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低体温症の症状とは?初期症状から重症化のサインまで医師が解説

低体温症は、体の深部体温が35℃以下に低下した状態を指し、放置すると命に関わる危険な症状です。冬場の屋外活動や水難事故だけでなく、高齢者では室内でも発症することがあります。アイシークリニック大宮院では、低体温症の初期症状から重症化のサインまで正しく理解し、早期に適切な対応ができるよう、この記事で詳しく解説します。低体温症は早期発見と迅速な対応が生死を分けることもあるため、ぜひ最後までお読みください。


目次

  1. 低体温症とは
  2. 低体温症の症状と進行段階
  3. 低体温症の原因
  4. 低体温症になりやすい人
  5. 低体温症の応急処置と対処法
  6. 低体温症の治療
  7. 低体温症の予防法
  8. よくある質問
  9. まとめ

この記事のポイント

低体温症は深部体温35℃以下の緊急状態で、初期は激しい震え、中等症では震えの停止と意識低下、重症では心停止リスクが生じる。室内でも高齢者に発症しうるため、早期発見と体幹保温・救急要請が救命の鍵となる。

🌡️ 低体温症とは

低体温症とは、体の中心部(深部体温)が35℃以下に低下した状態を指します。人間の体は通常、深部体温を36.5~37.5℃程度に維持するよう自律神経が働いています。しかし、寒冷環境への曝露や体温調節機能の低下により、この恒常性が破綻すると低体温症を発症します。

私たちが日常的に測定する腋窩(わきの下)の体温は、深部体温よりも0.5~1℃程度低く測定されることが一般的です。そのため、腋窩温で34℃以下を示す場合は、低体温症の可能性が高いと考えられます。ただし、低体温症の正確な診断には、直腸温や食道温、膀胱温などの深部体温測定が必要となります。

🔄 低体温症と低体温の違い

「低体温症」と日常的に使われる「低体温」は、医学的には異なる概念です。

  • 低体温:平熱が36℃未満と低めの体質を指すことが多く、必ずしも病的な状態ではない
  • 低体温症:深部体温が35℃以下に低下した病的な状態で、生命を脅かす緊急性の高い症候群

日常的な「冷え性」や「平熱が低い」という状態と、医学的な低体温症は全く異なるものであることを理解しておくことが重要です。低体温症は適切な治療を受けなければ、心臓の不整脈や心停止を引き起こし、死亡に至る可能性がある重篤な状態です。

📊 低体温症の重症度分類

低体温症は深部体温によって以下のように分類されます。この分類を理解することで、症状の重症度を判断し、適切な対応を取ることができます。

  • 軽症低体温症:深部体温32~35℃(激しい震えが特徴)
  • 中等症低体温症:深部体温28~32℃(震えが止まり、意識レベル低下)
  • 重症低体温症:深部体温28℃未満(意識がなく、心停止のリスク極大)

Q. 低体温症の重症度はどのように分類されますか?

低体温症は深部体温によって3段階に分類されます。深部体温32〜35℃が軽症(激しい震えが特徴)、28〜32℃が中等症(震えの停止と意識レベル低下)、28℃未満が重症(意識消失・心停止リスク極大)です。重症度の把握が適切な対応の判断基準となります。

🚨 低体温症の症状と進行段階

低体温症の症状は、体温低下の程度によって段階的に変化します。初期症状を見逃さず、重症化する前に適切な対応を取ることが救命の鍵となります。ここでは、各段階における具体的な症状について詳しく解説します。

🥶 初期症状(軽症:深部体温32~35℃)

低体温症の初期段階では、体が寒さに対抗しようとして様々な防御反応を示します。最も特徴的な症状は激しい震え(シバリング)です。これは骨格筋を不随意的に収縮させることで熱を産生しようとする体の防御反応であり、1時間あたり最大で安静時の5倍もの熱を産生することができます。

初期症状として、以下のような変化が見られます:

  • 皮膚の血管収縮により青白くなる
  • 手足の指先や唇、耳たぶなどの末梢部分が冷たくなる
  • 思考力や判断力の低下
  • 集中力が散漫になる
  • 会話がぎこちなくなったり、言葉がもつれたりする
  • 動作が緩慢になり、細かい作業が困難になる
  • 頻尿(寒冷利尿)

