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冬に眠いのは病気?過眠症状の原因と対策を医師が詳しく解説

「冬になると異常に眠い」「いくら寝ても眠気が取れない」このような症状でお悩みではありませんか。冬場に眠気を感じやすくなるのは多くの方が経験することですが、日常生活に支障をきたすほどの眠気が続く場合は、何らかの病気が隠れている可能性があります。

冬の眠気は、日照時間の減少や気温の低下による生理的な反応として起こることがほとんどです。しかし、過眠症や季節性うつ病、甲状腺機能低下症など、治療が必要な疾患が原因となっているケースもあります。

本記事では、冬に眠くなる原因や病気との関連性、過眠症状の見分け方から受診の目安まで詳しく解説します。冬の眠気に悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。


目次

  1. 📌 冬に眠いのは正常?季節性の眠気のメカニズム
  2. 🔍 冬の眠気と関連する病気とは
  3. 📋 過眠症の種類と症状
  4. 🎯 病的な眠気の見分け方とセルフチェック
  5. 💡 冬の眠気を改善する生活習慣
  6. 🏥 病院を受診すべき症状の目安
  7. 💊 冬の過眠症状の治療法
  8. 📝 よくある質問

この記事のポイント

冬の眠気は日照減少によるメラトニン増加など生理的反応が主因だが、季節性うつ病・甲状腺機能低下症・睡眠時無呼吸症候群が隠れる場合もある。2週間以上続く場合は医療機関への受診が推奨される。

🎯 冬に眠いのは正常?季節性の眠気のメカニズム

冬になると眠気を感じやすくなるのは、人間の体に備わった自然な生理反応です。ここでは、なぜ冬に眠くなるのか、そのメカニズムを詳しく解説します。

☀️ 日照時間の減少とメラトニンの関係

冬に眠気を感じやすくなる最大の原因は、日照時間の減少です。私たちの体内では、睡眠ホルモンとも呼ばれるメラトニンが睡眠と覚醒のリズムを調整しています。メラトニンは光を浴びると分泌が抑制され、暗くなると分泌が増加する性質があります。

冬は夏に比べて日照時間が短く、朝の光も弱いため、メラトニンの分泌が抑制されにくくなります。その結果、日中でも眠気を感じやすくなるのです。特に日本では、夏至と冬至で約5時間もの日照時間の差があり、この変化が体内時計に大きな影響を与えます。

🧠 セロトニン分泌の低下による影響

セロトニンは、気分を安定させ、覚醒状態を維持するために重要な神経伝達物質です。セロトニンは日光を浴びることで分泌が促進されますが、冬は日照時間が短いためセロトニンの分泌量が減少します。

セロトニンが不足すると、意欲の低下や倦怠感、眠気を感じやすくなります。また、セロトニンはメラトニンの原料にもなるため、セロトニンの分泌リズムの乱れが睡眠リズム全体に影響を及ぼすことがあります。

🌡️ 気温低下と体温調節の関係

人間の体は、深部体温が下がると眠気を感じるようにできています。冬は外気温が低いため、体が体温を保とうとしてエネルギーを消費し、その結果として疲労感や眠気を感じやすくなります。

また、寒い環境では血管が収縮して血流が悪くなり、脳への酸素供給が低下することも眠気の原因となります。暖房の効いた室内と外気温の差が大きいと、自律神経のバランスが乱れやすくなり、これも眠気につながります。関連して、朝起きれない冬の原因と対策|寒い季節を乗り越える12の方法も参考にしてください。

🏃‍♂️ 冬の活動量低下と睡眠の質

冬は寒さのために外出や運動の機会が減りがちです。日中の活動量が減ると、体が十分に疲れないため、夜の睡眠の質が低下することがあります。睡眠の質が低下すると、朝起きても疲れが取れず、日中に眠気を感じやすくなるという悪循環に陥ります。

