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脂漏性角化症の除去は安くできる?治療法別の費用相場と保険適用について徹底解説

はじめに

年齢を重ねるにつれて、顔や首、手の甲などに茶色や黒っぽいイボのようなものができて気になっている方は多いのではないでしょうか。これは「脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)」と呼ばれる皮膚の変化で、加齢に伴って多くの方に現れる良性の腫瘍です。

見た目が気になって除去を検討する際、多くの方が心配されるのが「費用はいくらかかるのか」「できるだけ安く治療できないか」という点でしょう。脂漏性角化症の治療には複数の方法があり、それぞれ費用が異なります。また、保険が適用される場合と自費診療になる場合があるため、治療を受ける前に正しい知識を持つことが大切です。

本記事では、脂漏性角化症とは何か、どのような治療方法があるのか、そして気になる費用相場について詳しく解説していきます。

脂漏性角化症とは

脂漏性角化症の基本

脂漏性角化症は、皮膚の表面にできる良性の腫瘍で、「老人性疣贅(ろうじんせいゆうぜい)」や「老人性イボ」とも呼ばれます。30代頃から出現し始め、加齢とともに数が増えたり大きくなったりする傾向があります。

この皮膚病変は、表皮の角化細胞が増殖することで生じます。ほとんどの場合は良性で、がん化することはまれですが、見た目が気になったり、衣服との摩擦で刺激を感じたりすることから、除去を希望される方が多くいらっしゃいます。

脂漏性角化症の特徴

脂漏性角化症には以下のような特徴があります。

色は淡褐色から黒褐色まで様々で、中には黒く見えるものもあります。表面はザラザラとしており、イボのように盛り上がっています。大きさは数ミリから数センチまで幅広く、境界線がはっきりしているのが特徴です。

好発部位は顔面、特にこめかみや頬、額などですが、首、胸、背中、手の甲など、日光に当たりやすい部位によく見られます。複数個できることが多く、加齢とともに徐々に数が増えていく傾向があります。

似た疾患との違い

脂漏性角化症と見た目が似ている皮膚病変がいくつかあります。

ほくろは皮膚の深い層にメラニン色素を作る細胞が集まったもので、脂漏性角化症よりも表面が滑らかです。尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)はウイルス性のイボで、表面がより粗く、痛みを伴うことがあります。

基底細胞がんや悪性黒色腫など、悪性の皮膚腫瘍と見分けがつきにくい場合もあるため、自己判断せず、必ず皮膚科専門医の診察を受けることが重要です。

脂漏性角化症ができる原因

加齢による変化

脂漏性角化症の最も大きな原因は加齢です。年齢を重ねると、皮膚の新陳代謝が変化し、表皮の角化細胞が部分的に増殖しやすくなります。60代以上では、ほぼすべての方に何らかの脂漏性角化症が見られるといわれています。

紫外線の影響

紫外線は脂漏性角化症の発生を促進する重要な要因です。日光に当たりやすい顔や手の甲、首などに多く発生することからも、紫外線の関与が明らかになっています。長年の紫外線曝露による皮膚のダメージが蓄積することで、脂漏性角化症ができやすくなると考えられています。

遺伝的要因

家族に脂漏性角化症が多い方は、ご自身も発生しやすい傾向があります。遺伝的な体質により、皮膚の老化や角化細胞の増殖のしやすさが異なることが関係していると考えられています。

その他の要因

摩擦や刺激が繰り返される部位にできやすいという報告もあります。また、脂漏性皮膚炎など他の皮膚疾患がある方にも発生しやすいとされています。

診断方法

視診とダーモスコピー検査

脂漏性角化症の診断は、主に皮膚科専門医による視診で行われます。経験豊富な医師であれば、見た目の特徴から診断できることが多いです。

より詳しく観察するために、ダーモスコピーという拡大鏡を使用することがあります。ダーモスコピーは皮膚の表面を10倍から数十倍に拡大して観察できる器具で、脂漏性角化症に特徴的なパターンを確認できます。

病理検査

見た目だけでは悪性腫瘍との区別が難しい場合や、確定診断が必要な場合には、病理検査を行います。病理検査では、病変の一部または全部を切除して、顕微鏡で細胞の状態を詳しく調べます。

