「緊張すると顔が赤くなる」「ストレスを感じると顔がほてる」このような症状に悩んでいる方は少なくありません。赤ら顔は見た目の問題だけでなく、人前に出ることへの不安や自信の低下など、精神的な負担にもつながることがあります。
赤ら顔の原因はさまざまですが、ストレスや自律神経の乱れが大きく関係していることをご存知でしょうか。ストレスによって自律神経のバランスが崩れると、顔の血管が拡張して赤みが生じやすくなります。また、慢性的なストレス状態が続くと、赤ら顔が悪化したり、治りにくくなったりすることもあります。
本記事では、アイシークリニック大宮院の医師監修のもと、ストレスが赤ら顔を引き起こすメカニズムや原因別の対処法、セルフケアから医療機関での治療法まで詳しく解説します。赤ら顔にお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- 📌 赤ら顔とは?顔が赤くなるメカニズム
- ⚡ ストレスが赤ら顔を引き起こす原因
- 🔸 赤ら顔を悪化させるその他の要因
- 🔍 ストレス性の赤ら顔の特徴と見分け方
- ✅ 赤ら顔のセルフケアと生活習慣の改善
- 💊 赤ら顔の治療法|皮膚科で受けられる治療
- ✨ 赤ら顔の改善に効果的なスキンケア
- 🏥 赤ら顔で病院を受診すべき症状の目安
- ❓ よくある質問
🎯 赤ら顔とは?顔が赤くなるメカニズム
この章では、顔の血管拡張による赤みの仕組みと、赤ら顔の種類について詳しく解説します。
赤ら顔とは、顔の皮膚が赤みを帯びた状態が続く症状のことを指します。一時的に顔が赤くなることは誰にでもありますが、赤みが長時間続いたり、頻繁に繰り返したりする場合は赤ら顔として認識されます。
💧 顔が赤くなる生理的なメカニズム
顔が赤くなる主な原因は、顔の皮膚にある毛細血管の拡張です。顔の皮膚は体の他の部位と比べて薄く、毛細血管が密集しているため、血管が拡張すると赤みとして目立ちやすくなります。
血管の拡張と収縮は自律神経によってコントロールされています。自律神経は交感神経と副交感神経から構成されており、通常はこの2つがバランスよく働くことで血管の状態が適切に保たれます。しかし、さまざまな要因によってこのバランスが崩れると、血管が過剰に拡張し、顔の赤みとして現れるのです。
🦠 赤ら顔の種類と原因
赤ら顔にはいくつかの種類があり、それぞれ原因が異なります。
📌 一時的な赤ら顔は、運動後や入浴後、飲酒時、気温の変化などによって一時的に血管が拡張することで起こります。これは正常な生理反応であり、原因がなくなれば自然に改善します。
📌 慢性的な赤ら顔は、酒さ(しゅさ)、毛細血管拡張症、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患が原因となることがあります。また、ステロイド外用薬の長期使用による副作用として現れることもあります。
📌 ストレス性の赤ら顔は、精神的な緊張や不安、ストレスによって自律神経のバランスが乱れ、血管が拡張することで起こります。このタイプの赤ら顔は、心理的な要因が大きく関与しているのが特徴です。
⚡ ストレスが赤ら顔を引き起こす原因
この章では、ストレスが赤ら顔につながるメカニズムを科学的に解説します。
ストレスと赤ら顔には密接な関係があります。ストレスを受けると体内ではさまざまな反応が起こり、その結果として顔の赤みが生じることがあります。ここでは、ストレスが赤ら顔を引き起こすメカニズムについて詳しく解説します。
🔸 自律神経の乱れによる血管拡張
ストレスが赤ら顔を引き起こす最も大きな原因は、自律神経の乱れです。自律神経は交感神経と副交感神経から成り立っており、血管の収縮と拡張をコントロールしています。
ストレスを感じると、まず交感神経が優位になります。交感神経が活性化すると、心拍数の増加、血圧の上昇、発汗などの反応が起こります。通常、交感神経が優位になると血管は収縮しますが、顔の血管は例外的に拡張することがあります。これは、ストレス反応によって放出されるホルモンの影響と考えられています。
また、慢性的なストレス状態が続くと、自律神経のバランスが乱れ、血管の調節機能が正常に働かなくなります。その結果、顔の血管が拡張しやすくなり、赤ら顔が生じやすくなるのです。関連する自律神経の乱れについては、多汗症の原因はストレス?自律神経との関係や対処法を医師が解説でも詳しく解説しています。
