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肉芽を放置すると治るの?自然治癒の可能性と放置リスクを解説

ピアスや怪我などをきっかけに皮膚にできた「肉芽(にくげ)」。じっと放置しておけばそのうち治るのではないかと考える方も多いですが、肉芽の種類や状態によっては放置することで悪化したり、跡が残ったりするリスクがあります。一方で、ごく軽度のものであれば自然に改善が見込めるケースもゼロではありません。この記事では、肉芽とはどういったものなのか、放置した場合に治る可能性があるのか、放置するとどのようなリスクがあるのかについて、医療的な視点からわかりやすく解説していきます。


目次

  1. 肉芽とは何か?皮膚に起こるメカニズムを理解しよう
  2. 肉芽の種類と特徴
  3. 肉芽を放置すると自然に治る可能性はあるの?
  4. 肉芽を放置した場合のリスクと悪化サイン
  5. 肉芽ができやすい場所とその原因
  6. 肉芽の一般的な治療方法
  7. 肉芽を予防するためにできること
  8. こんなときはすぐに医療機関へ
  9. まとめ

この記事のポイント

肉芽は放置での自然治癒が期待できるのは軽度の初期段階のみで、化膿性肉芽腫や異物肉芽腫は医療的治療が必要。放置すると感染拡大・肥大化・ケロイド形成などのリスクがあり、1〜2週間改善しない場合は皮膚科や形成外科への早期受診が推奨される。

🎯 1. 肉芽とは何か?皮膚に起こるメカニズムを理解しよう

肉芽とは、医学的に「肉芽組織(にくがそしき)」と呼ばれる、炎症に反応して体が作り出す修復組織のことです。皮膚や粘膜に傷や異物が侵入したとき、体はその部分を修復・保護しようとして新しい血管や繊維組織を増殖させます。この過程で生じる赤みを帯びた柔らかい組織の塊が「肉芽」です。

通常、傷が治癒する際にはこの肉芽組織が一時的に形成され、最終的には正常な皮膚組織に置き換わっていきます。しかし何らかの原因で炎症が長引いたり、異物が取り除かれなかったりすると、肉芽組織が過剰に増殖してしまい、目に見える形で皮膚の表面に飛び出してくることがあります。これが、私たちが日常的に「肉芽ができた」と感じる状態です。

肉芽は見た目がいかにも不健全に見えるため、多くの方が不安を感じます。しかし、実は体が懸命に傷を治そうとしているサインでもあります。ただし、その修復プロセスが正常に機能していない状態でもあるため、適切な対処が必要なケースがほとんどです。

肉芽組織の特徴としては、見た目が赤みがかった丸いプツプツとした形状をしており、触れると出血しやすく、滲出液(しんしゅつえき)と呼ばれる透明または黄色みがかった液体が染み出してくることがあります。痛みは個人差がありますが、軽度のものからズキズキとした痛みを伴うものまでさまざまです。

Q. 肉芽とは何ですか?どうして皮膚にできるのですか?

肉芽とは、皮膚に傷や異物が侵入した際に体が修復・保護しようとして作り出す「肉芽組織」のことです。新しい血管や繊維組織が増殖することで赤みを帯びた柔らかい塊が生じます。炎症が長引くと組織が過剰に増殖し、皮膚表面に飛び出して現れます。

📋 2. 肉芽の種類と特徴

一口に「肉芽」といっても、その原因や特徴によっていくつかの種類に分類されます。それぞれの特徴を理解しておくことが、適切な対処につながります。

🦠 ピアス肉芽

ピアスのホールをあけた部位やピアスの素材に対するアレルギー反応、摩擦などによって生じる肉芽です。特に耳たぶ・耳の軟骨部分・鼻・へそなど、ピアスが多くあけられる場所に発生します。ピアスの素材が皮膚に合わない場合や、ピアスホールが完成する前にピアスを外したり付け替えたりすることで傷がつき、炎症が起こることで肉芽が形成されることがあります。ピアス肉芽は比較的一般的で、多くの人が経験する肉芽のひとつです。

👴 傷口・術後の肉芽

外傷や手術の傷口が治癒する過程で形成される肉芽組織です。傷が大きい場合や感染を起こした場合、または異物が残っている場合に過剰な肉芽が生じやすくなります。手術の縫合糸に対する反応として肉芽ができることもあり、縫合糸肉芽腫(ほうごうしにくがしゅ)と呼ばれます。

