「ミラドライは保険適用で受けられるの?」「保険が使えないなら、費用を少しでも抑える方法はないの?」このような疑問をお持ちの方は少なくありません。ワキガや多汗症に悩む方にとって、ミラドライは傷跡が残らず効果も長期間持続する魅力的な治療法です。しかし、費用面が気になって治療に踏み切れないという声も多く聞かれます。
結論から申し上げると、ミラドライは現時点では保険適用外の治療となっています。ただし、保険適用外だからといって効果や安全性が認められていないわけではありません。ミラドライは厚生労働省から薬事承認を受けた唯一のマイクロ波治療機器であり、その効果と安全性は公的に認められています。また、保険適用外であっても医療費控除の対象となるため、確定申告を行うことで費用負担を軽減することが可能です。
本記事では、ミラドライが保険適用外である理由から、保険適用となるワキガ・多汗症の治療法との比較、医療費控除を活用した費用軽減の方法まで、詳しく解説していきます。ワキガや多汗症の治療を検討されている方が、ご自身に最適な治療法を選択するための参考にしていただければ幸いです。
目次
- ミラドライとは?基本的な仕組みと特徴
- ミラドライは保険適用されるのか
- ミラドライが保険適用されない理由
- 保険適用されるワキガ・多汗症の治療法
- ミラドライと保険適用治療の比較
- ミラドライは医療費控除の対象になる
- 医療費控除の申請方法と還付金の計算
- ミラドライの費用相場と費用を抑える方法
- ミラドライを選ぶべき人・保険診療を選ぶべき人
- アイシークリニックのワキガ・多汗症治療
- よくある質問
- まとめ
ミラドライとは?基本的な仕組みと特徴
ミラドライとは、マイクロ波を用いてワキガや多汗症を治療する医療機器です。皮膚を切開することなく、外側からマイクロ波を照射して汗腺を破壊することで、ワキ汗やニオイの原因を根本から改善します。
ミラドライの治療原理
ミラドライが照射するマイクロ波には、水分に選択的に吸収されて熱を発生するという性質があります。この特性を利用し、水分を多く含む汗腺を効率的に加熱・破壊することができます。原理としては電子レンジと同様ですが、ミラドライは汗腺の水分へピンポイントで熱を加える設計になっています。また、冷却システムによって皮膚表面は熱から保護されるため、やけどのリスクを最小限に抑えることができます。
ワキには主に2種類の汗腺が存在します。1つはエクリン汗腺で、これは多汗症の原因となる汗腺です。体温調節のために全身に分布しており、ワキの下にも多く存在します。もう1つはアポクリン汗腺で、こちらはワキガ(腋臭症)の原因となります。アポクリン汗腺から分泌される汗自体に臭いはありませんが、皮膚表面の細菌によって分解されることで特有のニオイが発生します。ミラドライはこの両方の汗腺に作用するため、多汗症とワキガの両方に対して効果が期待できます。
厚生労働省およびFDAの承認状況
ミラドライは2018年6月4日に、重度の原発性腋窩多汗症の治療機器として厚生労働省から製造販売承認を取得しました。これは日本国内においてマイクロ波によるワキ汗治療機器として薬事承認を取得した唯一の医療機器です。
また、開発国であるアメリカでは、FDA(アメリカ食品医薬品局)から腋窩多汗症、腋臭症(ワキガ)、および減毛の適応で承認を取得しています。FDAは医療機器や医薬品の安全性・有効性を審査する政府機関であり、その審査基準は世界で最も厳しいと言われています。このように、ミラドライは日本とアメリカの両国において公的機関から効果と安全性が認められた治療機器なのです。
ミラドライの主な特徴とメリット
ミラドライには従来の手術療法にはない多くのメリットがあります。まず、皮膚を切開しないため傷跡が残りません。これは見た目を気にされる方にとって大きなメリットといえます。次に、ダウンタイムが短いという点があります。手術の場合は術後数日から2週間程度の安静期間が必要となりますが、ミラドライでは多くの場合、翌日から日常生活に復帰することが可能です。