また、冬は年末年始などのイベントが重なり、食生活や生活リズムが乱れやすい時期でもあります。これらの要因が複合的に作用して、冬特有の眠気が生じるのです。

Q. 冬に眠気が強くなるのはなぜですか?

冬に眠気が強くなる主な原因は、日照時間の減少です。光が不足するとメラトニン(睡眠ホルモン)の分泌が昼間も抑制されにくくなり眠気が生じます。加えて、覚醒を助けるセロトニンの分泌低下や、気温低下による体温調節のエネルギー消費、活動量の減少による睡眠の質の低下も重なり、冬特有の強い眠気が引き起こされます。

🔍 冬の眠気と関連する病気とは

冬の眠気は生理的な現象として起こることが多いですが、病気が原因となっている場合もあります。ここでは、冬の過眠症状と関連する可能性のある疾患について解説します。

🌨️ 季節性感情障害(冬季うつ病)

季節性感情障害は、特定の季節に抑うつ症状が現れる疾患で、特に冬に発症するものを冬季うつ病と呼びます。日照時間の減少が主な原因とされ、日光を十分に浴びられない高緯度地域で発症率が高いことが知られています。

冬季うつ病の特徴的な症状には、過眠、過食(特に炭水化物への渇望)、体重増加、倦怠感、意欲の低下などがあります。通常のうつ病が不眠や食欲低下を伴うことが多いのに対し、冬季うつ病は過眠と過食という逆の症状が現れやすいのが特徴です。

症状は秋から冬にかけて悪化し、春になると自然に改善することが多いです。しかし、毎年同じ時期に症状が繰り返される場合は、適切な治療を受けることが重要です。

🦋 甲状腺機能低下症

甲状腺機能低下症は、甲状腺から分泌されるホルモンが不足する疾患です。甲状腺ホルモンは全身の代謝を調整する働きがあり、不足すると代謝が低下してさまざまな症状が現れます。

主な症状として、強い眠気や倦怠感、寒がり、体重増加、便秘、皮膚の乾燥、むくみ、記憶力の低下などが挙げられます。これらの症状は冬の眠気や寒さによる体調変化と似ているため、見逃されやすいのが問題です。

特に中高年の女性に多く見られる疾患で、症状がゆっくりと進行するため、加齢や季節の影響と勘違いされることがあります。長期間改善しない眠気や倦怠感がある場合は、血液検査で甲状腺機能を調べることをお勧めします。

😴 睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群は、睡眠中に呼吸が繰り返し止まる疾患です。呼吸が止まるたびに脳が覚醒状態になるため、本人は気づかないうちに睡眠の質が大幅に低下します。その結果、十分な睡眠時間をとっても日中に強い眠気を感じるようになります。

冬場は体重が増加しやすく、アルコールを摂取する機会も増えるため、睡眠時無呼吸症候群の症状が悪化しやすい季節です。いびきがひどい、寝ても疲れが取れない、日中に居眠りしてしまうなどの症状がある場合は、専門医への相談を検討してください。

💧 貧血

貧血は、血液中のヘモグロビンや赤血球が減少し、全身への酸素供給が不足する状態です。脳への酸素供給が不足すると、眠気や倦怠感、集中力の低下、頭痛などの症状が現れます。

特に女性は月経による鉄分の損失があるため、貧血になりやすい傾向があります。また、冬は食生活が偏りがちになることで、鉄分やビタミンB12、葉酸などの栄養素が不足し、貧血を引き起こすことがあります。

🍬 糖尿病

糖尿病は血糖値のコントロールがうまくいかなくなる疾患ですが、血糖値の急激な変動は眠気を引き起こすことがあります。食後に血糖値が急上昇すると、体がインスリンを大量に分泌して血糖値を下げようとしますが、この過程で眠気を感じることがあります。

また、糖尿病が進行すると、夜間の頻尿や神経障害による痛みで睡眠の質が低下し、日中の眠気につながることもあります。冬は運動量が減り、高カロリーの食事を摂る機会が増えるため、血糖コントロールが乱れやすい季節です。


