「ワキガの臭いが気になって人と近づくのが怖い」「どの治療法を選べばいいかわからない」とお悩みの方は多いのではないでしょうか。ワキガは医学的には腋臭症(えきしゅうしょう)と呼ばれ、脇の下にあるアポクリン汗腺から分泌される汗が皮膚の常在菌によって分解されることで特有の臭いを発生させる症状です。ワキガの治療法には、手術療法から注射、塗り薬、さらには最新の医療機器を用いた治療まで、さまざまな選択肢があります。それぞれの治療法には特徴があり、効果の持続期間、費用、ダウンタイム、リスクなどが異なります。本記事では、ワキガの各治療法を詳しく比較し、それぞれのメリット・デメリットを解説します。アイシークリニック大宮院では、患者様一人ひとりの症状や生活スタイルに合わせた最適な治療法をご提案しておりますので、ワキガでお悩みの方はぜひ参考にしてください。
目次
- ワキガとは?原因とメカニズムを理解する
- ワキガ治療法の種類と特徴
- 手術療法によるワキガ治療
- ボトックス注射によるワキガ治療
- 塗り薬・外用薬によるワキガ治療
- 医療機器を用いた最新のワキガ治療
- ワキガ治療法の比較一覧
- 自分に合ったワキガ治療法の選び方
- ワキガ治療の保険適用について
- ワキガ治療後のケアと再発防止
- よくある質問
🔬 ワキガとは?原因とメカニズムを理解する
ワキガの治療法を選ぶ前に、まずはワキガが発生するメカニズムを正しく理解することが大切です。ここでは、ワキガの原因となるアポクリン汗腺の働きや、臭いが発生する仕組みについて詳しく解説します。
💧 アポクリン汗腺とエクリン汗腺の違い
人間の体には2種類の汗腺があります。
- エクリン汗腺:全身に分布し、体温調節のために無色透明でほぼ無臭の汗を分泌
- アポクリン汗腺:脇の下、耳の中、乳輪、外陰部など特定の部位にのみ存在
アポクリン汗腺から分泌される汗には、タンパク質、脂質、アンモニアなどの成分が含まれており、これらが皮膚表面の常在菌によって分解されることで、ワキガ特有の臭いが発生します。
⚗️ ワキガの臭いが発生するメカニズム
アポクリン汗腺から分泌された汗自体には、実はそれほど強い臭いはありません。しかし、この汗が皮膚表面に存在する細菌(主にコリネバクテリウム属)によって分解されると、揮発性の臭い物質が生成されます。
特に3-メチル-2-ヘキセン酸という物質がワキガ臭の主な原因とされています。また、汗に含まれる硫黄化合物も独特の臭いを発する要因となります。アポクリン汗腺の数や大きさ、活動性には個人差があり、これがワキガの程度の違いに影響しています。
🧬 ワキガになりやすい要因
ワキガは遺伝的な要素が大きく関係しています。遺伝確率は以下の通りです:
- 片親がワキガの場合:約50%
- 両親ともワキガの場合:約80%
また、耳垢が湿っているタイプの人はアポクリン汗腺が発達している傾向があり、ワキガになりやすいとされています。このほか、思春期にアポクリン汗腺の活動が活発になるため、10代から症状が現れ始めることが多いです。食生活や精神的ストレス、ホルモンバランスの変化なども、臭いの強さに影響を与える要因となります。
🏥 ワキガ治療法の種類と特徴
ワキガの治療法は大きく分けて、以下の4つに分類されます。それぞれの治療法には特徴があり、効果の程度や持続期間、費用、身体への負担などが異なります。
- 保存的治療(塗り薬など)
- 注射療法
- 手術療法
- 医療機器を用いた治療
💊 保存的治療(外用薬・制汗剤)
最も手軽に始められる治療法が、塗り薬や制汗剤を使用した保存的治療です。医療機関で処方される外用薬には、塩化アルミニウム液や臭化プロバンテリンなどがあり、汗の分泌を抑える効果があります。市販のデオドラント製品と比べて効果が高く、軽度から中等度のワキガに対して有効です。ただし、根本的な治療ではないため、継続的に使用し続ける必要があります。