🔸 化膿性肉芽腫(かのうせいにくがしゅ)

化膿性肉芽腫は、血管が異常増殖することで生じる良性の皮膚腫瘍の一種です。名前に「化膿性」とありますが、必ずしも感染が原因ではありません。見た目は赤いドーム状の隆起物で、少し触れただけでも出血しやすく、成長が速いのが特徴です。妊娠中の女性やホルモンバランスが変化する時期にできやすいとされています。自然消退することはほぼなく、医療的な治療が必要な場合が多いです。

💧 異物肉芽腫(いぶつにくがしゅ)

体内に入り込んだ異物(とげ、ガラス片、縫合糸など)に対する免疫反応として形成される肉芽です。体が異物を排除しようとして炎症反応を起こし、その部位に肉芽腫が形成されます。美容目的で注射されたヒアルロン酸やシリコンなどに対して生じることもあります。異物が残っている限り炎症が継続するため、根本原因の除去が必要です。

✨ 臍(へそ)の肉芽腫

新生児の臍帯(さいたい・へその緒)が取れた後に、臍の組織が完全に治癒せず肉芽組織が残ることがあります。これを臍肉芽腫(さいにくがしゅ)といい、新生児に比較的みられる状態です。赤みがかった柔らかい組織が臍に残り、滲出液が出続けることがあります。

💊 3. 肉芽を放置すると自然に治る可能性はあるの?

肉芽ができたとき、多くの方が「放置していれば自然に治るのではないか」と期待するかもしれません。結論からいうと、肉芽が自然に消退する可能性は、その種類や原因、程度によって大きく異なります。

📌 自然に改善が見込める可能性があるケース

ごく初期段階の軽度の肉芽であれば、原因となる刺激を取り除くことで自然に縮小・消退するケースがあります。たとえばピアスによる肉芽の場合、刺激の少ない素材のピアスに変えたり、ピアス自体を外して患部を清潔に保つことで、軽度の肉芽が時間をかけて落ち着いていくことがあります。また、傷の治癒過程で一時的に形成された小さな肉芽組織は、傷が完全に治癒するにしたがって自然に平坦化することもあります。

しかし、「自然に治る可能性がある」ということは、「必ず治る」とは全く異なります。自然治癒を期待して長期間放置した結果、悪化してしまうリスクのほうが高いことを念頭に置いておく必要があります。

▶️ 自然治癒が難しいケース

化膿性肉芽腫は、自然に消えることはほぼありません。放置することで大きくなり続け、出血や感染のリスクが高まります。同様に、異物肉芽腫も原因となる異物が体内に残っている限り炎症が持続し、自然消退は期待できません。

また、感染を伴った肉芽は適切な抗生物質などによる治療なしには改善しにくく、放置することで感染が広がるリスクがあります。さらに、肉芽組織が長期間にわたって存在することで、その部位の皮膚組織に変化が生じたり、跡が残ったりすることもあります。

「様子を見る」という選択肢は、一定期間(たとえば1〜2週間)に限定して行うものであり、長期にわたって放置することは推奨されません。肉芽が縮小せず、むしろ大きくなったり痛みが増したりするようであれば、速やかに医療機関を受診することが大切です。

Q. 肉芽を放置すると自然に治る可能性はありますか?

初期段階の軽度な肉芽は、原因となる刺激を取り除くことで自然に縮小するケースがあります。ただし化膿性肉芽腫や異物肉芽腫はほぼ自然消退が期待できません。1〜2週間改善が見られない場合や悪化する場合は、皮膚科や形成外科への早期受診が推奨されます。

🏥 4. 肉芽を放置した場合のリスクと悪化サイン

肉芽を長期間放置した場合、さまざまなリスクが生じる可能性があります。どのような状態になったら「悪化している」と判断すべきかを知っておくことで、早期に適切な対処ができます。

🔹 感染・化膿のリスク

肉芽組織は血管が豊富で柔らかく、細菌が侵入しやすい状態です。放置することで細菌感染が起こり、患部が化膿することがあります。感染が起こると赤みや腫れ、熱感、痛みが強くなり、膿が出てくることがあります。さらに感染が深部に広がると、蜂窩織炎(ほうかしきえん)などの深刻な感染症に発展するリスクもあります。