🔸 ストレスホルモンの影響
ストレスを受けると、体内ではコルチゾールやアドレナリンなどのストレスホルモンが分泌されます。これらのホルモンは、体をストレスに対応できる状態にするために働きますが、同時に血管にも影響を与えます。
📌 コルチゾールは副腎皮質から分泌されるホルモンで、長期的なストレスに対応するために働きます。慢性的にコルチゾールが高い状態が続くと、皮膚のバリア機能が低下し、炎症が起こりやすくなります。この炎症反応によって血管が拡張し、赤ら顔につながることがあります。
📌 アドレナリンは急性のストレス反応で分泌されるホルモンです。緊張や不安を感じたときに分泌され、心拍数の増加や血圧の上昇を引き起こします。このとき、顔の血管も拡張し、いわゆる「緊張で顔が赤くなる」状態が生じます。
🔸 赤面恐怖症との関連
ストレス性の赤ら顔と密接に関連しているのが赤面恐怖症です。赤面恐怖症は社交不安障害の一種で、人前で顔が赤くなることへの強い恐怖や不安を特徴とします。
赤面恐怖症の方は、「また顔が赤くなるのではないか」という予期不安を抱えていることが多く、この不安自体がストレスとなって赤ら顔を引き起こすという悪循環に陥りやすくなります。人前に出る場面で強い緊張を感じ、その結果として顔が赤くなり、さらに恥ずかしさや不安が増すというサイクルが形成されます。
このような心理的な要因が関与している場合は、皮膚科での治療だけでなく、心療内科や精神科での治療が必要になることもあります。
🔸 睡眠不足による影響
ストレスは睡眠の質にも影響を与えます。ストレスを抱えていると、なかなか寝付けなかったり、夜中に目が覚めたりすることが増えます。睡眠不足は自律神経のバランスをさらに乱し、赤ら顔を悪化させる要因となります。
睡眠中は副交感神経が優位になり、体の修復や回復が行われます。しかし、睡眠が十分に取れないと、この回復プロセスが妨げられ、自律神経の乱れが慢性化します。その結果、血管の調節機能が低下し、赤ら顔が生じやすくなるのです。

🔸 赤ら顔を悪化させるその他の要因
この章では、日常生活で避けるべき赤ら顔の悪化要因について解説します。
ストレス以外にも、赤ら顔を悪化させる要因はいくつかあります。これらの要因を理解し、できるだけ避けることで、赤ら顔の改善につながります。
📌 気温や温度変化
急激な温度変化は赤ら顔を悪化させる大きな要因です。寒い屋外から暖かい室内に入ったときや、冷房の効いた部屋から外に出たときなど、温度差が大きいと血管が急激に拡張し、顔が赤くなります。
また、暖房器具の熱が直接顔に当たることも赤ら顔の原因となります。エアコンやヒーターの風が顔に当たらないよう、風向きを調整することが大切です。寒暖差による体調不良については、寒暖差アレルギーの症状とは?原因や対策・治療法まで医師が詳しく解説も参考になります。
📌 アルコールや刺激物の摂取
アルコールは血管を拡張させる作用があるため、飲酒後に顔が赤くなることは珍しくありません。特にアルコール分解酵素の働きが弱い方は、少量の飲酒でも顔が赤くなりやすい傾向があります。
また、香辛料の効いた辛い食べ物や熱い飲み物も血管を拡張させ、赤ら顔を悪化させることがあります。カフェインも血管に影響を与えるため、コーヒーや紅茶の過剰摂取は避けた方がよいでしょう。アルコールと体調の関係については、酒が弱くなった原因とは?年齢・体質・病気との関係と対処法を医師が解説でも解説しています。
📌 紫外線によるダメージ
紫外線は皮膚にダメージを与え、炎症を引き起こします。紫外線によるダメージが蓄積すると、皮膚のバリア機能が低下し、血管が拡張しやすくなります。また、紫外線は毛細血管を傷つけ、毛細血管拡張症の原因となることもあります。
日焼け止めを塗る、帽子や日傘を使用するなど、紫外線対策をしっかり行うことが赤ら顔の予防には重要です。
📌 不適切なスキンケア
過度な洗顔やスクラブの使用、アルコール成分の多い化粧品の使用など、刺激の強いスキンケアは皮膚のバリア機能を低下させ、赤ら顔を悪化させることがあります。
また、化粧品に含まれる香料や着色料、防腐剤などの成分がアレルギー反応を引き起こし、肌の炎症や赤みにつながることもあります。敏感肌用の低刺激な製品を選ぶことが大切です。
📌 ホルモンバランスの乱れ