💉 注射療法(ボトックス注射)
ボトックス注射は、ボツリヌス菌から抽出された成分を脇の下に注入することで、エクリン汗腺からの発汗を抑制する治療法です。
メリット:
- 施術時間は15〜30分程度と短い
- ダウンタイムがほとんどない
- 忙しい方でも受けやすい
効果は4〜6ヶ月程度持続しますが、永続的ではないため定期的な施術が必要となります。
🔪 手術療法
手術療法は、臭いの原因となるアポクリン汗腺を直接除去する根本的な治療法です。主な術式:
- 剪除法(せんじょほう)
- 皮弁法
- 吸引法
手術は保険適用となる場合もあり、根治を目指す方には最も効果的な選択肢となります。ただし、ダウンタイムが必要であり、術後のケアも重要です。
🏭 医療機器を用いた治療
近年では、ミラドライやビューホットなど、医療機器を用いたワキガ治療が注目されています。これらの治療は、マイクロ波や高周波を用いてアポクリン汗腺を破壊する方法で、切開を伴わないため傷跡が残りにくいというメリットがあります。効果は半永久的に持続するとされていますが、保険適用外のため費用が高額になる傾向があります。
🔪 手術療法によるワキガ治療
手術療法は、ワキガの根本的な治療として最も効果が高い方法です。アポクリン汗腺を物理的に除去するため、再発のリスクが低く、一度の治療で長期的な効果が期待できます。
✂️ 剪除法(せんじょほう)・皮弁法
剪除法は、ワキガ手術の中で最も確実性が高い術式として広く行われています。
手術の流れ:
- 脇の下のしわに沿って3〜5cm程度切開
- 皮膚を裏返してアポクリン汗腺を目視で確認
- ハサミやメスを使って一つひとつ丁寧に除去
熟練した医師が行えば、アポクリン汗腺の除去率は80〜90%以上に達するとされています。この方法は保険適用となるケースが多く、費用面でのメリットもあります。
手術詳細:
- 手術時間:片側30分〜1時間程度
- 圧迫固定期間:術後1週間程度
- 運動制限:2〜3週間
- 傷跡の回復:数ヶ月〜1年程度で目立ちにくくなる
🔄 吸引法・超音波吸引法
吸引法は、脇の下に小さな穴を開け、カニューレ(細い管)を挿入してアポクリン汗腺を吸引除去する方法です。
メリット:
- 傷跡が小さい(5mm程度)
- 回復が比較的早い
- 術後の圧迫固定期間が短い(3〜5日程度)
超音波吸引法では、超音波の振動を利用して汗腺を破砕しながら吸引するため、より効率的に除去が可能です。ただし、目視で確認しながら除去する剪除法と比べると、汗腺の除去率がやや劣る場合があります。そのため、中等度のワキガの方や、傷跡を最小限にしたい方に適した方法といえます。
🔨 クワドラカット法
クワドラカット法は、特殊な回転刃がついた器具を用いてアポクリン汗腺を削り取る方法です。シェービング法とも呼ばれ、以下の特徴があります:
- 傷口は1cm程度と小さい
- 吸引法よりも確実に汗腺を除去可能
- 皮膚へのダメージを最小限に抑制
ただし、剪除法ほどの除去率は期待できないため、重度のワキガには向かない場合があります。
⚠️ 手術のリスクと合併症
ワキガ手術には、他の外科手術と同様にリスクが伴います。主な合併症:
- 血腫(皮膚の下に血が溜まる)
- 漿液腫(リンパ液が溜まる)
- 感染
- 皮膚壊死
- 傷跡の肥厚やケロイド形成
- 腕の可動域の一時的制限
これらのリスクを最小限にするためには、経験豊富な医師による施術と、術後の適切なケアが重要です。術前のカウンセリングで、リスクについて十分な説明を受け、納得した上で治療を受けることが大切です。
💉 ボトックス注射によるワキガ治療
ボトックス注射は、メスを使わずにワキガの症状を軽減できる治療法として人気があります。手術に抵抗がある方や、まずは手軽な治療から試したい方に適しています。
