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大宮で黒子(ほくろ)を取りたい方へ|ほくろ除去の方法・費用・医療機関の選び方を徹底解説

顔や体にあるほくろが気になり、「取りたい」と思ったことはありませんか。特に目立つ位置にあるほくろは、見た目のコンプレックスになることも少なくありません。最近では医療技術の進歩により、ほくろ除去はより安全で手軽な施術として広く行われるようになりました。

本記事では、大宮エリアでほくろ除去を検討している方に向けて、ほくろの基礎知識から治療法の種類、保険適用の条件、術後のケア方法まで詳しく解説します。ほくろと似た症状を示す悪性腫瘍との見分け方についても触れていますので、ぜひ最後までお読みください。


目次

  1. ほくろとは何か
  2. ほくろの種類と特徴
  3. ほくろを取るべきかどうかの判断基準
  4. ほくろと悪性黒色腫(メラノーマ)の見分け方
  5. ほくろ除去の治療法
  6. 治療法ごとのダウンタイムと経過
  7. ほくろ除去後のアフターケア
  8. ほくろ除去と保険適用
  9. 医療機関の選び方
  10. よくある質問
  11. まとめ

1. ほくろとは何か

ほくろの医学的な定義

ほくろは医学用語で「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」または「色素性母斑(しきそせいぼはん)」と呼ばれます。皮膚の色を作る細胞であるメラノサイト(色素細胞)が変化して母斑細胞となり、この細胞が一か所に集まってできた良性の腫瘍です。

母斑細胞はメラニン色素を産生するため、ほくろは茶色や黒色を呈することが多いですが、中には肌色に近いものもあります。ほくろは体のどこにでも発生する可能性があり、頭のてっぺんから足先まで、さまざまな部位に現れます。

ほくろができる原因

ほくろができる原因は完全には解明されていませんが、以下の要因が関係していると考えられています。

紫外線の影響が最も大きな要因の一つとされています。紫外線を浴びるとメラノサイトが活性化され、メラニン色素の産生が促進されます。この過程でメラノサイトが増殖し、ほくろが形成されることがあります。

遺伝的要因も重要です。家族にほくろが多い場合、同様の傾向が見られることがあります。また、思春期や妊娠期にはホルモンバランスの変化によってほくろが増えやすくなることも知られています。

皮膚への物理的な刺激も関与することがあり、衣服による摩擦や外傷がほくろの発生に影響を与える可能性があります。

ほくろの成長と変化

ほくろには生まれつき存在するもの(先天性)と、成長するにつれてできるもの(後天性)があります。一般的に成人は平均して10個から45個程度のほくろを持っているとされています。

ほくろは初めのうちは小さく平らであっても、年齢とともに変化することがあります。皮膚の表面と真皮の境界部分(表皮真皮接合部)から始まり、徐々に真皮の深い部分へと母斑細胞が広がっていきます。これにより、時間の経過とともにほくろが盛り上がってくることがあります。

顔のほくろは丸くドーム状に膨らむことが多く、体幹部ではイボのように膨らむ傾向があります。また、加齢に伴って色素が薄くなり、肌色に近づくこともあります。こうした変化は自然な老化現象であり、通常は心配する必要はありません。


2. ほくろの種類と特徴

ほくろにはさまざまな種類があり、それぞれに特徴的な外観や発生部位があります。医学的な分類を知ることで、ご自身のほくろがどのようなタイプなのか理解しやすくなります。

境界母斑(単純黒子)

2mm以下の小さなほくろの多くはこのタイプです。メラノサイトが皮膚の浅い部分(表皮真皮接合部)で増殖してできます。平らで色が濃く、比較的均一な褐色から黒色を呈します。主に体幹部や四肢に見られ、若い年代に多く発生します。