また、効果の持続性も特筆すべき点です。ミラドライによって破壊された汗腺は再生しないため、効果は半永久的に持続すると考えられています。1回の治療で約70〜80%の汗腺が破壊されるとされており、多くの方が1回の治療で十分な効果を実感されています。治療時間も両ワキで約60分程度と比較的短時間で終了し、入院の必要もありません。
ミラドライは保険適用されるのか
多くの方が気になる点として、ミラドライが保険適用で受けられるかどうかという問題があります。結論から申し上げると、ミラドライは保険適用外の治療であり、自由診療(自費診療)となります。
現時点での保険適用状況
2025年現在、ミラドライによる治療は厚生労働省が定める保険診療の対象外となっています。これは国内のどのクリニックでミラドライ治療を受けても同様であり、保険証を使用して治療を受けることはできません。すべて全額自己負担での治療となります。
ただし、保険適用外であることと、治療の効果や安全性が認められていないことは全く別の問題です。前述のとおり、ミラドライは厚生労働省から薬事承認を受けており、その効果と安全性は公的に認められています。保険適用外の治療であっても、医学的に有効で安全な治療法として広く認知されているのです。
将来的に保険適用になる可能性
現時点では、ミラドライが将来的に保険適用になる具体的な見通しは立っていません。保険適用が実現するためには、関連学会(日本皮膚科学会や日本形成外科学会など)からの進言が必要となりますが、現時点でそのような動きは確認されていません。
保険適用を実現するためには、治療法の有効性や安全性を科学的に証明する膨大なデータの蓄積、費用対効果の検証、そして国の厳しい認可プロセスをクリアする必要があります。これらのプロセスには相当な時間がかかるため、少なくとも数年以内の保険適用実現は難しいと考えられています。
ワキガや多汗症の症状にお困りの方が、将来の保険適用を待つことは現実的ではありません。ミラドライの効果は汗腺を破壊するという原理から半永久的に持続するため、早期に治療を受けることで長期間にわたってその恩恵を受けることができます。費用対効果の観点からも、症状に悩まれている方は早めの治療をご検討いただくことをお勧めいたします。
ミラドライが保険適用されない理由
ミラドライが保険適用されない背景には、日本の医療保険制度の仕組みや、ミラドライという治療法の特性が関係しています。ここでは、その理由について詳しく解説します。
日本の医療保険制度の基準
日本の医療保険制度は、主に「生命に関わる治療」や「生活に著しい支障をきたす疾患の治療」を対象としています。保険適用となるためには、国が定める厳しい基準をクリアする必要があります。具体的には、「疾患の治療効果が明確であること」「治療が広く必要とされていること」「費用対効果が適切であること」などの要件が求められます。
多汗症やワキガは、確かに患者様のQOL(生活の質)を大きく低下させる疾患です。しかし、命に直結する疾患ではないため、「美容目的の側面が強い」と判断される傾向があります。これは歯列矯正が保険適用外であるのと同じ理屈で、「見た目」や「生活の質」を改善する治療は原則として自費診療となるのが現状です。
非侵襲的治療であることの影響
ミラドライが保険適用されない理由の一つに、その治療法としての特性があります。ミラドライは皮膚を切開しない非侵襲的な治療法です。一方、後述する保険適用の剪除法は皮膚を切開して直接汗腺を取り除く手術です。
この違いにより、ミラドライは「治療行為」ではなく「美容目的の施術」とみなされる側面があります。メスを使わない低侵襲性がメリットである一方で、保険適用の観点では不利に働いているという皮肉な状況があるのです。
比較的新しい治療法であること
ミラドライは2011年にFDA承認を受け、日本では2018年に厚生労働省の承認を取得した比較的新しい治療法です。保険適用には長期的な治療実績と膨大なデータの蓄積が必要とされるため、新しい治療法ほど保険適用のハードルは高くなります。
