夏場になると、保育園や幼稚園で「手足口病が流行しています」「ヘルパンギーナに注意してください」といったお知らせを目にすることが増えます。どちらも子どもに多い夏風邪の代表格として知られていますが、この2つの病気の違いをご存じでしょうか。
手足口病とヘルパンギーナは、どちらもウイルス感染症で、発熱や口内の痛みといった似た症状を示すため、混同されることも少なくありません。しかし、症状の現れ方や経過には明確な違いがあり、それぞれに適した対処法を知っておくことが大切です。
本記事では、アイシークリニック大宮院の医療知識に基づき、手足口病とヘルパンギーナの違いについて、症状の見分け方、原因となるウイルス、治療法、予防策まで詳しく解説します。お子さんの健康を守るために、ぜひ最後までお読みください。
📊 【2024-2025シーズン】今年の手足口病・ヘルパンギーナの特徴
2024年から2025年にかけて、手足口病とヘルパンギーナの流行パターンに注目すべき変化が見られています。
2024-2025シーズンの特徴
- 流行時期の延長:従来の夏季中心の流行から、秋季まで患者数が高い水準で推移
- コクサッキーウイルスA6型の増加:手足口病では、より広範囲な発疹を引き起こすA6型の割合が増加傾向
- 成人患者の増加:在宅勤務の普及により、家族内感染で大人が発症するケースが増加
- 重症化例の早期発見:保護者の意識向上により、合併症の早期発見・治療が改善
国立感染症研究所の最新データによると、2024年の手足口病患者数は前年比で約15%増加しており、特に都市部での集団発生が目立っています。
🦠 手足口病とは
📋 手足口病の基本情報
手足口病は、主に乳幼児や小児に発症するウイルス性感染症です。その名前の通り、手のひら、足の裏、口の中に特徴的な発疹や水疱が現れることから、この名称がつけられました。日本では毎年夏季を中心に流行し、特に5歳以下の子どもが全患者の90%以上を占めています。
国立感染症研究所の感染症発生動向調査によると、手足口病は例年7月下旬にピークを迎え、患者数は数十万人規模に達することもある身近な感染症です。
🔬 原因となるウイルス
手足口病の原因となるウイルスは、主に以下の3種類です。
- コクサッキーウイルスA16型
最も一般的な原因ウイルスで、比較的軽症で済むことが多いタイプです。 - コクサッキーウイルスA6型
近年増加傾向にあり、発疹が広範囲に及ぶことや、爪が剥がれる爪甲脱落症を引き起こすことがあります。 - エンテロウイルス71型
まれに中枢神経系の合併症を引き起こす可能性があり、注意が必要なタイプです。
これらのウイルスは、エンテロウイルス属に分類され、主に腸管で増殖します。一度感染すると、そのウイルス型に対する免疫は獲得されますが、複数の型が存在するため、何度も手足口病にかかる可能性があります。
🌡️ 手足口病の主な症状
手足口病の典型的な症状の経過は以下の通りです。
初期症状(感染から3〜5日後)
- 軽度の発熱(37〜38℃程度)
- 食欲不振
- 喉の痛み
- 全身倦怠感
特徴的な症状(発症後1〜2日)
- 口の中の水疱性発疹(舌、歯茎、頬の内側など)
- 手のひらの発疹(2〜3mmの楕円形の赤い発疹や水疱)
- 足の裏の発疹(手のひらと同様の形状)
- 手足の指の間や側面にも発疹が現れることも
- お尻や膝にも発疹が出現することがある
口内炎による症状
- 飲食時の痛み
- よだれが増える
- 食事や水分摂取が困難になる
多くの場合、発熱は1〜3日程度で解熱し、発疹も1週間から10日ほどで自然に消退します。ただし、コクサッキーウイルスA6型による感染では、発症から1〜2カ月後に爪が剥がれる爪甲脱落症が起こることがありますが、これは一時的なもので、新しい爪が生えてきます。
⚠️ 手足口病の合併症
大部分の症例は軽症で済みますが、まれに以下のような合併症を起こすことがあります。
- 無菌性髄膜炎: 発熱、頭痛、嘔吐などの症状
- 脳炎: 意識障害、けいれん、麻痺などの重篤な神経症状