⚗️ ボトックス注射の作用メカニズム
ボトックス(ボツリヌストキシン)は、神経と筋肉の接合部で神経伝達物質であるアセチルコリンの放出を阻害することで、汗腺への神経刺激を遮断します。
作用の流れ:
- エクリン汗腺からの発汗が抑制
- 汗の量が減少
- 皮膚表面での細菌繁殖が抑制
- ワキガの臭いが軽減
ただし、ボトックス注射は主にエクリン汗腺に作用するため、アポクリン汗腺に直接作用するわけではありません。そのため、重度のワキガよりも、多汗症を伴う軽度〜中等度のワキガに対して効果的です。
⏰ 施術の流れと効果の持続期間
ボトックス注射の施術は非常に簡単で、通常15〜30分程度で完了します。
施術の流れ:
- 脇の下を消毒
- 必要に応じて表面麻酔のクリームを塗布
- 細い針を使って複数箇所にボトックスを注入
- 施術後すぐに日常生活に復帰可能
効果のタイムライン:
- 施術後2〜3日目:効果が現れ始める
- 1〜2週間:最大の効果を実感
- 持続期間:4〜6ヶ月程度
- 継続頻度:年に2〜3回の施術
📈 ボトックス注射のメリットとデメリット
メリット:
- 手術のようなダウンタイムがない
- 傷跡が残らない
- 施術直後から通常の活動が可能
- 効果に不満があっても時間経過で元に戻る
- 不可逆的な変化を避けられる
デメリット:
- 効果が永続的ではない
- 定期的な施術が必要
- 長期的にはコストがかさむ
- 重度のワキガには効果が限定的
1回あたりの費用は両脇で3〜10万円程度が相場で、年間のコストを考慮する必要があります。
👥 ボトックス注射が適している人
ボトックス注射は、以下のような方に特に適しています:
- 手術に抵抗がある方
- ダウンタイムを取れない方
- 仕事や学業が忙しく、長期間の休みが取れない方
- 軽度〜中等度のワキガの方
- 季節的に汗が気になる方
- 手術を検討する前に効果を確認したい方
💊 塗り薬・外用薬によるワキガ治療
塗り薬による治療は、ワキガ治療の中で最も手軽に始められる方法です。医療機関で処方される外用薬は、市販のデオドラント製品よりも効果が高く、軽度のワキガや、他の治療の補助として使用されます。
🧪 塩化アルミニウム液
塩化アルミニウム液は、ワキガ・多汗症の外用薬として最も広く使用されている薬剤です。
作用メカニズム:
- 塩化アルミニウムが汗腺の出口を物理的に塞ぐ
- 発汗を抑制する効果
使用方法:
- 就寝前に清潔な脇の下に塗布
- 翌朝洗い流す
- 効果は塗布後数時間〜数日続く
濃度と効果:
- 医療機関処方:10〜20%程度
- 市販品よりも高い効果
- 継続使用で発汗量を減少
副作用として、皮膚のかゆみやかぶれが起こることがあり、肌が弱い方は注意が必要です。
💉 臭化プロバンテリン(プロバンサイン)
臭化プロバンテリンは、抗コリン作用により全身の発汗を抑制する内服薬です。
作用の流れ:
- 神経から汗腺への信号伝達を阻害
- 汗の分泌を減少
- 細菌繁殖が抑制
- 臭いが間接的に軽減
注意点:
- 全身に作用するため副作用あり(口渇、便秘、眼圧上昇など)
- 長期使用は推奨されない
- 一時的な対処法として使用
🦠 抗菌外用薬
ワキガの臭いは、汗を分解する細菌によって発生するため、抗菌作用のある外用薬を使用することで臭いを軽減できます。
主な抗菌薬:
- クリンダマイシン
- エリスロマイシン
これらは皮膚表面の細菌数を減少させることで、臭いの発生を抑制します。ただし、長期間の使用は耐性菌の出現を招く可能性があるため、短期間の使用にとどめることが推奨されます。
⚠️ 外用薬治療の限界
外用薬による治療は手軽で副作用も比較的少ないですが、以下の限界があります:
- 根本的な治療ではない
- 効果維持には継続的な使用が必要
- 使用をやめると症状が再び現れる
- 中等度〜重度のワキガには効果が不十分
