した人が必ず蕁麻疹を発症するわけではなく、症状の出方は個人の体質や免疫状態によって異なります。早めに医療機関を受診して原因を確認することが大切です。

🔍 感染症が原因の蕁麻疹について

先ほどお伝えしたように、蕁麻疹の原因が感染症である場合には少し注意が必要です。ここでは、感染症が引き金となる蕁麻疹について詳しく見ていきましょう。

感染症による蕁麻疹は、感染そのものへの免疫反応として皮膚症状が現れるパターンです。ウイルスが皮膚に直接感染しているわけではなく、体がウイルスや細菌と戦う過程でヒスタミンが分泌され、蕁麻疹が発症します。

代表的な原因となる感染症には以下のものがあります。

まず、ウイルス性の感染症として、EB(エプスタイン・バー)ウイルスによる伝染性単核球症、アデノウイルス感染症、エンテロウイルス感染症、パルボウイルスB19(りんご病の原因ウイルス)、ヘルペスウイルス(単純ヘルペスや水痘帯状疱疹ウイルスなど)が挙げられます。また、ロタウイルスや風邪ウイルスなどの上気道感染症も蕁麻疹を引き起こすことがあります。

細菌性の感染症としては、溶連菌(溶血性連鎖球菌)感染症が比較的よく知られています。のどに溶連菌が感染したことで体が免疫反応を起こし、蕁麻疹が発症することがあります。

ここで重要なのは、蕁麻疹そのものがうつるわけではないという点です。たとえば、風邪ウイルスが原因で蕁麻疹が発症した場合、「蕁麻疹」という症状がうつるわけではなく、「風邪ウイルス」が周囲の人に感染する可能性があるということです。風邪ウイルスに感染した人が同じように蕁麻疹を発症するかどうかは個人の免疫状態や体質によって異なります。多くの人は風邪をひいても蕁麻疹が現れることはなく、特定の体質や免疫状態の人にのみ蕁麻疹が発症します。

感染症が原因の蕁麻疹が疑われる場合、特にお子さんが発症しているときには、感染源となっている病気の治療を行うことが蕁麻疹の改善にもつながります。かかりつけの医師に相談し、原因となっている感染症の検査と治療を進めることが大切です。

💪 アレルギー性蕁麻疹はうつらない理由

アレルギー性蕁麻疹は、特定のアレルゲンに対して個人の免疫システムが過剰に反応することで起こります。これはその人の体内で完結する反応であり、他の人に伝わる性質のものではありません。

たとえば、エビを食べてアレルギー性蕁麻疹が出た人が、エビを食べていない人に同じ症状をうつすことはありえません。アレルゲンに対して反応するかどうかは、その人の免疫システムと過去の感作(かんさ)の歴史によって決まるものです。

また、アレルギー体質そのものが遺伝的な要素を持つことは確かですが、「蕁麻疹がうつる」こととは全く別の話です。親がアレルギー性蕁麻疹を持っている場合、子どもが同じアレルギー体質になる可能性はありますが、これは遺伝の話であり、蕁麻疹が感染するということではありません。

アレルギー性蕁麻疹の場合、重要なのはアレルゲンを特定し、できる限り回避することです。食物アレルギーが疑われる場合は血液検査や皮膚プリックテストによってアレルゲンを特定し、その食品を食べないようにすることが最も確実な予防方法となります。

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🎯 物理的刺激による蕁麻疹はうつらない

寒冷蕁麻疹、日光蕁麻疹、圧迫蕁麻疹、振動蕁麻疹など、物理的な刺激が原因で発症する蕁麻疹は、人から人へ伝わることは全くありません。

たとえば寒冷蕁麻疹の方は、冷たいものに触れたり寒い空気にさらされたりすることで蕁麻疹が出ます。これは皮膚が冷刺激に過敏に反応するという、その方固有の体質によるものです。周囲の人が同じ寒冷環境に置かれたとしても、寒冷蕁麻疹という体質を持っていなければ同じ症状は現れません。

皮膚描記症(皮膚をひっかくと線状に赤くふくらむ反応)も、皮膚が圧力や摩擦に対して過敏に反応する体質であり、接触によって他の人に伝わるものではありません。物理的蕁麻疹を持つ方は、日常生活の中で刺激を受けやすい状況を把握し、できる範囲でその刺激を避けることが症状の管理に役立ちます。

Q. 蕁麻疹と見た目が似た感染する皮膚疾患にはどんなものがありますか?

蕁麻疹に見た目が似ていて感染性のある皮膚疾患として、水痘(みずぼうそう)・伝染性膿痂疹(とびひ)・疥癬(かいせん)などが挙げられます。これらは接触感染や空気感染で広がるため、いつもと違う皮膚症状が現れた場合は自己判断せず早めに皮膚科で正確な診断を受けることが重要です。