📍 肉芽の肥大化

初期の段階では小さかった肉芽も、放置することで徐々に大きくなっていくことがあります。特に化膿性肉芽腫は成長が比較的速く、数週間〜数ヶ月のうちに顕著に大きくなるケースがあります。肉芽が大きくなるほど治療が複雑になり、治療後に跡が残りやすくなります。

💫 出血のリスク

肉芽組織は血管が多く、非常に出血しやすい状態です。衣服や寝具などが触れただけでも出血することがあり、出血が繰り返されることでさらに炎症が悪化する悪循環に陥ることがあります。特に化膿性肉芽腫では、出血が止まりにくい場合もあります。

🦠 瘢痕(はんこん)・ケロイドの形成

炎症が長期間続くと、皮膚の修復過程でコラーゲンが過剰に産生され、肥厚した傷跡(瘢痕)やケロイドが形成されることがあります。これらは見た目の問題だけでなく、かゆみや痛みを伴うことも多く、治療が困難なケースもあります。早期に肉芽を適切に治療することが、このような後遺症を予防することにつながります。

👴 悪化しているサインとは

以下のような症状が見られる場合は、肉芽が悪化しているサインと考えられます。早めに医療機関を受診することをお勧めします。

患部の赤みや腫れが広がっている場合、熱感や拍動するような痛みがある場合、膿のような分泌物が増えてきた場合、臭いを伴う分泌物が出る場合、肉芽の大きさが明らかに増大している場合、触れると出血が止まりにくい場合、周囲のリンパ節が腫れている場合、発熱などの全身症状を伴う場合などは、速やかに専門医への相談が必要です。

⚠️ 5. 肉芽ができやすい場所とその原因

肉芽はどの部位にでも生じる可能性がありますが、特にできやすい場所とその原因を知っておくことで、予防や早期発見につながります。

🔸 耳(ピアスホール周辺)

ピアスに関連した肉芽の中で最も多いのが耳、特に耳の軟骨部分(ヘリックスやトラガスなど)です。耳たぶと比べて軟骨部分は血液循環が少なく、ピアスホールが完成するまでの時間が長いため、その間に肉芽が形成されやすくなります。金属アレルギーを持つ方が適合しない素材のピアスをつけることや、ピアスホールへの過度な刺激が主な原因です。

💧 鼻・へそ・唇などのボディピアス部位

鼻やへそ、唇など、耳以外のボディピアス部位にも肉芽は形成されます。これらの部位は日常生活の中で衣服や手などが触れやすく、常に刺激を受けやすい環境にあります。また、細菌が繁殖しやすい環境でもあるため、感染を伴った肉芽ができやすいとされています。

✨ 手・指(とげや異物が入りやすい部位)

手や指はとげやガラスの破片などの異物が刺さりやすい部位です。異物が完全に取り除かれないまま皮膚が閉じてしまうと、その周囲に異物肉芽腫が形成されることがあります。農作業や木工など、異物が刺さりやすい作業を行う方は特に注意が必要です。

📌 術後の傷口

外科手術後の傷口は肉芽が形成されやすい場所のひとつです。縫合糸に対する体の反応や、傷口への感染、傷の治癒が遅延することなどが原因で肉芽が生じることがあります。腹部や胸部など、体幹部の手術後に見られることが比較的多いです。

▶️ 口腔内・歯肉

口腔内にも肉芽は形成されることがあります。歯の治療後や義歯による慢性的な刺激、口腔内の慢性炎症などが原因で歯肉に肉芽腫が生じることがあります。これを歯肉肉芽腫ともいいます。口腔内は細菌が多く存在する環境であるため、感染が関与することも多いです。

🔹 眼瞼(まぶた)

まぶたにできる霰粒腫(さんりゅうしゅ)は、マイボーム腺の分泌物が詰まることで生じる肉芽腫の一種です。まぶたがコリコリとした感じで腫れ、痛みは比較的少ないのが特徴です。自然に消退することもありますが、大きくなった場合や繰り返す場合は治療が必要です。

