小鼻の赤みが気になり、メイクでも隠しきれないとお悩みではありませんか。鏡を見るたびに目につく小鼻周りの赤みは、見た目の問題だけでなく精神的なストレスにもつながります。実は、小鼻の赤みには複数の原因があり、原因によっては保険適用でレーザー治療を受けられるケースがあります。
本記事では、小鼻の赤みの原因から、保険適用でレーザー治療を受けるための条件、治療の流れ、そして大宮エリアで治療を検討されている方に向けた情報まで、専門医の視点から詳しく解説します。
小鼻の赤みが生じる主な原因
小鼻の赤みは、さまざまな要因によって引き起こされます。適切な治療を受けるためには、まず自分の赤みの原因を正確に把握することが重要です。ここでは、小鼻の赤みを引き起こす代表的な原因について解説します。
毛細血管拡張症
毛細血管拡張症とは、皮膚の真皮浅層にある毛細血管が持続的に拡張し、皮膚表面から血管が透けて見える状態を指します。通常、毛細血管は肉眼では確認できませんが、何らかの原因で拡張すると血流量が増加し、肌が赤く見えるようになります。
特徴として、炎症を伴わない赤みであること、毛細血管が拡張した状態が持続していること、そして自然治癒しないことが挙げられます。小鼻や頬など毛細血管が集中している部位に発生しやすく、単純型、樹枝状型、クモ状型などに分類されます。
毛細血管拡張症の原因としては、遺伝的な体質、日光(紫外線)への長期間の曝露、ホルモンバランスの変化、寒暖差のある環境への繰り返しの曝露、アルコールや香辛料などの刺激物の摂取などが考えられています。特に女性に多く見られ、妊娠中に発症しやすい傾向があります。
酒さ(しゅさ)
酒さは、顔の中央部、特に頬、鼻、額、顎などに持続的な赤みや毛細血管の拡張が見られる慢性炎症性疾患です。30代から50代の中年層に多く発症し、女性に比較的多い傾向がありますが、重症例は男性に多いとされています。
酒さは進行段階によって以下の4つのタイプに分類されます。
紅斑毛細血管拡張型は、顔が繰り返し赤くなり、次第に持続的な赤みと毛細血管の拡張が見られるようになります。ほてり感やヒリヒリ感を伴うことがあります。
丘疹膿疱型は、赤みに加えてニキビのような赤い盛り上がりや膿を持ったぶつぶつが現れます。ニキビと似ていますが、毛穴のつまりが原因ではないため治療法が異なります。
瘤腫型は、鼻の皮膚が厚くなり、こぶのようなものができます。進行すると皮膚がデコボコとして形が変わることがあります。
眼型は、まぶたや目の周りに炎症が起こり、乾燥感や充血が見られます。
酒さの原因は明確には解明されていませんが、紫外線、高気温や低気温などの外部環境、精神的ストレス、アルコールや刺激物の摂取などが悪化因子として知られています。
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎は、皮脂分泌が盛んな部位に起こる慢性的な炎症性疾患です。小鼻のほか、鼻の脇、眉間、額の生え際、耳の後ろなどに症状が現れます。赤みだけでなく、細かいフケのような鱗屑(りんせつ)を伴うことが特徴です。
原因としては、皮膚に常在するマラセチアという真菌(カビの一種)が関与していると考えられています。マラセチアは健康な皮膚にも存在していますが、皮脂が多い環境で増殖し、皮脂を分解する際に生じる遊離脂肪酸が皮膚に刺激を与えて炎症を引き起こします。
ストレス、睡眠不足、ビタミンB群の不足、季節の変わり目なども悪化因子となります。中年男性に多く見られ、30代以降に発症しやすい傾向があります。
ニキビ・ニキビ跡による炎症
小鼻は顔の中でも皮脂腺が多く、皮脂の分泌量が多い部位です。過剰な皮脂分泌によって毛穴が詰まると、アクネ菌が繁殖して炎症を起こし、赤みが生じます。
ニキビの炎症が強い場合、治った後も赤みが長期間残ることがあります。これはニキビ跡の赤みと呼ばれ、皮膚の修復過程で毛細血管が増生することによって起こります。
接触皮膚炎・アレルギー反応
化粧品や金属、特定の物質が皮膚に触れることで炎症が起きる接触皮膚炎も、小鼻の赤みの原因となります。香料やアルコールを含む化粧品、刺激の強いスキンケア製品などが原因となることがあります。