🍬 糖尿病

Q. 冬の眠気に隠れている可能性がある病気は?

冬の眠気の背景に隠れる代表的な疾患として、季節性感情障害(冬季うつ病)・甲状腺機能低下症・睡眠時無呼吸症候群・貧血の4つが挙げられます。特に甲状腺機能低下症は中高年女性に多く、眠気・倦怠感・寒がり・むくみを伴います。2週間以上症状が改善しない場合は、医療機関で血液検査を受けることが推奨されます。

📋 過眠症の種類と症状

過眠症は、夜間に十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中に過度の眠気を感じる睡眠障害の総称です。ここでは、代表的な過眠症の種類と症状について解説します。

⚡ ナルコレプシー

ナルコレプシーは、日中に突然耐えられないほどの眠気に襲われ、場所や状況を問わず眠ってしまう疾患です。10代から20代で発症することが多く、日本では約600人に1人の割合で発症するとされています。

特徴的な症状として、感情が高ぶったときに全身の力が抜ける「情動脱力発作(カタプレキシー)」があります。笑ったり驚いたりしたときに、突然膝の力が抜けたり、ろれつが回らなくなったりします。また、入眠時や起床時に金縛りのような状態(睡眠麻痺)や、現実と区別がつきにくい鮮明な夢(入眠時幻覚)を経験することもあります。

ナルコレプシーは、脳内のオレキシンという覚醒を維持する物質が不足することで起こると考えられています。季節に関係なく症状が現れますが、冬の眠気と重なると症状が悪化したように感じることがあります。

💤 特発性過眠症

特発性過眠症は、原因不明の過度の眠気を特徴とする疾患です。ナルコレプシーと同様に日中の強い眠気がありますが、情動脱力発作は見られません。

特徴的なのは、長時間眠っても眠気が解消されないことです。1日10時間以上眠っても朝起きるのがつらく、目覚めても頭がぼんやりとした状態(睡眠酩酊)が続くことがあります。昼寝をしてもスッキリせず、むしろだるさが増すこともあります。

発症は10代から30代に多く見られ、慢性的に経過します。原因は明らかになっていませんが、脳の覚醒システムの異常が関与していると考えられています。

🔄 反復性過眠症(クライネ・レビン症候群)

反復性過眠症は、周期的に強い眠気の発作が繰り返される稀な疾患です。発作期には1日16〜20時間以上眠り続け、食事やトイレ以外はほとんど起きていられなくなります

発作は数日から数週間続き、その後は症状が完全に消失する寛解期に入ります。発作期には過食や性欲亢進、認知機能の低下、情緒不安定などの症状を伴うこともあります。

10代の男性に多く発症し、感染症やストレス、飲酒などが発作の引き金になることがあります。年齢とともに発作の頻度や持続時間が減少し、自然に治癒することも多いとされています。

😪 睡眠不足症候群

睡眠不足症候群は、本人が気づかないうちに慢性的な睡眠不足に陥り、日中の過度の眠気を引き起こす状態です。必要な睡眠時間は個人差がありますが、多くの成人は7〜8時間の睡眠を必要とします

現代社会では、仕事や家事、趣味などで睡眠時間を削りがちです。「自分は6時間睡眠で十分」と思っていても、実際には睡眠負債が蓄積し、日中のパフォーマンス低下や眠気につながっていることがあります。

📌 休日に長時間眠ってしまう、朝起きるのがつらい、日中に眠気を感じるなどの症状がある場合は、普段の睡眠時間が不足している可能性があります。

🎯 病的な眠気の見分け方とセルフチェック

冬の眠気が生理的なものか、病的なものかを見分けることは重要です。ここでは、受診を検討すべき症状の特徴とセルフチェックの方法を紹介します。

⚖️ 生理的な眠気と病的な眠気の違い

生理的な眠気は、睡眠不足や疲労、食後など、原因がはっきりしており、十分な休息をとれば改善します。一方、病的な眠気には以下のような特徴があります。

⚠️ まず、十分な睡眠時間を確保しているにもかかわらず眠気が続く場合は要注意です。7〜8時間以上眠っても日中に強い眠気を感じる場合は、睡眠の質に問題があるか、何らかの疾患が隠れている可能性があります。