複合母斑

境界母斑が成長して、母斑細胞が真皮の浅い部分にまで広がったものです。やや盛り上がりが見られ、中央部分の色が濃く、周辺部は色が薄くなる傾向があります。

真皮内母斑

母斑細胞が真皮の深い部分に存在するタイプです。丸くドーム状または半球状に隆起しており、色は褐色から肌色までさまざまです。顔面や頭部、首に発生しやすく、毛が生えていることもあります。加齢とともに色素が薄くなり、肌色に近づくことがあります。

Unna母斑

腕や首、太ももに発生しやすい軟らかいほくろです。直径1cm程度で黒色から茶色を呈し、表面が桑の実のようにでこぼこしているのが特徴です。

Miescher母斑

主に顔面に見られるドーム状のほくろです。黒色から茶色で、幼児期から小児期にかけて発生することが多く、成長とともに色が薄くなることがあります。

Clark母斑

体幹部や四肢に多く見られ、5mm程度の大きさで平らな形状をしています。色調に濃淡があり、境界がぼんやりしていることがあるため、悪性黒色腫との鑑別が必要になる場合があります。

青色母斑(ブルーネバス)

皮膚の深い部分にメラニン色素が沈着しているため、青みがかった色調を呈します。顔や手足に見られることが多く、通常は良性です。

先天性巨大色素性母斑

生まれつき存在する大きなほくろで、10cm以上になることもあります。毛が生えていることがあり、「獣皮様母斑」と呼ばれることもあります。このタイプは悪性黒色腫の発生リスクがやや高いため、定期的な経過観察が推奨されます。


3. ほくろを取るべきかどうかの判断基準

ほくろは良性の腫瘍であり、基本的には治療せずに放置しても問題ありません。しかし、いくつかの状況ではほくろ除去を検討した方がよい場合があります。

医学的な観点から除去を検討すべきケース

悪性の可能性が疑われる場合には、医学的な検査と治療が必要です。ほくろが急に大きくなった、形がいびつになった、色調に濃淡が出てきた、出血したり潰瘍ができたりした場合などは、皮膚科専門医の診察を受けることが重要です。

日常生活に支障をきたすほくろも除去の対象となります。例えば、洋服や下着で擦れて出血する、まぶたにあって視界を妨げる、髭剃りの際に引っかかるといったケースです。このような機能的な問題がある場合は、保険適用で治療を受けられる可能性があります。

美容的な観点から除去を検討するケース

見た目のコンプレックスになっているほくろは、美容目的で除去することができます。顔の目立つ位置にあるほくろ、サイズが大きいほくろ、盛り上がって目立つほくろなどがこれに該当します。

美容目的の場合は自由診療(保険適用外)となりますが、仕上がりの美しさにこだわった治療を受けることができます。レーザー治療など、傷跡が残りにくい方法を選択できることも美容皮膚科のメリットです。

経過観察が必要なケース

すべてのほくろを除去する必要はありません。以下のような状況では、定期的な経過観察を行いながら様子を見ることが適切です。

小さくて平らなほくろで、形や色が均一で変化がないもの。長年存在しているが、大きさや形に変化がないもの。こうしたほくろは良性である可能性が高く、特に急いで除去する必要はありません。

ただし、足の裏や手のひらにあるほくろ、爪にできた縦の黒い線などは、悪性黒色腫が発生しやすい部位とされています。これらの部位に新たにほくろができた場合は、念のため皮膚科専門医に相談することをお勧めします。


4. ほくろと悪性黒色腫(メラノーマ)の見分け方

悪性黒色腫(メラノーマ)とは

悪性黒色腫(メラノーマ)は、メラニン色素を産生するメラノサイトががん化して発生する皮膚がんです。皮膚がんの中でも特に悪性度が高く、進行が早いことで知られています。

日本人における発生頻度は10万人あたり1から2人程度と比較的まれですが、発見が遅れると転移しやすく、治療が困難になることがあります。そのため早期発見が非常に重要です。

