「たぶんイボだろう」の放置が一番危険です。
- ✅ イボと皮膚がんを見分ける具体的なポイント
- ✅ 自宅でできる「ABCDEルール」セルフチェック法
- ✅ 絶対に見逃してはいけない危険なサイン
- ✅ 受診すべきタイミングと病院の選び方
イボだと思って放置していたのが実は皮膚がんだった、というケースは決して珍しくありません。早期と進行期では治療の難易度・費用・体への負担がまったく違います。
目次
- イボとはどんなもの?原因と種類を知ろう
- 皮膚がんの種類と特徴
- 皮膚がんとイボの見分け方:見た目のポイント
- 「ABCDEルール」で自己チェックする方法
- 皮膚がんの危険因子と発生しやすい部位
- こんな変化が見られたら要注意:危険なサイン一覧
- 皮膚科ではどのように診断するのか
- 受診すべきタイミングと受診先の選び方
- 日頃からできる皮膚がん予防のポイント
- まとめ
この記事のポイント
皮膚がんとイボはABCDEルール(非対称・境界・色調・直径・変化)で自己チェックが可能だが、確定診断は皮膚科専門医によるダーモスコピーや生検が必要。出血・急な大きさ変化・治らないただれは早期受診のサイン。
💡 イボとはどんなもの?原因と種類を知ろう
イボとは、皮膚の表面にできる小さなふくらみの総称で、医学的にはいくつかの種類に分けられます。最もよく見られるのがウイルス性のイボで、ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染によって引き起こされます。HPVは皮膚の小さな傷口から侵入し、表皮細胞の増殖を促してイボを形成します。
ウイルス性イボの中でも特によく見られるのが「尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)」と呼ばれるタイプです。表面がザラザラしており、色は肌色から灰白色が多く、手の甲や指先、足の裏などに多く見られます。足の裏にできた場合は、体重がかかるため内側に向かって成長し、歩くと痛みを感じることもあります。
若い人に多く見られる「扁平疣贅(へんぺいゆうぜい)」は、表面が平らで光沢があり、顔や手の甲に複数発生することがあります。子どもによく見られるタイプには「伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)」、いわゆる水イボがあります。これは表面がツルリとしていて、中央にくぼみがあるのが特徴です。
一方、ウイルスとは無関係にできるイボとして「脂漏性角化症(しろうせいかっかしょう)」があります。加齢に伴って発生することが多く、中高年以降によく見られます。色は淡褐色から黒褐色まで幅があり、表面がざらついていたり、こんもりと盛り上がったりしているのが特徴です。老人性イボとも呼ばれ、一般的には良性の変化ですが、見た目が皮膚がんに似ていることがあるため注意が必要です。
このようにイボにはさまざまな種類があり、それぞれ原因や特徴が異なります。ほとんどのイボは良性であり、健康上の大きなリスクにはなりませんが、見た目が皮膚がんと似ていることがあるため、自己判断は禁物です。
Q. ABCDEルールとはどんな自己チェック法ですか?
ABCDEルールとは皮膚がんの早期発見に用いる自己チェック法です。A(非対称性)・B(境界)・C(色調)・D(直径6mm以上)・E(変化)の5項目を確認します。1つでも当てはまる場合は皮膚科専門医への受診が推奨されます。
📌 皮膚がんの種類と特徴
皮膚がんは、皮膚の細胞が悪性化することで発生するがんの総称です。日本では年間約3万人以上が皮膚がんと診断されており、決して珍しい疾患ではありません。皮膚がんにはいくつかの種類があり、それぞれ特徴や進行の速さが異なります。
最も発生頻度が高いのが「基底細胞がん」です。皮膚の最も深い層にある基底細胞から発生し、ゆっくりと成長します。転移することは比較的まれですが、局所的に深く浸潤する性質があります。見た目は黒または黒褐色の光沢のあるふくらみが多く、表面に血管が透けて見えることがあります。顔や頭部など日光が当たりやすい部位に多く発生します。
次によく見られるのが「有棘細胞がん(扁平上皮がん)」です。表皮の有棘細胞から発生し、紫外線との関連が強いとされています。赤みを帯びたかさぶたのような見た目や、ただれた潰瘍のように見えることがあります。進行すると転移することがあるため、早期発見・早期治療が重要です。