また、保険適用になった場合には国が診療報酬点数(治療の価格)を定めることになります。現在、ミラドライは自由診療として各クリニックが独自に価格を設定しており、治療の質や照射範囲、アフターケアの内容などによって料金が異なります。仮に保険適用となった場合、一定の価格で提供されることになるため、十分な時間をかけた丁寧な治療が行われにくくなるのではないかという懸念の声もあります。
保険適用されるワキガ・多汗症の治療法
ミラドライは保険適用外ですが、ワキガや多汗症の治療には保険が適用される方法もあります。ここでは、保険適用となる主な治療法について解説します。
剪除法(皮弁法)による手術
剪除法(せんじょほう)は、ワキガ治療において保険適用が認められている唯一の手術方法です。皮弁法または反転剪除法とも呼ばれ、厚生労働省の診療報酬点数表において「皮下汗腺除去術(K008-1)」として明確に定められています。
剪除法では、ワキの下のしわに沿って皮膚を約4〜5cm切開し、皮膚を反転させてアポクリン汗腺を医師の目視下で直接除去します。汗腺を確実に取り除くことができるため、治療効果が高く、再発率も低いとされています。長期追跡調査においても90%以上の患者様で満足度の高い結果が得られることが報告されています。
保険適用の条件としては、医師による診断で「重度の腋臭症」と判断される必要があります。具体的には、臭いが著しく日常生活や仕事に支障をきたしている場合が対象となります。軽度の症状では保険適用の対象とならない場合があるため、事前に医師に相談することが重要です。
保険適用時の費用は、3割負担の場合で両ワキ約4〜5万円程度となります。これは自費診療と比較すると大幅に費用を抑えることができます。ただし、術後は脇を固定する必要があり、1〜2週間程度は日常生活に制限が生じます。
ボトックス注射(重度の原発性腋窩多汗症)
重度の原発性腋窩多汗症に対しては、ボトックス(ボツリヌストキシン)注射が保険適用となっています。ボトックスとは、ボツリヌス菌から抽出した成分で、神経伝達物質「アセチルコリン」をブロックする作用があります。ワキの皮膚に直接注射することで、汗腺への発汗指令を遮断し、汗の量を抑える効果があります。
ボトックス注射は、2009年に厚生労働省から正式に使用が認可されました。効果の持続期間は4〜9ヶ月程度で、効果が切れたら再度注射を行う必要があります。保険適用時の費用は、3割負担の場合で約2万円程度です。
注意点として、ボトックス注射は主に多汗症に対する治療であり、ワキガ(臭い)に対する効果は限定的です。また、効果が永続しないため、長期的には費用がかさむ可能性があります。
外用薬(エクロックゲル・ラピフォートワイプ)
原発性腋窩多汗症に対しては、保険適用の外用薬も選択肢となります。2020年9月に厚生労働省より承認されたエクロックゲルは、日本初の原発性腋窩多汗症用の塗り薬です。1日1回両ワキに塗布することで、交感神経から伝えられる発汗指令をブロックし、汗を抑える効果があります。12歳以上の方に処方が可能です。
2022年5月にはラピフォートワイプが新たに発売されました。こちらはワイプ(拭き取りシート)タイプの外用薬で、1日1回両ワキに塗布します。エクロックゲルと同様の作用機序で発汗を抑制し、9歳以上から使用可能です。個包装で持ち運びにも便利なため、外出先でも使いやすいという特徴があります。
これらの外用薬は手軽に始められる治療法ですが、継続して使用する必要があること、また臭いに対する効果は限定的であることを理解しておく必要があります。
ミラドライと保険適用治療の比較
ミラドライと保険適用治療にはそれぞれメリット・デメリットがあります。ここでは主要な比較ポイントについて詳しく解説します。
治療効果と持続期間の比較
治療効果という観点では、剪除法が最も高い効果を発揮します。医師が直接目視しながら汗腺を除去するため、取り残しが少なく、95%以上のアポクリン汗腺を除去することが可能とされています。ミラドライは1回の照射で約70〜80%の汗腺を破壊するとされており、剪除法と比較するとやや効果は劣りますが、多くの方が1回の治療で十分な効果を実感されています。
効果の持続期間については、剪除法とミラドライはともに半永久的です。一度除去・破壊された汗腺は基本的に再生しないため、長期的な効果が期待できます。一方、ボトックス注射は4〜9ヶ月程度で効果が切れるため、継続的な治療が必要です。外用薬も使用をやめると元に戻るため、継続使用が前提となります。
