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多汗症は病院の何科を受診すべき?症状別の診療科と治療法を詳しく解説

「手汗がひどくて書類が濡れてしまう」「脇汗が気になって人前に出るのが怖い」など、多汗症の症状に悩んでいる方は少なくありません。しかし、いざ病院を受診しようと思っても「何科に行けばいいのかわからない」という方も多いのではないでしょうか。多汗症は適切な診療科を受診することで、効果的な治療を受けることができます。本記事では、多汗症で病院を受診する際に何科を選べばよいのか、症状や部位別の診療科の選び方、治療法について詳しく解説します。アイシークリニック大宮院では多汗症の診療を行っておりますので、お悩みの方はぜひご相談ください。


目次

  1. 多汗症とは?症状と原因について
  2. 多汗症で病院を受診するなら何科?
  3. 症状・部位別の診療科の選び方
  4. 多汗症の診断方法
  5. 多汗症の治療
  6. 病院を受診するタイミングと目安
  7. 多汗症治療の保険適用について
  8. よくある質問
  9. まとめ

💧 多汗症とは?症状と原因について

多汗症とは、体温調節に必要な量を超えて過剰に汗をかいてしまう疾患です。通常、人間は体温が上昇すると汗をかいて体温を下げますが、多汗症の方は気温や運動量に関係なく、日常生活に支障をきたすほどの発汗が起こります。

多汗症は決して珍しい病気ではなく、日本人の約5〜7%が罹患しているとされています。特に原発性局所多汗症は、手のひら、足の裏、脇の下、顔面など特定の部位に限局して過剰な発汗が見られる疾患で、思春期から成人期にかけて発症することが多いです。

🔍 多汗症の種類

多汗症は大きく分けて以下の2種類に分類されます:

  • 原発性多汗症:明確な原因が特定できないもので、遺伝的な要因や自律神経の異常が関与
  • 続発性多汗症:甲状腺機能亢進症、糖尿病、更年期障害、感染症などの基礎疾患や薬剤の副作用として発症

また、発汗部位によって以下に分類されます:

  • 全身性多汗症:体全体から過剰な発汗が見られる
  • 局所性多汗症:手のひら、足の裏、脇の下、顔面、頭部など特定の部位に限って発汗が増加

🧬 多汗症の主な原因

原発性多汗症の正確な原因はまだ完全には解明されていませんが、交感神経の過剰な活動が主な要因と考えられています。

交感神経は汗腺を支配しており、緊張やストレス、不安などの精神的な刺激によって活性化されます。原発性多汗症の方はこの交感神経の反応が過敏になっており、通常であれば発汗しないような軽い刺激でも大量の汗をかいてしまいます。

また、遺伝的な要因も指摘されており、家族に多汗症の方がいる場合は発症リスクが高くなるとされています。続発性多汗症の場合は、基礎疾患の治療や原因薬剤の中止によって症状が改善することがあります。

📋 多汗症の症状

多汗症の主な症状は以下のように部位別に現れます:

  • 手のひらの多汗症(手掌多汗症):紙やスマートフォンが濡れる、握手ができない、字を書くときに紙が破れる
  • 脇の多汗症(腋窩多汗症):衣服に汗染みができる、脇汗パッドが手放せない、汗の臭いが気になる
  • 足の裏の多汗症(足蹠多汗症):靴の中が蒸れる、足が滑って歩きにくい、水虫などの感染症にかかりやすい

これらの症状は精神的なストレスや対人関係の悩みにつながり、社会生活に大きな影響を及ぼすことがあります。

高桑康太
医師・当院治療責任者

多汗症は単なる体質ではなく、適切な治療が可能な疾患です。近年は保険適用の治療薬も増えており、早期受診により症状を大幅に改善できます。一人で悩まず、まずは皮膚科などの専門科を受診することをおすすめします。

🏥 多汗症で病院を受診するなら何科?