🚨 次に、眠気の程度が日常生活に支障をきたすレベルかどうかも重要な判断基準です。会議中や運転中など、緊張感のある場面でも眠ってしまう、仕事や学業に集中できないなどの状況が続く場合は、医療機関への相談を検討してください。

💡 また、眠気以外の症状を伴う場合も注意が必要です。気分の落ち込み、体重の急激な変化、むくみ、便秘、寒がりになったなど、他の症状がある場合は、基礎疾患の可能性を考慮する必要があります。

📊 エプワース眠気尺度によるセルフチェック

エプワース眠気尺度(ESS)は、日中の眠気の程度を評価するために広く使用されている質問票です。以下の8つの状況で、どの程度眠くなりやすいかを0〜3点で評価します。

0点は「眠くなることはない」、1点は「少し眠くなることがある」、2点は「しばしば眠くなる」、3点は「眠くなることが多い」を意味します。

評価する状況は、以下の通りです:
✅ 座って読書をしているとき
✅ テレビを見ているとき
✅ 公共の場で座って何もしていないとき
✅ 1時間続けて車に乗せてもらっているとき
✅ 午後に横になって休息をとっているとき
✅ 座って誰かと話をしているとき
✅ 昼食後静かに座っているとき
✅ 車を運転中に交通渋滞などで数分間止まっているとき

🎯 合計点が11点以上の場合は、過度の眠気があると判断され、専門医への相談が推奨されます。ただし、この尺度はあくまでスクリーニングツールであり、確定診断には専門的な検査が必要です。

📝 睡眠日誌をつけてみる

自分の睡眠パターンを客観的に把握するために、睡眠日誌をつけることをお勧めします。記録する項目は、以下の通りです:

📌 就寝時刻
📌 起床時刻
📌 実際に眠っていたと思われる時間
📌 夜中に目が覚めた回数
📌 日中の眠気の程度
📌 昼寝の有無と時間

2週間程度記録を続けると、自分の睡眠の傾向が見えてきます。この記録は、医療機関を受診する際にも役立つ情報となります。

Q. 冬季うつ病の症状と治療法を教えてください

冬季うつ病(季節性感情障害)は秋〜冬に発症し、過眠・炭水化物への過食・体重増加・倦怠感・意欲低下が特徴です。通常のうつ病と異なり不眠ではなく過眠が現れます。治療の第一選択は高照度光療法で、2,500〜10,000ルクスの光を毎朝30分〜2時間浴びる方法です。約70%の患者に効果があり、必要に応じてSSRIなどの薬物療法や認知行動療法が併用されます。

💡 冬の眠気を改善する生活習慣

冬の眠気を改善するためには、生活習慣の見直しが効果的です。ここでは、日常生活で実践できる対策を紹介します。

☀️ 朝の光を積極的に浴びる

冬の眠気対策として最も効果的なのは、朝の光を浴びることです。起床後すぐにカーテンを開けて日光を室内に取り込み、可能であれば屋外に出て光を浴びましょう。

光を浴びることでメラトニンの分泌が抑制され、体内時計がリセットされます曇りの日でも屋外の光量は室内よりもはるかに多いため、天候に関係なく外出することが効果的です。

💡 朝の光を浴びる時間が取れない場合は、高照度光療法用のライトボックスを使用する方法もあります。2,500〜10,000ルクスの光を朝30分から1時間程度浴びることで、日照不足を補うことができます。