日本人のメラノーマは約半数が手足(特に足の裏)に発生するという特徴があります。これは欧米人と異なる点であり、足の裏のほくろには特に注意が必要です。

ABCDEルールによるセルフチェック

ほくろと悪性黒色腫を見分けるための目安として、ABCDEルールが広く知られています。以下の5つの特徴をチェックしてみてください。

A(Asymmetry:非対称性)は、ほくろの形が左右対称かどうかを確認します。良性のほくろは円形や楕円形など対称的な形をしていますが、メラノーマは左右非対称でいびつな形をしていることが多いです。

B(Border:境界不整)は、ほくろの縁の状態を見ます。良性のほくろは境界がはっきりしていますが、メラノーマは境界がギザギザしていたり、ぼんやりと不鮮明だったりします。

C(Color:色調不均一)は、色のむらがないかを確認します。良性のほくろは色が均一ですが、メラノーマは一つの病変の中に黒、褐色、赤、白、青などさまざまな色が混在していることがあります。

D(Diameter:直径)は、大きさをチェックします。直径6mm以上のほくろはメラノーマの可能性を考慮する必要があります。ただし、6mm未満でも悪性の場合があるため、大きさだけで判断することはできません。

E(Evolution:変化)は、最近の変化を観察します。急に大きくなった、色が変わった、形が変わった、盛り上がってきたなどの変化がある場合は要注意です。

専門医による診断

セルフチェックはあくまで目安であり、確定診断には医師による診察が必要です。皮膚科では、ダーモスコピーという専用の拡大鏡を使って皮膚の状態を詳しく観察します。

ダーモスコピー検査は痛みがなく、皮膚に光を当てて10から30倍程度に拡大して観察する簡便な検査です。肉眼では見えにくい色素のパターンや分布を詳細に確認でき、良性と悪性の鑑別精度が大幅に向上します。健康保険が適用され、自己負担額は数百円程度です。

ダーモスコピーでも判断が難しい場合や悪性が疑われる場合は、病変の一部または全部を切除して病理検査(顕微鏡で細胞を調べる検査)を行います。これにより確定診断がつきます。


5. ほくろ除去の治療法

ほくろ除去にはいくつかの方法があり、ほくろの大きさ、深さ、部位、および患者さんの希望に応じて最適な方法が選択されます。

炭酸ガス(CO2)レーザー

炭酸ガスレーザーは、現在最も広く行われているほくろ除去の方法の一つです。水分に吸収されやすい特性を持つレーザーを照射し、ほくろの組織を蒸散させて除去します。

この治療法は、直径5mm以下の比較的小さなほくろに適しています。メスを使わないため出血がほとんどなく、施術時間も1か所あたり数分程度と短時間で済みます。傷跡も比較的目立ちにくいのが特徴です。

一方で、皮膚の深い部分までほくろの細胞がある場合は完全に取りきれず、再発する可能性があります。また、レーザーで蒸散させてしまうため、除去した組織を病理検査に出すことができないというデメリットがあります。そのため、悪性の可能性が少しでも疑われる場合には、この方法は適していません。

施術後は軟膏を塗布し、テープで患部を保護します。傷が閉じるまでには10日から2週間程度かかり、その後2から3か月程度赤みが続くことがありますが、徐々に目立たなくなります。

切除縫合法

メスを使ってほくろを切除し、周囲の皮膚を縫い合わせる方法です。直径6mm以上の大きなほくろや、根が深いほくろ、悪性の可能性があるほくろに適しています。

最大のメリットは、ほくろの組織を完全に取り除けるため再発リスクが低いことです。また、切除した組織を病理検査に提出できるため、良性か悪性かの確定診断が可能です。

切除後は細い糸で丁寧に縫合し、約1から2週間後に抜糸を行います。傷跡は時間の経過とともに目立たなくなりますが、線状の瘢痕が残ります。形成外科的な技術を用いることで、傷跡を皮膚のしわの方向(RSTL:relaxed skin tension line)に沿わせ、できるだけ目立たないようにすることができます。