多汗症の治療を受けられる診療科は複数あり、症状の種類や程度、希望する治療法によって適切な受診先が異なります。多汗症で病院を受診する際に選択肢となる主な診療科について詳しく解説します。

🩺 皮膚科

多汗症の治療で最も一般的に受診される診療科が皮膚科です。皮膚科では多汗症の診断から治療まで幅広く対応しており、以下の治療を受けることができます:

特に軽度から中等度の多汗症の場合は、まず皮膚科を受診することをおすすめします。皮膚科は全国に多数あり、比較的受診しやすい診療科です。また、多汗症に伴う皮膚のトラブル(あせも、湿疹、真菌感染症など)も同時に診てもらえるというメリットがあります。

✂️ 形成外科

形成外科は、外科的な治療を含めた多汗症の治療を行う診療科です。以下のような治療を行っています:

  • ボツリヌス毒素注射
  • 外用薬などの保存的治療
  • 重度の多汗症に対する手術療法
  • ミラドライ(マイクロ波を使った治療)
  • レーザー治療

特に最新の医療機器を使った治療を希望する場合は形成外科を受診するとよいでしょう。また、多汗症の手術として行われる交感神経遮断術は、形成外科や胸部外科で実施されることがあります。

💉 ペインクリニック・麻酔科

ペインクリニックや麻酔科では、神経ブロック療法を用いた多汗症の治療を行っています。

神経ブロック療法とは、発汗を促す交感神経の働きを一時的に遮断する治療法で、特に手のひらや脇の多汗症に効果があります。以下のような治療を提供しています:

  • 局所麻酔薬を使用した一時的なブロック
  • アルコールや高周波を使用した持続的なブロック
  • 星状神経節ブロック

🔬 内科・内分泌内科

全身性の多汗症や、何らかの基礎疾患が疑われる場合は内科や内分泌内科を受診することをおすすめします。

続発性多汗症の原因となる以下の疾患の診断と治療を行います:

  • 甲状腺機能亢進症
  • 糖尿病
  • 更年期障害
  • 自律神経失調症

特に急に多汗症の症状が出現した場合や、発熱、体重減少、動悸などの他の症状を伴う場合は、まず内科を受診して基礎疾患の有無を確認することが重要です。

🧠 心療内科・精神科

多汗症は精神的なストレスや不安によって症状が悪化することが多く、また多汗症自体が精神的な負担となることもあります。

以下のような場合は心療内科や精神科の受診を検討してみてください:

  • 緊張や不安が強いときに特に発汗がひどくなる
  • 多汗症によって社会不安障害やうつ状態を併発している
  • 対人関係に大きな影響が出ている

治療法として以下が提供されます:

  • 抗不安薬や抗うつ薬などの薬物療法
  • 認知行動療法などの心理療法

✨ 美容皮膚科・美容外科

美容皮膚科や美容外科でも多汗症の治療を受けることができます。特に以下の治療が多く行われています:

  • ボツリヌス毒素注射(ボトックス注射)
  • ミラドライなどの最新治療

自費診療が中心となりますが、最新の治療機器を導入している施設が多く、治療の選択肢が広いというメリットがあります。また、カウンセリングに時間をかけてくれる施設が多いため、自分の症状や希望に合った治療法を相談しやすいです。

📍 症状・部位別の診療科の選び方

多汗症の症状や発汗部位によって、より適切な診療科が異なる場合があります。ここでは部位別・症状別の診療科の選び方について解説します。

✋ 手のひらの多汗症(手掌多汗症)

手のひらの多汗症は最も多い局所性多汗症の一つです。まずは皮膚科を受診することをおすすめします。

皮膚科で受けられる治療:

  • 外用薬(塩化アルミニウム製剤など)
  • イオントフォレーシス
  • ボツリヌス毒素注射

これらの保存的治療で効果が不十分な場合は、以下の診療科での治療を検討します:

  • ペインクリニック:神経ブロック療法
  • 胸部外科・形成外科:交感神経遮断術(ETS手術)

💪 脇の多汗症(腋窩多汗症)

脇の多汗症も非常に多い症状で、皮膚科、形成外科、美容皮膚科などで治療を受けることができます。

症状の程度別の受診先:

  • 軽度:皮膚科で外用薬(塩化アルミニウム製剤、ソフピロニウム臭化物ゲルなど)
  • 中等度以上:ボツリヌス毒素注射(皮膚科、形成外科、美容皮膚科)
  • 重度・長期的効果希望:ミラドライなどのマイクロ波治療(形成外科・美容外科)

なお、原発性腋窩多汗症に対するボツリヌス毒素注射は保険適用となっています。

🦶 足の裏の多汗症(足蹠多汗症)

足の裏の多汗症は皮膚科が主な受診先となります。

皮膚科のメリット:

  • 外用薬やイオントフォレーシスが有効
  • 水虫(白癬)などの真菌感染症を同時に診療可能
  • 足特有の皮膚トラブルに対応

ボツリヌス毒素注射も治療選択肢の一つですが、足の裏は神経が密集しているため注射時の痛みが強く、麻酔が必要になることがあります。そのため、ペインクリニックや麻酔科で行われることもあります。

👤 顔・頭の多汗症(頭部顔面多汗症

顔や頭部の多汗症は、対人関係や社会生活に大きな影響を与えることが多い症状です。

主な受診先と治療法:

  • 皮膚科:外用薬や内服薬による治療
  • 形成外科:ボツリヌス毒素注射(表情筋への影響を考慮した経験豊富な医師のもとで)
  • 心療内科:精神的なストレスや緊張で症状が悪化する場合

頭部顔面多汗症は他の部位に比べて治療の選択肢がやや限られるため、専門的な知識を持つ医師に相談することをおすすめします。

🌡️ 全身性の多汗症

全身から過剰な発汗がある場合は、まず内科や内分泌内科を受診して基礎疾患の有無を確認することが重要です。

検索すべき基礎疾患:

  • 甲状腺機能亢進症
  • 糖尿病
  • 感染症
  • 悪性腫瘍
  • 服用薬剤の副作用

基礎疾患が見つからない場合は、皮膚科で内服薬(抗コリン薬など)による治療を受けることができます。更年期に伴う多汗症の場合は、婦人科でホルモン補充療法を受けることで改善する場合があります。

🔍 多汗症の診断方法

多汗症の診断は、問診、視診、発汗量の測定などによって行われます。適切な治療を受けるためには正確な診断が重要です。

📝 問診

多汗症の診断で最も重要なのが詳細な問診です。医師は以下について質問します:

  • 発汗の部位
  • 発症時期
  • 発汗のきっかけ(緊張、運動、気温など)
  • 日常生活への影響度
  • 家族歴
  • 既往歴
  • 服用中の薬剤

原発性局所多汗症の診断基準:

「局所的に過剰な発汗が6か月以上続いている」ことに加え、以下の6項目のうち2項目以上を満たすこと:

  1. 発症が25歳以下
  2. 左右対称性の発汗
  3. 睡眠中は発汗が止まる
  4. 週に1回以上の頻度で過剰な発汗がある
  5. 家族歴がある
  6. 日常生活に支障をきたしている

📊 発汗量の測定

多汗症の客観的な評価のために、発汗量の測定が行われることがあります。

主な測定方法:

  • ヨウ素デンプン反応(Minor法):発汗部位にヨウ素を塗り、デンプン粉をまぶして発汗部位を青紫色に変色させて観察
  • 換気カプセル法:専用の機器を使って発汗量を数値として測定
  • 重量法:ガーゼなどで汗を吸収し、その重量変化を測定

🩸 血液検査・画像検査

続発性多汗症が疑われる場合は、原因疾患を調べるための検査が行われます:

  • 甲状腺ホルモン
  • 血糖値
  • 炎症反応
  • 腫瘍マーカー
  • 必要に応じてCTやMRIなどの画像検査

これらの検査で基礎疾患が見つかった場合は、まずその疾患の治療を優先することになります。原発性多汗症の場合は特別な血液検査や画像検査は必要なく、問診と視診で診断されることがほとんどです。

📈 重症度の評価

多汗症の重症度を評価するために、HDSS(Hyperhidrosis Disease Severity Scale)という指標が用いられることがあります。

HDSSの評価基準:

  1. スコア1:発汗は全く気にならず、日常生活に支障がない
  2. スコア2:発汗は我慢できるが、時々日常生活に支障がある
  3. スコア3:発汗はほとんど我慢できず、頻繁に日常生活に支障がある
  4. スコア4:発汗は全く我慢できず、常に日常生活に支障がある

HDSSが3以上の場合は重症とされ、より積極的な治療が検討されます。

💊 多汗症の治療法

多汗症には様々な治療法があり、症状の部位や程度、患者さんの希望に応じて選択されます。ここでは主な治療法について詳しく解説します。

🧴 外用薬(塗り薬)

多汗症治療の第一選択として外用薬が使用されます。

主な外用薬:

  • 塩化アルミニウム製剤:汗腺の出口を物理的に塞ぐことで発汗を抑制。医療機関で処方される高濃度のものの方が効果的
  • ソフピロニウム臭化物ゲル(エクロックゲル):2020年に原発性腋窩多汗症の治療薬として保険適用。抗コリン作用により汗腺からの発汗を抑制
  • ラピフォートワイプ(グリコピロニウムトシル酸塩水和物):2022年に承認された原発性腋窩多汗症の外用治療薬

注意点:

  • 塩化アルミニウム製剤は皮膚への刺激性があり、かゆみや赤みなどの副作用が出ることがある
  • エクロックゲルは1日1回脇に塗布する

💊 内服薬

多汗症の内服治療には主に抗コリン薬が使用されます。

主な内服薬:

  • プロパンテリン臭化物(プロバンサイン):多汗症に対して保険適用のある抗コリン薬。神経伝達物質であるアセチルコリンの働きを抑制
  • 漢方薬(防已黄耆湯など):体質改善を目的として処方
  • 抗不安薬:精神的な要因が強い場合に処方

副作用と注意点:

  • 口渇、便秘、排尿困難、眼圧上昇などの副作用
  • 緑内障や前立腺肥大症のある方には使用不可

💉 ボツリヌス毒素注射(ボトックス注射)

ボツリヌス毒素注射は、多汗症に対して高い効果が期待できる治療法です。

治療の特徴:

  • 神経から汗腺への伝達を遮断し、発汗を抑制
  • 施術時間は15〜30分程度
  • 効果は注射後数日〜1週間程度で現れる
  • 効果は4〜9か月程度持続
  • 効果が減弱してきたら再度注射を実施

保険適用:

  • 原発性腋窩多汗症に対するボツリヌス毒素注射は保険適用
  • 重症度基準(HDSSスコア3以上)を満たす場合に保険診療で受診可能
  • 手のひらや足の裏への注射は自費診療となることが多い

副作用:

  • 注射部位の痛み
  • 内出血
  • 一時的な筋力低下

⚡ イオントフォレーシス

イオントフォレーシスは、水を入れた容器に手や足を浸し、微弱な電流を流すことで発汗を抑制する治療法です。

治療の特徴:

  • 主に手掌多汗症や足蹠多汗症に対して施行
  • 治療時間は1回20〜30分程度
  • 週に数回の頻度で継続して実施
  • 効果が現れるまでに数週間かかることがある
  • 副作用が少なく安全性の高い治療法

実施方法:

  • 医療機関で行う方法
  • 家庭用の機器を購入して自宅で行う方法

📡 マイクロ波治療(ミラドライ)

ミラドライは、マイクロ波を照射して汗腺を破壊する治療法で、主に腋窩多汗症に対して行われます。

治療の特徴:

  • 皮膚の表面を冷却しながらマイクロ波を照射
  • 皮膚へのダメージを最小限に抑制
  • 汗腺のある深さにエネルギーを集中
  • 局所麻酔下で実施
  • 施術時間は両脇で約1時間程度
  • 一度の治療で汗腺が破壊されるため、効果は永続的

費用・副作用:

  • 現時点では保険適用外の治療であり、費用は自費
  • 施術後は腫れや痛み、しびれなどが生じることがある
  • 通常は数日〜数週間で改善

🎯 神経ブロック療法

神経ブロック療法は、発汗を促す交感神経の働きを遮断する治療法で、主にペインクリニックで行われます。

治療の種類:

  • 一時的なブロック:局所麻酔薬を使用(星状神経節ブロックなど)。効果は一過性だが繰り返し実施可能
  • 持続的なブロック:アルコールや高周波を使用した神経破壊術

効果と注意点:

  • 特に胸部交感神経ブロックは手掌多汗症に対して高い効果
  • 代償性発汗(治療部位以外からの発汗増加)のリスクあり
  • 十分な説明を受けた上で治療を受けることが重要

⚔️ 手術療法(交感神経遮断術)

重度の多汗症で他の治療法で効果が不十分な場合、交感神経遮断術(ETS手術)が検討されます。

手術の特徴:

  • 胸腔鏡を使って胸部交感神経を切断または焼灼
  • 主に手掌多汗症に対して実施
  • 全身麻酔下で実施
  • 入院期間は通常2〜3日程度
  • 手術後すぐに手のひらの発汗が停止
  • 効果は永続的

重要な注意点:

  • 代償性発汗(胸、背中、お尻、太ももなどからの発汗が増加する)が高い確率で発生
  • 代償性発汗は元の症状よりも辛いと感じる患者さんもいる
  • 手術前に十分な説明を受け、リスクとベネフィットを理解した上で決断することが重要

⏰ 病院を受診するタイミングと目安

多汗症は命に関わる病気ではありませんが、日常生活の質を大きく低下させる疾患です。以下のような場合は病院の受診を検討してください。

🚨 受診を検討すべき症状

日常生活に支障をきたすほどの発汗がある場合は、医療機関への受診をおすすめします。

具体的な症状の例:

  • 汗で書類やスマートフォンが濡れて仕事に支障がある
  • 衣服の汗染みが気になって外出がためらわれる
  • 握手を避けてしまい対人関係に影響がある
  • 汗の臭いが気になって人と会うのが怖い
  • 汗が原因で皮膚トラブル(あせも、湿疹など)を繰り返す
  • 市販の制汗剤を使用しても改善しない
  • 発汗のせいで精神的なストレスを感じている

🆘 すぐに受診すべき症状

以下のような症状がある場合は、続発性多汗症の可能性があるため、早めに医療機関を受診してください:

  • 急に全身から大量の発汗が始まった
  • 発熱、体重減少、動悸、手指の震えなどの症状を伴う
  • 寝汗がひどい
  • 片側だけ発汗がある
  • 特定の薬を飲み始めてから発汗がひどくなった

特に甲状腺疾患や糖尿病、感染症、悪性腫瘍などが原因で多汗症が起こることがあるため、原因疾患の検索と治療が必要です。

📝 受診前の準備

医療機関を受診する前に、以下の情報を整理しておくとスムーズに診察を受けることができます:

  • いつ頃から症状があるか
  • 発汗する部位はどこか
  • どのような状況で発汗がひどくなるか
  • 日常生活への影響度はどの程度か
  • 家族に多汗症の人はいるか
  • 現在服用している薬はあるか
  • これまでに試した対策や治療はあるか

また、普段の発汗の様子を写真や動画で記録しておくと、医師に症状を伝えやすくなります。

💰 多汗症治療の保険適用について

多汗症の治療には保険が適用されるものと、自費診療となるものがあります。治療を受ける前に費用について確認しておくことをおすすめします。

✅ 保険適用となる治療

原発性腋窩多汗症に対する治療は、多くのものが保険適用となっています。

保険適用の治療:

治療法 薬剤・治療名 適応
外用薬 塩化アルミニウム製剤(一部)
ソフピロニウム臭化物ゲル(エクロックゲル)
グリコピロニウムトシル酸塩水和物(ラピフォートワイプ)
原発性腋窩多汗症
内服薬 プロパンテリン臭化物(プロバンサイン) 多汗症
ボツリヌス毒素注射 ボトックス注射 重症の原発性腋窩多汗症(HDSSスコア3以上で外用薬で効果不十分な場合)
物理療法 イオントフォレーシス 多汗症(医療機関により異なる)
手術 交感神経遮断術(ETS手術) 重症多汗症

