「脇汗がひどくて服に汗染みができる」「手汗で書類が濡れてしまう」など、多汗症でお悩みの方は少なくありません。多汗症の治療法としてボトックス注射が注目されていますが、本当に効果があるのか、どのくらい持続するのか気になる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、多汗症に対するボトックス治療の効果や持続期間、治療の流れ、費用などについて詳しく解説します。多汗症でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- 多汗症とは
- 多汗症にボトックス注射が効果的な理由
- ボトックス治療の効果が期待できる部位
- 多汗症へのボトックス効果の持続期間
- ボトックス治療の流れ
- ボトックス治療のメリット
- ボトックス治療のデメリットと注意点
- ボトックス治療の費用相場
- ボトックス以外の多汗症治療法
- 多汗症のボトックス治療を受ける際のポイント
- よくある質問
- まとめ
💧 多汗症とは
多汗症とは、体温調節に必要な量を超えて過剰に汗をかく状態のことです。日常生活に支障をきたすほどの発汗が特徴で、緊張や暑さに関係なく大量の汗が出ることがあります。
多汗症は単なる汗っかきとは異なり、医学的な治療が必要な疾患として認識されています。
🔄 多汗症の種類
多汗症は大きく分けて以下の2種類があります:
- 全身性多汗症:体全体から過剰に汗をかく状態
- 局所性多汗症:特定の部位に限定して過剰な発汗が見られる
全身性多汗症は甲状腺機能亢進症や糖尿病などの疾患が原因となることがあります。一方、局所性多汗症は脇、手のひら、足の裏、顔などに多く発症します。
また、原因によって以下のように分類されます:
- 原発性多汗症:明確な原因がなく発症するもの
- 続発性多汗症:他の疾患や薬の副作用などが原因で発症するもの
😰 多汗症の症状と日常生活への影響
多汗症の主な症状は、特定の部位や全身からの過剰な発汗です。部位別の影響を以下に示します:
- 脇の多汗症:衣服に汗染みができやすく、着る服の色や素材に制限
- 手汗:書類やスマートフォンが濡れる、握手をためらう
- 足の裏の多汗症:靴の中が蒸れやすく、水虫などの皮膚トラブル
多汗症は身体的な不快感だけでなく、精神的なストレスの原因にもなります。人前で汗をかくことへの不安から、社会生活に支障をきたす方も少なくありません。
📋 多汗症の診断基準
原発性局所多汗症の診断には、以下の6項目のうち2項目以上を満たすことが基準とされています:
- 発症が25歳以下であること
- 左右対称性に発汗が見られること
- 睡眠中は発汗が止まること
- 週に1回以上の多汗のエピソードがあること
- 家族歴があること
- これらの症状によって日常生活に支障をきたしていること
多汗症の重症度は、HDSS(Hyperhidrosis Disease Severity Scale)という指標で評価されることがあります。
💉 多汗症にボトックス注射が効果的な理由
ボトックス注射は多汗症治療において高い効果が認められており、2012年には重度の原発性腋窩多汗症に対して保険適用が承認されました。
🔬 ボトックスとは
ボトックスとは、ボツリヌス菌が産生するタンパク質(ボツリヌストキシン)を医療用に精製した製剤のことです。
もともとは眼瞼痙攣や顔面痙攣などの治療に使用されていましたが、現在では以下の分野で活用されています:
- 多汗症治療
- 美容医療
- 神経・筋疾患治療
ボトックスには神経と筋肉の間の情報伝達を一時的にブロックする作用があります。医療現場で長年使用されてきた実績があり、適切に使用すれば安全性の高い治療法です。
⚡ ボトックスが多汗症に効く仕組み
汗は交感神経の刺激によって汗腺から分泌されます。以下のメカニズムで発汗が起こります:
- 交感神経の末端からアセチルコリンという神経伝達物質が放出
- アセチルコリンが汗腺に作用
- 発汗が起こる
ボトックスはこのアセチルコリンの放出をブロックする働きがあります。多汗症の治療では、ボトックスを皮膚の浅い層に注射し、注射した部位の汗腺に対する神経伝達をブロックします。