💡 特発性蕁麻疹(原因不明)はうつるのか

慢性蕁麻疹の中でも特に多い「特発性蕁麻疹」(原因が特定できない蕁麻疹)についても、うつることはありません。特発性慢性蕁麻疹の一部は、自己免疫的な機序が関与していると考えられており、自分の免疫システムが皮膚のマスト細胞を誤って刺激してしまうことで症状が出ると説明されます。

自己免疫疾患は感染症とは全く異なるカテゴリーの疾患であり、他の人に伝染する性質を持ちません。慢性蕁麻疹の方と一緒に生活していても、それによって慢性蕁麻疹になることはありません。

ただし、慢性蕁麻疹は日常生活への影響が大きい病気です。毎日のようにかゆみや皮膚の変化が現れることで、睡眠の質が低下したり、精神的なストレスが蓄積したりすることがあります。長期間の治療と付き合いが必要になることも多いため、皮膚科専門医のサポートを受けながら適切に管理していくことが重要です。

📌 蕁麻疹と間違えやすい「うつる皮膚疾患」

蕁麻疹そのものはうつりませんが、蕁麻疹と見た目が似ていて、かつ人から人へ感染する皮膚疾患が存在します。自己判断で「これは蕁麻疹だから大丈夫」と思っていたら、実は別の感染性皮膚疾患だったというケースもあるため、注意が必要です。

✅ 水痘(みずぼうそう)

水痘帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる感染症で、初期の段階では蕁麻疹のような赤みのある皮疹が現れることがあります。その後、水疱(みずぶくれ)になり、かさぶたへと変化していきます。空気感染・接触感染・飛沫感染によって広がり、非常に感染力が強い疾患です。ワクチン接種で予防できます。

📝 帯状疱疹(たいじょうほうしん)

過去に水痘に罹患したことのある人の体内に潜んでいたウイルスが再活性化して起こる疾患です。体の片側に帯状の痛みや発疹が現れます。帯状疱疹の水疱に接触することで水痘に未感染の人が水痘を発症する可能性があります。

🔸 伝染性膿痂疹(とびひ)

黄色ブドウ球菌や溶連菌による皮膚の細菌感染症で、特に子どもに多く見られます。かゆみを伴う水疱や膿疱が現れ、掻きこわすことで全身に広がったり、他の人にうつったりします。蕁麻疹との違いは、症状が数時間以内に消えることなく継続する点と、水疱やかさぶたが生じる点です。

⚡ 疥癬(かいせん)

ヒゼンダニ(疥癬虫)が皮膚に寄生することで起こる感染症です。強い夜間のかゆみと皮膚の発疹が特徴で、接触によって人から人へ感染します。蕁麻疹のような見た目に似た発疹が現れることがあります。介護施設や病院などで集団発生することがあります。

🌟 蜂窩織炎(ほうかしきえん)

皮膚の深部に細菌が感染して起こる炎症で、皮膚が赤く腫れ、熱感や痛みを伴います。一見すると蕁麻疹の広範囲の発赤に似て見えることがありますが、蕁麻疹と異なり痛みが強く、発熱を伴うことも多いです。

これらの疾患は蕁麻疹とは異なり、感染性があります。自己判断が難しい場合や、いつもと違う皮膚症状が現れた場合は、早めに皮膚科を受診して正確な診断を受けることが大切です。

Q. 蕁麻疹の症状が出たとき日常生活で注意すべきことは?

蕁麻疹発症中は、かゆくても皮膚を掻かない・38〜40度程度のぬるめの入浴にする・締め付けの強い衣服を避ける・アルコールや辛い食べ物を控えるといった対応が症状の悪化を防ぐうえで有効です。ストレスや睡眠不足も悪化要因となるため、十分な休息を心がけることも大切です。

✨ 蕁麻疹になったときの日常生活での注意点

蕁麻疹はうつらない病気ですが、発症している本人にとっては日常生活に影響が出ることも多くあります。また、家族や周囲の方が適切に対応するためにも、いくつかの注意点を理解しておくことが役立ちます。

💬 かゆくても掻かないようにする

蕁麻疹の症状でもっともつらいのがかゆみです。しかし、皮膚を掻いてしまうと皮膚への刺激がさらに悪化させる原因になります。特に皮膚描記症(物理的蕁麻疹)を持つ方は、掻くことで新たな膨疹が現れやすくなります。冷たいタオルを患部に当てて冷やすことでかゆみを和らげることができます。