軽度のワキガの方や、手術前の一時的な対処として使用するのに適しています。
🔬 医療機器を用いた最新のワキガ治療
近年、切開を伴わない新しいワキガ治療法として、医療機器を用いた治療が注目されています。これらの治療は、手術のような大きな傷跡を残さずに、汗腺を破壊することで効果を発揮します。
📡 ミラドライ
ミラドライは、マイクロ波(電磁波)を照射してアポクリン汗腺とエクリン汗腺を破壊する治療法です。
特徴:
- FDA(米国食品医薬品局)の承認を受けた医療機器
- 皮膚を切開することなく汗腺を熱で破壊
- 一度破壊された汗腺は再生しない
- 効果は半永久的に持続
施術詳細:
- 施術時間:両脇で約1時間程度
- 麻酔:局所麻酔下
- ダウンタイム:数日間の腫れや痛み
- 回復期間:通常1〜2週間
費用と注意点:
- 保険適用外のため高額(両脇で30〜40万円程度)
- 1回の治療で完全な除去ができないケースもあり
- 追加治療が必要になることもある
🎯 ビューホット
ビューホットは、高周波(RF)を用いて汗腺を破壊する治療法です。
治療の流れ:
- 極細の針を皮膚に刺入
- 針先から高周波を照射
- 汗腺を選択的に熱凝固
- 針の深さ調整でアポクリン・エクリン両汗腺にアプローチ
ミラドライとの比較:
- より深い層にある汗腺にも効果
- 施術時間:両脇で30分〜1時間程度
- 局所麻酔を使用
- ダウンタイム:1〜2週間程度(赤み、腫れ、内出血)
費用は両脇で25〜35万円程度が相場です。
💡 レーザー治療
レーザーを用いたワキガ治療も行われています。
治療方法:
- 皮膚に小さな穴を開ける
- レーザーファイバーを挿入
- 汗腺を熱で破壊
メリットとデメリット:
- 傷跡が非常に小さい
- 回復が早い
- 汗腺の除去率は手術療法と比べると劣ることがある
- 効果には個人差がある
- 施術を行っているクリニックが限られる
⚖️ 医療機器治療のメリットとデメリット
メリット:
- 切開を伴わないため傷跡がほとんど残らない
- 手術に比べてダウンタイムが短い
- 日常生活への影響を最小限に抑制
- 手術のような合併症のリスクが低い
デメリット:
- 保険適用外のため費用が高額
- 1回の治療で十分な効果が得られないことがある
- 長期的な効果についてはまだデータが限定的
治療を検討する際は、効果と費用のバランスを考慮することが重要です。
📊 ワキガ治療法の比較一覧
ここまで紹介したワキガ治療法について、効果、持続期間、費用、ダウンタイムなどの観点から比較してみましょう。自分の状況に合った治療法を選ぶ際の参考にしてください。
🎯 効果の比較
効果の確実性ランキング:
- 剪除法(手術療法):アポクリン汗腺の除去率80〜90%以上
- 医療機器治療(ミラドライ・ビューホット):70〜80%程度の効果
- ボトックス注射:発汗抑制には効果的だが重度ワキガには限界
- 外用薬:軽度ワキガや補助として適切
医療機器治療は複数回の施術でさらに効果を高められます。
⏰ 持続期間の比較
- 手術療法・医療機器治療:半永久的(一度破壊された汗腺は再生しない)
- ボトックス注射:4〜6ヶ月程度(継続的な施術が必要)
- 外用薬:使用している間のみ(中止すると元に戻る)
ただし、すべての汗腺を除去できるわけではないため、完全に臭いがなくなるわけではありません。
💰 費用の比較
経済的な負担順:
- 外用薬:月額数千円程度(最も安価だが効果は限定的)
- 剪除法(保険適用):3割負担で両脇4〜5万円程度
- ボトックス注射:1回3〜10万円、年間10〜30万円程度
- 医療機器治療:1回30〜40万円程度(効果が持続すれば長期的にはコストパフォーマンス良好)
🛌 ダウンタイムの比較
日常生活への影響度:
- 外用薬・ボトックス注射:ほとんどなし(施術当日から通常生活可能)