効果は注射した部位に限定されるため、体温調節に必要な他の部位での発汗は正常に保たれます。
⏰ ボトックス治療の効果実感までの期間
ボトックス注射後の効果実感時期:
- 効果開始:注射後2〜3日程度
- 最大効果:注射後1〜2週間程度
- 効果実感:多くの方が注射後1週間以内
効果の現れ方には個人差がありますが、重度の多汗症の方でも、適切な量のボトックスを注射することで、日常生活に支障のないレベルまで発汗を抑えることが期待できます。
🎯 ボトックス治療の効果が期待できる部位
ボトックス注射は体のさまざまな部位の多汗症に対して効果が期待できます。
🤗 脇(腋窩)
脇の多汗症は最もボトックス治療の効果が高いとされる部位です。
特徴:
- 汗腺が密集している部位
- 汗染みや臭いの軽減も期待できる
- 重度の原発性腋窩多汗症には保険適用
- 比較的痛みが少ない
- 治療時間が短い
✋ 手のひら(掌)
手のひらの多汗症は日常生活への影響が大きく、悩んでいる方が多い部位です。
期待される効果:
- 手汗の大幅な減少
- 書類を扱う作業の改善
- 握手への不安解消
注意点:
- 神経が集中している部位のため注射時の痛みを感じやすい
- 一時的に手の力が入りにくくなることがある(通常は数週間で回復)
- クリーム麻酔や冷却などの痛み対策を実施
👣 足の裏(足底)
足の裏の多汗症は、靴の中の蒸れや臭いの原因となり、水虫などの皮膚トラブルを引き起こすこともあります。
改善される症状:
- 靴の中の蒸れ
- 足の臭い
- 水虫などの皮膚トラブル
足の裏も手のひら同様に感覚が鋭敏な部位であるため、注射時に痛みを感じることがあります。治療後は歩行に支障が出ることはほとんどありません。
😊 顔・額
顔や額の多汗症は、特に緊張時や暑い時期に悩まされることが多い症状です。
効果:
- 顔面の発汗抑制
- 化粧崩れの防止
- 緊張時の発汗軽減
顔へのボトックス注射は、表情筋への影響を最小限に抑えるため、経験豊富な医師による施術が重要です。
🧠 頭皮
頭皮の多汗症は、髪が濡れたり、汗が顔に流れ落ちたりすることで困っている方が多い症状です。
特徴:
- 広範囲の注射が必要
- 施術時間がやや長い
- 注射部位の数が多い
- 費用が他の部位より高くなる傾向
⏳ 多汗症へのボトックス効果の持続期間
ボトックス注射の効果は永続的ではなく、一定期間が経過すると徐々に効果が薄れていきます。
📅 一般的な効果持続期間
多汗症に対するボトックス注射の効果は、一般的に4〜9ヶ月程度持続します。
効果持続期間に影響する要因:
- 個人の発汗量
- 生活習慣
- 代謝の速さ
- 治療回数(繰り返し治療で持続期間が延びる傾向)
部位別の持続期間の傾向:
- 脇:比較的長く効果が持続
- 手のひら・足の裏:脇に比べてやや短い傾向
🔄 効果が持続するメカニズム
ボトックスの効果が一時的である理由:
- 体がボトックスを分解
- 神経の機能が回復
- 神経末端から新しい神経繊維が伸長
- 汗腺との接続が再構築
この神経の回復過程には個人差があり、代謝が活発な方や若い方では比較的早く効果が薄れることがあります。
💡 効果を維持するためのポイント
治療後24時間以内に避けるべき行為:
- 激しい運動
- 長時間の入浴
- サウナ
- 注射部位の強いマッサージ
- 注射部位の圧迫
これらの行為により血行が促進されると、ボトックスが早く拡散・分解される可能性があります。
🔄 再治療のタイミング
一般的な再治療間隔:
- 多くの方:4〜6ヶ月ごと
- 最低間隔:3ヶ月程度
- 季節性:夏場に合わせて治療を受ける方も多い
あまり短い間隔で繰り返しボトックス注射を行うと、抗体ができて効果が出にくくなることがあります。適切なタイミングについては医師と相談しながら決めることが重要です。
🏥 ボトックス治療の流れ
多汗症に対するボトックス治療は、比較的短時間で行われる治療です。
💬 カウンセリング・診察
まず、医師によるカウンセリングと診察が行われます。
確認事項:
- 多汗症の症状や程度
- これまでの治療歴
- アレルギーの有無
- ボトックス治療の適応性