悪性の可能性がある場合は、必ず病理検査を行って診断を確定させる必要があります。

脂漏性角化症の治療方法

脂漏性角化症の治療には、いくつかの方法があります。それぞれの特徴や適応、費用について詳しく見ていきましょう。

液体窒素による冷凍凝固療法

液体窒素による冷凍凝固療法は、脂漏性角化症の治療として最も一般的に行われている方法です。

治療の仕組みは、マイナス196度の液体窒素を病変部に当てることで、組織を凍結壊死させて除去します。液体窒素を含ませた綿棒を押し当てる方法や、スプレーで吹き付ける方法があります。

治療時間は病変の大きさや数にもよりますが、1個あたり数秒から数十秒程度です。複数ある場合でも、1回の診察で複数箇所を治療できます。

治療後は、凍結した部分が水ぶくれになり、その後かさぶたができて自然に剥がれ落ちます。完全に取れるまでには1週間から2週間程度かかります。

メリットとしては、保険適用で治療できるため費用が安く抑えられること、特別な設備が不要で多くの皮膚科で受けられること、治療時間が短いことが挙げられます。

デメリットとしては、痛みを伴うこと(個人差がありますが、チクチクとした痛みがあります)、色素沈着や色素脱失が残る可能性があること、盛り上がりが強い病変や大きな病変では1回で取りきれず、複数回の治療が必要になることがあります。

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)治療

炭酸ガスレーザーは、レーザー光を使って病変部を蒸散させる治療方法です。

治療の仕組みは、10,600nmの波長を持つレーザー光が水分に吸収されやすい性質を利用し、病変部の組織を瞬間的に蒸散させて除去します。

治療時間は1個あたり数分程度で、局所麻酔のクリームや注射を使用するため、痛みはほとんど感じません。

治療後は、浅いくぼみができて徐々に平らになっていきます。かさぶたができて1週間から2週間程度で剥がれ落ち、赤みが数週間から数ヶ月続くことがあります。

メリットとしては、比較的きれいに除去できること、出血が少ないこと、治療部位を細かくコントロールできることが挙げられます。

デメリットとしては、基本的に自費診療となるため費用が高いこと、治療後の赤みが長く続く場合があること、色素沈着のリスクがあることが挙げられます。

電気焼灼術(電気メス)

電気焼灼術は、高周波電流を流した電気メスで病変を削り取る方法です。

治療の仕組みは、電気メスの熱で組織を焼灼しながら病変を除去します。局所麻酔を行ってから治療を行うため、痛みはほとんどありません。

治療時間は1個あたり数分から十数分程度です。

治療後は、浅いくぼみができて徐々に治っていきます。かさぶたができて1週間から2週間程度で剥がれ落ち、赤みが数週間続くことがあります。

メリットとしては、比較的大きな病変や盛り上がりが強い病変も除去できること、出血が少ないこと、1回の治療で完全に除去できる可能性が高いことが挙げられます。

デメリットとしては、基本的に自費診療となること、色素沈着や瘢痕が残る可能性があること、治療後の赤みが長く続く場合があることが挙げられます。

手術による切除

大きな脂漏性角化症や、悪性の可能性がある場合には、メスを使って切除することもあります。

治療の仕組みは、局所麻酔を行った後、メスで病変を周囲の正常な皮膚と一緒に切り取り、縫合します。切除した組織は病理検査に提出して、確定診断を行います。

治療時間は病変の大きさにもよりますが、30分から1時間程度かかります。

治療後は、抜糸まで1週間から2週間程度かかり、傷跡は徐々に目立たなくなっていきますが、線状の瘢痕が残ります。

メリットとしては、確実に除去できること、病理検査で確定診断ができること、悪性腫瘍との鑑別が必要な場合に適していることが挙げられます。

デメリットとしては、傷跡が線状に残ること、抜糸が必要なこと、他の方法より治療時間が長いことが挙げられます。

その他の治療法

上記以外にも、いくつかの治療法があります。

Qスイッチレーザーやロングパルスレーザーなど、他の種類のレーザーを使用する場合もあります。

ケミカルピーリングは、化学薬品を使って皮膚の表層を剥離する方法で、小さく浅い脂漏性角化症に対して行われることがあります。

治療方法別の費用相場

脂漏性角化症の治療費用は、治療方法や医療機関、病変の数や大きさによって大きく異なります。ここでは一般的な費用相場をご紹介します。

液体窒素冷凍凝固療法の費用

液体窒素による冷凍凝固療法は、保険適用となる治療方法です。

健康保険3割負担の場合、初診料や再診料を含めて、1回あたり約1,000円から3,000円程度が一般的です。病変の数が多い場合や、複数回通院が必要な場合でも、1箇所あたりの費用は比較的安く抑えられます。

