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子供のほくろ除去|大宮で相談できる皮膚科・形成外科をお探しの方へ

目次

  • ほくろとは?医学的な基礎知識
  • 子供のほくろの特徴と発生時期
  • 先天性ほくろと後天性ほくろの違い
  • 危険なほくろを見分ける「ABCDEルール」
  • 子供のほくろ除去が検討されるケース
  • ほくろ除去の治療法
  • 子供の年齢と治療の関係
  • ダーモスコピー検査の重要性
  • 保険適用の条件
  • 治療後のアフターケア
  • 子供のほくろとコンプレックス
  • 大宮エリアでのほくろ除去相談
  • よくあるご質問
  • まとめ

ほくろとは?医学的な基礎知識

ほくろは医学的には「色素性母斑(しきそせいぼはん)」または「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」と呼ばれる良性の皮膚病変です。皮膚に存在するメラノサイト(色素細胞)に似た母斑細胞が集まることで形成され、メラニン色素を含むため褐色から黒色の色調を示します。

ほくろは身体のどこにでも発生する可能性があり、その大きさや形状は実にさまざまです。平らなものから盛り上がったもの、数ミリの小さなものから数センチに及ぶものまであります。一般的に直径6mm以下の小さなものを「ほくろ」、それより大きなものを「黒あざ」と呼ぶことがあります。

母斑細胞は皮膚の比較的浅い層にのみ存在するものから、真皮の深い部分まで広がるものまでさまざまで、その深さによって治療方法や治療後の経過が異なってきます。特に顔面に発生するほくろは、年齢とともに大きくなるだけでなく盛り上がってくるタイプが多いため、除去を希望される方が多い傾向にあります。

ほくろの大部分は良性であり、放置しても健康上の問題を引き起こすことはほとんどありません。しかし、ごくまれに悪性黒色腫(メラノーマ)という皮膚がんと見分けがつきにくいものもあるため、気になる変化がある場合は皮膚科専門医への受診が推奨されます。


子供のほくろの特徴と発生時期

子供のほくろには、大人のほくろとは異なるいくつかの特徴があります。まず、ほくろの発生時期について理解しておくことが大切です。

ほくろは一般的に3〜4歳頃から出現し始め、思春期にかけて徐々に数が増えていきます。この時期には大きさや隆起、色調も変化することがあります。成人以降は新たなほくろの発生は減少し、加齢とともに色が薄くなっていく傾向があります。日本人の場合、31〜35歳で平均約10個のほくろが存在するという報告もあり、ほくろのない人はいないといえるほどありふれた皮膚病変です。

子供のほくろが増える原因としては、遺伝的要因と環境要因の両方が関係しています。両親にほくろが多い場合、子供にも多く発生しやすい傾向があります。また、紫外線の影響も大きく、日光を浴びる機会が多い子供はほくろが増えやすいとされています。特に幼少期の紫外線曝露は、将来的なほくろの数や大きさに影響を与える可能性があります。

子供の皮膚は大人に比べて角層が薄く、皮脂の分泌量も不安定なため、バリア機能が十分に発達していません。そのため外部からの刺激を受けやすく、些細なことで湿疹や皮膚炎が生じやすい状態にあります。一方で、子供の皮膚は再生能力が高いという特徴もあり、治療後の傷跡が目立ちにくくなりやすいというメリットもあります。


先天性ほくろと後天性ほくろの違い

ほくろは大きく分けて「先天性色素性母斑」と「後天性色素性母斑」の2種類があります。それぞれの特徴を正しく理解することは、適切な治療方針を決める上で重要です。

先天性色素性母斑は生まれつき存在するほくろで、出生時からすでに認められます。後天性のものに比べて一般的に大きく、形もやや不整であることが特徴です。また、毛が生えているものも多く見られます。先天性色素性母斑は真皮の深い部分にまで母斑細胞が存在しているケースが多いため、治療を行う場合は手術による切除が第一選択となることが多いです。

特に注意が必要なのは「先天性巨大色素性母斑」と呼ばれる、成人になったときに直径20cm以上になる大型のほくろです。このタイプは新生児では体部で直径6cm以上、頭部で9cm以上のものが該当し、出生2万人に1人程度の頻度で発生するとされています。先天性巨大色素性母斑からは数パーセントの割合で悪性黒色腫が発生する可能性があり、その70パーセントが思春期までに発症するという報告もあります。そのため、外見上の問題だけでなく、生命予後の観点からも乳児期を含めたできるだけ早期の治療が望ましいとされています。