乾燥・外的刺激
小鼻周りは皮膚が薄くデリケートなため、乾燥や紫外線によるダメージ、鼻をかむ際の摩擦などで毛細血管が拡張され、赤みが生じやすい部位です。
小鼻の赤み治療に用いられるレーザー治療とは
小鼻の赤みの原因が毛細血管の拡張にある場合、レーザー治療が有効な治療法となります。ここでは、赤み治療に用いられる主なレーザー治療について解説します。
Vビームレーザーの仕組みと特徴
Vビームレーザーは、顔の赤みや血管腫の治療に最適化された色素レーザーです。波長595nmのレーザー光を照射し、血液中のヘモグロビン(赤い色素)に選択的に吸収させることで、拡張した毛細血管を破壊または収縮させます。
Vビームレーザーの特徴として、以下の点が挙げられます。
赤みの原因となっている毛細血管に効率よくアプローチできるため、周囲の正常な組織を傷つけることがほとんどありません。冷却システム(DCD:ダイナミッククーリングデバイス)を装備しており、レーザー照射直前に約マイナス26度の寒剤を吹き付けることで、表皮を保護しながら施術を行います。これにより痛みが軽減され、輪ゴムでパチンと弾かれる程度の感覚で治療を受けることができます。
現在、Vビームレーザーには複数の機種があり、VビームII、Vビームプリマなどが医療機関で使用されています。Vビームプリマは従来のVビームIIの上位機種であり、スポットサイズが最大15mmと従来より大きくなっているため、より短い時間で広範囲の治療が可能です。機種による料金の違いはありません。
Vビームレーザーで治療できる症状
Vビームレーザーは、以下のような症状に効果が期待できます。
毛細血管拡張症による小鼻や頬の赤みに対しては、拡張した毛細血管を収縮または破壊することで赤みを改善します。酒さ(赤ら顔)に伴う毛細血管拡張にも効果があります。
単純性血管腫(赤あざ)は、生まれつき皮膚に現れる赤や紫色の平らな斑点やあざで、ポートワイン血管腫とも呼ばれます。血管の異常増殖によって形成されるため自然に治癒することはなく、Vビーム治療が有効です。
乳児血管腫(いちご状血管腫)は、生後数週以内に現れる血管腫で、早期治療が推奨されています。
老人性血管腫は、全身にできる小さな赤いできもので、Vビーム治療で改善が期待できます。ただし、これは保険適用外となります。
ニキビの赤みやニキビ跡の赤みにも効果がありますが、こちらも保険適用外の自由診療となります。
その他のレーザー治療
赤ら顔の治療には、Vビームレーザー以外にも以下のような治療法があります。
ロングパルスYAGレーザー(ジェネシス)は、Vビームよりも皮膚の奥深くまで届くレーザーで、特に小鼻周りのはっきりした血管の赤みに向いています。ダウンタイムが比較的短く、内出血のリスクもVビームより少なめです。ただし、保険適用はありません。
IPL(フォトフェイシャル)は、複数の波長を含む光を照射する治療法で、赤みだけでなくシミやくすみ、肌質改善にも効果が期待できます。こちらも保険適用外の治療となります。
Vビームレーザー治療が保険適用となる条件
Vビームレーザー治療は、すべての赤みに対して保険適用となるわけではありません。保険適用となるためには、一定の条件を満たす必要があります。
保険適用対象となる疾患
医師によって以下の疾患と診断された場合に、Vビーム治療が保険適用となります。
単純性血管腫は、生まれつき皮膚に現れる赤あざです。放置していると色が濃くなったり、血管が浮き出て肥厚して目立ちやすくなったりするため、早めの治療が推奨されています。
乳児血管腫(いちご状血管腫)は、生後数週以内に現れる血管腫です。自然に退縮することもありますが、残存したり合併症のリスクがある場合は治療が必要です。
毛細血管拡張症は、原因不明の原発性毛細血管拡張症が保険適用の対象となります。小鼻や頬などの限られた範囲に毛細血管の拡張が見られる場合に適用されます。
保険適用外となるケース
以下の症状に対してVビーム治療を受ける場合は、保険適用外(自由診療)となります。