Q. 肉芽を放置するとどんなリスクがありますか?

肉芽を長期間放置すると、細菌感染による化膿・肉芽の肥大化・繰り返す出血・ケロイドや肥厚性瘢痕の形成といったリスクが生じます。感染が深部へ広がると蜂窩織炎などの重篤な状態に発展する恐れもあります。赤みや腫れの拡大、発熱を伴う場合は速やかな受診が必要です。

🔍 6. 肉芽の一般的な治療方法

肉芽の治療方法は、その種類や大きさ、部位、患者さんの状態によって異なります。代表的な治療法を紹介します。いずれの治療も、自己判断で行うのではなく医療機関での診断のもとで行うことが重要です。

📍 硝酸銀による焼灼(しょうしゃく)

硝酸銀棒を使って肉芽組織を化学的に焼き固める方法です。新生児の臍肉芽腫などに多く用いられます。外来で簡単に行える処置ですが、数回の処置が必要なこともあります。痛みはほとんどなく、乳幼児にも比較的安全に行える治療です。

💫 ステロイド薬の外用・局所注射

炎症を抑えるために、ステロイド外用薬(塗り薬)や局所注射が用いられることがあります。特に炎症が強い場合や、肉芽がケロイドを伴う場合に有効です。ステロイド注射は患部に直接薬剤を注入することで、肉芽の縮小を促します。ただし、ステロイド剤は長期使用による皮膚萎縮などの副作用があるため、医師の指示のもとで使用することが必要です。

🦠 液体窒素による凍結療法

液体窒素を使って肉芽組織を凍結・壊死させる治療法です。外来で行える処置で、比較的手軽に受けられます。化膿性肉芽腫や小さな肉芽腫に用いられることがあります。処置後は水ぶくれができることがありますが、徐々に治癒していきます。複数回の処置が必要なこともあります。

👴 電気凝固法・レーザー治療

電気メスやレーザーを使って肉芽組織を焼灼・除去する方法です。出血が少なく、精密な処置ができるため、化膿性肉芽腫など血管が豊富な肉芽の治療に適しています。レーザー治療は術後の回復が比較的早く、傷跡が目立ちにくいという利点があります。美容的な観点からも重視される部位(顔面など)の治療に適しています。

🔸 外科的切除

大きな肉芽や、他の治療法で改善が見られない場合には、外科的に切除する手術が選択されることがあります。局所麻酔のもとで肉芽組織を切除し、必要に応じて縫合します。確実に肉芽を取り除けるという利点がある一方、切除後に傷跡が残ることがあります。再発を防ぐために、原因となる異物の完全除去や感染の治療も同時に行います。

💧 抗生物質・抗菌薬の使用

感染を伴う肉芽に対しては、抗生物質や抗菌薬が処方されることがあります。感染を制御することで炎症が落ち着き、肉芽が縮小することを期待します。外用薬(塗り薬)と内服薬の両方が状況に応じて使い分けられます。

✨ セルフケアでできること(医師の指示のもとで)

医療機関での治療と並行して、自宅でのケアも重要です。患部を清潔に保ち、余分な刺激を与えないことが基本です。ピアスによる肉芽の場合は、皮膚への刺激を最小限にする素材(純チタン、サージカルステンレスなど)への変更を医師から勧められることがあります。自己判断で潰したり、無理に除去しようとすることは感染や悪化の原因になるため、絶対に避けてください。

📝 7. 肉芽を予防するためにできること

肉芽の発生を完全に防ぐことは難しいですが、日常的な注意によってリスクを減らすことは可能です。特にピアスに関連した肉芽は予防のための行動が比較的とりやすいので、具体的なポイントを紹介します。

📌 ピアスの素材選び

金属アレルギーは肉芽形成の大きな原因のひとつです。ピアスをあける際には、金属アレルギーを起こしにくい素材を選ぶことが重要です。純チタン、サージカルステンレス(316Lステンレス)、プラチナ、18金などが比較的アレルギーを起こしにくい素材として知られています。安価なファッションピアスや、ニッケルを多く含む合金素材はアレルギー反応を起こしやすいため、特に皮膚が敏感な方は避けるべきです。