ダウンタイムと身体への負担
ダウンタイム(施術後に日常生活に戻るまでの期間)は、治療法によって大きく異なります。剪除法は手術であるため、術後1〜2週間程度はワキを固定する必要があり、腕を肩より上に上げることができません。この間は日常生活に大きな制限がかかり、仕事や学校を休む必要がある場合もあります。また、傷跡が残るリスクがあることも考慮すべき点です。
ミラドライは皮膚を切開しないため、傷跡は残りません。施術後は腫れや内出血、痛みなどの症状が現れることがありますが、多くの場合は翌日から日常生活に復帰できます。術後1週間程度で腫れや内出血もほぼ消失することが一般的です。
ボトックス注射は注射による治療のため、ダウンタイムはほとんどありません。外用薬は塗るだけなので、生活への影響は最小限です。
費用面での比較
費用面では、保険適用治療と自費診療で大きな差があります。保険適用の剪除法は3割負担で両ワキ約4〜5万円、ボトックス注射は約2万円程度です。一方、ミラドライは自費診療のため、一般的に20万〜40万円程度の費用がかかります。
ただし、長期的な費用対効果を考慮することも重要です。ボトックス注射は効果が数ヶ月で切れるため、年1〜2回の継続治療が必要となります。仮に年2回、10年間継続した場合、総額は約40万円となります。外用薬も毎日使用を続ける必要があり、長期的には相当の費用がかかります。
ミラドライや剪除法は初期費用は高額ですが、1回の治療で長期的な効果が期待できるため、長い目で見ればコストパフォーマンスが良いという見方もできます。
ミラドライは医療費控除の対象になる
ミラドライは保険適用外の治療ですが、医療費控除の対象となります。これを活用することで、費用負担を軽減することが可能です。
医療費控除とは
医療費控除とは、1年間(1月1日から12月31日まで)に支払った医療費が一定額を超えた場合に、確定申告を行うことで所得税の一部が還付される制度です。これは所得控除の一種で、課税対象となる所得金額を減らすことができます。
国税庁の定義によれば、「医師または歯科医師による診療または治療の対価」は医療費控除の対象となります。ミラドライは腋窩多汗症・腋臭症の治療として医師が行う医療行為であるため、保険適用外であっても医療費控除の対象となるのです。
なお、美容目的で行った施術は医療費控除の対象外となります。ミラドライは多汗症やワキガという症状の治療を目的として行われるため、医療費控除が認められます。ただし、ワキガでもなく汗もそれほど出ないにもかかわらず予防的に施術を受けた場合は、美容目的とみなされる可能性があります。
医療費控除の適用条件
医療費控除を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。まず、納税者本人または本人と生計を一にする配偶者やその他の親族のために支払った医療費であること。次に、その年の1月1日から12月31日までの間に実際に支払った医療費であることです。未払いの医療費は、実際に支払った年の医療費控除の対象となります。
医療費控除の対象となるのは、年間の医療費合計が10万円を超えた部分です。ただし、総所得金額が200万円未満の方は、総所得金額の5%を超えた部分が対象となります。控除額の上限は200万円です。
また、医療費控除は年末調整では対応できないため、会社員の方であっても個人で確定申告を行う必要があります。確定申告の期間は通常2月16日から3月15日までですが、還付申告のみの場合は翌年1月1日から5年間提出できます。
医療費控除の申請方法と還付金の計算
医療費控除を受けるための具体的な手続きと、還付金の計算方法について解説します。
医療費控除額の計算式
医療費控除額は以下の計算式で算出されます。
医療費控除額 =(1年間に支払った医療費の合計)−(保険金などで補填された金額)− 10万円
ただし、年間の総所得金額が200万円未満の方は、10万円ではなく「総所得金額×5%」を差し引きます。控除額の上限は200万円です。
