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ミラドライで死亡事故?真相と安全性を医師が徹底解説|アイシークリニック大宮院

「ミラドライで死亡事故があったと聞いて不安」「ミラドライの治療を検討しているけれど、安全性は大丈夫なのか」──このような疑問や心配を抱えている方も少なくないでしょう。インターネット上では「ミラドライ 死亡」というキーワードで検索される方も多く、ミラドライ治療を検討するにあたって、安全性への懸念を持つのは当然のことです。本記事では、ミラドライの死亡事例に関する医学的な事実を正確にお伝えするとともに、ミラドライ治療の適正使用と安全性、そして信頼できるクリニックを選ぶためのポイントについて、アイシークリニック大宮院が詳しく解説いたします。結論から申し上げますと、報告されている死亡事例は厚生労働省が承認した「腋窩(ワキ)」への治療ではなく、承認されていない「陰部」への適応外使用によって発生したものです。腋窩への正規の使用においては、国内外を通じて死亡例の報告はなく、適切に使用されれば安全性が確立されている治療法といえます。


目次

  1. ミラドライとは?治療の基本的な仕組みと効果
  2. ミラドライの死亡事例の真相|何が起きたのか
  3. なぜ適応外部位への使用で死亡事故が起きたのか
  4. フルニエ壊疽とは?死因となった感染症について
  5. 医学会・学会からの注意喚起と適正使用の重要性
  6. 腋窩(ワキ)へのミラドライ治療の安全性
  7. ミラドライの一般的な副作用とダウンタイム
  8. 安全なミラドライ治療を受けるためのクリニック選び
  9. 原発性腋窩多汗症とワキガの正しい理解
  10. アイシークリニック大宮院のミラドライ治療の特徴
  11. よくある質問
  12. まとめ

ミラドライとは?治療の基本的な仕組みと効果

ミラドライは、マイクロ波(電磁波)を用いてワキの汗腺を破壊し、多汗症やワキガの症状を改善する医療機器です。2018年6月に厚生労働省から「重度の原発性腋窩多汗症」の治療機器として正式に薬事承認を取得しており、国内で腋窩多汗症治療の薬事承認を受けた唯一の機器となっています。また、米国FDA(アメリカ食品医薬品局)では、腋窩多汗症、腋臭症(ワキガ)、腋毛の減毛の適応で承認を取得しています。

ミラドライの治療メカニズム

ミラドライは、電子レンジと同じ原理のマイクロ波(5.8GHz)を利用した治療機器です。マイクロ波には水分子に選択的に吸収されて熱を発生させる性質があり、この特性を活かして汗腺を破壊します。治療では、皮膚の表面からマイクロ波を照射し、汗腺が多く分布する真皮深層から皮下組織浅層をターゲットとして約60~70℃に加熱することで、汗やニオイの原因となる汗腺を焼灼・凝固させます。

ワキには「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」という2種類の汗腺が存在します。エクリン汗腺は主に体温調節のための発汗を担い、多汗症の原因となります。一方、アポクリン汗腺から分泌される汗に含まれる脂肪酸が皮膚の常在菌によって分解されることで、ワキガ特有のニオイが発生します。ミラドライはこの両方の汗腺に同時に作用するため、多汗症とワキガの両方を一度の治療で改善することが期待できます。

ミラドライの特徴と効果

ミラドライの最大の特徴は「切らない治療」であることです。従来のワキガ手術では皮膚を切開して汗腺を除去する必要がありましたが、ミラドライは皮膚の外側からマイクロ波を照射するため、傷跡が残りません。また、一度破壊された汗腺は再生しないため、効果は半永久的に持続するとされています。

一般的に、1回の治療で約70~80%の汗腺が破壊され、汗の量やニオイが施術前の約2~3割程度にまで減少することが期待できます。治療直後から効果を実感できる方が多く、施術後数週間から数ヶ月で効果が安定します。施術時間は両ワキで約60分程度であり、施術翌日から日常生活に復帰できる方がほとんどです。

ミラドライの死亡事例の真相|何が起きたのか

ミラドライに関連する死亡事例が報告されていることは事実です。2022年5月に、東京医科歯科大学の法医学分野の研究グループが、医学誌「Legal Medicine」に症例報告として論文を発表しました。この事例について、正確な事実を理解することが重要です。