酒さ(赤ら顔)は、毛細血管拡張症に症状が似ていますが、慢性炎症性疾患であるため通常は保険適用外となります。ただし、症状や地域によっては保険適用となる可能性もあるため、医師に相談することをお勧めします。酒さに対しては外用薬(ロゼックスゲル、イベルメクチンクリームなど)による治療は保険適用で受けられます。
ニキビ跡の赤みは、炎症後の赤みであり美容目的とみなされるため保険適用外です。
老人性血管腫、傷跡やケロイドの赤み、肌の若返り目的(小じわ、しみ、くすみの改善)なども保険適用外となります。
アトピー性皮膚炎に伴う赤ら顔も保険適用外となることが多いです。
保険適用の判断は医師の診断による
保険適用となるかどうかは、最終的に医師の診断によって決まります。自己判断で保険適用できると決めつけず、まずは皮膚科専門医の診察を受けることが重要です。
特に、毛細血管拡張症と酒さは症状が似ているため、正確な診断には専門的な知識と経験が必要です。皮膚科専門医が在籍する医療機関を受診することをお勧めします。
保険適用でのVビームレーザー治療の費用
保険適用でVビームレーザー治療を受ける場合、費用は国(厚生労働省)によって定められているため、どの医療機関でも基本的に同じ料金となります。
令和6年度診療報酬に基づく費用
令和6年度診療報酬改定に基づくVビームレーザー(色素レーザー照射療法)の保険点数は以下のとおりです。
基本点数として、10平方センチメートル以下の照射で2,712点となります。照射面積が10平方センチメートルを超えた場合は、10平方センチメートルまたはその端数を増すごとに500点が加算されます。ただし、8,500点の加算が上限となります。また、3歳未満の乳幼児に対して皮膚レーザー照射療法を行った場合は、乳幼児加算として2,200点が所定点数に加算されます。
自己負担額の目安
3割負担の場合の自己負担額の目安は以下のとおりです。
10平方センチメートル以下の照射では約8,140円、20平方センチメートル以下では約9,640円、30平方センチメートル以下では約11,140円、40平方センチメートル以下では約12,640円となります。
上限となる180平方センチメートル以上の照射では約33,640円です。ただし、小鼻周りの毛細血管拡張症は比較的狭い範囲であることが多く、180平方センチメートルを超えることはほとんどありません。
なお、上記は照射費用のみの目安であり、実際には初再診料、処方箋料、薬局での費用などが別途かかります。
高校生以下の医療費助成
居住地によっては、高校生以下の患者に対して医療費助成制度(子ども医療費助成)が適用される場合があります。この場合、自己負担なく、または500円程度の負担で治療を受けられることがあります。詳しくはお住まいの自治体にご確認ください。
保険適用と自由診療の違い
Vビームレーザー治療には保険適用と自由診療(保険適用外)の2つの選択肢があります。それぞれにメリット・デメリットがありますので、自分に合った治療方法を選ぶことが大切です。
治療間隔の違い
保険適用でVビームレーザー治療を受ける場合、次回の照射までに3か月以上の間隔を空ける必要があります。これは診療報酬の算定ルールで定められているためです。
一方、自由診療の場合は2週間から4週間に1回の頻度で治療を受けることが可能です。そのため、より短期間で治療を完了したい場合は自由診療を選択する方法もあります。
照射範囲の違い
保険適用での治療は、症状のある部位のみが照射の対象となります。一方、自由診療では患者が希望する部位に照射を行うことができるため、予防的な照射や広範囲の照射が可能です。
費用の違い
保険適用の場合は、照射面積に応じた費用が決まっているため、医療機関による料金の違いはありません。自由診療の場合は、医療機関が独自に料金を設定するため、クリニックによって費用が異なります。
一般的に、自由診療でのVビーム治療は1回あたり1万円から5万円程度が目安となります。鼻のみの照射であれば1万円程度、頬のみで2万円程度、顔全体で3万円から5万円程度の料金設定が多いようです。
治療回数の目安
保険適用、自由診療ともに治療回数に制限はありません。