なお、「保険金などで補填された金額」には、生命保険や医療保険から支払われる給付金、健康保険から支給される高額療養費などが含まれます。ミラドライの場合、通常は保険からの給付はないため、この部分は0円となることがほとんどです。
還付金額のシミュレーション
医療費控除によって戻ってくる金額(還付金)は、所得税率によって異なります。還付金額は「医療費控除額 × 所得税率」で計算できます。
具体例で見てみましょう。年間所得400万円の方がミラドライ治療に30万円支払った場合を考えます。まず医療費控除額は、30万円 − 0円 − 10万円 = 20万円となります。所得税率は所得金額によって異なりますが、課税所得330万円超695万円以下の場合は20%です。したがって還付金額は、20万円 × 20% = 4万円となります。さらに住民税も軽減されるため、実際の節税効果はこれよりも大きくなります。
同様に、年間所得600万円の方がミラドライ治療に35万円支払った場合、医療費控除額は25万円となり、所得税率20%で還付金額は5万円となります。このように、ミラドライの費用が高額であっても、医療費控除を活用することで実質的な負担を軽減することができます。
確定申告の手続き方法
医療費控除を受けるための確定申告には、以下の書類が必要です。まず「確定申告書」と「医療費控除の明細書」が必要です。これらは最寄りの税務署で入手できるほか、国税庁のホームページからダウンロードすることもできます。会社員の方は「給与所得の源泉徴収票」も準備してください。
以前は医療費の領収書を添付する必要がありましたが、現在は「医療費控除の明細書」を添付すれば領収書の提出は不要です。ただし、明細書の記載内容を確認するため、確定申告期限から5年間は領収書を自宅で保管しておく必要があります。ミラドライの領収書は大切に保管しておきましょう。
確定申告は税務署への持参、郵送のほか、e-Tax(電子申告)でも行うことができます。マイナンバーカードをお持ちの方は、スマートフォンやパソコンから簡単に申告することが可能です。国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を利用すれば、画面の案内に従って入力するだけで申告書類を作成できます。
ミラドライの費用相場と費用を抑える方法
ミラドライは自費診療のため、クリニックによって費用が異なります。ここでは一般的な費用相場と、費用を抑える方法について解説します。
ミラドライの一般的な費用相場
ミラドライの費用は、一般的に両ワキで20万〜40万円程度が相場となっています。この価格差は、照射範囲や照射回数(シングル照射かダブル照射か)、使用するチップの枚数、アフターケアの内容などによって生じます。
また、クリニックによっては初診料、麻酔代、薬代などが別途かかる場合があります。カウンセリングを受ける際には、総額でいくらかかるのかを確認することが重要です。価格が安いからといって十分な照射が行われなければ、期待した効果が得られない可能性もあります。
費用を抑えるためのポイント
ミラドライの費用を抑えるためのいくつかの方法があります。まず、前述の医療費控除を活用することです。確定申告を行うことで、所得に応じた還付を受けることができます。
次に、モニター制度を利用する方法があります。一部のクリニックでは、症例写真や体験談の提供を条件に、通常よりも割引価格で治療を受けられるモニター制度を設けています。条件はクリニックによって異なりますので、詳細は各クリニックにお問い合わせください。
また、医療ローンやクレジットカードの分割払いを利用することで、一度に大きな出費をせずに治療を受けることも可能です。ただし、金利や手数料がかかる場合がありますので、総額を確認した上で利用を検討してください。
費用を重視するあまり、治療の質が低下しては本末転倒です。経験豊富な医師による丁寧な施術を受けることが、満足のいく結果を得るためには重要です。価格だけでなく、クリニックの実績や医師の資格・経験なども含めて総合的に判断することをお勧めします。
ミラドライを選ぶべき人・保険診療を選ぶべき人