死亡事例の概要

報告された症例によると、特に既往症のない健康な20代の女性が、体臭の改善を目的として美容クリニックでミラドライ治療を受けました。しかし、この治療は厚生労働省が承認した「腋窩(ワキ)」ではなく、「会陰部、外陰部、肛門周囲」という適応外の部位に対して行われたものでした。治療後、患者は持続的な発熱、激しい痛み、治療部位からの出血などの重篤な症状を呈し、その後急速に全身状態が悪化して、治療から6日目に死亡しました。

死後の解剖により、治療部位の皮膚および血液からA群レンサ球菌(溶血性レンサ球菌)が検出されました。死因は、トキシックショック様症候群を合併したフルニエ壊疽(壊死性筋膜炎の一種)に続発した敗血症性ショック、播種性血管内凝固症候群(DIC)、多臓器不全と診断されました。論文では、フルニエ壊疽を引き起こした細菌の体内への侵入が、ミラドライ治療による陰部の熱傷に起因する皮膚損傷によって引き起こされたと結論付けられています。

重要な事実:適応外使用による事故

この死亡事例で最も重要なのは、ミラドライが承認された適応部位である「腋窩(ワキ)」ではなく、安全性が確立されていない「陰部」への適応外使用によって発生したという点です。ミラドライは厚生労働省から「重度の原発性腋窩多汗症」の治療機器として承認されていますが、陰部への使用は承認されておらず、効果や安全性に関するデータも存在しません。

なお、この事例は現在も係争中であり、医学会・団体の発表では「ミラドライの施術が死因に直接関わったかは現時点で定かではない」とされています。しかし、大阪みなと中央病院美容医療センター長の細川亙氏は、患者が生存中に撮影された会陰部の写真を確認した結果、マイクロ波照射部位にIII度熱傷が発生していたと考えられ、照射を原因とする事故であることは明らかと指摘しています。

なぜ適応外部位への使用で死亡事故が起きたのか

ミラドライは腋窩(ワキ)への使用を前提として開発・設計された医療機器です。腋窩と陰部では、皮膚の構造、血流、組織の厚さ、細菌叢などが大きく異なるため、腋窩で安全に使用できる条件が陰部には当てはまりません。

陰部の解剖学的特性

会陰部や外陰部、肛門周囲は、腋窩と比較して皮膚が薄く、血管や神経が豊富に分布しています。また、この部位は腸内細菌を含む多様な細菌叢が存在する環境であり、皮膚バリアが損傷された場合の感染リスクが非常に高い部位です。ミラドライによるマイクロ波照射で皮膚にIII度熱傷(全層熱傷)が生じた場合、細菌が容易に体内に侵入し、急速に重篤な感染症を引き起こす可能性があります。

適応外使用のリスク

医療機器の薬事承認は、特定の使用条件(対象部位、対象疾患、使用方法など)における安全性と有効性が臨床試験で確認された場合にのみ与えられます。承認された条件以外での使用(適応外使用)は、予期しない重大な副作用や合併症を引き起こすリスクがあります。今回の死亡事例は、まさにこの適応外使用の危険性を示す典型的な事例といえます。

美容医療の分野では、「スソワキガ」(陰部のワキガ)や「チチガ」(乳輪周囲のワキガ)に対してミラドライを使用するクリニックが一部存在していましたが、これらは全て適応外使用であり、安全性が確立されていません。2023年1月に日本皮膚科学会をはじめとする国内7つの医学会・団体が共同で注意喚起の声明を発表し、適正使用の徹底を呼びかけています。

フルニエ壊疽とは?死因となった感染症について

死亡事例の直接的な死因となったフルニエ壊疽について解説します。フルニエ壊疽は、会陰部や性器周囲に発生する壊死性筋膜炎の一種であり、緊急の治療を要する極めて重篤な感染症です。

フルニエ壊疽の特徴

フルニエ壊疽は、好気性菌と嫌気性菌の混合感染によって引き起こされることが多く、皮膚から侵入した細菌が皮下組織の筋膜に沿って急速に広がります。感染が進行すると、皮膚の壊死、組織からの悪臭を伴う膿の排出、高熱、敗血症性ショック、多臓器不全などを引き起こし、致死率は20~40%と非常に高い疾患です。

フルニエ壊疽の原因菌として、A群レンサ球菌(化膿レンサ球菌)、黄色ブドウ球菌、大腸菌、クロストリジウム属菌などが挙げられます。これらの細菌は、皮膚の損傷部位から体内に侵入し、急速に増殖して毒素を産生します。今回の死亡事例では、ミラドライ治療による熱傷で皮膚バリアが破壊され、A群レンサ球菌が侵入したと考えられています。