保険適用の場合:
- 重度の原発性腋窩多汗症であることの診断が必要
- 発汗量を測定する検査(ヨードデンプン法など)を実施
- 診断基準を満たすかどうかを確認
🧹 施術前の準備
患者様の準備:
- 治療部位を清潔にする
- 脇の治療の場合は事前に除毛
医療機関での準備:
- 必要に応じて麻酔クリームを塗布(30分〜1時間前)
- 痛みを感じやすい部位では神経ブロック注射なども検討
💉 施術の実際
ボトックス注射は、細い針を使用して皮膚の浅い層に注入します。
注射回数(脇の場合):
- 片側につき10〜20箇所程度
- 発汗の多い範囲全体に均等に注射
施術時間:
- 脇(両側):15〜30分程度
- 手のひら・足の裏:やや時間がかかる場合あり
施術中は軽いチクチクとした痛みを感じることがありますが、麻酔を使用していれば我慢できる程度であることがほとんどです。
🔧 施術後のケアと注意点
施術後はすぐに日常生活に戻ることができます。ダウンタイムがほとんどないのがボトックス治療の大きなメリットです。
注意事項:
- 激しい運動や長時間の入浴、サウナを避ける
- 注射部位を強く押したりマッサージしたりしない
- アルコールの摂取は控えめに
起こりうる症状:
- 注射部位の軽い腫れや赤み
- 内出血
- ※通常は数日で自然に治まります
✅ ボトックス治療のメリット
多汗症に対するボトックス治療には、さまざまなメリットがあります。
⚡ 高い効果と即効性
ボトックス注射は多汗症に対して高い効果を発揮します。
効果の実績:
- 重度の腋窩多汗症患者の約90%以上が治療に満足
- 制汗剤では効果が不十分だった方にも効果的
- 注射後数日で効果が現れ始める
- 1〜2週間で最大の効果を実感
⏰ ダウンタイムがほとんどない
ボトックス注射はメスを使用しない治療法です。
メリット:
- 施術後すぐに仕事や日常生活に戻れる
- 忙しい方でも治療を受けやすい
- 傷跡が残らない
- 回復期間が不要
- 周囲に治療を受けたことを知られにくい
🔄 効果が可逆的
ボトックスの効果は永続的ではなく、時間が経つと元の状態に戻ります。
安心感:
- 万が一効果に満足できなくても時間が経てば元に戻る
- 効果が気に入れば繰り返し治療可能
- ライフスタイルに合わせて治療継続を選択可能
💰 保険適用の可能性
重度の原発性腋窩多汗症と診断された場合、ボトックス治療は保険適用となります。
費用面のメリット:
- 保険適用により自己負担額を抑制
- 自由診療でも外科的手術より費用を抑制可能
⚠️ ボトックス治療のデメリットと注意点
ボトックス治療にはメリットが多い一方で、デメリットや注意点もあります。
⏳ 効果が一時的
ボトックスの効果は永続的ではなく、4〜9ヶ月程度で徐々に薄れていきます。
デメリット:
- 効果を維持するため定期的な治療が必要
- 長期的な費用負担が大きくなる可能性
- 効果の持続期間に個人差
- 繰り返し治療により抗体ができる可能性
😣 注射時の痛み
ボトックス注射は針を使用するため、注射時に痛みを感じます。
特に痛みを感じやすい部位:
- 手のひら
- 足の裏
- ※神経が集中している部位
麻酔を使用することで痛みを軽減できますが、完全に無痛というわけではありません。痛みの感じ方には個人差があります。
🩹 副作用のリスク
一般的な副作用:
- 注射部位の痛み
- 腫れ
- 内出血
- かゆみ
- ※通常軽度で数日以内に自然に治まる
まれな副作用:
- ボトックスが意図しない部位に広がる
- 手のひら注射での一時的な握力低下
- 顔への注射での表情への影響
- 非常にまれなアレルギー反応
💧 代償性発汗の可能性
ボトックス注射により一部の発汗を抑えると、代償的に他の部位からの発汗が増加することがあります。
ただし、ボトックス治療における代償性発汗は、外科的手術と比較すると頻度が低く、程度も軽いとされています。
🚫 治療を受けられない方
治療を受けられない方:
- 妊娠中または授乳中の方
- ボツリヌス毒素製剤に対してアレルギーのある方
- 神経筋疾患(重症筋無力症など)のある方
注意が必要な方:
- 特定の薬を服用している方(筋弛緩剤や抗生物質の一部など)