⏰ 規則正しい睡眠リズムを維持する

休日も含めて、毎日同じ時刻に起床し、同じ時刻に就寝することが重要です。睡眠リズムが乱れると体内時計が狂い、眠気のコントロールが難しくなります。

休日に寝だめをしたくなる気持ちはわかりますが、平日との起床時刻の差は2時間以内に抑えることが推奨されています。寝だめは睡眠負債の解消にはならず、むしろ体内時計を乱す原因となります。

年末年始などの長期休暇中も、できるだけ普段の生活リズムを維持するよう心がけてください。年末年始のストレスで体調不良に?原因と対処法を医師が解説も参考にして、休暇中の体調管理に気をつけましょう。

🏃‍♂️ 適度な運動を習慣化する

日中に適度な運動をすることで、夜の睡眠の質が向上し、日中の眠気が改善されます。特に有酸素運動は、セロトニンの分泌を促進し、気分を安定させる効果もあります。

冬は寒さで運動がおっくうになりがちですが、屋内でできるストレッチやヨガ、階段の上り下りなどでも効果があります。ただし、⚠️ 就寝前2〜3時間以内の激しい運動は、かえって睡眠を妨げることがあるため避けましょう。

🌡️ 室温と湿度を適切に管理する

快適な睡眠のためには、寝室の環境を整えることも重要です。冬の寝室の室温は16〜20℃程度が適切とされています。暖房をつけっぱなしにすると空気が乾燥し、喉や鼻の粘膜が乾燥して睡眠の質が低下することがあります。

湿度は50〜60%程度を目安に、加湿器を活用して調整しましょう。ただし、加湿器のお手入れを怠ると、カビや細菌が繁殖して健康被害を引き起こす可能性があります。加湿器肺炎とは?原因・症状・予防法を徹底解説【注意すべきポイント】も参考にして、適切な管理を心がけてください。

🥗 栄養バランスの良い食事を心がける

セロトニンの原料となるトリプトファンは、肉、魚、大豆製品、乳製品などのタンパク質に多く含まれています。また、ビタミンB6やマグネシウムはセロトニンの合成を助ける働きがあります。

冬は炭水化物や脂質の多い食事に偏りがちですが、バランスの良い食事を心がけることで、睡眠の質の改善や眠気の軽減につながります。また、カフェインは覚醒効果がありますが、夕方以降の摂取は睡眠を妨げるため控えましょう。

😴 効果的な昼寝の取り方

どうしても眠気が強い場合は、短時間の昼寝が効果的です。15〜20分程度の昼寝は、午後のパフォーマンスを向上させ、眠気を解消する効果があります。

⚠️ ただし、30分以上の昼寝や、午後3時以降の昼寝は、夜の睡眠に悪影響を与える可能性があります。昼寝をする場合は、短時間にとどめ、早めの時間帯に済ませることが重要です。

Q. 病的な眠気かどうかを自分で確認する方法は?

病的な眠気のセルフチェックには「エプワース眠気尺度(ESS)」が有効です。読書・テレビ視聴・会話中など8つの場面での眠気を0〜3点で評価し、合計11点以上で過度の眠気と判断され専門医への相談が推奨されます。加えて、8時間以上眠っても眠気が取れない、運転中に眠ってしまうなどの症状が2週間以上続く場合は、医療機関への受診を検討してください。

🏥 病院を受診すべき症状の目安

冬の眠気が続く場合、どのような症状があれば医療機関を受診すべきでしょうか。ここでは、受診の目安となる症状を紹介します。

🚨 すぐに受診すべき症状

以下のような症状がある場合は、早めに医療機関を受診することをお勧めします。

⚠️ 運転中や仕事中など、危険な状況や重要な場面で眠ってしまう場合は、事故や深刻なミスにつながる可能性があるため、速やかに専門医に相談してください。

💔 強い眠気とともに、気分の落ち込み、死にたいという気持ち、日常生活への興味の喪失などの症状がある場合は、うつ病の可能性があります。精神科や心療内科への受診を検討してください。