フルニエ壊疽のリスク因子

フルニエ壊疽の発症リスクを高める因子として、糖尿病、アルコール依存症、免疫不全状態、悪性腫瘍、慢性腎臓病などが知られています。また、会陰部の外傷や手術、尿路感染症、肛門周囲膿瘍なども発症の契機となることがあります。今回の事例では、被害者は特に基礎疾患のない健康な若年女性でしたが、陰部への不適切な医療行為によって皮膚損傷が生じたことが発症の原因となりました。

医学会・学会からの注意喚起と適正使用の重要性

この死亡事例を受けて、2023年1月に日本国内の主要な医学会・団体が共同で「医療機器承認を受けたmiraDry®の適正使用に関する注意喚起」を発表しました。この声明には、日本皮膚科学会、日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAPS)、日本美容外科学会(JSAS)、日本美容皮膚科学会などが名を連ねています。

学会声明の内容

学会声明では、ミラドライが重度の原発性腋窩多汗症の治療にのみ使用されるべき高度管理医療機器であることが強調されています。腋窩以外の部位(陰部、乳輪周囲など)への使用については、有効性や安全性が確立されておらず、これらの部位への使用は推奨されていません。適応外部位への使用は、今回報告されたような重大な副作用や合併症につながる可能性があると警告しています。

また、ミラドライの使用が禁忌とされている患者として、ペースメーカーなどの電子機器を体内に埋め込んでいる方、腋窩部に金属製インプラントやタトゥーを入れている方、治療部位に悪性腫瘍や皮膚悪性腫瘍がある方などが挙げられています。これらの条件に該当する方がミラドライ治療を受けた場合、重大な事故や副作用のリスクがあります。

医療従事者への呼びかけ

学会声明は医療従事者に対しても、ミラドライの適正使用を改めて確認するよう求めています。医療機器の添付文書に記載された使用方法、禁忌事項、注意事項を遵守し、承認された適応以外での使用を行わないことが求められています。また、患者に対しても適切なインフォームドコンセントを行い、治療のリスクと利益について十分に説明することの重要性が指摘されています。

腋窩(ワキ)へのミラドライ治療の安全性

ここで改めて強調すべきことは、厚生労働省が承認した適応部位である腋窩(ワキ)へのミラドライ治療においては、これまでに死亡例の報告はないということです。腋窩への使用に関しては、国内外で多数の臨床データが蓄積されており、適切に使用されれば安全性が確立されている治療法です。

腋窩治療の安全性データ

ミラドライは2009年頃から米国で使用が開始され、現在では世界40カ国以上で累計20万症例以上の治療実績があります。日本国内においても15,000例以上の治療が行われており、腋窩への正規使用において重篤な合併症の報告は極めて稀です。厚生労働省の薬事承認およびFDAの承認を取得していることは、一定の安全性と有効性が確認されていることの証です。

腋窩治療における安全性の理由

ミラドライが腋窩への使用において高い安全性を示す理由として、以下の点が挙げられます。まず、腋窩の皮膚は陰部と比較して厚みがあり、熱エネルギーに対する耐性が高いです。また、ミラドライには「ハイドロセラミック・クーリング」という独自の冷却システムが搭載されており、皮膚表面を冷却しながらマイクロ波を照射することで、表皮や真皮浅層の熱損傷を防ぎます。さらに、マイクロ波は水分を多く含む汗腺に選択的に吸収されるように設計されているため、周囲の組織や神経への影響が最小限に抑えられます。

加えて、腋窩は陰部と比較して細菌叢の病原性が低く、仮に軽度の皮膚損傷が生じた場合でも、フルニエ壊疽のような急速に進行する重篤な感染症のリスクは極めて低いです。適切な術後ケアと感染予防措置が行われていれば、感染に関連した重篤な合併症はほとんど報告されていません。

ミラドライの一般的な副作用とダウンタイム

腋窩への正規のミラドライ治療においても、一定の副作用やダウンタイムは存在します。これらは治療に伴う一般的な反応であり、多くの場合は一時的なもので、適切なケアにより軽減・回復します。