一方、後天性色素性母斑は生後に出現するほくろで、多くの人が持っている一般的なほくろはこちらに該当します。数ミリ以下の比較的小さなものが多く、褐色から黒褐色の色調を示します。後天性のほくろは4つのタイプに分類されることがあります。

Miescher母斑は顔や頭など首から上に発生しやすく、7mm前後の半球型にふくらんだほくろです。毛が生えている場合も多く見られます。Unna母斑は体によくでき、柔らかくふくらんだ特徴があり、表面は凸凹しています。Clark母斑は手のひらや足のうらを含めた全身に現れる薄く平らなほくろで、直径は5mm〜12mm程度とさまざまです。Spitz母斑は子供に発生することが多く、ほとんどが幼児期にできるもので、全身のどこにでもでき急速に大きくなる特徴があります。赤色を含む場合もあり、良性ですが悪性黒色腫との鑑別が難しいため、専門医による診察が推奨されます。


危険なほくろを見分ける「ABCDEルール」

ほくろは基本的に良性ですが、見た目が似ている悪性黒色腫(メラノーマ)という皮膚がんが存在するため、注意が必要です。悪性黒色腫は皮膚がんの中でも特に悪性度が高く、進行が早いという特徴があります。早期発見・早期治療が極めて重要であり、そのために知っておきたいのが「ABCDEルール」です。

ABCDEルールは、悪性黒色腫を見分けるための5つの視点を示した国際的な基準として広く用いられています。

A(Asymmetry:非対称性)は形の特徴を見るポイントです。通常のほくろは円形や楕円形で左右対称ですが、悪性黒色腫は形がいびつで非対称になることがあります。

B(Border:境界)はほくろの輪郭を確認するポイントです。普通のほくろは境界がくっきりしていますが、悪性黒色腫は輪郭がギザギザしていたり、境界が不明瞭だったりします。周辺の皮膚に色がしみ出しているように見える場合も注意が必要です。

C(Color:色調)は色のむらを確認するポイントです。通常のほくろは色が均一ですが、悪性黒色腫は色にむらがあり、ひとつのほくろの中に茶色、黒色、赤色、白色、青色などが混在していることがあります。

D(Diameter:直径)は大きさを確認するポイントです。ほくろは一般的に6mm以下ですが、悪性黒色腫は6mm以上あることが多いとされています。もともと小さかったほくろが急に大きくなった場合は特に注意が必要です。

E(Evolving:変化)は経時的な変化を確認するポイントです。通常のほくろは長期間にわたってほとんど変化しませんが、悪性黒色腫は短期間で大きさ、色、形などに変化が見られます。

これらの特徴のうち複数が当てはまる場合は、悪性黒色腫の可能性を考慮して早めに皮膚科専門医を受診することが推奨されます。ただし、このルールはあくまで目安であり、最終的な診断は専門医による診察が必要です。特に日本人に多い「末端黒子型メラノーマ」は足の裏や手のひら、爪のまわりなどに発生することが多く、自分では気づきにくい部位であるため、定期的なセルフチェックが大切です。

子供の場合、悪性黒色腫の発生はまれですが、先天性巨大色素性母斑を持つお子さんは注意が必要です。また、急に大きくなったり、色が変わったり、出血したりするほくろがある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。


子供のほくろ除去が検討されるケース

子供のほくろは多くの場合、経過観察で問題ありませんが、以下のようなケースでは除去を検討することがあります。

まず、悪性の疑いがある場合です。ダーモスコピー検査で悪性を疑う所見が認められた場合や、ABCDEルールに当てはまる特徴がある場合は、病理検査を含めた切除が必要となることがあります。この場合は保険診療の対象となります。

次に、生活に支障をきたしている場合です。ほくろの位置によっては、衣類やアクセサリーとの摩擦で炎症や出血を繰り返すことがあります。また、眼瞼にあって視野の邪魔になる場合や、洗顔時に引っかかるような盛り上がったほくろも、機能的な問題として除去の対象となることがあります。