女性の場合、生理周期や妊娠、更年期などによるホルモンバランスの変化が赤ら顔に影響することがあります。特に更年期には、ホットフラッシュと呼ばれる突然の顔のほてりや発汗が起こることがあり、これが赤ら顔として現れます。
ホルモンバランスの乱れが原因と考えられる場合は、婦人科での相談も検討してみてください。
🔍 ストレス性の赤ら顔の特徴と見分け方
この章では、ストレス性の赤ら顔の特徴と他の原因との違いを詳しく解説します。
赤ら顔にはさまざまな原因がありますが、ストレスが主な原因となっている場合には、いくつかの特徴があります。自分の赤ら顔がストレス性かどうかを見分けることで、適切な対処法を選ぶことができます。
✨ ストレス性赤ら顔の特徴
ストレス性の赤ら顔には、以下のような特徴があります。
📌 緊張や不安を感じる場面で赤みが強くなることが多いです。人前で話す、初対面の人と会う、注目を浴びるなどの状況で顔が赤くなりやすい場合は、ストレスが原因である可能性が高いです。
📌 赤みの出現が突発的であることも特徴です。何かのきっかけで急に顔が赤くなり、しばらくすると落ち着くというパターンが見られます。常に赤みがある場合とは異なり、状況によって赤みの程度が変化します。
📌 心理的な症状を伴うこともあります。赤くなることへの恥ずかしさや不安、人前を避けたいという気持ち、自己嫌悪などの感情を抱えていることが多いです。
📌 身体的な症状を伴うこともあります。手のひらや脇の発汗、心拍数の増加、声の震えなど、緊張に伴う他の症状が同時に現れることがあります。
✨ 他の原因による赤ら顔との違い
ストレス性の赤ら顔と、他の原因による赤ら顔を見分けるポイントを紹介します。
📌 酒さは、顔の中心部(鼻や頬)に持続的な赤みがあり、ニキビのような発疹やほてり感を伴うことが特徴です。ストレス性の赤ら顔と異なり、特定の状況に関係なく赤みが続きます。
📌 毛細血管拡張症は、皮膚の表面に毛細血管が透けて見える状態です。細かい血管が網目状に見えることが特徴で、加齢や紫外線ダメージ、アルコールの過剰摂取などが原因となります。
📌 アトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎による赤みは、かゆみや乾燥、皮膚の荒れを伴うことが多いです。特定の部位(眉間、鼻の脇、耳の後ろなど)に症状が出やすい傾向があります。
📌 接触皮膚炎による赤みは、特定の物質(化粧品、金属、植物など)に触れた後に現れます。接触した部位に限定して赤みが出るのが特徴です。
✨ セルフチェックの方法
自分の赤ら顔がストレス性かどうかを確認するために、以下の点をチェックしてみましょう。
📌 どのような状況で顔が赤くなるかを記録してみてください。人前に出るとき、緊張する場面、ストレスを感じたときに赤くなることが多い場合は、ストレスが原因である可能性があります。
📌 赤みがどのくらい続くかも確認しましょう。ストレス性の赤ら顔は、ストレス状況が過ぎると比較的短時間で落ち着くことが多いです。常に赤みがある場合は、他の原因を疑う必要があります。
📌 他の症状があるかどうかも重要なチェックポイントです。かゆみ、湿疹、ニキビのような発疹がある場合は、皮膚疾患が原因の可能性があります。
✅ 赤ら顔のセルフケアと生活習慣の改善
この章では、今日から実践できるストレス管理と生活習慣改善のポイントを紹介します。
ストレスが原因の赤ら顔を改善するためには、ストレスマネジメントと生活習慣の見直しが重要です。ここでは、日常生活で実践できるセルフケアの方法を紹介します。
💡 ストレス解消法を見つける
ストレスを完全になくすことは難しいですが、上手に発散する方法を持っておくことが大切です。
📌 適度な運動はストレス解消に効果的です。ウォーキング、ジョギング、ヨガ、水泳など、自分が楽しめる運動を週に数回取り入れてみましょう。運動によってエンドルフィンが分泌され、気分が改善されます。
📌 リラクゼーション法を習得することも有効です。深呼吸、瞑想、マインドフルネス、アロマテラピーなど、自分に合ったリラックス方法を見つけてください。特に深呼吸は、自律神経のバランスを整える効果があり、どこでも手軽に実践できます。
📌 趣味や楽しみの時間を確保することも重要です。好きなことに没頭する時間は、ストレスから解放される貴重な機会となります。