- 心筋炎: 胸痛、呼吸困難などの循環器症状
- 急性弛緩性麻痺: 手足の麻痺
これらの合併症は特にエンテロウイルス71型の感染時に起こりやすいとされています。高熱が続く、頭痛や嘔吐が激しい、意識がもうろうとする、呼吸が苦しそうなどの症状が見られた場合は、速やかに医療機関を受診することが重要です。
🦠 ヘルパンギーナとは
📋 ヘルパンギーナの基本情報
ヘルパンギーナは、「夏かぜ」の代表的な疾患の一つで、急性咽頭炎の一種です。その名称はギリシャ語で「ヘルペス(水疱)」と「アンギーナ(咽頭痛)」に由来し、喉に水疱ができて痛みを伴うことを意味しています。
手足口病と同様に夏季に流行し、主に5歳以下の乳幼児が罹患します。厚生労働省の統計によると、毎年6月から8月にかけて患者数が増加し、7月に流行のピークを迎える傾向があります。
🔬 原因となるウイルス
ヘルパンギーナの原因ウイルスも、手足口病と同じエンテロウイルス属です。
主な原因ウイルスは以下の通りです。
- コクサッキーウイルスA群(特にA2、A4、A5、A6、A10型)
最も頻度が高い原因ウイルスで、全体の約70%を占めます。 - コクサッキーウイルスB群
A群よりは少ないものの、ヘルパンギーナを引き起こすことがあります。 - エコーウイルス
まれにヘルパンギーナの原因となります。
これらのウイルスも複数の型が存在するため、一度ヘルパンギーナにかかっても、別の型のウイルスに感染すれば再度発症する可能性があります。
🌡️ ヘルパンギーナの主な症状
ヘルパンギーナの症状は、手足口病よりも急激に現れるのが特徴です。
初期症状(感染から2〜4日後)
- 突然の高熱(38〜40℃)
- 喉の強い痛み
- 全身倦怠感
- 頭痛
- 食欲不振
特徴的な症状(発症後数時間〜1日)
- 口腔内の奥(軟口蓋、口蓋垂、咽頭後壁)に小さな水疱(1〜2mm)
- 水疱が破れて潰瘍化し、灰白色の膜で覆われる
- 水疱は通常2〜10個程度
- 手足には発疹が出ないことが手足口病との大きな違い
喉の痛みによる症状
- 唾を飲み込むのも痛い
- 飲食が困難
- 特に酸味のある食べ物や熱い飲み物でしみる
- 乳児では哺乳困難
- よだれが増える
多くの場合、発熱は2〜4日程度で解熱し、口腔内の病変も1週間程度で治癒します。手足口病と比較すると、発熱が高く、喉の痛みがより強いのが特徴です。
⚠️ ヘルパンギーナの合併症
ヘルパンギーナも大部分は軽症で自然治癒しますが、まれに以下のような合併症を起こすことがあります。
- 脱水症: 高熱と喉の痛みにより水分摂取が困難になることで起こる
- 熱性けいれん: 高熱に伴って起こることがある
- 無菌性髄膜炎: まれだが、発熱、頭痛、嘔吐を伴う
- 心筋炎: 非常にまれだが、重篤な合併症
特に脱水症には注意が必要です。尿の量が少ない、唇や舌が乾燥している、皮膚の張りがないなどの脱水症状が見られた場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
🔍 手足口病とヘルパンギーナの違い
📊 症状による見分け方
手足口病とヘルパンギーナは、どちらも夏に流行するエンテロウイルス感染症ですが、症状には明確な違いがあります。
比較表:手足口病とヘルパンギーナの主な違い
| 項目 | 手足口病 | ヘルパンギーナ |
|---|---|---|
| 発熱 | 軽度(37〜38℃) 約3分の1は発熱なし | 高熱(38〜40℃) ほぼ全例で発熱 |
| 発熱期間 | 1〜3日程度 | 2〜4日程度 |
| 発疹の部位 | 手のひら、足の裏、口の中 お尻、膝にも出現 | 口の中のみ 手足には出ない |
| 口腔内病変の位置 | 舌、歯茎、頬の内側など 口の中全体 | 軟口蓋、口蓋垂、咽頭後壁 喉の奥に限定 |
| 口腔内病変の数 | 比較的多い | 2〜10個程度と少ない |
| 喉の痛み | 中等度 | 非常に強い |
| 発症の仕方 | 比較的緩やか | 急激 |