将来的に手術が難しくなる可能性がある場合も検討の対象です。ほくろが成長とともに大きくなると予想される場合、早期に除去した方が傷跡が小さくて済む可能性があります。特に先天性色素性母斑は成長とともに拡大する傾向があるため、医師と相談の上で治療時期を決定します。

心理的な影響が大きい場合も考慮されます。お子さんの場合、顔や目立つ部位にあるほくろが原因で友達からからかわれたり、本人が強いコンプレックスを感じたりすることがあります。このような精神的な負担が大きい場合は、治療のメリットとリスクを十分に検討した上で除去を行うことがあります。

一方で、単に見た目が気になるという美容目的のみの場合は、自由診療(自費)となります。また、小さなお子さんの場合は、治療の効果やリスクを本人が十分に理解した上で判断することが難しいため、明確な医療的必要性がない限り、ある程度成長してから治療を行うことが推奨されることもあります。


ほくろ除去の治療法

ほくろの除去にはいくつかの方法があり、ほくろの大きさ、深さ、位置、お子さんの年齢などを考慮して最適な方法が選択されます。

手術による切除縫合法は、メスを使ってほくろを切り取り、糸で縫合する方法です。ほくろを根元から完全に取り除くことができるため、再発のリスクが最も低い方法です。切除した組織は病理検査に出すことができるため、良性か悪性かの確定診断が可能です。健康保険が適用される場合があり、費用面でもメリットがあります。

手術は局所麻酔下で行われ、小さなほくろであれば30分程度で終了します。術後は1〜2週間後に抜糸を行い、その後は傷跡を目立たなくするためのテーピングなどのケアを数ヶ月間継続することがあります。傷跡は線状に残りますが、時間とともに目立ちにくくなっていきます。

炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)による治療は、レーザーでほくろを蒸散させて除去する方法です。メスを使わないため出血が少なく、治療時間も短いのが特徴です。顔などの血流が豊富な部位では傷跡が比較的きれいに治りやすいため、特に適しています。

治療は局所麻酔または麻酔クリームを使用して行われ、1か所あたり数分で完了します。術後は軟膏を塗布し、保護テープを貼って傷の治癒を待ちます。通常1〜2週間程度で傷がふさがり、その後数ヶ月かけて赤みが引いていきます。

ただし、炭酸ガスレーザーではほくろの細胞を焼いて蒸散させるため、病理検査を行うことができません。そのため、悪性の疑いがある場合には適応となりません。また、深いほくろの場合は1回の治療で完全に除去できず、再発することがあります。炭酸ガスレーザーは多くの場合自由診療となります。

くりぬき法は、円筒状のメス(パンチ)を使ってほくろを円形にくりぬく方法です。小さなほくろに適しており、縫合せずに軟膏とテープで傷を治癒させることが多いです。傷跡は丸い形で残りますが、小さなほくろであれば目立ちにくくなります。

Qスイッチレーザーは、メラニン色素に反応するレーザーを使用する方法で、主に平らで色の薄いほくろに対して用いられます。複数回の照射が必要なことが多く、2〜3週間間隔で3〜4回程度の治療を行います。深い部分の母斑細胞には効果が限定的なため、盛り上がったほくろには適していません。


子供の年齢と治療の関係

子供のほくろ除去を考える際、年齢は重要な検討事項のひとつです。年齢によって治療の選択肢や麻酔方法、術後の協力が得られるかどうかが異なってきます。

乳幼児(0〜3歳頃)の場合、治療中にじっとしていることが難しいため、局所麻酔での治療は困難です。先天性巨大色素性母斑など医学的に早期治療が必要なケースでは、全身麻酔下での手術が検討されます。一般的には「1歳を過ぎたら全身麻酔をして手術的に摘出しましょう」と言われることが多いですが、これには設備の整った医療機関での実施が必要となります。

学童期(6歳頃〜)になると、歯医者さんの治療がひとりで我慢できる程度であれば、局所麻酔での治療が可能になってきます。ただし、小さな子供の場合は治療の効果やリスクを本人が十分に理解した上で判断することが難しいため、悪性黒色腫が疑われる場合を除いて、積極的な除去は推奨されないこともあります。

思春期以降になると、本人の意思で治療を決定することができるようになります。治療法の説明を十分に理解し、メリットとリスクを比較検討した上で、ご本人が主体的に治療を選択できます。18歳未満の方がレーザー治療などを受ける場合は、保護者の同意が必要となります。初回の来院時には保護者に同伴してもらい、同意書への署名が求められます。