▶️ ピアスホールが完成するまでの正しいケア

ピアスホールが安定するまでの期間(耳たぶで約1〜3ヶ月、軟骨部位では半年〜1年以上かかる場合もあります)は、特に丁寧なケアが必要です。清潔な手で患部を触ること、専用のピアスホール洗浄液や生理食塩水で患部を洗浄すること、ピアスを必要以上に動かさないことなどが基本的なケアとして挙げられます。また、ホールが完全に完成する前にピアスを外したり、無理にピアスを変えたりすることで傷がつき、肉芽形成のリスクが高まります。

🔹 傷口の清潔と適切な処置

日常生活で生じた傷口は、早期に適切な処置を行うことが肉芽形成の予防につながります。傷口を清潔に保ち、市販の創傷被覆材(ドレッシング材)などを活用することで傷の治癒を促します。とげなどが刺さった場合は完全に取り除くことが重要で、取り除けない場合は早めに医療機関を受診することをお勧めします。

📍 免疫力・体のコンディションを整える

体の免疫機能が低下していると、傷の治癒が遅れて肉芽が形成されやすくなります。バランスのとれた食事、十分な睡眠、適度な運動など基本的な生活習慣を整えることが、傷の治癒力を高めることにつながります。特に喫煙は血流を悪化させ、傷の治癒を遅らせる要因となるため、禁煙することも予防の観点から重要です。

💫 早期発見・早期対処

肉芽は初期段階で対処することで、治療の負担を小さく抑えることができます。ピアスホールや傷口の様子を定期的に確認し、赤みや腫れ、分泌物の増加などの変化に早めに気づくことが大切です。異常を感じたら「様子を見よう」とせず、早めに皮膚科や形成外科などの専門医に相談することをお勧めします。

Q. 肉芽の主な治療方法にはどのようなものがありますか?

肉芽の治療法は種類や状態によって異なります。硝酸銀による焼灼、ステロイド薬の外用・局所注射、液体窒素を用いた凍結療法、電気凝固法・レーザー治療、外科的切除などがあります。感染を伴う場合は抗生物質も使用されます。いずれも専門医の診断のもとで行うことが重要です。

💡 8. こんなときはすぐに医療機関へ

肉芽に関して、以下のような状態や症状が見られる場合は、自己判断で対処しようとせず、速やかに医療機関を受診してください。

まず、肉芽が急速に大きくなっている場合です。短期間で肉芽のサイズが顕著に増大している場合、化膿性肉芽腫などの可能性があり、早期の診断・治療が必要です。また、良性の肉芽と思っていても、まれに悪性腫瘍と鑑別が必要なケースもあるため、専門医による正確な診断が欠かせません。

出血が繰り返したり、なかなか止まらない場合も受診のサインです。肉芽組織は出血しやすいですが、頻繁に出血したり、出血量が多かったりする場合は医師に相談してください。

痛みや腫れが強くなっている場合や、発熱などの全身症状を伴う場合は、感染が広がっている可能性があります。このような状態は緊急性が高く、できるだけ早く受診することが重要です。

2週間程度セルフケアを続けても改善が見られない場合、あるいは悪化している場合も受診の目安です。自然治癒を期待して長く待ちすぎることは、治療が複雑になるリスクがあります。

また、肉芽かどうかわからない皮膚の変化(色の変化、硬さの変化、かゆみを伴うなど)がある場合も、自己判断せずに専門医の診察を受けることをお勧めします。皮膚の変化にはさまざまな原因が考えられ、専門医による正確な診断が必要です。

受診する科としては、皮膚科が最も一般的です。傷口や手術後の肉芽については形成外科、口腔内の肉芽については歯科・口腔外科、目の周囲の肉芽については眼科への受診が適しています。

アイシークリニック大宮院では、肉芽を含む皮膚の気になる症状について専門的な診察・治療を行っています。「肉芽かもしれない」「放置してよいのか判断できない」という方は、お気軽にご相談ください。早期の対処が、より早く、より小さな負担での回復につながります。

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、ピアスによる肉芽を中心に、傷口や術後の肉芽など様々なタイプの肉芽でお悩みの方が多くご来院されます。「放置していれば治るかも」とご自身で様子を見ているうちに悪化したり、肥大化してから受診される方も少なくないため、気になる変化を感じた段階でお早めにご相談いただくことを強くお勧めします。肉芽の種類や状態に合わせた最適な治療法をご提案しますので、一人で抱え込まずにぜひお気軽にご来院ください。」

✨ よくある質問

肉芽を放置しておけば自然に治りますか?