| 全身症状 | 比較的軽度 | 倦怠感が強い |
| 流行時期 | 7月下旬がピーク | 6〜7月がピーク |
| 好発年齢 | 5歳以下(特に2歳以下) | 5歳以下(特に1〜4歳) |
🔬 原因ウイルスの違い
両疾患とも原因はエンテロウイルス属のウイルスですが、主要な原因ウイルスに違いがあります。
手足口病の主な原因ウイルス
- コクサッキーウイルスA16型
- コクサッキーウイルスA6型
- エンテロウイルス71型
ヘルパンギーナの主な原因ウイルス
- コクサッキーウイルスA群(A2、A4、A5、A6、A10型など)
- コクサッキーウイルスB群
- エコーウイルス
興味深いことに、コクサッキーウイルスA6型は両方の疾患の原因となることがあります。このため、同じウイルスでも感染部位や症状の現れ方によって、手足口病とヘルパンギーナのどちらとも診断される可能性があります。
🩺 診断のポイント
医師は以下のポイントを総合的に判断して診断します。
手足口病の診断ポイント
- 手のひらや足の裏に特徴的な発疹がある
- 口の中に水疱や潰瘍がある
- 夏季の流行期である
- 周囲に同様の症状の患者がいる
- 発熱は軽度または無熱
ヘルパンギーナの診断ポイント
- 突然の高熱で発症
- 喉の奥(軟口蓋や咽頭)に水疱や潰瘍がある
- 手足には発疹がない
- 夏季の流行期である
- 喉の痛みが非常に強い
実際の臨床現場では、視診による口腔内や手足の観察が最も重要です。特に「手足に発疹があるかどうか」が、両者を見分ける決め手となります。
🦠 感染経路と潜伏期間
📍 共通する感染経路
手足口病とヘルパンギーナは、どちらも以下の経路で感染が広がります。
1. 飛沫感染
- 咳やくしゃみによる飛沫を介して感染
- 感染者との距離が近いほどリスクが高い
- 保育園や幼稚園など集団生活の場で広がりやすい
2. 接触感染
- ウイルスが付着した手で口や鼻を触ることで感染
- おもちゃやドアノブなどを介した間接接触
- タオルの共用による感染
3. 糞口感染
- 便の中にウイルスが排出される
- おむつ交換時の手洗い不十分による感染
- 回復後も2〜4週間は便からウイルスが検出される
特に注意すべき点は、症状が消失した後も便からウイルスが長期間排出されることです。このため、回復後も手洗いなどの衛生管理を続けることが重要です。
⏰ 潜伏期間
手足口病の潜伏期間
感染から発症までの期間は3〜5日程度です。
ヘルパンギーナの潜伏期間
感染から発症までの期間は2〜4日程度で、手足口病よりやや短い傾向があります。
🩺 診断と検査
📋 診察の流れ
手足口病やヘルパンギーナが疑われる場合、医療機関では以下のような診察が行われます。
1. 問診
- 発熱の有無と程度、発症時期
- 喉の痛みや食事摂取の状況
- 周囲での流行状況
- 既往歴やワクチン接種歴
2. 視診
- 口腔内の観察(水疱や潰瘍の位置、数、大きさ)
- 手のひら、足の裏、お尻などの皮膚の観察
- 全身状態の評価
3. 身体診察
- 体温測定
- リンパ節の触診
- 脱水の有無の確認
- 神経学的所見の確認(重症例の疑いがある場合)
🔬 確定診断のための検査
通常、手足口病やヘルパンギーナの診断は、症状と視診によって臨床的に行われます。特別な検査は必要ないことがほとんどです。
ただし、以下のような場合には検査が行われることがあります。
ウイルス検査が必要な場合
- 重症化の兆候がある
- 集団発生の原因を特定する必要がある
- 研究や疫学調査のため
💊 治療法
🎯 基本的な治療方針
手足口病とヘルパンギーナは、どちらもウイルス性疾患であり、特効薬は存在しません。したがって、治療の基本は対症療法となります。
多くの場合、1週間程度で自然に治癒するため、症状を和らげながら体力の回復を待つことが治療の中心となります。
🩹 対症療法の詳細
1. 解熱鎮痛薬の使用
高熱や痛みに対しては、以下の解熱鎮痛薬が使用されます。
- アセトアミノフェン(カロナールなど)