ただし、1回の治療で完全に取れない場合は、2週間から4週間ごとに複数回通院する必要があり、その都度診察料や治療費がかかります。完治までには数回から十数回の治療が必要になることもあります。

炭酸ガスレーザー治療の費用

炭酸ガスレーザー治療は、基本的に自費診療となります。

費用は医療機関によって異なりますが、1個あたり5,000円から20,000円程度が一般的です。病変の大きさによって料金が設定されていることが多く、小さいものは比較的安価で、大きいものは高額になります。

例えば、直径2mm以下の小さな病変であれば5,000円程度、直径5mm程度で10,000円程度、それ以上の大きさになると15,000円から20,000円以上になることもあります。

複数個ある場合は、個数によって割引料金を設定しているクリニックもあります。例えば、10個まで一律50,000円、20個まで一律80,000円といったパッケージ料金を用意している医療機関もあります。

また、初診料や麻酔代、薬代などが別途必要になる場合がありますので、事前に総額を確認することが大切です。

電気焼灼術の費用

電気焼灼術も基本的に自費診療となりますが、医師の判断によっては保険適用で行われる場合もあります。

自費診療の場合、1個あたり5,000円から15,000円程度が一般的です。病変の大きさや深さによって料金が異なります。

保険適用となる場合は、3割負担で5,000円から10,000円程度(初診料や薬代を含む)になることが多いです。

手術による切除の費用

手術による切除は、医学的に必要と判断された場合は保険適用となります。

保険適用の場合、3割負担で10,000円から30,000円程度(病変の大きさや部位による)が一般的です。病理検査費用も保険適用となり、3,000円から5,000円程度が追加されます。

美容目的で手術を希望する場合は自費診療となり、費用は医療機関によって大きく異なります。

費用を抑えるためのポイント

脂漏性角化症の治療費用を抑えるためには、以下のようなポイントがあります。

まず、保険適用の治療を選択することです。液体窒素による冷凍凝固療法は保険が効くため、費用を最も安く抑えられます。見た目の仕上がりにそこまでこだわらない場合や、病変が小さい場合には、この方法を検討するとよいでしょう。

次に、複数のクリニックで見積もりを取ることです。自費診療の場合、料金は医療機関によって異なります。複数のクリニックでカウンセリングを受けて、料金やサービス内容を比較検討することをお勧めします。

また、キャンペーンや割引制度を利用することも一つの方法です。クリニックによっては、初回割引や複数個の治療に対する割引、季節限定のキャンペーンなどを実施していることがあります。