毛細血管拡張症の場合、複数回の照射が必要となることがほとんどです。軽度の症状であれば2〜3回程度、症状が進行している場合は5回以上の照射が必要になることもあります。小鼻の赤みについては、1か月間隔で3〜5回程度の照射で改善が見られるケースが多いとされています。
保険適用で3か月間隔の治療を進めた場合、5回の治療で15か月から2年半ほどの期間が必要となります。自由診療で2週間から1か月間隔で治療を進めた場合は、3か月から5か月程度で治療が完了する計算になります。
Vビームレーザー治療の流れと注意点
実際にVビームレーザー治療を受ける場合の流れと、治療前後の注意点について解説します。
診察・カウンセリング
まずは医師による診察を受け、赤みの原因を特定します。問診では、いつから症状があるか、悪化因子はあるか、これまでの治療歴などを確認します。視診では、赤みの状態や毛細血管の拡張の程度、炎症の有無などを観察します。
診察の結果、レーザー治療が適しているかどうかを判断し、保険適用となるか自由診療となるかが決まります。治療内容、リスク、費用などについて説明を受け、納得した上で治療を開始します。
治療前の準備
極度の日焼けをしている方、妊娠中の方、日光過敏症の方、てんかん発作の既往歴のある方は、Vビームによる治療を受けられないことがあります。また、抗血小板薬などの内服をされている方は、内出血(紫斑)が出やすいため注意が必要です。
治療当日は、メイクを落とした状態で照射を行います。多くの医療機関では洗顔・クレンジングのスペースが用意されています。
照射の実際
Vビームレーザーには強力な冷却機能があるため、大人の場合は麻酔なしで治療を受けられることがほとんどです。痛みは輪ゴムでパチンと弾かれる程度とされています。
痛みに敏感な方や広範囲の照射を行う場合は、局所麻酔(ペンレステープやエムラクリームなど)を使用することもあります。お子様の場合は痛みを緩和するため、局所麻酔を行うことがあります。
照射時間は範囲によって異なりますが、おおよそ5〜15分程度で終了します。
治療後のケアと注意点
照射直後は、照射部位に赤みや腫れが生じることがあります。これは通常、数時間から数日で落ち着きます。場合によっては炎症を抑える外用剤を塗布することがあります。
出力を上げた場合や目の周りなどに紫斑(内出血)ができる場合がありますが、1〜2週間程度で消退します。
治療後は以下の点に注意が必要です。
紫外線対策を徹底してください。治療後の肌は紫外線に対して特に敏感になっているため、日焼け止めをしっかり塗り、直射日光を避けてください。帽子や日傘などの対策も有効です。
照射部位を強くこすったり刺激を与えたりしないでください。炎症後色素沈着の原因となります。
洗顔やメイクは当日から可能ですが、優しく行うようにしてください。
入浴は当日から可能ですが、激しい運動やサウナなど汗をかく行為は控えることをお勧めします。
副作用とリスク
Vビームレーザー治療には、以下のような副作用やリスクがあります。
一時的な赤みや腫れは、治療後数時間から1週間程度続くことがあります。保冷剤などでクーリングをすると症状が和らぎます。
紫斑(内出血)は、出力を上げた場合や血管が太い場合に生じることがあります。1〜2週間程度で消退します。
水疱やかさぶたは、通常はほとんど生じませんが、強く照射した場合やもともとの赤み症状が強く反応が強い場合に出現することがあります。
炎症後色素沈着は、東洋人は熱を加える治療を行うと生じやすい肌質です。通常の経過でも体質により生じる場合があります。適切なアフターケアと紫外線対策を行うことで予防できます。
まれに瘢痕が残る場合があります。
日常生活でできる小鼻の赤みケア
医療機関での治療と並行して、日常生活でのケアも重要です。適切なセルフケアを行うことで、赤みの悪化を防ぎ、治療効果を高めることができます。
正しいスキンケア
洗顔は朝晩2回、ぬるま湯で優しく行いましょう。ゴシゴシこすったり、熱いお湯で洗うのは避けてください。刺激の少ない洗顔料を選び、たっぷりの泡で優しく手のひらで洗うようにしましょう。