- 乳幼児にも安全に使用できる
- 体重に応じた適切な用量を守る
- 38.5℃以上の発熱や、痛みで食事が取れない場合に使用
- イブプロフェン(ブルフェンなど)
- 生後6カ月以降の乳児から使用可能
- 抗炎症作用もある
- 脱水がある場合は使用を避ける
注意事項
- アスピリンは小児には使用しない(ライ症候群のリスク)
- 市販薬を使用する場合は薬剤師に相談
- 解熱剤の使いすぎに注意
2. 口腔内の痛みへの対処
口の中の痛みが強い場合は、以下の対策が有効です。
- 口腔用局所麻酔薬
- 医師の処方によるうがい薬やゼリー
- 食事の前に使用すると食べやすくなる
- 食事の工夫
- 刺激の少ない食べ物を選ぶ
- 冷たくて柔らかいもの(ゼリー、プリン、アイスクリームなど)
- 酸味の強い食品は避ける
- 熱い食べ物や硬い食べ物は避ける
- ストローを使うと飲みやすい
3. 水分補給
脱水予防のために、こまめな水分補給が最も重要です。
- 推奨される飲み物
- 麦茶や水
- 経口補水液(OS-1など)
- 薄めたリンゴジュース
- スポーツドリンク(糖分が多いため、薄めて使用)
- 避けるべき飲み物
- 柑橘系ジュース(しみて痛い)
- 炭酸飲料(刺激が強い)
- 熱い飲み物
脱水のサイン
以下の症状が見られたら、すぐに医療機関を受診してください。
- おしっこの量が著しく少ない(6時間以上出ない)
- 涙が出ない
- 口や舌が乾燥している
- 皮膚の張りがない(つまんでもすぐに戻らない)
- ぐったりしている
- 意識がもうろうとしている
🛡️ 予防法と日常生活での注意点
🧼 基本的な予防対策
残念ながら、手足口病やヘルパンギーナに対する有効なワクチンは現在のところ存在しません。したがって、予防の基本は日常的な衛生管理となります。
1. 手洗いの徹底
最も効果的な予防法は、こまめな手洗いです。
手洗いのタイミング
- 帰宅後すぐ
- 食事の前
- トイレの後
- おむつ交換の後
- 鼻をかんだ後
- 調理の前
正しい手洗いの方法
- 流水で手を濡らす
- 石鹸を泡立てる
- 手のひら、手の甲、指の間、爪の間、手首まで丁寧に洗う
- 流水でしっかりすすぐ
- 清潔なタオルで拭く
- 手洗いは30秒以上かけて行う
2. うがいの習慣
外出から帰った後や人混みに行った後は、うがいをする習慣をつけましょう。
- 最初に口の中をゆすぐ
- 次に喉の奥でガラガラとうがいをする
- 水は2〜3回替える
3. マスクの着用
流行期には、以下の場面でマスクを着用することが推奨されます。
- 人混みや公共交通機関を利用する時
- 家族が感染している場合
- 咳やくしゃみの症状がある時
4. タオルや食器の共用を避ける
家族内での感染を防ぐために、以下のものは個別に使用しましょう。
- タオル(手拭き、バスタオル)
- コップや食器
- 歯ブラシ
- 箸やスプーン
5. おもちゃや環境の消毒
保育園や家庭で共用するものは定期的に消毒しましょう。
効果的な消毒方法
- 次亜塩素酸ナトリウム液(ハイターなど)で消毒
- アルコールはエンテロウイルスに効果が低い
- おもちゃは洗剤で洗った後、塩素系消毒液に浸す
- ドアノブや手すりなども定期的に拭き取る
🏫 保育園・幼稚園での対応
日本小児科学会の「保育所における感染症対策ガイドライン」では、以下のような対応が推奨されています。
登園の目安
手足口病の場合
- 発熱や口腔内の水疱・潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれること
- 全身状態が良好であること
ヘルパンギーナの場合
- 発熱や喉頭・口腔の水疱・潰瘍の影響がなく、普段の食事がとれること
- 全身状態が良好であること
❓ よくある質問(Q&A)
A. はい、大人もかかることがあります。ただし、ほとんどの大人は子どもの頃に感染して免疫を獲得しているため、発症することは比較的まれです。