🦋 眠気以外に、むくみ、体重増加、便秘、寒がり、皮膚の乾燥、脱毛などの症状がある場合は、甲状腺機能低下症の可能性があります。内科で血液検査を受けることをお勧めします。

😴 いびきがひどい、睡眠中に呼吸が止まると指摘される、朝起きたときに頭痛がある、口が渇くなどの症状がある場合は、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。睡眠専門外来や呼吸器内科、耳鼻咽喉科などへの受診を検討してください。

⌚ 2週間以上症状が続く場合

生活習慣の改善を試みても、2週間以上眠気が改善しない場合は、医療機関への相談を検討してください。特に、以下のような状況が続く場合は要注意です。

📌 1日8時間以上眠っても眠気が取れない
📌 朝起きるのが非常につらい
📌 休日に10時間以上眠ってしまう
📌 日中に何度も強い眠気に襲われる

これらの症状が続く場合は、睡眠障害の専門的な検査が必要かもしれません。

🏥 受診する診療科の選び方

眠気の原因によって、受診すべき診療科は異なります。どの科を受診すべきかわからない場合は、まず内科やかかりつけ医に相談し、必要に応じて専門科を紹介してもらうことをお勧めします。

💤 睡眠障害が疑われる場合は、睡眠専門外来のある医療機関を受診するのが最も適切です。睡眠専門外来では、終夜睡眠ポリグラフ検査(PSG)や反復睡眠潜時検査(MSLT)などの専門的な検査を受けることができます。

💔 気分の落ち込みや意欲の低下が強い場合は、精神科や心療内科の受診を検討してください。季節性感情障害やうつ病の診断と治療を受けることができます。

💊 冬の過眠症状の治療法

冬の過眠症状の治療は、原因によって異なります。ここでは、代表的な治療法について解説します。

🌞 季節性感情障害の治療

季節性感情障害(冬季うつ病)の治療には、光療法が第一選択となります。高照度光療法は、2,500〜10,000ルクスの明るい光を毎朝30分から2時間程度浴びる治療法です。約70%の患者さんに効果があるとされ、1〜2週間で症状の改善が見られることが多いです。

光療法で十分な効果が得られない場合や、症状が重い場合は、抗うつ薬による薬物療法が併用されます。選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)や、セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRI)などが使用されます。

また、認知行動療法も効果的な治療法の一つです。否定的な思考パターンを修正し、活動性を高めることで、症状の改善と再発予防につながります。

⚡ 過眠症の治療

ナルコレプシーや特発性過眠症の治療には、覚醒維持薬が使用されます。モダフィニルやメチルフェニデートなどの薬剤が、日中の眠気を軽減するために処方されます。

ナルコレプシーで情動脱力発作がある場合は、抗うつ薬や抗てんかん薬が併用されることがあります。また、生活指導として、規則正しい睡眠スケジュールの維持や、計画的な昼寝の取り入れが推奨されます。

💡 これらの疾患は完治が難しいことが多いですが、適切な治療とセルフケアにより、症状をコントロールして日常生活を送ることが可能です。

🦋 甲状腺機能低下症の治療

甲状腺機能低下症の治療は、不足している甲状腺ホルモンを補充する薬物療法が基本です。レボチロキシンという合成甲状腺ホルモン製剤を毎日服用することで、症状の改善が期待できます。

治療を開始すると、数週間から数ヶ月で眠気や倦怠感が改善することが多いです。ただし、多くの場合は生涯にわたって薬を服用し続ける必要があります。定期的な血液検査で甲状腺機能をモニタリングし、薬の量を調整します。

😷 睡眠時無呼吸症候群の治療

睡眠時無呼吸症候群の治療には、持続陽圧呼吸療法(CPAP)が広く行われています。睡眠中に鼻マスクから空気を送り込み、気道を開いた状態に保つことで、無呼吸を防ぎます。