保険適用と自費診療の違い

脂漏性角化症の治療において、保険適用となるか自費診療となるかは重要なポイントです。

保険適用となる場合

脂漏性角化症の治療で保険適用となるのは、医学的に治療の必要性が認められる場合です。

具体的には、病変が炎症を起こしている場合、出血している場合、衣服との摩擦などで痛みや不快感がある場合、悪性腫瘍との鑑別が必要な場合などが該当します。

保険適用で行われる治療方法は、主に液体窒素による冷凍凝固療法です。医師の判断によっては、電気焼灼術や手術による切除も保険適用となることがあります。

自費診療となる場合

美容目的で治療を希望する場合は、基本的に自費診療となります。

見た目が気になるという理由だけでは、保険は適用されません。また、炭酸ガスレーザーなどの美容的な仕上がりを重視した治療方法は、自費診療となることがほとんどです。

自費診療の場合、料金は医療機関が自由に設定できるため、クリニックによって費用が大きく異なります。

保険診療と自費診療のメリット・デメリット

保険診療のメリットは、費用が安く抑えられることです。経済的な負担が少ないため、気軽に治療を受けられます。

デメリットとしては、治療方法の選択肢が限られること、美容的な仕上がりにこだわることが難しいこと、複数回の通院が必要になる場合があることが挙げられます。

一方、自費診療のメリットは、最新の治療機器や技術を使用できること、美容的な仕上がりを重視した治療が受けられること、治療方法を自由に選べることです。

デメリットは、費用が高額になることです。複数個ある場合や大きな病変の場合は、数万円から十数万円の費用がかかることもあります。

クリニック選びのポイント

脂漏性角化症の治療を受けるクリニックを選ぶ際には、いくつかのポイントがあります。

専門性と経験

皮膚科専門医が在籍しているクリニックを選ぶことが重要です。日本皮膚科学会認定の皮膚科専門医は、皮膚疾患の診断と治療について専門的な訓練を受けています。

脂漏性角化症の治療経験が豊富な医師であれば、適切な診断と治療方法の提案ができます。ホームページや口コミなどで、医師の経歴や専門性を確認するとよいでしょう。

設備と治療方法の選択肢

希望する治療方法に対応しているかを確認しましょう。レーザー治療を希望する場合は、炭酸ガスレーザーなどの設備があるクリニックを選ぶ必要があります。

複数の治療方法を提供しているクリニックであれば、自分の症状や予算、希望する仕上がりに合わせて最適な治療を選べます。

カウンセリングの充実度

治療前のカウンセリングで、しっかりと説明を受けられるクリニックを選びましょう。

治療方法のメリットとデメリット、費用、治療後のケア方法、考えられるリスクなどについて、丁寧に説明してくれる医師であれば安心です。

また、こちらの質問や不安に対して、わかりやすく答えてくれるかどうかも重要なポイントです。

費用の明確さ

自費診療の場合、事前に総額を明確に提示してくれるクリニックを選びましょう。

治療費以外に、初診料、再診料、麻酔代、薬代、アフターケア費用などがかかる場合があります。追加費用が発生する可能性がある場合は、事前に説明を受けることが大切です。

料金表をホームページに掲載しているクリニックであれば、事前におおよその費用を把握できます。

アクセスと通いやすさ

液体窒素による冷凍凝固療法など、複数回の通院が必要な治療を受ける場合は、通いやすい場所にあるクリニックを選ぶことも大切です。

自宅や職場から近い、駅から近いなど、アクセスの良いクリニックであれば、継続して通院しやすくなります。

アフターケアの充実度

治療後のケアやフォローアップがしっかりしているクリニックを選びましょう。

治療後に何か問題が起きた場合に、すぐに診てもらえるかどうか、アフターケアの費用がどうなっているかなども確認しておくと安心です。

治療後のケアと注意点

脂漏性角化症の治療を受けた後は、適切なケアを行うことで、きれいな仕上がりを得られます。

治療直後のケア

治療直後は、患部を清潔に保つことが最も重要です。医師の指示に従って、処方された軟膏を塗布します。

液体窒素治療の場合、水ぶくれができることがありますが、自分で潰さないようにしましょう。無理に潰すと、感染のリスクが高まったり、傷跡が残りやすくなったりします。

レーザー治療や電気焼灼術の場合、かさぶたができます。かさぶたは自然に剥がれ落ちるまで、無理に剥がさないようにしてください。

紫外線対策

治療後の皮膚は非常にデリケートで、紫外線の影響を受けやすくなっています。色素沈着を防ぐために、徹底した紫外線対策が必要です。

日焼け止めをしっかり塗る、帽子や日傘を使用する、できるだけ直射日光を避けるなどの対策を行いましょう。日焼け止めは、SPF30以上、PA+++以上のものを使用し、こまめに塗り直すことが大切です。

治療後3ヶ月から6ヶ月程度は、特に念入りに紫外線対策を行うことをお勧めします。

保湿ケア

治療後の皮膚は乾燥しやすくなっています。保湿剤をしっかり塗って、皮膚のバリア機能を保ちましょう。

刺激の少ない、低刺激性の保湿剤を選ぶとよいでしょう。医師から処方された保湿剤がある場合は、それを使用してください。

経過観察

治療後は、定期的に患部の状態をチェックしましょう。以下のような症状がある場合は、すぐに医師に相談してください。

強い痛みや腫れがある場合、膿が出る場合、発熱がある場合、治療部位が異常に赤くなったり黒くなったりした場合などは、感染や他の合併症の可能性があります。

再発予防

脂漏性角化症は、治療して除去しても、新たに別の場所にできる可能性があります。再発を予防するためには、日常的な紫外線対策が重要です。

日焼け止めの使用、帽子や日傘の活用、できるだけ日陰を歩くなど、紫外線から肌を守る習慣をつけましょう。

また、皮膚を健康に保つために、バランスの良い食事、十分な睡眠、ストレス管理なども大切です。

よくある質問

Q1. 脂漏性角化症は放置しても大丈夫ですか?