保険診療で行う場合、この方法が標準的な治療となります。手術は局所麻酔で行われ、痛みはほとんど感じません。

くり抜き法

パンチと呼ばれる円形の器具でほくろをくり抜く方法です。切除縫合法よりも傷跡が小さく済む場合があり、根が深いほくろにも対応できます。

くり抜いた後は、小さなものであれば縫合せずに自然治癒させることもあります。この場合、傷が閉じるまでに2から3週間程度かかりますが、最終的には円形の瘢痕となります。大きなものは縫合する場合もあります。

切除した組織は病理検査に出すことができるため、診断の確定も可能です。

電気メス・高周波メス(ラジオ波メス)

電気の力で熱を発生させ、ほくろの組織を焼いて除去する方法です。切除と止血を同時に行えるため出血が少なく、盛り上がったほくろの除去に適しています。

施術時間は短く、傷跡も比較的目立ちにくいのが特徴です。ただし、レーザーと同様に組織を焼いてしまうため、病理検査には出せません。

深い部分まで処置できるため再発リスクは比較的低いですが、やけどのような傷になるため、術後のケアが重要です。

Qスイッチレーザー

主にシミの治療に使用されるレーザーで、メラニン色素に反応して色素を破壊します。小さくて平らな、色の薄いほくろに対して使用されることがあります。

麻酔なしで施術でき、ダウンタイムも短いのがメリットです。ただし、皮膚の深い部分にある母斑細胞には届かないため、複数回の治療が必要になることが多く、再発しやすいという欠点があります。

治療法の選択

どの治療法を選択するかは、ほくろの状態や患者さんの希望によって異なります。一般的な目安として以下のように考えられます。

小さくて平らなほくろ(5mm以下)は炭酸ガスレーザーや電気メスが適しています。大きなほくろ(6mm以上)や盛り上がったほくろは切除縫合法やくり抜き法が適しています。悪性の可能性が疑われる場合は、病理検査が可能な切除縫合法またはくり抜き法を選択します。

美容的な仕上がりを重視する場合は、経験豊富な医師がいるクリニックで相談することをお勧めします。


6. 治療法ごとのダウンタイムと経過

ほくろ除去後のダウンタイム(日常生活に支障が出る期間)は、治療法によって異なります。

炭酸ガスレーザーの場合

施術直後から患部に赤みや軽い凹みが生じます。傷を保護するためにテープや絆創膏を貼る必要があり、この期間は7から14日程度です。

1週間程度でかさぶたができ、自然に剥がれ落ちます。その後、赤みが1か月頃をピークに強くなりますが、3から6か月かけて徐々に落ち着いていきます。最終的な仕上がりまでには6か月から1年程度かかることがあります。

電気メスの場合

炭酸ガスレーザーとほぼ同様の経過をたどります。施術直後は患部に赤みや凹みがあり、2から3か月程度で徐々に目立たなくなります。テープでの保護期間は1から2週間程度です。

切除縫合法の場合

縫合した傷跡の赤みや硬さが2から3か月程度続きます。抜糸は術後1から2週間で行われます。その後、傷跡は時間とともに白く細い線になっていきますが、完全に落ち着くまでに6か月から1年程度かかります。

顔などの目立つ部位では、抜糸後もテーピングを1から3か月続けることで、傷跡をより目立たなくすることができます。

くり抜き法の場合

縫合しない場合は傷が閉じるまでに2から3週間かかります。その間は軟膏を塗布し、テープで保護します。縫合した場合は切除縫合法と同様の経過となります。

ダウンタイム中に起こりうる症状

ほくろ除去後には、以下のような症状が見られることがあります。いずれも自然な経過であり、過度に心配する必要はありません。

赤みは最も一般的な症状で、ほとんどの方に見られます。内出血が起こることもありますが、通常は1から2週間で消えます。かゆみを感じることがありますが、これは傷が治癒している証拠です。