- 医療機器治療:1〜2週間程度(腫れや痛みあり、日常生活に大きな支障なし)
- 手術療法:最も長い(1〜2週間の圧迫固定期間、2〜4週間の運動制限)
仕事や学業への影響を考慮して、適切な時期に治療を受けることが重要です。
🤔 自分に合ったワキガ治療法の選び方
ワキガ治療法を選ぶ際には、自分のワキガの程度、生活スタイル、予算、ダウンタイムの許容度などを総合的に考慮することが大切です。ここでは、状況別におすすめの治療法を紹介します。
🟢 軽度のワキガの場合
軽度のワキガで、日常生活に大きな支障がない場合の推奨治療:
- 外用薬から開始:塩化アルミニウム液の継続使用
- 生活習慣の改善:
- 食生活の見直し
- ストレス管理
- デオドラント製品の併用
- 次のステップ:効果不十分な場合はボトックス注射を検討
🟡 中等度のワキガの場合
中等度のワキガで、外用薬だけでは効果が不十分な場合:
- ボトックス注射:手軽に受けられ、効果を確認可能
- 医療機器治療:長期的な効果を求める場合(ミラドライ・ビューホット)
- 判断基準:費用と効果のバランスを考慮
🔴 重度のワキガの場合
重度のワキガで、臭いが強く日常生活に支障をきたしている場合:
推奨治療:
- 手術療法(剪除法):
- 保険適用が可能
- 最も確実にアポクリン汗腺を除去
- 根本的な治療で長年の悩みから解放
手術に抵抗がある場合:
- まずボトックス注射や医療機器治療を試す
- 効果を確認してから最終判断
⏱️ ダウンタイムが取れない場合
仕事や学業が忙しく、長期間の休みが取れない場合:
低負担な治療法:
- ボトックス注射:施術当日から通常生活可能
- 医療機器治療:週末や連休を利用して施術可能
- 手術を検討する場合:夏休みや年末年始など、まとまった休みが取れる時期を選択
💰 ワキガ治療の保険適用について
ワキガ治療を検討する際、費用は重要な判断材料の一つです。治療法によって保険適用の有無が異なるため、事前に確認しておくことが大切です。
✅ 保険適用となる治療法
ワキガ(腋臭症)は、医師が「腋臭症」と診断した場合に保険適用で治療を受けられます。
保険適用の治療:
- 主な治療法:手術療法(剪除法・皮弁法が一般的)
- 費用:3割負担で両脇4〜5万円程度
- 注意点:医師の診断による(すべてのケースで適用されるわけではない)
自分のワキガの程度が保険適用の基準を満たしているかどうかは、医療機関でのカウンセリングで確認しましょう。
❌ 保険適用外の治療法
以下の治療は基本的に保険適用外(自由診療)となります:
- ボトックス注射
- ミラドライ
- ビューホット
- その他の医療機器治療
例外:多汗症に対するボトックス注射は、「原発性腋窩多汗症」と診断された場合に保険適用となることがあります。ワキガと多汗症は異なる疾患ですが、併発していることも多いため、保険適用の可能性について医師に相談してみると良いでしょう。
💡 費用を抑えるためのポイント
ワキガ治療の費用を抑えるための戦略:
- 保険適用の確認:まず保険適用の可能性を確認
- 複数の医療機関で比較:カウンセリングを受け、費用と治療内容を比較
- 支払い方法の確認:
- 医療ローン
- クレジットカードの分割払い
ただし、費用だけで医療機関を選ぶのではなく、医師の経験や技術、アフターケアの充実度も重要な判断材料です。
🔄 ワキガ治療後のケアと再発防止
ワキガ治療を受けた後も、適切なケアを行うことで効果を維持し、再発を防ぐことができます。ここでは、治療後の注意点と日常生活でのケア方法について解説します。
🏥 手術後のケア
手術後は、医師の指示に従って適切なケアを行うことが重要です。
術後のスケジュール:
- 術後1週間:圧迫固定を行い、血腫や漿液腫の形成を防ぐ
- この期間の注意:腕を大きく上げる動作を避け、安静に過ごす