一般的な副作用

ミラドライ治療後に見られる一般的な副作用としては、治療部位の腫れ、赤み、痛み、内出血、皮膚のつっぱり感、しびれ、むくみなどがあります。これらの症状のピークは施術当日の夜から翌日にかけてであり、多くの方は1週間程度で日常生活に支障がない程度まで改善します。腫れや内出血は1~2週間で治まることがほとんどで、しこりや硬結が残る場合でも3~6ヶ月程度で徐々に軽減していきます。

稀に見られる副作用として、軽度の火傷、色素沈着、皮膚の硬化、一時的な脱毛などが報告されています。また、海外ではごく稀に一時的な神経障害(しびれ、感覚異常)の報告もありますが、これらも数週間から数ヶ月で回復するケースがほとんどです。現状、適切なミラドライ治療を行った上で、一生後遺症が残るような重篤な副作用は確認されていません。

ダウンタイムと術後の過ごし方

ミラドライのダウンタイムは個人差がありますが、一般的に以下のような経過をたどります。施術直後は麻酔が効いているため痛みはほとんど感じませんが、数時間後に麻酔が切れるとズキズキした痛みや腫れが出現します。施術当日は入浴を避け、シャワー浴にとどめ、アイスパックで患部を冷やしながら安静に過ごすことが推奨されます。

翌日からは入浴も可能となり、デスクワークなどの一般的な業務であれば復帰できる方がほとんどです。ただし、激しい運動や重いものを持つ動作は1週間程度控えることが推奨されています。痛みや腫れが気になる場合は、処方された鎮痛剤を適切に服用し、こまめなアイシングを続けることで症状を軽減できます。

安全なミラドライ治療を受けるためのクリニック選び

ミラドライ治療を検討される際には、クリニック選びが非常に重要です。同じミラドライ機器を使用していても、医師の技術や経験、クリニックの体制によって、治療効果や安全性に大きな差が生じることがあります。

ミラドライ公式認定医の在籍

「ミラドライ公式認定医」は、ミラドライの開発元である米国Miramar Labs社が認定する資格であり、ミラドライに関する高度な専門知識と豊富な施術実績を有する医師にのみ与えられます。公式認定医による施術は、適切な照射範囲、照射出力、麻酔方法などが確保され、治療効果の最大化と副作用リスクの最小化が期待できます。クリニックを選ぶ際には、ミラドライ公式認定医が在籍しているかどうかを確認することをお勧めします。

適正使用の徹底

最も重要なのは、そのクリニックがミラドライの適正使用を徹底しているかどうかです。厚生労働省が承認した腋窩への使用のみを行い、陰部や乳輪周囲などの適応外部位への使用を行っていないクリニックを選ぶことが、安全性を確保するための最低条件です。カウンセリングの際に、治療対象部位について確認し、適応外使用を提案するクリニックは避けるべきでしょう。

十分なカウンセリングとインフォームドコンセント

信頼できるクリニックでは、治療前に十分なカウンセリングの時間を設け、患者の症状や希望を詳しく聞き取るとともに、治療のメリットだけでなくリスクや副作用についても丁寧に説明します。治療効果の見込み、ダウンタイム、起こりうる副作用、費用、術後のフォロー体制などについて、疑問や不安が解消されるまで説明を受けることが大切です。

豊富な治療実績と専門性

ミラドライ治療の経験が豊富なクリニックでは、様々な患者の症例に対応してきた実績があり、個々の患者の状態に応じた最適な治療計画を立てることができます。また、形成外科や皮膚科の専門医が在籍しているクリニックでは、万が一合併症が生じた場合にも適切な対応が期待できます。

術後フォロー体制

治療後のフォローアップ体制も重要なチェックポイントです。術後に何か問題が生じた場合に、すぐに相談・受診できる体制が整っているか、経過観察のための再診があるかなどを確認しましょう。アフターケアが充実しているクリニックでは、患者が安心して治療を受けることができます。

原発性腋窩多汗症とワキガの正しい理解

ミラドライ治療を検討される方の多くは、原発性腋窩多汗症やワキガ(腋臭症)に悩んでいらっしゃいます。これらの疾患について正しく理解することは、適切な治療選択のために重要です。

原発性腋窩多汗症とは

原発性腋窩多汗症は、特定の原因疾患がないにもかかわらず、腋窩(ワキ)から過剰な発汗が認められる疾患です。日本皮膚科学会の「原発性局所多汗症診療ガイドライン2023年改訂版」によると、本邦における有病率は約5.9%(約531万人)と推計されており、決して珍しい疾患ではありません。しかし、多くの患者が「恥ずかしい」「相談しにくい」という理由から適切な治療を受けずにいるのが実情です。