✅ 体を温めすぎない

体が温まるとかゆみや蕁麻疹の症状が悪化しやすくなります。入浴する際は熱すぎないぬるめのお湯(38〜40度程度)にする、長湯を避けるといった工夫が症状の管理に役立ちます。コリン性蕁麻疹の方は特に注意が必要です。

📝 締め付けの強い衣服を避ける

衣服による皮膚への圧迫や摩擦が蕁麻疹を悪化させることがあります。締め付けの少ない、肌触りの柔らかい素材の衣服を選ぶことが症状の悪化を防ぐうえで効果的です。

🔸 アルコールや刺激物を控える

アルコールは血管を拡張させる作用があり、蕁麻疹のかゆみや発赤を悪化させることがあります。また、辛い食べ物なども同様に体温上昇や血管拡張を促すため、蕁麻疹の症状が出ているときには控えることをお勧めします。

⚡ ストレスを溜めない

精神的なストレスは蕁麻疹の悪化因子の一つです。十分な睡眠を確保し、適度な休息を取ることが症状の安定につながります。リラクゼーション法(深呼吸、軽いストレッチ、趣味の時間など)を日常生活に取り入れることも助けになります。

🌟 原因となるものを記録する

蕁麻疹が出たとき、その前に何を食べたか、どのような環境にいたか、どのような状態だったかを記録しておくことが、原因の特定に役立ちます。日記形式で記録し、受診時に医師に見せると診断の助けになります。

💬 学校や保育園、職場への対応について

蕁麻疹はうつる病気ではないため、蕁麻疹を発症しているからといって学校や保育園を休む必要はありません。ただし、背景に感染症がある場合は、その感染症の感染期間中は休む必要があります。学校や保育園から「蕁麻疹なのか、別の感染性疾患ではないか」を確認するために受診を求められることもありますので、医師に診断書や指示を求めると安心です。

🔍 蕁麻疹の治療と受診のタイミング

蕁麻疹の治療には、主に内服薬と原因の回避が中心となります。適切な治療を受けることで症状をコントロールし、生活の質を高めることが可能です。

✅ 薬物療法

蕁麻疹の治療で最もよく用いられるのが、抗ヒスタミン薬(ヒスタミンH1受容体拮抗薬)です。ヒスタミンは蕁麻疹のかゆみや発赤を引き起こす主要な化学物質であり、抗ヒスタミン薬はその働きをブロックすることで症状を和らげます。

以前の抗ヒスタミン薬(第1世代)は眠気の副作用が強かったですが、現在は眠気が少ない第2世代の抗ヒスタミン薬が主流となっており、日中でも服用しやすくなっています。

慢性蕁麻疹で抗ヒスタミン薬でも症状がコントロールできない重症例には、生物学的製剤(オマリズマブ)が使用されることもあります。これはIgE(免疫グロブリンE)を標的にした注射薬で、難治性の慢性蕁麻疹に対して有効性が認められています。

症状が激しい場合や全身に広がっている場合には、ステロイド薬が短期間使用されることもあります。ただし、ステロイド薬は副作用の観点から長期使用は避けるべきとされています。

📝 アナフィラキシーには緊急対応が必要

蕁麻疹が出ると同時に、呼吸困難、声のかすれ、ひどい腹痛・嘔吐、意識の混濁、血圧低下などの症状が現れた場合は、アナフィラキシーショックと呼ばれる重篤なアレルギー反応が起きている可能性があります。この場合は直ちに救急車を呼んで緊急対応を受ける必要があります。

食物アレルギーや薬アレルギーを持つ方で過去にアナフィラキシーを経験したことがある方は、緊急時用のアドレナリン自己注射薬(エピペン)を処方してもらい、常に携帯しておくことが重要です。

🔸 受診が必要なタイミング

以下のような状況では、早めに医療機関を受診することをお勧めします。

蕁麻疹が初めて出た場合や、いつもと違うパターンで出た場合は原因を調べるためにも受診が必要です。また、症状が6週間以上続いている慢性化している場合、市販薬を使用しても症状がコントロールできない場合、唇や目の周りにむくみが出ている場合(血管浮腫:クインケ浮腫)、発熱や関節痛など他の症状を伴っている場合なども受診のサインです。

お子さんの場合は、特に小さい乳幼児の蕁麻疹は成長とともにアレルギーが変化することもありますし、感染症との鑑別が必要なケースもあるため、早めに小児科や皮膚科を受診するとよいでしょう。

⚡ どの科を受診すればよいか

蕁麻疹の治療は主に皮膚科が担当しますが、アレルギーが原因と考えられる場合はアレルギー科(アレルギー専門医)への受診も選択肢の一つです。お子さんの場合は小児科でも対応してもらえることが多くあります。

慢性蕁麻疹や難治性の蕁麻疹の場合は、皮膚科専門医または皮膚科とアレルギー科を兼ね備えた医療機関での診療が特に適しています。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、蕁麻疹の患者様から「家族にうつしてしまうのではないか」と心配されてご来院されるケースが多く見られます。ほとんどの蕁麻疹は感染とは無関係なメカニズムで起こるため、過度にご心配いただく必要はありませんが、特にお子様の場合は感染症が背景にあることもあるため、原因をしっかり見極めることが大切です。症状が繰り返す場合や長引く場合は、一人で抱え込まず、お気軽にご相談ください。」

💪 よくある質問

蕁麻疹は人からうつることがありますか?