保険適用で治療を受ける場合、3割負担であれば数千円〜数万円程度の自己負担となります。

💸 自費診療となる治療

以下の治療は現時点では保険適用外となっています:

治療法 費用の目安 備考
ミラドライ 両脇で20万〜40万円程度 マイクロ波による汗腺破壊
手のひら・足裏へのボツリヌス毒素注射 1回あたり数万円〜10万円程度 多くの場合自費診療
美容クリニックでの治療 治療法により異なる 多くは自費診療

重要なポイント:

  • 自費診療であっても医療費控除の対象となる場合がある
  • 確定申告の際に領収書を保管しておくとよい
  • 治療を受ける前に、保険適用の有無と費用について医療機関に確認することが重要
💸 自費診療となる治療

❓ よくある質問

多汗症は何科を受診すればいいですか?

多汗症の治療は皮膚科が一般的な受診先です。軽度から中等度の症状であれば皮膚科で外用薬や内服薬、ボツリヌス毒素注射などの治療を受けることができます。重度の場合や手術療法を希望する場合は形成外科やペインクリニック、全身性の多汗症で基礎疾患が疑われる場合は内科の受診をおすすめします。

多汗症の治療は保険適用されますか?

原発性腋窩多汗症に対する治療の多くは保険適用となっています。外用薬(ソフピロニウム臭化物ゲル、グリコピロニウムトシル酸塩水和物など)、内服薬(プロパンテリン臭化物)、重症例へのボツリヌス毒素注射、交感神経遮断術などが保険適用です。ミラドライなどのマイクロ波治療は自費診療となります。

多汗症は治りますか?

多汗症は適切な治療により症状を大幅に改善することができます。外用薬や内服薬、ボツリヌス毒素注射などは継続的な治療が必要ですが、ミラドライや交感神経遮断術などは一度の治療で長期的な効果が期待できます。ただし、治療法によっては副作用や合併症のリスクがあるため、医師と相談の上で自分に合った治療法を選択することが重要です。

ボトックス注射の効果はどのくらい持続しますか?

ボツリヌス毒素注射(ボトックス注射)の効果は個人差がありますが、一般的に4〜9か月程度持続します。効果が減弱してきたら再度注射を行うことで効果を維持できます。繰り返し注射を行っても効果が低下することはほとんどなく、長期的に使用できる治療法です。

多汗症と汗っかきの違いは何ですか?

汗っかきは体質的に汗をかきやすい状態であり、暑いときや運動時に多く汗をかくのは正常な生理反応です。一方、多汗症は気温や運動量に関係なく日常生活に支障をきたすほどの過剰な発汗が見られる疾患です。紙が濡れて仕事ができない、汗染みが気になって外出できないなど、社会生活に影響がある場合は多汗症の可能性があります。

子どもの多汗症も治療できますか?

子どもの多汗症も治療することができます。原発性局所多汗症は思春期前後から発症することが多く、早期に治療を始めることで学校生活への影響を軽減できます。子どもの場合は外用薬やイオントフォレーシスなど、侵襲の少ない治療から始めることが多いです。ボツリヌス毒素注射は年齢制限がある場合があるため、医師に相談してください。


📝 まとめ

多汗症は日常生活に大きな影響を与える疾患ですが、適切な治療を受けることで症状を改善することができます。多汗症で病院を受診する際は、まず皮膚科を受診することをおすすめします。

軽度から中等度の症状であれば皮膚科で以下の治療を受けることができます:

  • 外用薬
  • 内服薬
  • ボツリヌス毒素注射

重度の場合や手術療法を希望する場合は形成外科やペインクリニック、基礎疾患が疑われる場合は内科の受診を検討してください。

近年は原発性腋窩多汗症に対する保険適用の治療薬も増えており、以前より治療を受けやすい環境が整っています。多汗症の症状でお悩みの方は、一人で抱え込まずに医療機関に相談してみてください。

アイシークリニック大宮院では多汗症の診療を行っております。症状にお悩みの方はお気軽にご来院ください。

📚 参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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