子供のほくろ除去で重要なのは、本人と保護者が治療について十分に理解し、納得した上で決断することです。特に美容目的での除去については、将来的な後悔がないよう、慎重に検討することが大切です。「とにかく取ってしまいたい」という短絡的な判断ではなく、傷跡が残る可能性も含めて、家族や医師とよく相談することをお勧めします。


ダーモスコピー検査の重要性

ほくろの治療を検討する際、まず行われるのがダーモスコピー検査です。この検査はほくろの良性・悪性を判断する上で非常に重要な役割を果たします。

ダーモスコピーとは、ライトが付いた特殊な拡大鏡(ダーモスコープ)を使って、皮膚の色素病変を詳しく観察する検査方法です。皮膚表面の光の乱反射を除去することで、肉眼では見えにくい表皮の下にある真皮浅層の構造まで観察することができます。病変部を10〜30倍に拡大して詳細に観察できるため、より正確な診断が可能となります。

この検査は痛みを伴わない非侵襲的な検査であり、その場ですぐに結果がわかります。健康保険も適用されており、自己負担額は数百円程度です。子供でも問題なく受けることができる検査です。

ダーモスコピー検査では、ほくろの色素のパターンや分布、血管の状態などを観察し、良性のほくろと悪性黒色腫や基底細胞がんなどの皮膚がんを鑑別します。ダーモスコピーに習熟した皮膚科専門医が診断を行うことで、診断精度が大幅に向上するとされています。

ただし、すべてのほくろをダーモスコピーだけで完璧に診断できるわけではありません。診断が難しい場合や悪性の疑いが完全に否定できない場合は、ほくろを切除して病理組織検査を行うことで確定診断を得ます。

ほくろ除去を希望される場合、まずダーモスコピー検査を受けて良性であることを確認することが大切です。特にレーザーでほくろを除去する場合は、組織を蒸散させてしまうため病理検査ができません。そのため、ダーモスコピーによる診断なしにほくろ除去を行うことは推奨されません。


保険適用の条件

ほくろ除去の費用は、保険診療と自由診療で大きく異なります。保険が適用されるかどうかは、治療の目的と医師の診断によって決まります。

保険適用となる主なケースは以下の通りです。

悪性腫瘍(皮膚がん)の疑いがある場合は、病理検査を含めた切除が必要となり、保険診療の対象となります。ダーモスコピー検査で悪性を疑う所見がある場合や、ABCDEルールに当てはまる特徴がある場合などが該当します。

生活に支障をきたしている場合も保険適用となることがあります。具体的には、衣類の着脱時に引っかかる、洗顔時に指が引っかかる、ひげを剃るときに出血する、眼瞼にあって視野の邪魔になるといった機能的な問題がある場合です。

ほくろが急激に大きくなっている、出血を繰り返しているなど、医師が医療的に治療が必要と判断した場合も保険適用となることがあります。

一方、保険適用とならないケースもあります。

単に見た目が気になる、美容目的で除去したいという場合は、自由診療となります。ほくろがあっても生活に支障がなく、悪性の疑いもない場合は、基本的に保険は適用されません。

レーザー治療は多くの場合、自由診療となります。これは、レーザーで除去した場合は病理検査ができないため、医学的な診断を確定させる目的での治療とは見なされないためです。ただし、医師が炭酸ガスレーザーでの治療が適切と判断した場合には、保険適用となるケースもあります。

保険診療でほくろを切除した場合の費用は、3割負担で露出部(顔・首・腕など)で5,000円〜9,000円程度、非露出部(背中・腹部・脚など)で3,000円〜6,000円程度が目安です。これには手術費、診察料、病理検査料、投薬などが含まれます。

自由診療の場合は、ほくろの大きさや数、治療法によって費用が異なります。炭酸ガスレーザーでの除去は、1mmあたり4,000円〜10,000円程度が相場とされていますが、クリニックによって設定が異なります。