蕁麻疹そのものは、基本的に人から人へうつることはありません。蕁麻疹はアレルギー反応や物理的刺激、自律神経の乱れなど、感染とは無関係なメカニズムで発症する皮膚疾患がほとんどです。蕁麻疹の方に触れたり、同じ空間にいたりしても、蕁麻疹がうつる心配はありません。

風邪をひいたときに蕁麻疹が出るのはなぜですか?

ウイルスや細菌などの感染症が引き金となり、体が病原体と戦う過程でヒスタミンが分泌されることで蕁麻疹が発症することがあります。この場合、蕁麻疹そのものはうつりませんが、原因となっている感染症が周囲にうつる可能性があるため注意が必要です。感染症による蕁麻疹が疑われる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

子どもが蕁麻疹になったら学校や保育園を休む必要がありますか?

蕁麻疹はうつる病気ではないため、蕁麻疹だけを理由に学校や保育園を休む必要はありません。ただし、背景に感染症がある場合はその感染期間中は休む必要があります。学校や保育園から受診を求められることもあるため、当院など医療機関で診断を受け、必要に応じて指示を確認することをお勧めします。

蕁麻疹と間違えやすい、うつる皮膚疾患はありますか?

はい、蕁麻疹に見た目が似ていてうつる皮膚疾患がいくつかあります。代表的なものとして、水痘(みずぼうそう)、伝染性膿痂疹(とびひ)、疥癬(かいせん)などが挙げられます。自己判断が難しい場合や、いつもと違う皮膚症状が現れた場合は、早めに皮膚科を受診して正確な診断を受けることが大切です。

蕁麻疹の症状が出たとき、日常生活で気をつけることは何ですか?

蕁麻疹の症状悪化を防ぐために、かゆくても皮膚を掻かない、熱すぎる入浴を避ける、締め付けの強い衣服を着ない、アルコールや辛い食べ物を控えるなどの注意が必要です。また、ストレスや睡眠不足も悪化の原因となるため、十分な休息を心がけましょう。症状が6週間以上続く場合や生活に支障が出る場合は、当院へお気軽にご相談ください。

🎯 まとめ

この記事では、蕁麻疹がうつるかどうかについて詳しく解説しました。重要なポイントを整理しておきましょう。

蕁麻疹そのものは、基本的に人から人へうつることはありません。蕁麻疹はアレルギー反応、物理的刺激、自律神経の乱れ、自己免疫機序など、感染とは関係のないメカニズムで発症する皮膚疾患が大半です。蕁麻疹の方に触れたり、同じ空間にいたりすることで蕁麻疹がうつる心配はありません。

ただし、ウイルスや細菌などの感染症が原因で蕁麻疹が発症した場合は、蕁麻疹そのものではなく、その原因となっている感染症が周囲にうつる可能性があります。この場合も、感染した人が必ず同じように蕁麻疹を発症するわけではなく、個人の体質によって症状の出方は異なります。

蕁麻疹に似た見た目を持つ皮膚疾患の中には、うつる感染性のものも存在します。自己判断が難しい場合は、皮膚科や医療機関を早めに受診して正確な診断を受けることが大切です。

蕁麻疹は適切な治療によって症状をコントロールできる病気です。慢性化している場合や生活に支障が出ている場合は、一人で悩まず専門医に相談することをお勧めします。アイシークリニック大宮院では、蕁麻疹をはじめとする皮膚トラブルに関するご相談を承っておりますので、お気軽にご来院ください。

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📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 蕁麻疹の定義・分類(急性・慢性)・診断基準・治療方針(抗ヒスタミン薬・オマリズマブ等)に関する公式ガイドライン情報
  • 国立感染症研究所 – 感染症(溶連菌・EBウイルス・パルボウイルスB19・水痘等)が蕁麻疹の誘因となるメカニズムおよび各感染症の感染経路・感染期間に関する情報
  • 厚生労働省 – 感染症由来の蕁麻疹における学校・保育園での出席停止基準および日常生活における感染予防対策に関する情報

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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