ミラドライと保険適用治療、それぞれに適した方の特徴について解説します。ご自身の状況や希望に照らし合わせて、最適な治療法を選択する参考にしてください。
ミラドライが向いている方
ミラドライが向いているのは、まず傷跡を残したくない方です。剪除法では数センチの切開を行うため傷跡が残りますが、ミラドライでは傷跡の心配がありません。ワキを露出する機会が多い方や、傷跡を気にされる方には大きなメリットです。
次に、ダウンタイムを最小限に抑えたい方にもミラドライが適しています。仕事や学校を長期間休むことが難しい方、日常生活への影響を最小限にしたい方には、翌日から通常の生活に戻れるミラドライは魅力的な選択肢です。
また、1回の治療で長期的な効果を得たい方にもお勧めです。ボトックス注射や外用薬は継続的な治療が必要ですが、ミラドライは原則として1回の治療で半永久的な効果が期待できます。長期的な費用対効果を重視する方に適しています。
保険適用治療が向いている方
一方、保険適用の剪除法が向いているのは、まず費用を最優先に考える方です。初期費用を抑えたい場合、保険適用で3〜5万円程度で治療を受けられる剪除法は大きなメリットがあります。
また、重度のワキガで最大限の効果を求める方にも剪除法が適しています。医師が直接汗腺を除去するため、効果の確実性という点では剪除法が優れています。臭いが非常に強く、確実に改善したい方は剪除法を検討されるとよいでしょう。
ダウンタイムを確保できる方、たとえば学生の方で長期休暇中に治療を受けられる場合なども、剪除法が選択肢となります。術後1〜2週間の安静期間を確保できるのであれば、費用を抑えながら高い効果を得ることができます。
一方、多汗症が主な悩みで、臭いはそれほど気にならない方には、ボトックス注射や外用薬も選択肢となります。手軽に始められ、効果を確認しながら継続するかどうかを判断できます。
アイシークリニックのワキガ・多汗症治療
アイシークリニック大宮院では、患者様一人ひとりの症状やご希望に合わせた最適な治療法をご提案しています。
選べる3つの治療法
当院では、ワキガ・多汗症の治療として3つの選択肢をご用意しています。1つ目はミラドライです。傷跡を残さず、ダウンタイムを最小限に抑えながら、長期的な効果を得たい方にお勧めしています。2つ目は保険適用の剪除法(皮弁法)です。費用を抑えながら確実な効果を求める方に適しています。日本外科学会認定外科専門医が丁寧に施術を行います。3つ目はボツリヌス製剤注射です。多汗症の症状を一時的に抑えたい方、手軽に治療を始めたい方にお勧めです。
どの治療法が最適かは、症状の程度、ライフスタイル、ご予算、ダウンタイムの確保可能性など、様々な要素を考慮して決定します。カウンセリングでは、それぞれの治療法のメリット・デメリットを詳しくご説明し、患者様のご希望を伺いながら最適な治療プランをご提案いたします。
当院の特徴
アイシークリニックでは、形成外科専門医・外科専門医が診療を担当しています。豊富な経験と専門知識に基づいた的確な診断と、丁寧な施術を心がけています。ミラドライについては認定医が施術を行い、患者様一人ひとりの汗腺の分布に合わせた最適な照射を行います。
また、治療後のアフターフォローも大切にしています。術後の経過観察や、気になることがあればいつでもご相談いただける体制を整えています。ワキガや多汗症のお悩みは、デリケートな問題であり、なかなか人には相談しにくいものです。当院ではプライバシーに配慮した環境で、安心してご相談いただけます。
ワキガや多汗症でお悩みの方は、まずは無料カウンセリングにお越しください。症状を詳しくお伺いし、最適な治療法をご一緒に検討いたします。

よくある質問
多くの方が1回の治療で効果を実感されています。1回の照射で約70〜80%の汗腺が破壊されるとされており、大半の方がこれで十分な改善を得られます。さらなる効果を求める場合は、3ヶ月以上間隔を空けて2回目の治療を受けることも可能です。