⚠️ 中期症状(中等症:深部体温28~32℃)

体温がさらに低下すると、体の防御反応は限界を迎え、より深刻な症状が出現します。この段階で最も重要な変化は、震えが止まることです。一般的に体温が32℃を下回ると、シバリングによる熱産生機能が停止します。

中期症状の特徴:

  • 震えの停止(体の防御機能破綻のサイン)
  • 意識レベルの顕著な低下
  • 傾眠傾向
  • 呼びかけに対する反応の鈍化
  • 見当識障害(時間や場所がわからなくなる)
  • 筋肉の硬直、歩行困難
  • 言語障害の悪化
  • 心臓への影響(徐脈、不整脈)
  • 奇異性脱衣:寒いにもかかわらず衣服を脱ぐ現象
高桑康太 医師・当院治療責任者

低体温症で震えが止まった場合は、症状が改善したのではなく、体の防御機能が破綻しつつあることを示す危険なサインです。この段階では迅速な医療介入が必要となりますので、ためらわず救急車を呼んでください。早期の対応が患者さんの生命予後を大きく左右します。

💀 重症症状(重症:深部体温28℃未満)

深部体温が28℃を下回ると、生命の危機に直面する極めて重篤な状態となります。

重症症状の特徴:

  • 完全な意識消失、昏睡状態
  • 外部刺激に対して全く反応しない
  • 致命的な不整脈(心室細動、心室頻拍)
  • 心停止のリスク極大
  • 呼吸抑制、無呼吸状態
  • 瞳孔散大、光反応消失
  • 筋肉の著しい硬直

この段階では、一見すると死亡しているように見えることがあります。しかし、低体温症では「体が温まるまで死亡と判断してはならない」という原則があります。

✅ 低体温症の症状チェックリスト

軽症を疑う症状:

  • 激しい震えが止まらない
  • 手足の感覚が鈍くなる
  • 唇や爪が青白くなる
  • 動作がぎこちなくなる
  • 言葉がもつれる
  • 集中力が低下する

中等症以上を疑う症状:

  • 震えが急に止まった
  • 呼びかけへの反応が鈍い
  • まっすぐ歩けない
  • 意味不明なことを言う
  • 極端に眠そうにしている

❄️ 低体温症の原因

低体温症は様々な要因によって引き起こされます。原因を正しく理解することで、予防や早期対応につなげることができます。

🌨️ 寒冷環境への曝露

最も一般的な原因は、寒冷環境への長時間の曝露です。

代表的なシチュエーション:

  • 冬季の屋外活動(登山、スキー、釣り)
  • 水中への転落や水難事故
  • 風が強い日や濡れた衣服着用時
  • 気温10~15℃程度でも条件により発症

水中への転落や水難事故も深刻な低体温症の原因となります。水は空気の約25倍の熱伝導率を持つため、冷たい水に浸かると体温は急速に低下します。水温が20℃以下の場合、数十分から数時間で低体温症に陥る可能性があります。

🏠 室内での低体温症

低体温症は屋外だけでなく、室内でも発症することがあります。特に高齢者では、以下の状況でリスクが高まります:

  • 暖房が不十分な住環境
  • 経済的理由から暖房を控えている場合
  • 夜間の室温低下
  • 入浴後の急激な体温変化
  • 転倒して長時間動けなくなった場合

🩺 基礎疾患や身体状態の影響

様々な基礎疾患が低体温症のリスクを高める疾患:

  • 甲状腺機能低下症:代謝低下により熱産生能力が減少
  • 糖尿病:末梢神経障害、自律神経障害
  • 脳血管疾患・認知症:適切な防寒行動が困難
  • 脊髄損傷・関節疾患:身体活動制限による熱産生低下
  • 栄養不良・低血糖:熱産生エネルギーの不足
  • 重度感染症(敗血症):体温調節中枢の機能異常

🍷 薬物やアルコールの影響

アルコールは低体温症の重要なリスク因子です:

  • 末梢血管拡張により体表面からの熱放散増加
  • 寒さの感覚を鈍らせ、適切な防寒行動を妨げる
  • 大量飲酒による意識障害

リスクの高い薬剤:

  • 睡眠薬、抗不安薬
  • 抗精神病薬
  • 麻薬性鎮痛薬
  • 一部の降圧薬(ベータ遮断薬など)

🚑 外傷や急性疾患

重度の外傷では、出血によるショック状態や手術中の体温低下により、低体温症が合併することがあります。外傷患者における低体温症は、血液凝固機能の障害を引き起こし、出血を悪化させる悪循環を生じることがあります。これは「死の三徴」(低体温、アシドーシス、凝固障害)と呼ばれます。

Q. 低体温症で震えが止まったときはどう判断すべきですか?

低体温症の患者の震えが止まった場合、症状が改善したわけではありません。深部体温が32℃を下回るとシバリング(震えによる熱産生)機能が停止し、体の防御機能が破綻しつつある危険なサインです。この段階では中等症以上と判断し、ただちに救急車を要請してください。

👥 低体温症になりやすい人

低体温症は誰にでも起こりうる症状ですが、特にリスクが高い人がいます。自分自身や周囲の人がリスク因子を持っているかどうかを把握しておくことは、予防の観点から重要です。

👴 高齢者

高齢者は低体温症の最もハイリスク群です。加齢に伴う体温調節機能の低下要因:

  • 寒さを感じる感覚の鈍化
  • 筋肉量減少による震えでの熱産生能力低下
  • 基礎代謝の低下
  • 皮下脂肪減少による断熱効果の低下
  • 血管反応性の低下
  • 慢性疾患と服用薬剤の影響
  • 認知機能低下による対応困難

👶 乳幼児

乳幼児も低体温症のハイリスク群です:

  • 体表面積が体重に比べて大きく、熱が放散されやすい
  • 震えによる熱産生能力が未発達
  • 寒さを訴えることができない
  • 新生児は体温調節機能が未熟
  • 低出生体重児・早産児はさらに高リスク

🏥 慢性疾患を持つ人

以下の疾患を持つ人は注意が必要です:

  • 甲状腺機能低下症
  • 糖尿病
  • 心臓病、脳血管疾患
  • 認知症
  • 関節リウマチ、パーキンソン病
  • 精神疾患(統合失調症、重度うつ病)

🏔️ アウトドア活動者

寒冷環境で活動する人のリスク要因:

  • 登山者、キャンパー、釣り人
  • 冬季スポーツ愛好者
  • 水上・水中スポーツ愛好者
  • 経験不足、準備不足
  • 天候の急変、遭難

🏚️ 社会経済的弱者

特に注意が必要な状況:

  • ホームレスの方々
  • 経済的困難から暖房費を節約する世帯
  • 社会的孤立状態にある一人暮らし
  • 発見が遅れやすい環境にいる人

🆘 低体温症の応急処置と対処法

低体温症が疑われる場合の初期対応は、患者の生命を守るうえで極めて重要です。適切な応急処置を行いながら、医療機関への搬送を手配することが基本となります。

🚨 まず行うべきこと

低体温症が疑われる場合の初期対応手順:

  1. 安全な場所への移動:風雨を避け、暖かい環境へ
  2. 濡れた衣服の除去:乾いた衣服や毛布に交換
  3. 静かに移動:重症例では急激な動きが心室細動を誘発する可能性
  4. 水平姿勢の維持:搬送時は体を水平に保つ

意識があり、飲み込むことができる場合は、温かい飲み物(カフェインやアルコールを含まないもの)を与えることができます。温かいスープや白湯などが適しています。

🔥 保温方法

効果的な保温方法:

  • 体幹部優先保温:胸部、腹部を重点的に
  • 毛布やコートで全身を覆う
  • 頭部の保温:帽子やタオルで頭を覆う
  • カイロや湯たんぽの活用:首、わきの下、そけい部に当てる
  • 体温での保温:他に手段がない場合、救助者が体温を分け与える

⚠️ 注意:カイロや湯たんぽは直接皮膚に当てず、必ず布で包んで使用してください。

❌ やってはいけないこと

低体温症の応急処置で避けるべき行為:

  • 四肢の積極的加温:アフタードロップを引き起こす可能性
  • マッサージや激しい運動:心臓への負担増加、不整脈誘発
  • アルコールの投与:血管拡張により熱放散増加
  • 熱い風呂やシャワー:急激な加温は血圧変動や不整脈の原因
  • 急激な体動:重症例では心室細動のリスク

📞 救急車を呼ぶタイミング

以下の場合はただちに救急車(119番)を呼んでください:

  • 意識レベルが低下している
  • 震えが止まっている
  • まっすぐ歩けない
  • 呼びかけに反応しない
  • 呼吸が弱い
  • 脈が弱いまたは不規則
  • 皮膚が蒼白または紫色

Q. 低体温症の応急処置でやってはいけないことは何ですか?

低体温症の応急処置では、手足を積極的に温めること(アフタードロップを引き起こす可能性)、マッサージや激しい運動(不整脈誘発)、アルコールの投与(体温低下を促進)、熱い風呂への入浴(急激な血圧変動)は避けてください。保温は体幹部を優先し、静かに水平姿勢を保つことが基本です。

🏥 低体温症の治療

医療機関における低体温症の治療は、重症度に応じて段階的に行われます。ここでは、病院での治療内容について解説します。

🌡️ 軽症例の治療

軽症の低体温症(深部体温32~35℃)では、受動的復温が基本となります:

  • 患者自身の熱産生能力を利用
  • 暖かい環境での保温
  • 毛布や温風装置での保温
  • 温かい飲み物や食事の摂取
  • 温めた点滴の実施(脱水がある場合)

多くの軽症例は、これらの処置により数時間で回復します。

⚡ 中等症・重症例の治療

中等症以上の低体温症(深部体温32℃未満)では、能動的復温が必要となります:

外部加温:

  • 温風加温装置(ベアハガーなど)
  • 電気毛布
  • 温水循環マット

中核加温:

  • 加温した酸素の吸入
  • 加温した点滴の投与
  • 膀胱や胃への温水灌流
  • 体外式膜型人工肺(ECMO)
  • 人工心肺装置を用いた加温

🩺 合併症の治療

低体温症で治療が必要な合併症:

  • 不整脈:抗不整脈薬や除細動
  • 低血圧:輸液や昇圧薬
  • 電解質異常:特にカリウムの異常の補正
  • 凍傷:復温後の凍傷治療

📊 回復と予後

低体温症からの回復に影響する因子:

  • 最低深部体温
  • 低体温状態の持続時間
  • 心停止の有無
  • 蘇生開始までの時間
  • 血清カリウム値

低体温症は、適切な治療を受ければ重症例からでも回復できる可能性がある疾患です。

🛡️ 低体温症の予防法

低体温症は適切な予防措置により、多くの場合回避することができます。ここでは、状況別の予防法について解説します。

🏔️ 屋外活動時の予防

冬季の屋外活動や登山などでの予防策:

服装(レイヤリング):

  • 内側:吸湿速乾性素材
  • 中間層:保温性の高い素材
  • 外層:防風・防水性素材

重要な装備:

  • 帽子(頭部からの熱放散防止)
  • 手袋、防水性の靴、厚手の靴下
  • 雨具の携行
  • 着替えの準備

栄養・水分補給:

  • 高カロリーの行動食をこまめに摂取
  • 温かい飲み物を保温ボトルで携行
  • 十分な食事と水分摂取

🌊 水辺での予防

水上活動での予防策:

  • ライフジャケットの着用:基本中の基本
  • 冷水落下時の対処法習得:HELP姿勢、ハドル姿勢
  • 落ち着いた呼吸:体を動かさず浮いている
  • 複数人での活動:互いの安全確認

👵 高齢者の予防

室内での低体温症予防:

  • 室温管理:18~22℃を維持
  • 就寝時の注意:保温性の高いパジャマ・寝具
  • 入浴後の注意:速やかに体を拭いて着替え
  • 栄養状態の維持:十分なカロリーとタンパク質
  • 安否確認システム:家族・近隣・見守りサービス

👶 乳幼児の予防

乳幼児の低体温症予防:

  • 保護者による注意深い観察
  • 適切な室温管理
  • 外出時の十分な防寒対策
  • 新生児の室温管理の重要性
  • 沐浴後の迅速な保温

🍷 アルコールに関する注意

寒冷環境での飲酒リスク:

  • 寒冷環境での飲酒は避ける
  • 判断力低下:適切な防寒行動を妨げる
  • 体温低下促進:温かく感じるが実際には体温が下がる
  • 冬季イベント時の注意:飲酒量を控え、暖かい服装、帰宅手段確保
🍷 アルコールに関する注意

Q. 高齢者が室内で低体温症になるリスクはありますか?

高齢者は室内でも低体温症を発症するリスクがあります。加齢による寒さの感覚低下・筋肉量減少・基礎代謝低下に加え、暖房不足や夜間の室温低下、転倒後に長時間動けない状況などが原因となります。予防には室温18〜22℃の維持と定期的な安否確認の仕組みづくりが重要です。

❓ よくある質問

低体温症になるとどのような症状が出ますか?

低体温症の症状は重症度によって異なります。初期症状としては激しい震え、手足の冷え、唇や爪の青白さ、判断力の低下、言葉のもつれなどが見られます。症状が進行すると震えが止まり、意識レベルが低下し、歩行困難、筋肉の硬直が生じます。重症になると昏睡状態に陥り、心臓の不整脈や心停止のリスクが高まります。

低体温症は何度からですか?

低体温症は、体の深部体温(直腸温など)が35℃以下に低下した状態と定義されています。腋窩(わきの下)で測定する場合は、深部体温より0.5~1℃程度低く出るため、34℃以下が目安となります。深部体温32~35℃が軽症、28~32℃が中等症、28℃未満が重症と分類されます。

低体温症の人にやってはいけないことは何ですか?

低体温症の人に対して避けるべきことがいくつかあります。まず、手足を積極的に温めることは避けてください。冷えた血液が心臓に戻り、深部体温をさらに下げる可能性があります。また、マッサージや激しい動きは心臓への負担となり不整脈を誘発する恐れがあります。アルコールを飲ませること、熱い風呂に入れることも危険です。

低体温症はどのくらいで回復しますか?

回復時間は重症度によって大きく異なります。軽症の場合は、適切な保温措置により数時間で回復することが多いです。中等症以上では、医療機関での治療が必要となり、回復には数時間から数日かかることがあります。重症例では集中治療を要し、回復までに長期間を要することや、後遺症が残ることもあります。

室内でも低体温症になりますか?

はい、室内でも低体温症になることがあります。特に高齢者では、暖房が不十分な室内、夜間の室温低下、入浴後の体温低下、転倒して長時間動けなくなった場合などに発症することがあります。冬季に室内で発見される高齢者の低体温症例は少なくなく、一人暮らしの方は特に注意が必要です。

低体温症と冷え性の違いは何ですか?

冷え性は手足が冷たく感じる自覚症状であり、深部体温は正常に保たれている状態です。一方、低体温症は深部体温が35℃以下に低下した病的な状態であり、生命を脅かす緊急性の高い症候群です。冷え性は不快感を伴いますが直接的に生命を脅かすことはありませんが、低体温症は適切な治療を受けなければ死亡に至る可能性があります。

📝 まとめ

低体温症は、体の深部体温が35℃以下に低下した状態であり、放置すると命に関わる危険な症状です。症状は重症度によって異なり、初期には激しい震えや判断力の低下が見られ、進行すると震えが止まり、意識障害、さらには昏睡状態へと悪化します。

低体温症は冬季の屋外活動だけでなく、室内でも高齢者を中心に発症することがあります。高齢者、乳幼児、慢性疾患のある方は特にリスクが高いため、注意が必要です。

低体温症が疑われた場合は、寒冷環境から離れ、濡れた衣服を脱がせ、体幹部を中心に保温することが重要です。ただし、手足を急激に温めることや、マッサージ、アルコールの投与は避けてください。意識レベルの低下や震えの停止など、中等症以上の症状が見られた場合は、ただちに救急車を呼びましょう。

予防としては、適切な防寒対策、室温管理、栄養状態の維持が重要です。特に高齢者では、定期的な安否確認の仕組みを作ることも大切です。

低体温症は早期発見と適切な対応により救命できる可能性が高い症状です。この記事で紹介した症状やサインを覚えておき、いざという時に適切な行動を取れるようにしておきましょう。


📚 参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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