大人が感染した場合、子どもより症状が重くなる傾向があります。特に手足口病では、手足の発疹が痛みを伴い、歩行困難になることもあります。また、口内炎の痛みが強く、食事が困難になるケースも少なくありません。
妊婦が感染した場合でも、胎児への影響はほとんどないとされていますが、心配な場合は産婦人科医に相談しましょう。
A. いいえ、何度もかかる可能性があります。
手足口病とヘルパンギーナの原因ウイルスには複数の型があり、一つの型に対する免疫を獲得しても、別の型のウイルスに感染すれば再び発症します。
例えば、コクサッキーウイルスA16型による手足口病に一度かかっても、コクサッキーウイルスA6型やエンテロウイルス71型に感染すれば、再び手足口病を発症する可能性があります。
A. 今シーズンは以下の点に特に注意が必要です。
・コクサッキーウイルスA6型による感染が増加しており、従来より広範囲な発疹が見られるケースが多い
・流行期間が長期化し、秋季まで患者数が高い水準で推移している
・在宅勤務の普及により、家族内感染で大人が発症するケースが増加
これらの特徴を踏まえ、従来以上に手洗いなどの感染予防対策を徹底し、症状が見られた場合は早めに医療機関を受診することをお勧めします。
A. はい、可能性があります。
従来は夏季中心の流行でしたが、近年は冬季にも散発的な発生が見られるようになっています。特に2024-2025年シーズンでは、流行期間の延長が確認されており、冬場でも注意が必要です。
冬場は他の感染症(インフルエンザや風邪など)との鑑別が重要になるため、発熱や口内炎の症状が見られた場合は、医療機関で適切な診断を受けることをお勧めします。
Q5. 兄弟がいる場合、一緒にお風呂に入っても大丈夫ですか?
A. 症状がある間は、できるだけ別々に入浴することをおすすめします。
お風呂の水を介した感染はまれですが、お風呂場での接触や、タオルの共用によって感染が広がる可能性があります。
もし一緒に入浴する場合は、以下の点に注意してください。
- 感染した子どもを最後に入浴させる
- タオルは別々に使う
- おもちゃの共用を避ける
- 入浴後は浴槽や床を消毒する
⚠️ 合併症と注意すべき症状
🚨 早期に受診すべき症状
手足口病やヘルパンギーナは通常軽症で済みますが、以下のような症状が見られた場合は、すぐに医療機関を受診してください。
緊急性の高い症状
- 高熱が続く: 38.5℃以上の発熱が3日以上続く
- 激しい頭痛: 頭を激しく痛がる、頭を触られるのを嫌がる
- 嘔吐が続く: 何度も吐く、水分も受け付けない
- けいれん: 手足がガクガクする、意識がなくなる
- 意識障害: 呼びかけに反応しない、ぼーっとしている
- 呼吸困難: 呼吸が速い、肩で息をする、唇が紫色
- ぐったりしている: 元気がない、反応が鈍い
- 水分が取れない: 6時間以上おしっこが出ない
📊 主な合併症
1. 無菌性髄膜炎
最も頻度の高い合併症で、髄膜(脳や脊髄を覆う膜)にウイルスが感染します。
症状
- 激しい頭痛
- 嘔吐
- 発熱
- 首が硬くなる(項部硬直)
- 光をまぶしがる
対応
入院して安静を保ち、点滴治療を行います。通常は1〜2週間で回復します。
2. 脳炎
非常にまれですが、脳実質にウイルスが感染する重篤な合併症です。
症
ミラドライ認定医 日本整形外科学会整形外科専門医監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
略歴
佐藤 昌樹 医師
保有資格
略歴
当院では2024年夏以降、手足口病とヘルパンギーナの患者さんが例年より多く受診されています。特に印象的なのは、コクサッキーウイルスA6型による手足口病で、従来よりも発疹が広範囲に及ぶケースが増えていることです。また、在宅勤務が定着した影響で、お子さんから感染した保護者の方の受診も目立ちます。早期の適切な対症療法により、ほとんどの患者さんが1週間程度で回復されていますが、水分摂取が困難な場合は迷わず受診していただくことが重要です。