- 抜糸:術後1〜2週間程度
- 運動制限:激しい運動は2〜4週間控える
傷跡のケア:
- シリコンジェルシートの使用
- 傷跡ケアクリームの使用
- 傷口が完全に治癒するまで刺激を避ける
🧼 日常生活での臭い対策
治療後も、日常生活での臭い対策を続けることで、より快適に過ごせます。
清潔の維持:
- 毎日入浴して脇の下を清潔に保つ
- 細菌の繁殖を防ぐ
- 通気性の良い衣服を選ぶ
- 汗をかいたらこまめに着替える
食生活の改善:
- 動物性脂肪を控える
- アルコールを控える
- 刺激物を控える
ストレスも発汗を増加させる要因となるため、適度な運動やリラクゼーションでストレス管理を行いましょう。
🔄 再発の可能性と対処法
ワキガ手術を受けても、以下の理由で再発する可能性があります:
- 汗腺の残存:完全にすべてのアポクリン汗腺を除去することは困難
- 成長に伴う変化:思春期前の手術では、成長とともに汗腺が発達
再発した場合の対処法:
- 再手術
- 他の治療法(ボトックス注射、医療機器治療など)
- 定期的に医師の診察を受ける
- 症状の変化を確認

❓ よくある質問
ワキガ手術は局所麻酔または全身麻酔下で行われるため、手術中の痛みはほとんどありません。術後は麻酔が切れると痛みを感じることがありますが、処方される鎮痛剤で十分にコントロールできます。痛みのピークは術後1〜3日程度で、その後徐々に軽減していきます。
剪除法では脇のしわに沿って3〜5cm程度の傷跡が残りますが、時間の経過とともに目立ちにくくなります。通常、半年〜1年程度で傷跡は薄くなり、腕を下ろした状態ではほとんど見えません。ただし、ケロイド体質の方は傷跡が目立つことがあるため、術前に医師に相談することをおすすめします。
選択は症状の程度や生活スタイルによって異なります。軽度〜中等度のワキガで手軽に治療を受けたい方、ダウンタイムを取れない方はボトックス注射が適しています。一方、重度のワキガで根本的な治療を望む方、長期的なコストを抑えたい方は手術療法が適しています。まずは医師のカウンセリングを受け、自分に合った治療法を相談しましょう。
一般的に、アポクリン汗腺が発達する思春期以降(15〜16歳以降)から治療を受けることができます。ただし、成長期に手術を受けると、残存した汗腺が発達して再発する可能性があるため、18歳以上での治療が推奨されることが多いです。未成年の場合は保護者の同意が必要です。年齢や症状に応じた適切な治療時期について、医師に相談しましょう。
デスクワークなどの軽作業であれば、術後2〜3日から復帰可能なケースが多いです。ただし、腕を大きく動かす仕事や肉体労働は、術後2〜4週間程度控える必要があります。圧迫固定を外した後も、激しい運動は避けてください。個人差があるため、具体的な復帰時期については担当医師と相談することをおすすめします。
ミラドライは1回の施術で70〜80%程度の汗腺を破壊できるとされています。多くの方は1回の施術で満足のいく効果を得られますが、症状の程度によっては2回目の施術が必要になることもあります。2回目の施術を行う場合は、初回から3ヶ月以上間隔を空けて行います。効果の感じ方には個人差があるため、カウンセリングで期待できる効果について確認しましょう。
参考文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
医師・当院治療責任者
ワキガ治療を選択する際は、患者様の症状の程度、生活スタイル、治療に対するご希望を総合的に判断することが重要です。軽度の症状であれば外用薬から始め、効果が不十分な場合にボトックス注射や手術療法を検討する段階的アプローチがおすすめです。当院では、一人ひとりの患者様に最適な治療プランをご提案し、十分なカウンセリングの上で治療を進めております。