脂漏性角化症は良性の腫瘍で、がん化することはまれです。そのため、医学的には放置しても問題ないことがほとんどです。
ただし、見た目が悪性黒色腫など悪性腫瘍と似ている場合もあるため、自己判断せず、一度は皮膚科専門医の診察を受けることをお勧めします。
また、大きくなったり、色が変わったり、出血したりする場合は、早めに医師に相談してください。

Q2. 液体窒素治療とレーザー治療、どちらを選ぶべきですか?

それぞれにメリットとデメリットがあるため、ご自身の優先順位によって選択が変わります。

費用を抑えたい場合は、保険適用の液体窒素治療がお勧めです。一方、見た目の仕上がりを重視したい場合や、痛みの少ない治療を希望する場合は、レーザー治療が適しています。

医師と相談して、ご自身の症状や希望、予算に合った治療方法を選びましょう。

Q3. 治療後に跡は残りますか?

治療方法や個人の体質、術後のケアによって異なります。

液体窒素治療の場合、色素沈着や色素脱失が残る可能性があります。レーザー治療や電気焼灼術の場合、一時的に赤みが残りますが、数ヶ月で目立たなくなることがほとんどです。

適切なアフターケアと紫外線対策を行うことで、跡を最小限に抑えることができます。

Q4. 治療は痛いですか?

液体窒素治療は、チクチクとした痛みを伴います。痛みの程度は個人差がありますが、我慢できる程度のことが多いです。

レーザー治療や電気焼灼術、手術による切除では、局所麻酔を使用するため、治療中の痛みはほとんどありません。麻酔の注射時にチクッとした痛みを感じる程度です。

Q5. 顔の脂漏性角化症も治療できますか?

はい、顔にできた脂漏性角化症も治療できます。むしろ、顔は最も治療が行われる部位です。

顔の場合、見た目を重視する方が多いため、レーザー治療など仕上がりのきれいな方法を選択される方が多いです。ただし、自費診療となるため、費用が高くなります。

Q6. 1回の治療で完全に取れますか?

治療方法や病変の大きさ、深さによって異なります。

レーザー治療や電気焼灼術、手術による切除は、1回の治療で完全に除去できることが多いです。

液体窒素治療の場合、小さく浅い病変であれば1回で取れることもありますが、大きいものや盛り上がりが強いものは、複数回の治療が必要になることがあります。

Q7. 治療後、再発することはありますか?

治療した部位に再発することはまれですが、新たに別の場所に脂漏性角化症ができる可能性はあります。

脂漏性角化症は加齢に伴う変化であるため、一度治療しても、年齢を重ねるにつれて新しい病変が出現することがあります。

日常的な紫外線対策を行うことで、新たな発生をある程度予防できます。

Q8. 保険適用の治療と自費の治療では、仕上がりに差がありますか?

一般的に、自費診療で行われるレーザー治療の方が、保険適用の液体窒素治療よりも、仕上がりがきれいになることが多いです。

レーザー治療は色素沈着のリスクが低く、傷跡も目立ちにくいという利点があります。ただし、適切なアフターケアを行えば、液体窒素治療でもきれいに治ることは十分可能です。

費用と仕上がりのバランスを考えて、ご自身に合った治療方法を選択しましょう。

まとめ

脂漏性角化症は加齢に伴って多くの方に現れる良性の皮膚病変で、複数の治療方法があります。

費用を最も安く抑えられるのは、保険適用の液体窒素による冷凍凝固療法で、3割負担で1回あたり約1,000円から3,000円程度です。ただし、複数回の治療が必要になることがあります。

美容的な仕上がりを重視する場合は、炭酸ガスレーザーや電気焼灼術などの自費診療の治療を選択することになり、1個あたり5,000円から20,000円程度の費用がかかります。

治療方法を選ぶ際は、費用だけでなく、病変の大きさや部位、仕上がりの希望、治療期間なども考慮することが大切です。

まずは専門医の診察を受けて、正確な診断と適切な治療方法の提案を受けることをお勧めします。アイシークリニック大宮院では、脂漏性角化症の診断と治療を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

適切な治療と術後のケアで、気になる脂漏性角化症を除去し、健やかな肌を取り戻しましょう。

参考文献

本記事の作成にあたり、以下の信頼できる医学情報を参考にしました。

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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