炎症後色素沈着といって、治療部位が一時的に茶色く変色することがあります。これは数か月から1年程度で徐々に薄くなります。


7. ほくろ除去後のアフターケア

ほくろ除去後の適切なケアは、傷跡を目立たなくし、合併症を防ぐために非常に重要です。

基本的なケア

施術後は医師の指示に従って軟膏を塗布し、テープや絆創膏で患部を保護します。テープは処方された期間(通常7から14日間)は貼り続け、貼り替えの頻度も指示通りに行います。

入浴やシャワーは施術当日はシャワーのみにし、患部をテープで保護したまま行います。長時間の入浴は血行を促進して出血や腫れの原因になるため、テープを貼っている期間は控えめにしましょう。

紫外線対策

紫外線対策はほくろ除去後のケアで最も重要なポイントの一つです。紫外線を浴びると、治癒途中の皮膚にメラニン色素が沈着し、傷跡が黒ずんでしまう可能性があります。

テープを外した後も、最低1か月間は患部への紫外線を避けるようにしましょう。日焼け止め(できれば低刺激性のもの)を丁寧に塗布し、日傘や帽子なども併用すると効果的です。

やってはいけないこと

かさぶたを無理に剥がさないでください。かさぶたには傷口を保護し、治癒を促進する役割があります。無理に剥がすとダウンタイムが長引いたり、傷跡が残ったりする原因になります。

患部をこすったり、引っ掻いたりしないように注意しましょう。洗顔やスキンケアの際も、患部は優しく扱うことが大切です。

激しい運動や飲酒は血行を促進し、出血や腫れの原因になります。施術当日から数日間は控えめにしましょう。

保湿ケア

患部が乾燥すると傷跡が硬くなり、治癒が遅れることがあります。医師から処方された軟膏や、低刺激性の保湿剤を使って適度な保湿を心がけましょう。

メイクについて

テープを外した後(通常7から10日後以降)からは、患部の上にもメイクが可能になります。ただし、傷がまだ敏感な時期は、刺激の少ない化粧品を選ぶようにしましょう。テープを貼っている間は、テープの上からメイクをすることは可能です。

異常を感じたら

発熱、強い痛み、出血が止まらない、膿が出る、異常な腫れなどの症状が見られた場合は、感染症の可能性があります。すぐに施術を受けた医療機関に連絡しましょう。

傷の治りが著しく遅い、赤みが長期間続く、傷跡が盛り上がってきた(ケロイドの可能性)などの場合も、早めに相談することをお勧めします。


8. ほくろ除去と保険適用

ほくろ除去が保険適用になるかどうかは、多くの方が気になるポイントです。

保険適用となるケース

ほくろ除去で保険が適用されるのは、医学的な必要性がある場合に限られます。具体的には以下のようなケースです。

悪性の疑いがある場合や、皮膚がんのリスクが考えられる場合は、保険診療で検査と治療を受けることができます。この場合、切除した組織は病理検査に提出され、診断が確定されます。

日常生活に支障をきたすほくろも保険適用の対象となる可能性があります。例えば、衣服や下着で擦れて出血を繰り返す、まぶたにあって視界を妨げる、ひっかかって炎症を起こすなどのケースです。

高く盛り上がったほくろで、引っかき傷になりやすい部位にあるものや、炎症を繰り返すものも、保険適用で治療できる場合があります。

保険適用外となるケース

見た目が気になるから取りたい、コンプレックスを解消したいといった美容目的でのほくろ除去は、保険適用外(自由診療)となります。

小さくて平らで、出血や炎症を起こしていないほくろを「ついでに取っておきたい」という場合も、自由診療となることが一般的です。

保険適用時の費用目安

保険診療でほくろを切除する場合の費用目安は以下の通りです(3割負担の場合)。

露出部(顔、首、腕など)のほくろ除去は、5,000円から9,000円程度です。非露出部(背中、腹部、脚など)のほくろ除去は、3,000円から6,000円程度です。