保湿を十分に行いましょう。肌が乾燥するとバリア機能が低下し、外部刺激を受けやすくなります。低刺激性の保湿剤を使用し、肌の水分を保つことが大切です。
スキンケア製品は成分表示を確認し、アルコールや香料などの刺激成分が少ないものを選びましょう。新しい製品を使用する際は、パッチテストを行うことをお勧めします。
紫外線対策
紫外線は毛細血管拡張症を悪化させる可能性があるため、日常的に紫外線対策を心がけてください。SPF30以上、PA+++以上の日焼け止めを使用し、2〜3時間おきに塗り直すことが理想的です。日傘や帽子の使用も効果的です。
生活習慣の見直し
以下のような生活習慣は、赤みを悪化させる可能性があります。
アルコールや香辛料などの刺激物の摂取は、血管を拡張させるため控えめにしましょう。カフェインも刺激物の一つです。
急激な温度変化は避けましょう。寒い場所から暖かい場所への急な移動、サウナ、長時間の入浴などは血管の拡張と収縮を繰り返し、症状を悪化させることがあります。
十分な睡眠を取り、ストレスを適切に管理しましょう。睡眠不足やストレスは肌のターンオーバーを乱し、様々な肌トラブルの原因となります。
バランスの良い食事を心がけましょう。特にビタミンB群は皮脂の分泌をコントロールし、肌の健康を維持するために重要です。
メイクの工夫
赤みが気になる場合は、グリーン系のコントロールカラーを使用すると赤みを目立たなくすることができます。ただし、刺激の強いメイク製品は避け、低刺激性のものを選びましょう。
クレンジングの際も肌に負担をかけないよう、優しく行うことが大切です。
皮膚科を受診すべきタイミング
以下のような場合は、セルフケアだけでなく皮膚科を受診することをお勧めします。
赤みが数週間以上続いて改善しない場合は、何らかの皮膚疾患が原因となっている可能性があります。
赤みに加えてかゆみやヒリヒリ感がある場合は、炎症性の疾患が考えられます。
ニキビのようなぶつぶつが伴う場合は、酒さや脂漏性皮膚炎の可能性があります。
赤みが小鼻以外にも広がっている場合は、全身性の疾患が関係している可能性もあります。
見た目が気になり精神的なストレスを感じている場合は、適切な治療によって改善が期待できます。
セルフケアで何度も繰り返す場合は、原因を正確に診断した上で適切な治療を受けることが重要です。
大宮エリアでのレーザー治療について
埼玉県さいたま市大宮区は、JR大宮駅を中心とした交通の便が良いエリアであり、多くの皮膚科・美容皮膚科クリニックが集まっています。小鼻の赤みでお悩みの方は、皮膚科専門医が在籍する医療機関を選ぶことをお勧めします。
医療機関を選ぶ際のポイントとして、以下の点を参考にしてください。
皮膚科専門医が在籍しているかどうかは重要です。日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医は、5年以上の診療や手術、研究や論文発表などの条件をクリアした上で認定試験に合格しています。赤ら顔や毛細血管拡張症の診断は難しいことがあるため、専門医による的確な診断が重要です。
Vビームレーザーなどの適切な医療機器を導入しているかどうかも確認しましょう。Vビームには複数の機種がありますが、保険診療では機種による料金の違いはありません。
保険診療に対応しているかどうかを事前に確認しましょう。美容皮膚科専門のクリニックでは自由診療のみを扱っている場合もあります。
治療前のカウンセリングが丁寧かどうかも大切です。症状や希望をしっかり聞いた上で、適切な治療法を提案してくれる医療機関を選びましょう。

よくある質問(Q&A)
Vビームレーザー治療により、多くの方で赤みの改善が期待できます。ただし、効果には個人差があり、完全に赤みがなくなるかどうかは症状の程度や原因によって異なります。複数回の治療を重ねることで徐々に改善していくことがほとんどです。
症状が軽度の場合は1回の治療でも効果を実感できることがありますが、多くの場合は複数回の治療が必要です。小鼻の赤みについては3〜5回程度の治療で改善が見られるケースが多いとされています。
Q3. 治療後すぐにメイクはできますか?