ミラドライの治療前には局所麻酔を行うため、照射中に痛みを感じることはほとんどありません。麻酔注射時にチクッとした痛みを感じる方もいらっしゃいますが、施術中は麻酔が効いているため痛みは感じにくくなっています。術後は麻酔が切れると腫れや痛みが出ることがありますが、処方された鎮痛剤やアイシングで対処できます。
多くの場合、翌日から通常の生活に戻ることができます。ただし、施術当日は腫れや痛みがピークを迎えることがあるため、できれば当日は安静にされることをお勧めします。デスクワークなど腕を大きく動かさない仕事であれば、翌日から復帰される方がほとんどです。重いものを持つ仕事や激しい運動は、1週間程度控えることをお勧めしています。
ミラドライで全ての汗腺を破壊することはできないため、汗が完全にゼロになるわけではありません。一般的に70〜80%程度の発汗減少が期待でき、日常生活で汗が気にならなくなる程度に改善される方がほとんどです。なお、ワキ以外の部位から代償性発汗(他の部位の汗が増える現象)が起こる心配はほとんどありません。
ミラドライによって破壊された汗腺は再生しないため、効果は半永久的に持続すると考えられています。治療1年後でも81.7%の発汗減少が継続していたという研究報告もあります。ただし、完全に破壊されなかった汗腺が活動を続けるため、時間の経過とともにわずかに効果が薄れることを感じる方もいらっしゃいます。
効果の確実性という点では、医師が直接汗腺を除去する剪除法がやや優れています。剪除法では95%以上のアポクリン汗腺を除去できるとされる一方、ミラドライは70〜80%程度です。ただし、多くの方はミラドライでも十分な効果を実感されています。傷跡やダウンタイムも含めて総合的に検討することをお勧めします。
医療費控除は確定申告で申請します。通常の確定申告期間は2月16日から3月15日までですが、医療費控除のみの還付申告であれば、翌年の1月1日から5年間はいつでも申請可能です。ミラドライを受けた年の翌年に申請するのが一般的ですが、申請を忘れていた場合でも5年以内であればさかのぼって申請できます。
ミラドライは未成年の方でも受けることが可能です。ワキガや多汗症の症状は思春期頃から目立ち始めることが多く、学生生活に支障をきたしているケースも少なくありません。未成年の方が治療を受ける場合は、保護者の同意が必要となります。成長期にある方の場合、汗腺が完全に発達してからの治療をお勧めすることもありますので、まずはカウンセリングでご相談ください。
まとめ
本記事では、ミラドライの保険適用について詳しく解説してきました。最後に要点をまとめます。
ミラドライは現時点では保険適用外の治療であり、全額自費負担となります。これは日本の医療保険制度の仕組みや、ミラドライという治療法の特性によるものです。将来的に保険適用になる具体的な見通しは立っていません。
ただし、保険適用外であることと治療の効果・安全性は別の問題です。ミラドライは厚生労働省およびFDAから承認を受けた、効果と安全性が公的に認められた治療機器です。
保険適用となるワキガ・多汗症の治療法としては、剪除法(皮弁法)、ボトックス注射、外用薬(エクロックゲル・ラピフォートワイプ)があります。それぞれにメリット・デメリットがあり、症状やライフスタイル、予算に応じて最適な治療法を選択することが重要です。
ミラドライは保険適用外ですが、医療費控除の対象となります。確定申告を行うことで、所得に応じた還付を受けることができ、実質的な費用負担を軽減することが可能です。領収書は5年間保管しておきましょう。
ミラドライは傷跡が残らない、ダウンタイムが短い、1回の治療で長期的な効果が期待できるという特徴があります。一方、保険適用の剪除法は費用を抑えながら高い効果を得られますが、傷跡やダウンタイムの考慮が必要です。
どの治療法が最適かは、患者様一人ひとりの状況によって異なります。アイシークリニック大宮院では、ミラドライ、剪除法、ボツリヌス製剤注射の3つの治療法をご用意しています。ワキガや多汗症でお悩みの方は、ぜひ一度カウンセリングにお越しください。経験豊富な専門医が、あなたに最適な治療法をご提案いたします。
参考文献
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務