- 血液をサラサラにする薬を服用している方
💰 ボトックス治療の費用相場
ボトックス治療の費用は、保険適用の有無や治療部位、使用する製剤の種類などによって異なります。
🏥 保険適用の場合
重度の原発性腋窩多汗症と診断された場合、ボトックス治療は保険適用となります。
費用目安:
- 3割負担で約20,000〜30,000円程度
- 薬剤費や施術料などを含めた概算
- 医療機関によって多少の差あり
保険適用の条件:
- 一定の診断基準を満たす必要
- 保険適用のボトックス治療を行える医療機関は限定的
💳 自由診療の場合
保険適用の基準を満たさない場合や、脇以外の部位の治療は自由診療となります。
一般的な費用相場:
- 脇の治療:50,000〜100,000円程度
- 手のひら:80,000〜150,000円程度
- 足の裏:80,000〜150,000円程度
費用は使用するボトックスの量や製剤の種類、医療機関の価格設定によって変動します。
💡 費用を抑えるポイント
費用節約のコツ:
- 保険適用の可能性がある方は対応医療機関を探す
- 複数の医療機関で費用を比較
- ただし、費用だけでなく以下も考慮:
- 医師の経験
- 使用する製剤の品質
- アフターケアの充実度
🔄 ボトックス以外の多汗症治療法
多汗症の治療法はボトックス注射だけではありません。症状の程度や部位、患者さんの希望に応じて、さまざまな治療法が選択されます。
💊 外用薬(塩化アルミニウム製剤など)
軽度から中等度の多汗症に対しては、外用薬による治療が第一選択となることが多いです。
塩化アルミニウム製剤:
- 汗腺の出口を塞ぐことで発汗を抑制
- 市販品より医療機関処方の製剤の方が高濃度で効果的
新しい外用薬(2020年保険適用):
- エクロックゲル
- ラピフォートワイプ
- 抗コリン薬の外用剤
- 汗腺への神経伝達をブロック
💊 内服薬
抗コリン薬の内服により、全身の発汗を抑制することができます。
特徴:
- 全身に作用するため副作用に注意
- 口の渇き、便秘、排尿障害などの副作用
- 全身性多汗症に対して使用されることが多い
精神的な緊張が発汗を悪化させる場合には、抗不安薬が処方されることもあります。
⚡ イオントフォレーシス
イオントフォレーシスは、水道水に微弱な電流を流し、その中に手や足を浸すことで発汗を抑制する治療法です。
特徴:
- 主に手のひらや足の裏の多汗症に効果
- 週に数回の治療を継続
- 効果が現れるまでに時間がかかる
- 副作用が少ない
- 家庭用機器も販売
🔪 外科的治療
他の治療法で十分な効果が得られない重度の多汗症に対しては、外科的治療が検討されることがあります。
主な外科的治療:
- 交感神経遮断術(ETS):
- 発汗を制御する交感神経を切断または遮断
- 手のひらの多汗症に高い効果
- 代償性発汗のリスク
- 皮弁法・吸引法:
- 脇の汗腺を直接除去
- 腋窩多汗症やワキガに対して実施
📡 マイクロ波治療(ミラドライなど)
マイクロ波を使用して汗腺を破壊する治療法もあります。
特徴:
- 皮膚の表面からマイクロ波を照射
- 熱エネルギーによって汗腺を破壊
- メスを使用しないため傷跡が残りにくい
- 一度の治療で長期的な効果が期待
デメリット:
- 自由診療のため費用が高額
- 施術後の腫れや痛み
- 効果に個人差
- 複数回の治療が必要になることも
📝 多汗症のボトックス治療を受ける際のポイント
ボトックス治療を受ける際には、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
🏥 医療機関の選び方
ボトックス治療を受ける医療機関を選ぶ際の重要なポイント:
実績と経験:
- 多汗症治療やボトックス注射の実績が豊富
- 経験豊富な医師による施術
- 効果と安全性の両面で信頼できる
カウンセリングの質:
- 丁寧な説明
- 質問にしっかり答えてくれる
- 治療内容、リスク、費用について事前に十分な説明
保険適用対応:
- 保険適用で治療を受けたい場合は対応医療機関か確認
💉 使用する製剤について
ボトックス治療に使用される製剤には、いくつかの種類があります。