Vビームレーザー治療後は、当日からメイクや洗顔が可能です。ただし、照射部位には優しく触れるようにし、強くこすらないよう注意してください。
Q4. 痛みはどの程度ですか?
痛みは輪ゴムでパチンと弾かれる程度と表現されることが多いです。Vビームレーザーには冷却システムが搭載されているため、強い痛みを感じることは少ないとされています。痛みに敏感な方は、局所麻酔(ペンレステープやエムラクリームなど)を使用することもできます。
Q5. ダウンタイムはありますか?
Vビームレーザー治療後は、一時的に赤みや腫れが生じることがあります。多くの場合、数時間から数日で落ち着きます。出力を上げた場合は紫斑(内出血)が生じることがあり、1〜2週間程度続くことがあります。治療当日から日常生活に支障をきたすことは少ないですが、重要な予定がある場合は治療の時期を調整することをお勧めします。
Q6. 保険適用かどうかはどうやって分かりますか?
保険適用となるかどうかは、医師の診察によって判断されます。自己判断では難しいため、まずは皮膚科を受診して診断を受けることをお勧めします。毛細血管拡張症と診断された場合は保険適用となりますが、酒さやニキビ跡の赤みと診断された場合は自由診療となります。
Q7. 酒さと診断されても赤みを改善する方法はありますか?
酒さと診断された場合、Vビームレーザー治療は保険適用外となりますが、自由診療として受けることは可能です。また、酒さに対しては外用薬(ロゼックスゲル、イベルメクチンクリームなど)や内服薬(抗生物質、漢方薬など)による治療が保険適用で受けられます。症状に応じて適切な治療法を医師と相談して決めることが大切です。
まとめ
小鼻の赤みには複数の原因があり、原因によって適切な治療法が異なります。毛細血管拡張症が原因の場合は、Vビームレーザー治療が保険適用で受けられます。
保険適用となるのは、単純性血管腫、乳児血管腫(いちご状血管腫)、毛細血管拡張症と診断された場合です。一方、酒さやニキビ跡の赤み、美容目的の治療は保険適用外となります。
保険適用でVビーム治療を受ける場合、3割負担で1回あたり約8,000円から33,000円程度(照射面積による)の費用がかかります。治療間隔は3か月以上空ける必要があり、複数回の治療が必要となることがほとんどです。
自己判断で原因を特定することは難しいため、小鼻の赤みでお悩みの方は、まずは専門医の診察を受けることをお勧めします。適切な診断に基づいた治療を受けることで、多くの場合、赤みの改善が期待できます。
大宮エリアで小鼻の赤みやレーザー治療をご検討の方は、ぜひ専門医にご相談ください。
参考文献
以下の情報を参考に本記事を作成しました。
- 厚生労働省保険局医療課「令和6年度診療報酬改定の概要」 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001224808.pdf
- 日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」日本皮膚科学会雑誌 133巻3号 407-450頁 2023年 https://www.dermatol.or.jp/
- しろぼんねっと「令和6年 J054-2 皮膚レーザー照射療法(一連につき)」 https://shirobon.net/medicalfee/latest/ika/r06_ika/r06i_ch2/r06i2_pa9/r06i29_sec1/r06i291_cls3/r06i2913_J054_2.html
- 持田ヘルスケア株式会社「酒さ(しゅさ)とは?赤ら顔の症状や原因、治療方法について」 https://hc.mochida.co.jp/skincare/atopic/atopic23.html
- マルホ株式会社「酒さ(赤ら顔)ってどんな病気?」酒さナビ https://www.maruho.co.jp/kanja/shusa/about/
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務