この金額には手術費、診察料、病理検査料、投薬(軟膏など)が含まれるケースが多く、合計で1万円を超えることは少ないです。

自由診療時の費用目安

美容目的でほくろを除去する場合は、自由診療となります。費用はクリニックや施術方法によって異なりますが、一般的な目安は以下の通りです。

炭酸ガスレーザーの場合、1か所あたり5,000円から15,000円程度です。ほくろの大きさや個数によって料金が設定されていることが多く、5mm以下、5mmから1cmなどの区分で価格が異なります。

電気メスによる治療も同程度の費用設定が一般的です。切除縫合法は、1か所あたり10,000円から30,000円程度と、やや高額になる傾向があります。

自由診療のメリットとしては、仕上がりの美しさにこだわった治療が受けられること、レーザーなど選択できる治療法の幅が広いことが挙げられます。

保険適用かどうかの判断

実際に保険が適用されるかどうかは、医師の診察を受けて判断されます。自己判断ではわからないことも多いので、まずは医療機関を受診して相談することをお勧めします。


9. 医療機関の選び方

ほくろ除去を検討する際、どの診療科を受診すべきか迷う方も多いでしょう。皮膚科、美容皮膚科、形成外科、美容外科など、それぞれの特徴を理解して適切な医療機関を選びましょう。

皮膚科

皮膚科は皮膚疾患の診断と治療を専門とする診療科です。ほくろの良性・悪性の鑑別、ダーモスコピーによる診断など、医学的な評価を重視した診療が行われます。

悪性の可能性があるほくろや、医学的に除去が必要なほくろについては、保険診療で治療を受けることができます。ただし、美容目的の治療には対応していないクリニックもあります。

まずはほくろの状態を正確に診断してもらいたい場合や、保険適用での治療を希望する場合は、皮膚科を受診するとよいでしょう。

美容皮膚科

美容皮膚科は、見た目を美しく整えることを目的とした診療科です。レーザー治療など、傷跡を残しにくい施術方法が豊富に用意されています。

仕上がりの美しさを重視する方、顔など目立つ部位のほくろを除去したい方に適しています。基本的に自由診療となりますが、施術方法の選択肢が広いのがメリットです。

形成外科

形成外科は、体の表面の形態や機能の異常を治療する診療科です。傷跡を目立たなくする技術に長けており、皮膚のしわの方向や緊張を考慮した縫合を行います。

医学的な安全性と見た目の仕上がりの両方を重視したい方には、形成外科がおすすめです。保険診療と自由診療の両方に対応しているクリニックが多く、ほくろの状態に応じて適切な治療を提案してもらえます。

悪性の疑いがある場合の診断・治療も行えるため、安心して相談できる診療科といえます。

美容外科

美容外科はメスを使った手術を主に行う診療科で、ほくろ除去も対応しています。切除縫合法など、外科的な治療を希望する場合の選択肢となります。

医療機関を選ぶポイント

医療機関を選ぶ際には、以下のポイントを確認するとよいでしょう。

皮膚科専門医または形成外科専門医が在籍しているかどうか。ほくろの診断には専門的な知識と経験が必要です。

ダーモスコピー検査が可能かどうか。悪性腫瘍を見逃さないためには、この検査が重要です。

施術後のフォローアップ体制が整っているかどうか。術後のトラブルに対応してもらえるかを確認しましょう。

カウンセリングで丁寧に説明してもらえるかどうか。治療法のメリット・デメリット、費用、ダウンタイムなどについて、納得がいくまで説明を受けることが大切です。

再発した場合の対応についても確認しておくと安心です。レーザー治療では再発保証を設けているクリニックもあります。


10. よくある質問

ほくろ除去は痛いですか?