ごく初期段階の軽度な肉芽であれば、原因となる刺激を取り除くことで自然に縮小するケースもあります。しかし、化膿性肉芽腫や異物肉芽腫は自然消退がほぼ期待できません。放置することで感染・肥大化・出血などのリスクが高まるため、1〜2週間改善が見られない場合は早めに医療機関を受診することをお勧めします。

肉芽が悪化しているサインはどのように見分けますか?

以下のような症状が現れた場合は悪化のサインです。赤みや腫れが広がっている、膿や臭いを伴う分泌物が増えた、触れると出血が止まりにくい、肉芽が明らかに大きくなっている、発熱などの全身症状を伴うケースは特に緊急性が高く、速やかに医療機関を受診してください。

ピアスによる肉芽はどうすれば予防できますか?

ピアスによる肉芽の予防には、純チタンやサージカルステンレスなどアレルギーを起こしにくい素材を選ぶことが重要です。またホールが完成するまでの期間(耳たぶで1〜3ヶ月、軟骨部位では半年〜1年以上)は、患部を清潔に保ち、ピアスを不必要に動かさないよう丁寧なケアを続けることが大切です。

肉芽の治療にはどのような方法がありますか?

肉芽の種類や状態に応じて、硝酸銀による焼灼、ステロイド薬の外用・局所注射、液体窒素による凍結療法、電気凝固法・レーザー治療、外科的切除などの治療法があります。感染を伴う場合は抗生物質が処方されることもあります。いずれも自己判断で対処せず、専門医による診断のもとで治療を受けることが重要です。

肉芽の症状が出たとき、何科を受診すれば良いですか?

一般的な皮膚の肉芽は皮膚科への受診が最適です。傷口や手術後の肉芽は形成外科、口腔内の肉芽は歯科・口腔外科、まぶた周辺の肉芽は眼科が適しています。アイシークリニック大宮院でも肉芽を含む皮膚トラブルの診察・治療を行っておりますので、お気軽にご相談ください。

📌 まとめ

肉芽は、体が傷や異物に反応して修復しようとする過程で生じる組織です。ピアス、外傷、手術、感染など、さまざまな原因で形成されます。「放置すれば自然に治るのではないか」という期待を持つ方も多いですが、自然に改善が見込めるのはごく軽度の初期段階のケースに限られ、多くの肉芽は適切な治療なしには改善しないどころか、悪化するリスクがあります。

特に化膿性肉芽腫や異物肉芽腫は自然消退がほぼ期待できないため、早期に医療機関を受診することが重要です。放置することで起こりうるリスクとしては、感染・化膿の拡大、肉芽の肥大化、繰り返す出血、そして治りにくい瘢痕やケロイドの形成などがあります。

肉芽の治療には硝酸銀による焼灼、ステロイド薬の使用、液体窒素による凍結療法、レーザー治療、外科的切除などの方法があり、肉芽の種類や状態に応じて最適な治療法が選択されます。いずれの場合も、自己判断で対処しようとせず、専門医による正確な診断と適切な治療を受けることが最善の方法です。

肉芽の予防としては、ピアスの適切な素材選びとホールのケア、傷口の早期かつ適切な処置、体のコンディションを整えること、そして早期発見・早期対処が重要です。皮膚に気になる変化を感じたら、「しばらく様子を見よう」とするよりも、早めに専門医に相談することで、治療の負担を最小限に抑えることができます。

アイシークリニック大宮院では、肉芽を含む皮膚トラブルに関する診察・治療を行っております。気になる症状がある方は、遠慮なくご相談ください。あなたの皮膚の健康を守るために、専門的な視点からサポートいたします。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 肉芽腫・化膿性肉芽腫を含む皮膚疾患の診断基準・治療ガイドラインに関する情報
  • 日本形成外科学会 – 傷口・術後の肉芽組織形成、瘢痕・ケロイドの治療法および形成外科的処置に関する情報
  • 厚生労働省 – 皮膚の炎症・感染症(蜂窩織炎等)の医療安全・適切な受診に関する情報

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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