💡 質の良い睡眠を確保する
睡眠は自律神経のバランスを整えるために欠かせません。質の良い睡眠を確保するためのポイントを紹介します。
📌 規則正しい就寝・起床時間を心がけましょう。休日も平日と同じ時間に起きることで、体内時計が整います。
📌 就寝前のスマートフォンやパソコンの使用は控えましょう。ブルーライトは睡眠ホルモンであるメラトニンの分泌を抑制し、眠りを妨げます。
📌 寝室の環境を整えることも大切です。適切な温度と湿度を保ち、暗く静かな環境で眠るようにしましょう。朝の起床困難については、朝起きれない冬の原因と対策|寒い季節を乗り越える12の方法も参考にしてください。
💡 食生活を見直す
食生活も赤ら顔に影響を与えます。バランスの取れた食事を心がけることで、肌の状態を改善できます。
📌 抗酸化作用のある食品を積極的に摂りましょう。ビタミンC、ビタミンE、ポリフェノールなどを含む野菜や果物は、肌の健康維持に役立ちます。
📌 辛い食べ物や熱い飲み物は血管を拡張させるため、控えめにしましょう。カフェインやアルコールの摂取量も見直してみてください。
📌 水分を十分に摂ることも大切です。水分不足は肌の乾燥を招き、バリア機能の低下につながります。
💡 緊張場面での対処法
人前で緊張して顔が赤くなりやすい方のために、その場でできる対処法を紹介します。
📌 深呼吸を意識的に行いましょう。ゆっくりと息を吸い、長く吐き出すことで、副交感神経が活性化され、リラックス状態に導かれます。4秒かけて吸い、7秒止め、8秒かけて吐く「478呼吸法」がおすすめです。
📌 筋弛緩法も効果的です。手足や肩の力を意識的に入れてから脱力することで、体の緊張をほぐすことができます。
📌 認知の修正も重要です。「顔が赤くなっても大丈夫」「周りの人はそこまで気にしていない」と考えることで、不安を軽減できます。赤くなることへの過度な恐怖心が、さらに赤くなる原因となっていることを理解しましょう。
💊 赤ら顔の治療法|皮膚科で受けられる治療
この章では、医療機関で受けられる赤ら顔の治療法について詳しく解説します。
セルフケアだけでは改善が難しい場合や、日常生活に支障をきたすほど症状がひどい場合は、医療機関での治療を検討しましょう。皮膚科では、赤ら顔の原因や症状に応じたさまざまな治療を受けることができます。
⚠️ 外用薬による治療
赤ら顔の原因によっては、外用薬(塗り薬)が処方されることがあります。
📌 酒さに対しては、メトロニダゾール外用薬やアゼライン酸外用薬が使用されることがあります。これらは炎症を抑え、赤みを軽減する効果があります。
📌 ブリモニジン外用薬は、血管収縮作用によって一時的に赤みを軽減する効果があります。外出前など、すぐに赤みを抑えたい場面で使用されることがあります。
📌 脂漏性皮膚炎やアトピー性皮膚炎が原因の場合は、抗真菌薬やステロイド外用薬が処方されることがあります。ただし、ステロイドの長期使用は副作用のリスクがあるため、医師の指示に従って使用することが重要です。
⚠️ 内服薬による治療
症状によっては、内服薬が処方されることもあります。
📌 抗生物質(テトラサイクリン系など)は、酒さの炎症を抑える効果があり、中等度から重度の酒さに使用されることがあります。
📌 ビタミン剤やサプリメントが補助的に処方されることもあります。ビタミンCやビタミンEは抗酸化作用があり、肌の健康維持に役立ちます。
📌 ストレスや不安が強い場合は、抗不安薬や抗うつ薬が処方されることもあります。これらは自律神経のバランスを整え、緊張による赤ら顔を軽減する効果が期待できます。ただし、精神的な症状が主な原因の場合は、心療内科や精神科の受診が適切なこともあります。
⚠️ レーザー治療・光治療
毛細血管拡張症や酒さによる赤ら顔に対しては、レーザー治療や光治療が効果的な場合があります。
📌 パルスダイレーザー(PDL)は、拡張した血管に選択的に作用し、血管を収縮・閉塞させることで赤みを軽減します。数回の治療で効果が現れることが多いですが、個人差があります。
📌 IPL(Intense Pulsed Light)は、広範囲の波長の光を照射する治療法で、赤みの軽減だけでなく、肌質の改善にも効果があります。