保険適用になるかどうかは最終的に医師の判断となりますので、まずは皮膚科を受診して相談されることをお勧めします。


治療後のアフターケア

ほくろ除去後の適切なアフターケアは、傷跡を目立ちにくくするために非常に重要です。治療法によってケアの方法が異なりますが、共通するポイントをご紹介します。

手術(切除縫合)後のケアとしては、術後は医師の指示に従って傷を清潔に保ちます。多くの場合、翌日からシャワーで傷を洗い流し、処方された軟膏を塗布して絆創膏やガーゼで保護します。抜糸までの1〜2週間は、傷を濡らしたままにしない、強くこすらないなどの注意が必要です。抜糸後は、傷跡を目立たなくするためのテーピングを数ヶ月間継続することがあります。

炭酸ガスレーザー後のケアでは、治療部位は擦り傷のような状態になり、軟膏を塗って保護テープで覆います。10〜14日間はテープを貼ったままにし、傷を乾燥させないことが重要です。傷が乾燥してかさぶたができると、凹みが残る原因になることがあります。傷がふさがった後も、赤みが2〜6ヶ月程度続くことがありますが、徐々に目立たなくなっていきます。

日焼け対策は、どの治療法でも共通して重要です。治療部位に紫外線が当たると、炎症後色素沈着といってシミのように黒くなることがあります。傷が治った後も数ヶ月間は、日焼け止めの塗布や帽子の着用などで紫外線を避けるようにしましょう。

子供の場合、テープを貼り続けることや傷を触らないようにすることが難しいこともあります。学校生活への影響も考慮して、夏休みなど長期休暇中に治療を行うことを検討される方もいます。また、活発に動く子供の場合、傷に負担がかかりやすい部位の治療は、安静が保てる時期を選ぶことも大切です。

治療後に気になる症状(強い痛み、出血が止まらない、膿が出るなど)がある場合は、すぐに治療を受けた医療機関に連絡しましょう。また、経過観察のための再診は必ず受けるようにしてください。


子供のほくろとコンプレックス

子供のほくろは、単なる身体的な問題だけでなく、心理的な影響をもたらすことがあります。特に顔や目立つ部位にあるほくろは、お子さんのコンプレックスの原因となったり、学校でからかいの対象になったりすることがあります。

小学生や中学生の時期は、周囲との違いに敏感になりやすい年代です。ほくろがあることで「鼻くそみたい」などとからかわれた経験が、長く心に残ることもあります。マスクを外したくない、人前に出るのが嫌だと感じるお子さんも少なくありません。

このような場合、保護者としてどう対応すべきか悩まれることもあるでしょう。いくつかのポイントをご紹介します。

まず、お子さんの気持ちに寄り添うことが大切です。「気にしなくていい」と言われても、本人が気にしている事実は変わりません。まずはお子さんの悩みを受け止め、一緒に考える姿勢を示しましょう。

からかいがひどい場合は、学校の先生に相談することも選択肢のひとつです。状況を伝えることで、適切な対応を取ってもらえることがあります。

ほくろを「チャームポイント」として捉える見方を伝えることも有効かもしれません。泣きぼくろは魅力的だとされることもありますし、有名人やタレントにもほくろがある方はたくさんいます。見方を変えることで気持ちが楽になることもあります。

それでもお子さんの精神的な負担が大きい場合は、ほくろ除去を検討することも選択肢となります。ただし、治療には傷跡が残る可能性があること、再発のリスクがあることなども含めて、お子さん自身が理解した上で決断することが大切です。

ほくろ除去は、コンプレックスを解消する効果的な方法となりえますが、若い時期の短絡的な判断で一生残る傷跡ができてしまうことへの懸念もあります。保護者の方も一緒にカウンセリングを受け、リスクへの理解や治療の安全性について十分に説明を聞いた上で判断されることをお勧めします。


大宮エリアでのほくろ除去相談

大宮は埼玉県内でも有数の医療機関が集まるエリアであり、子供のほくろに関する相談や治療を受けられる皮膚科・形成外科が多数あります。

ほくろの相談で医療機関を選ぶ際のポイントをいくつかご紹介します。

皮膚科専門医または形成外科専門医が在籍しているかどうかは重要な確認事項です。ほくろの診断には専門的な知識と経験が必要であり、特にダーモスコピー検査に習熟した医師による診察を受けることで、より正確な診断が期待できます。

子供の治療に対応しているかどうかも確認しましょう。小児皮膚科を標榜している医療機関や、お子さんの治療実績が豊富な医療機関を選ぶと安心です。

治療法の選択肢が複数あるかどうかも検討材料になります。レーザー治療と手術治療の両方に対応している医療機関であれば、お子さんのほくろの状態に合わせて最適な治療法を提案してもらえます。