軽症の場合は、マウスピース(口腔内装置)を使用する治療法もあります。下顎を前方に固定することで、気道を広げる効果があります。

また、生活習慣の改善も重要です。📌 肥満がある場合は減量、飲酒は就寝前を避ける、横向きで寝るなどの対策が推奨されます。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

💊 高桑康太医師(当院治療責任者)より

冬になると『なんとなくだるい』『眠気が取れない』というお悩みで来院される患者さんは、例年12月から2月にかけて約30%増加する傾向にあります。多くの場合は生活習慣の見直しで改善しますが、中には甲状腺機能低下症や貧血など、検査で初めて発見される疾患が隠れているケースもあります。特に女性の患者さんでは、甲状腺機能の異常が見つかる割合が男性の約3倍です。『冬だから仕方ない』と思わずに、2週間以上眠気や倦怠感が続く場合は、一度血液検査を受けることをお勧めします。当院では内科の一般診療として、甲状腺機能検査や貧血の検査にも対応しておりますので、お気軽にご相談ください。」

📝 よくある質問

冬に眠いのは病気ですか?

冬に眠気を感じやすくなるのは、日照時間の減少によるメラトニンやセロトニンのバランスの変化など、生理的な反応であることがほとんどです。ただし、十分な睡眠を取っても眠気が続く、日常生活に支障が出るほどの眠気がある、気分の落ち込みや体重変化などの他の症状を伴う場合は、季節性感情障害や甲状腺機能低下症などの病気が隠れている可能性があります。2週間以上症状が続く場合は、医療機関への相談をお勧めします。

過眠症の症状にはどのようなものがありますか?

過眠症の主な症状は、夜間に十分な睡眠を取っているにもかかわらず、日中に過度の眠気を感じることです。具体的には、会議中や運転中など緊張する場面でも眠ってしまう、長時間眠っても眠気が取れない、朝起きても頭がぼんやりする(睡眠酩酊)、休日に10時間以上眠ってしまうなどの症状があります。ナルコレプシーでは、感情が高ぶったときに力が抜ける情動脱力発作や、入眠時の幻覚、睡眠麻痺(金縛り)などの特徴的な症状が見られることもあります。

冬の眠気を改善する方法はありますか?

冬の眠気を改善するには、朝の光を積極的に浴びること、規則正しい睡眠リズムを維持すること、適度な運動を習慣化すること、室温と湿度を適切に管理すること、栄養バランスの良い食事を心がけることが効果的です。特に起床後すぐに日光を浴びることで体内時計がリセットされ、日中の覚醒度が高まります。曇りの日でも屋外の光量は室内より十分に明るいため、毎朝15〜30分程度は外出するか、窓際で過ごすことをお勧めします。

冬季うつ病(季節性感情障害)とはどのような病気ですか?

冬季うつ病は、秋から冬にかけて抑うつ症状が現れ、春になると自然に改善する季節性の気分障害です。日照時間の減少が主な原因とされ、特徴的な症状として過眠(睡眠時間が長くなる)、過食(特に炭水化物への渇望)、体重増加、倦怠感、意欲の低下などがあります。通常のうつ病が不眠や食欲低下を伴うことが多いのに対し、逆の症状が現れやすいのが特徴です。治療には高照度光療法が効果的で、必要に応じて抗うつ薬や認知行動療法が併用されます。

眠気がひどいとき、何科を受診すればよいですか?

眠気の原因によって受診すべき診療科は異なりますが、まずは内科やかかりつけ医に相談するのがお勧めです。甲状腺機能や貧血などの基礎疾患の有無を血液検査で調べることができます。睡眠障害が疑われる場合は睡眠専門外来、気分の落ち込みや意欲の低下が強い場合は精神科や心療内科、いびきや睡眠中の無呼吸がある場合は呼吸器内科や耳鼻咽喉科への受診を検討してください。どの科を受診すべきかわからない場合は、まず内科で相談し、必要に応じて専門科を紹介してもらうとよいでしょう。


📚 参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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