これらの治療は自費診療となることが多く、費用は医療機関によって異なります。治療を検討する際は、事前に医師とよく相談し、効果やリスク、費用について十分に理解した上で決定しましょう。レーザー治療については、ニキビ跡はレーザー治療で改善できる?種類・効果・費用を医師が解説も参考になります。
⚠️ 心理療法・カウンセリング
赤面恐怖症やストレス性の赤ら顔には、心理療法が効果的なことがあります。
📌 認知行動療法(CBT)は、赤くなることへの否定的な考え方や行動パターンを修正し、不安を軽減する治療法です。「顔が赤くなることは恥ずかしいことではない」という認知の変化を促します。
📌 暴露療法は、緊張する場面に段階的に慣れていくことで、不安を軽減する方法です。最初は軽い緊張場面から始め、徐々により難しい場面に挑戦していきます。
これらの治療は、心療内科や精神科、カウンセリングルームで受けることができます。
✨ 赤ら顔の改善に効果的なスキンケア
この章では、赤ら顔の改善に役立つ正しいスキンケア方法を解説します。
適切なスキンケアは、赤ら顔の予防と改善に重要な役割を果たします。敏感になっている肌を刺激から守り、バリア機能を回復させることを目指しましょう。
🔸 洗顔のポイント
洗顔は肌に負担をかけないよう、優しく行うことが大切です。
📌 ぬるま湯を使用しましょう。熱いお湯は血管を拡張させ、赤みを悪化させる原因となります。32〜34℃程度のぬるま湯が適切です。
📌 洗顔料は低刺激性のものを選びましょう。アルコールフリー、香料フリー、弱酸性の製品がおすすめです。スクラブ入りの洗顔料は避けてください。
📌 ゴシゴシこすらず、泡で優しく洗いましょう。手のひらで十分に泡立てた洗顔料を、顔に押し当てるようにして洗います。すすぎ残しがないよう、丁寧に洗い流しましょう。
🔸 保湿のポイント
保湿は肌のバリア機能を維持するために欠かせません。
📌 洗顔後はすぐに保湿しましょう。肌が乾燥する前に化粧水や乳液をつけることで、水分の蒸発を防ぎます。
📌 セラミドやヒアルロン酸、グリセリンなどの保湿成分が配合された製品を選びましょう。これらの成分は肌の水分を保持し、バリア機能の回復をサポートします。
📌 肌に合わない成分が入っていないか確認しましょう。敏感肌用や低刺激性と表示されていても、すべての人に合うわけではありません。新しい製品を使う前に、パッチテストを行うと安心です。
🔸 紫外線対策
紫外線は赤ら顔を悪化させる要因の一つです。適切な紫外線対策を心がけましょう。
📌 日焼け止めは毎日使用しましょう。曇りの日や室内にいる日でも、紫外線は肌に届いています。SPF30以上、PA+++以上の日焼け止めがおすすめです。
📌 敏感肌用の日焼け止めを選びましょう。紫外線吸収剤フリー(ノンケミカル)の製品は、肌への刺激が少ないとされています。
📌 帽子やサングラス、日傘なども活用しましょう。物理的に紫外線を遮ることで、より効果的な紫外線対策ができます。
🔸 メイクで赤みをカバーする
赤ら顔をメイクでカバーすることも、外出時の対策として有効です。
📌 グリーン系の下地やコンシーラーを使用しましょう。グリーンは赤みを打ち消す補色効果があり、自然にカバーすることができます。
📌 厚塗りは避けましょう。厚く塗り重ねると、かえって不自然に見えることがあります。薄く均一に伸ばすことで、自然な仕上がりになります。
📌 クレンジングも低刺激のものを使用しましょう。メイク落としの際に肌に負担をかけると、赤みが悪化する原因となります。
🏥 赤ら顔で病院を受診すべき症状の目安
この章では、医療機関の受診を検討すべき症状の目安と診療科の選び方を解説します。
赤ら顔は自然に改善することもありますが、以下のような症状がある場合は、医療機関の受診を検討しましょう。
⚠️ 受診を検討すべき症状
📌 赤みが長期間続いている場合は受診をおすすめします。数週間から数ヶ月にわたって赤みが改善しない場合は、何らかの皮膚疾患が原因の可能性があります。
📌 赤みに加えて、ニキビのような発疹、かゆみ、ヒリヒリ感、乾燥、皮膚の剥離などの症状がある場合も受診が必要です。これらの症状は、酒さや脂漏性皮膚炎などの皮膚疾患を示唆している可能性があります。
📌 目にも症状がある場合は、早めの受診が重要です。酒さは目にも影響を与えることがあり、目の充血、乾燥感、かゆみなどの症状が現れることがあります。これは眼瞼結膜酒さと呼ばれ、適切な治療が必要です。