施術前に局所麻酔を行うため、施術中の痛みはほとんどありません。麻酔注射の際にチクッとした痛みを感じることがありますが、一瞬で終わります。レーザー治療で小さなほくろを除去する場合は、表面麻酔(クリームやテープ)のみで施術することもあります。術後は痛み止めを処方されることもありますが、日常生活に支障が出るほどの痛みはほとんどありません。

ほくろ除去にはどのくらいの時間がかかりますか?

ほくろ1個あたりの施術時間は、レーザー治療で数分、切除縫合法で10から20分程度です。ただし、これに加えてカウンセリング、麻酔、術後の説明などの時間が必要です。

ほくろは再発しますか?

治療法やほくろの状態によって再発率は異なります。切除縫合法は根元から取り除くため再発リスクが最も低いです。レーザー治療や電気メスでは、皮膚の深い部分にほくろの細胞が残っていると再発することがあります。再発した場合は、追加の治療で対応できます。

傷跡は残りますか?

どの治療法でも、ある程度の傷跡は残ります。ただし、時間とともに目立たなくなることがほとんどです。レーザー治療ではニキビ跡のような小さな凹みが残ることがあり、切除縫合法では細い線状の傷跡が残ります。適切なアフターケアを行うことで、傷跡を最小限に抑えることができます。

施術後にメイクはできますか?

テープで保護している期間(7から10日程度)は、テープの上からメイクをすることになります。テープを外した後は患部にもメイクが可能ですが、刺激の少ない化粧品を選ぶことをお勧めします。

施術当日の入浴やシャワーは可能ですか?

施術当日はシャワーのみにし、患部をできるだけ濡らさないようにしてください。テープを貼っている間は、テープをつけたままシャワーを浴びて問題ありません。長時間の入浴や温泉、プールなどはテープが取れるまで控えてください。

何歳からほくろ除去を受けられますか?

年齢制限は特にありませんが、小さなお子様の場合は全身麻酔が必要になることがあるため、成長を待ってから治療することが多いです。ただし、悪性の疑いがある場合や日常生活に支障がある場合は、年齢に関係なく治療が行われます。

一度にいくつまで除去できますか?

クリニックや治療法によって異なりますが、一度に複数のほくろを除去することは可能です。ただし、保険診療では1回の診察で除去できる数に制限がある場合があります。多数のほくろを除去したい場合は、カウンセリング時に相談してください。


11. まとめ

ほくろは良性の皮膚腫瘍であり、基本的には治療せずに放置しても問題ありません。しかし、見た目が気になる場合や、日常生活に支障がある場合は、医療機関で安全に除去することができます。

ほくろ除去を検討する際は、まず専門医の診察を受けて、ほくろの状態を正確に評価してもらうことが大切です。悪性黒色腫(メラノーマ)など悪性腫瘍との鑑別も重要であり、検査で確認してもらうことをお勧めします。

治療法には炭酸ガスレーザー、切除縫合法、くり抜き法、電気メスなどがあり、ほくろの大きさや深さ、部位、患者さんの希望に応じて選択されます。それぞれにメリットとデメリットがあるため、医師とよく相談して最適な方法を選びましょう。

術後の適切なケアも重要です。紫外線対策、保湿ケア、かさぶたを無理に剥がさないなど、医師の指示を守ることで傷跡を最小限に抑えることができます。

ほくろ除去は保険が適用される場合と、自由診療になる場合があります。美容目的の場合は基本的に自由診療となりますが、仕上がりにこだわった治療を受けられるメリットがあります。悪性の疑いがある場合や機能的な問題がある場合は、保険適用で治療を受けられる可能性があります。

大宮エリアでほくろ除去をお考えの方は、経験豊富な専門医がいる医療機関を選び、まずはカウンセリングを受けてみてください。ご自身のほくろの状態に合った最適な治療法を見つけることができるでしょう。


参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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