診断基準としては、局所的に過剰な発汗が明らかな原因がないまま6ヶ月以上続き、以下の項目のうち2つ以上に該当する場合に多汗症と診断されます。具体的には、最初に症状が出たのが25歳以下であること、左右対称に発汗すること、睡眠中は発汗が止まること、週に1回以上過剰な発汗のエピソードがあること、日常生活に支障を来すこと、家族歴があること、などが挙げられます。

ワキガ(腋臭症)とは

ワキガ(腋臭症)は、アポクリン汗腺から分泌される汗に含まれる脂肪酸やタンパク質が、皮膚の常在菌によって分解されることで独特のニオイが発生する状態を指します。日本皮膚科学会によると、ワキガは遺伝的要因が強く、両親ともにワキガ体質の場合は約80%、片親がワキガ体質の場合は約50%の確率で遺伝するとされています。

興味深いことに、ワキガの有病率には人種差があります。日本人を含む黄色人種におけるワキガの頻度は約10%程度ですが、白人や黒人ではほとんどの人が多少なりともワキガを持っているとされています。このため、欧米ではワキガは生理的な現象として捉えられることが多く、日本ほど治療対象として認識されていない背景があります。

治療の選択肢

原発性腋窩多汗症やワキガの治療法としては、外用剤(塩化アルミニウム製剤、抗コリン薬外用剤など)、ボツリヌス毒素注射、イオントフォレーシス、手術(剪除法、皮弁法など)、そしてミラドライなどのエネルギーデバイス治療があります。日本皮膚科学会のガイドラインでは、症状の重症度や患者の希望に応じて治療法を選択することが推奨されています。

ミラドライは、手術と比較して身体への負担が少なく、ダウンタイムが短い一方で、ボツリヌス毒素注射と比較して効果の持続期間が長いという特徴があります。各治療法にはそれぞれメリットとデメリットがあるため、専門医と相談の上、自分に合った治療法を選択することが重要です。

アイシークリニック大宮院のミラドライ治療の特徴

アイシークリニック大宮院では、ミラドライ治療において安全性と効果を両立させるための様々な取り組みを行っています。

適正使用の徹底

当院では、厚生労働省が承認した腋窩(ワキ)への使用のみを行っており、陰部や乳輪周囲などの適応外部位への使用は一切行っておりません。患者様の安全を最優先に考え、医療機器の適正使用を徹底しています。

最大出力×広範囲照射

ミラドライの治療効果は、照射の出力と照射範囲に大きく左右されます。当院では、患者様の症状を最大限に改善するため、「最大出力×広範囲」での照射を行っています。患者様一人ひとりのワキの形状や汗腺の分布に合わせて、適切なテンプレートを選択し、有毛部をしっかりとカバーする広範囲の照射を実施しています。

麻酔法の工夫

ミラドライ治療では施術前に局所麻酔を行いますが、当院では麻酔薬の濃度や注入量を患者様の状態(皮膚の厚さ、ワキの面積など)に応じて調整し、痛みを最小限に抑えつつ、神経損傷などのリスクを軽減する工夫を行っています。日本人の体格や皮膚の特性に合わせた麻酔法を採用することで、副作用を抑えながら高い治療効果を目指しています。

万全の術後サポート

当院では、治療後のフォローアップを重視しています。術後に痛みや腫れなどの症状が気になる場合は、いつでもご相談いただける体制を整えています。また、スタッフの中にはミラドライ治療の体験者もおり、実際の体験に基づいたアドバイスを受けることも可能です。「痛いの?」「腫れるの?」といった疑問にも丁寧にお答えし、患者様が安心して治療を受けられる環境を整えています。

よくある質問

ミラドライで死亡事故があったと聞きましたが、本当に安全ですか?

報告されている死亡事例は、厚生労働省が承認した腋窩(ワキ)への使用ではなく、承認されていない陰部への適応外使用によって発生したものです。腋窩への正規の使用においては、国内外を通じて死亡例の報告はありません。ミラドライは2018年に厚生労働省から薬事承認を取得しており、適切に使用されれば安全性が確立されている治療法です。
当院では、承認された適応部位である腋窩への使用のみを行っており、適応外使用は一切行っておりませんのでご安心ください。

ミラドライの副作用にはどのようなものがありますか?