📌 市販薬やセルフケアで改善しない場合も受診を検討しましょう。自己判断でのケアには限界があり、適切な診断と治療を受けることで、効果的な改善が期待できます。
📌 日常生活に支障をきたしている場合は、我慢せず受診してください。人前に出ることへの不安、仕事や学校への影響、精神的なストレスなどがある場合は、医療の力を借りることが大切です。
📋 受診する診療科
赤ら顔の症状によって、受診する診療科が異なります。
📌 皮膚科は、赤ら顔の一般的な受診先です。酒さ、毛細血管拡張症、脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎など、皮膚疾患が原因の赤ら顔を診断・治療します。
📌 心療内科や精神科は、赤面恐怖症や社交不安障害など、心理的な要因が大きい場合に受診を検討します。ストレスや不安が強く、日常生活に支障をきたしている場合は、これらの診療科での治療が効果的なことがあります。
📌 婦人科は、更年期障害によるホットフラッシュが原因と考えられる場合に受診します。ホルモン補充療法などで症状が改善することがあります。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太医師(当院治療責任者)より
「当院を受診される赤ら顔の患者さんの中には、ストレスや緊張が原因と思われる方が増加傾向にあります。特に仕事のプレゼンや人前で話す機会が多い方、リモートワークが減ってオフィス勤務に戻った方からのご相談が目立ちます。赤ら顔は単なる見た目の問題ではなく、ご本人にとって大きなストレスとなり、さらに症状を悪化させる悪循環に陥りやすいのが特徴です。まずは原因を正しく診断し、患者さん一人ひとりに合った治療法をご提案することを心がけています。セルフケアで改善しない場合や、日常生活に支障を感じている場合は、お気軽にご相談ください。」
❓ よくある質問
ストレスを感じると自律神経のバランスが乱れ、顔の血管が拡張することで赤みが生じます。また、ストレスホルモンの分泌によって皮膚の炎症が起こりやすくなることも原因の一つです。緊張や不安を感じる場面で特に赤くなりやすい方は、ストレスが主な原因である可能性が高いです。
一時的なストレスによる赤ら顔は、ストレス要因が解消されれば自然に改善することがあります。しかし、慢性的なストレス状態が続いている場合や、酒さなどの皮膚疾患が原因の場合は、自然治癒は難しく、適切な治療やケアが必要です。数週間以上赤みが続く場合は、皮膚科への受診をおすすめします。
辛い食べ物、熱い飲み物、アルコール、カフェインなどは血管を拡張させ、赤ら顔を悪化させる可能性があります。特にアルコールは血管拡張作用が強いため、赤ら顔が気になる方は控えめにすることをおすすめします。バランスの取れた食事を心がけ、抗酸化作用のある野菜や果物を積極的に摂ることで、肌の健康維持に役立ちます。
緊張による赤ら顔を防ぐには、深呼吸やリラクゼーション法が効果的です。緊張場面の前に4秒かけて息を吸い、7秒止め、8秒かけて吐く478呼吸法を試してみてください。また、赤くなることへの過度な意識を減らし、「赤くなっても大丈夫」と考えることで、不安からくる赤みを軽減できることがあります。症状が強い場合は、心療内科での相談も選択肢の一つです。
治療期間は原因や症状の程度、治療法によって大きく異なります。外用薬による治療では数週間から数ヶ月で改善が見られることが多いです。レーザー治療の場合は、通常3〜5回程度の治療を数週間おきに行い、効果を実感できるまで数ヶ月かかることがあります。心理療法が必要な場合は、半年から1年以上かかることもあります。焦らず継続的に治療を行うことが大切です。
酒さや脂漏性皮膚炎、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患が原因の場合、診察や外用薬、内服薬の処方は保険適用となります。一方、レーザー治療やIPL治療は美容目的と見なされることが多く、自費診療となるケースがほとんどです。また、心理療法やカウンセリングは、社交不安障害などの診断がつけば保険適用となることがあります。詳しくは受診先の医療機関にご確認ください。
参考文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務