保険適用製剤:
- アラガン社の「ボトックス」
- 日本で保険適用となっている製剤
自由診療製剤:
- 韓国製や中国製など他のボツリヌストキシン製剤
- 効果や持続期間、費用が異なることがある
一般的に、正規品のボトックスは品質が安定しており、効果も信頼できるとされています。使用する製剤について事前に確認することをおすすめします。
⏰ 治療のタイミング
効果発現までの期間を考慮:
- 最大効果まで1〜2週間程度かかる
- 大切なイベントがある場合は2週間以上前に治療
季節性の考慮:
- 夏場など発汗が気になる季節に合わせて治療
- 年に1〜2回程度の計画的な治療
- 一年を通じて発汗をコントロール
🏃 治療前後の生活習慣
治療前の確認事項:
- 治療部位の炎症や感染がないこと
- 血液をサラサラにする薬を服用している場合は医師に相談
- 内出血のリスクについて理解
治療後の注意事項:
- 激しい運動を避ける
- 長時間の入浴を避ける
- 注射部位のマッサージを避ける
- 適切なアフターケア
適切なアフターケアを行うことで、効果を最大限に引き出し、副作用のリスクを最小限に抑えることができます。

❓ よくある質問
ボトックス注射は細い針を使用するため、チクチクとした軽い痛みを感じることがあります。特に手のひらや足の裏は痛みを感じやすい部位ですが、麻酔クリームや冷却などの痛み対策を行うことで軽減できます。痛みの感じ方には個人差がありますので、心配な方は事前に医師に相談してください。
はい、ボトックス治療後はすぐに日常生活に戻ることができます。ダウンタイムがほとんどないのがボトックス治療の大きなメリットです。ただし、治療当日は激しい運動や長時間の入浴、サウナなどは避けてください。また、注射部位を強く押したりマッサージしたりすることも控えましょう。
はい、ボトックス治療は効果が薄れてきたら繰り返し受けることができます。多くの方は4〜6ヶ月ごとに治療を受けています。ただし、あまり短い間隔で繰り返すと抗体ができて効果が出にくくなる可能性があるため、最低でも3ヶ月程度の間隔を空けることが推奨されています。
重度の原発性腋窩多汗症と診断された場合、ボトックス治療は保険適用となります。保険適用の基準を満たすかどうかは医師の診察で判断されます。脇以外の部位(手のひら、足の裏、顔など)や、保険適用の基準を満たさない場合は自由診療となります。
妊娠中または授乳中の方、ボツリヌス毒素製剤に対してアレルギーのある方、重症筋無力症などの神経筋疾患のある方は、ボトックス治療を受けることができません。また、特定の薬を服用している方は注意が必要です。治療前に既往歴や服用中の薬について医師に正確に伝えることが重要です。
一般的な副作用としては、注射部位の痛み、腫れ、内出血、かゆみなどがあります。これらは通常軽度で数日以内に治まります。まれに、手のひらへの注射で一時的に握力が低下したり、顔への注射で表情に影響が出たりすることがあります。重篤な副作用は非常にまれですが、異常を感じたら医療機関に相談してください。
📋 まとめ
多汗症に対するボトックス治療は、高い効果と安全性が認められた治療法です。
主なメリット:
- 注射後数日で効果が現れ始める
- 4〜9ヶ月程度効果が持続
- 脇、手のひら、足の裏、顔など様々な部位に対応
- ダウンタイムがほとんどない
- 重度の原発性腋窩多汗症では保険適用
効果は一時的なため定期的な治療が必要ですが、効果が可逆的であることは安心材料でもあります。
多汗症でお悩みの方は、経験豊富な医師のいる医療機関で相談されることをおすすめします。適切な診断と治療により、快適な日常生活を取り戻すことができるでしょう。
参考文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
医師・当院治療責任者
ボトックス治療は多汗症に対して非常に効果的な治療法です。特に脇の多汗症では、約90%以上の患者様が治療効果に満足されています。注射は短時間で済み、日常生活への影響も最小限です。効果は一時的ですが、定期的に治療を受けることで長期的に症状をコントロールできます。