ミラドライ治療後に見られる一般的な副作用としては、治療部位の腫れ、赤み、痛み、内出血、皮膚のつっぱり感、しびれ、むくみなどがあります。これらの症状のピークは施術当日から翌日にかけてであり、多くの方は1週間程度で日常生活に支障がない程度まで改善します。
稀な副作用として、軽度の火傷、色素沈着、皮膚の硬化、一時的な神経障害などが報告されていますが、いずれも数週間から数ヶ月で回復するケースがほとんどです。適切な治療を行った上で、一生続くような重篤な後遺症は確認されていません。

ミラドライの効果はどのくらい持続しますか?

ミラドライで破壊された汗腺は再生しないため、効果は半永久的に持続するとされています。一般的に、1回の治療で約70~80%の汗腺が破壊され、汗の量やニオイが施術前の約2~3割程度にまで減少することが期待できます。
ただし、100%の汗腺を破壊することはできないため、一部の汗腺が残ることがあり、施術後に「思ったほど効果がない」と感じる方もいらっしゃいます。そのような場合は、追加照射を検討することも可能です。

ミラドライ治療後、いつから仕事に復帰できますか?

ほとんどの方は、施術翌日から日常生活やデスクワークなどの業務に復帰できます。ただし、施術後1週間程度は激しい運動や重いものを持つ動作、長時間の入浴などは控えることが推奨されています。
腫れや痛みの程度には個人差がありますので、大事な予定やイベントがある場合は、余裕を持ったスケジュールで治療を計画されることをお勧めします。

ミラドライは何回受ける必要がありますか?

基本的には1回の治療で十分な効果が得られる方が多いです。当院では、1回の治療で最大限の効果を引き出すため、最大出力×広範囲での照射を行っています。
ただし、症状の程度や患者様のご希望によっては、追加照射(2回目の治療)を行うことも可能です。追加照射を希望される場合は、最初の治療から3ヶ月以上の間隔を空けて行います。

ミラドライはワキガにも効果がありますか?

はい、ミラドライは多汗症だけでなく、ワキガ(腋臭症)にも効果があります。ワキには多汗症の原因となるエクリン汗腺と、ワキガの原因となるアポクリン汗腺の2種類の汗腺がありますが、ミラドライはこの両方の汗腺を同時に破壊することができます。
なお、日本での薬事承認は「重度の原発性腋窩多汗症」を対象としていますが、米国FDAでは腋臭症(ワキガ)も適応として承認されています。

ミラドライが受けられない人はいますか?

以下に該当する方は、ミラドライ治療を受けることができません。ペースメーカーなどの電子機器を体内に埋め込んでいる方、腋窩部に金属製のインプラントやタトゥーを入れている方、治療部位に悪性腫瘍や皮膚疾患がある方、妊娠中または授乳中の方、局所麻酔にアレルギーがある方などです。
また、医師が「治療リスクが高い」と判断した場合も施術をお断りする場合があります。治療が可能かどうかは、事前のカウンセリングで確認させていただきます。

まとめ

本記事では、「ミラドライ 死亡」というキーワードに関連して、ミラドライの死亡事例の真相と安全性について詳しく解説しました。報告されている死亡事例は、厚生労働省が承認した腋窩(ワキ)への使用ではなく、承認されていない陰部への適応外使用によって発生したものであり、この点を正しく理解することが非常に重要です。

腋窩への正規のミラドライ治療においては、国内外を通じて死亡例の報告はなく、適切に使用されれば安全性が確立されている治療法です。ミラドライは、2018年に厚生労働省から薬事承認を取得し、米国FDAの承認も得ている信頼性の高い医療機器です。世界40カ国以上で累計20万症例以上の治療実績があり、多汗症やワキガに悩む多くの患者様に選ばれています。

ただし、どのような医療行為にも一定のリスクは存在します。ミラドライ治療を安全に受けるためには、適正使用を徹底し、十分な経験と専門性を持つクリニックを選ぶことが重要です。治療前には、メリットだけでなくリスクや副作用についても十分に説明を受け、納得した上で治療を受けることをお勧めします。

アイシークリニック大宮院では、ミラドライ治療において安全性と効果を両立させるための取り組みを行っています。ワキ汗やワキガでお悩みの方、ミラドライ治療を検討されている方は、ぜひ一度当院の無料カウンセリングにお越しください。専門のスタッフが、患者様一人ひとりの症状やご希望に合わせて、最適な治療プランをご提案いたします。


参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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