事前のカウンセリングを丁寧に行ってくれるかどうかも大切です。治療のメリットとリスク、費用、術後の経過などについて、十分な説明を受けた上で治療を決定できる環境が望ましいです。特に子供の場合は、保護者への説明だけでなく、お子さん本人にもわかりやすく説明してくれる医師を選ぶとよいでしょう。

アイシークリニック大宮院では、皮膚科・形成外科の専門医が在籍しており、ほくろの診断から治療までトータルでご相談いただけます。ダーモスコピー検査による正確な診断を行い、お子さんの状態に合わせた最適な治療法をご提案いたします。まずはお気軽にご相談ください。


よくあるご質問

子供のほくろを取ることに年齢制限はありますか?

ほくろ除去に厳密な年齢制限はありません。ただし、治療中にじっとしていられる年齢かどうか、治療の意味やリスクを理解できる年齢かどうかによって、治療の適否や方法が変わってきます。一般的には、歯医者さんの治療がひとりで我慢できる程度の年齢(6歳頃〜)から局所麻酔での治療が可能とされています。それより小さなお子さんの場合は、医学的に緊急性がある場合を除き、経過観察が推奨されることが多いです。

子供のほくろ除去は痛いですか?

手術やレーザー治療の際には局所麻酔を使用するため、治療中の痛みはほとんどありません。麻酔の注射をするときにチクッとした痛みがありますが、細い針を使用することで痛みを最小限に抑える工夫がされています。術後は多少の痛みを感じることがありますが、小さなほくろであればほとんど気にならない程度です。必要に応じて痛み止めの薬が処方されます。

ほくろを取った後、傷跡は残りますか?

どのような方法でも、完全に傷跡が残らないということはありません。ただし、適切な治療法の選択とアフターケアによって、傷跡を目立ちにくくすることは可能です。子供は皮膚の再生能力が高いため、大人に比べて傷跡が目立ちにくくなる傾向があります。顔などの血流が豊富な部位は比較的きれいに治りやすいですが、腕や脚、体幹などは傷跡が目立ちやすい傾向があります。

ほくろを取ったら再発することはありますか?

ほくろの深さや治療法によっては、再発することがあります。手術で根元から完全に切除した場合は再発のリスクは低いですが、炭酸ガスレーザーで除去した場合は、深部に残った母斑細胞から再発する可能性があります。再発した場合は、再度治療を行うことができます。

足の裏にあるほくろは危険ですか?

「足の裏のほくろは危ない」とよく言われますが、足の裏にあるほくろがすべて悪性というわけではありません。ただし、日本人の悪性黒色腫は足の裏に発生することが比較的多いため、注意が必要です。足の裏に急に黒い斑点ができた場合や、既存のほくろに変化が見られる場合は、早めに皮膚科を受診することをお勧めします。


まとめ

子供のほくろは多くの場合良性であり、すぐに除去が必要というわけではありません。しかし、悪性の疑いがある場合、生活に支障をきたしている場合、または精神的な負担が大きい場合には、除去を検討することがあります。

ほくろ除去を考える際に重要なポイントを整理すると、以下のようになります。

第一に、まずは専門医による診察と検査を受け、ほくろの性質を正確に把握することが大切です。見た目だけでは良性か悪性かを判断することは難しいため、専門的な診断が必要です。

第二に、治療法は複数あり、それぞれにメリットとデメリットがあります。お子さんの年齢、ほくろの大きさや深さ、位置などを考慮して、最適な方法を選択します。

第三に、子供の場合は、本人と保護者が治療について十分に理解し、納得した上で決断することが重要です。傷跡が残る可能性も含めて、慎重に検討しましょう。

第四に、治療後のアフターケアをしっかり行うことで、傷跡を目立ちにくくすることができます。医師の指示に従って、適切なケアを続けましょう。

大宮エリアでお子さんのほくろについてお悩みの方は、まずは専門医にご相談ください。アイシークリニック大宮院では、経験豊富な医師がお子さん一人ひとりの状態に合わせた診断と治療をご提供しております。ほくろに関する不安や疑問がありましたら、お気軽にお問い合わせください。


参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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