悪性黒色腫(メラノーマ)は、皮膚がんの中で最も悪性度が高いとされるタイプです。メラニン色素を産生するメラノサイトという細胞が悪性化して発生します。黒や茶色のシミのように見えることが多く、急速に大きくなる場合があります。転移しやすく、全身に広がるリスクがあるため、早期発見が非常に重要です。日本人では足の裏や爪の下に発生することが多いという特徴があります。
「メルケル細胞がん」は比較的まれですが、進行が速く悪性度が高いがんです。赤みを帯びた硬い腫瘤として現れることが多く、高齢者に多く見られます。免疫機能が低下している人では特に注意が必要です。
また、皮膚の表面にとどまっているがんとして「ボーエン病」や「日光角化症(光線角化症)」があります。これらはがんの前段階である「前がん病変」に分類されることもあり、放置すると浸潤がんに進行する可能性があります。日光角化症は特に顔面や手の甲などの紫外線を受けやすい部位に見られ、赤みやざらつきのある鱗状の変化として現れます。
✨ 皮膚がんとイボの見分け方:見た目のポイント
皮膚がんとイボを見分けるための最初のステップは、見た目の特徴を比較することです。ただし、あくまでも自己チェックの参考としてとらえ、気になる変化がある場合は必ず専門家に診てもらうことが大切です。
イボの場合、多くは表面がざらざらしており、形状が比較的均一です。ウイルス性イボは肌色から白っぽい色をしていることが多く、脂漏性角化症は褐色から黒色ですが表面に粒状の構造(脂質様の光沢)が見られます。通常、イボは痛みや出血、かゆみを伴うことは少なく、成長速度も遅いです。
一方、皮膚がんは以下のような特徴を持つことが多いです。まず色の不均一さが挙げられます。黒・茶・赤・白・青などが混在しているような場合は要注意です。次に、境界が不明瞭でギザギザしているか、左右非対称な形状であることも皮膚がんの特徴として知られています。また、表面がただれていたり、出血したり、かさぶたが繰り返しできるような変化も見逃せないサインです。
特に注意が必要なのが、以前から存在していたシミやほくろが変化した場合です。大きくなる、色が変わる、形が崩れる、出血するなどの変化が見られたら、すぐに皮膚科を受診することをお勧めします。新しくできたものでも、短期間で急速に大きくなる場合は要注意です。
爪の下や爪の周囲にできる黒い線も、悪性黒色腫の初期症状として現れることがあります。「爪の色素線条」と呼ばれるこの変化は、単なる外傷による着色の場合もありますが、幅が広かったり不均一だったりする場合は専門家による確認が必要です。
Q. 皮膚がんの危険なサインにはどんなものがありますか?
皮膚がんを疑う危険なサインとして、ほくろの急激な拡大・色の不均一な変化・境界のぼやけ・自然出血・2〜3週間以上治らないただれ・爪の黒い縦線などが挙げられます。これらが見られた場合は早めに皮膚科を受診することが重要です。
🔍 「ABCDEルール」で自己チェックする方法
皮膚の変化を自分でチェックするための国際的に広く用いられる方法として「ABCDEルール」があります。これは悪性黒色腫(メラノーマ)の早期発見のために考案されたチェック方法ですが、皮膚がん全般に応用することができます。
Aは「Asymmetry(非対称性)」を意味します。正常なほくろやイボは左右が対称であることが多いですが、皮膚がんでは形が左右非対称になることがあります。病変の中心で二分したときに、片方がもう片方と形が異なる場合は注意が必要です。
Bは「Border(境界)」を指します。通常のほくろは輪郭がはっきりしていますが、悪性の病変では境界がギザギザしていたり、不規則だったり、周囲との境目がぼやけていることがあります。
Cは「Color(色調)」です。一つのシミやほくろの中に複数の色(黒・茶・赤・白・青など)が混在している場合は要注意です。色むらがある場合や、色が不規則に分布している場合は皮膚科での診察を検討してください。
Dは「Diameter(直径)」を表します。直径6ミリメートル以上の病変は、特に注意が必要とされています。ただし、初期の皮膚がんがそれより小さいこともあるため、大きさだけで判断しないことも重要です。
Eは「Evolution(変化・進化)」です。これが最も重要なポイントとも言われています。もともとあったほくろやシミが変化した場合、それは要注意のサインです。大きくなる、色が変わる、形が変わる、かゆみや痛みが出る、出血するなどの変化は、すぐに専門家に診てもらう必要があります。
このABCDEルールは自己チェックの目安として非常に有用ですが、あくまでも一次スクリーニングのツールであり、確定診断は皮膚科専門医にしかできません。1項目でも当てはまる場合は、早めに受診することをお勧めします。
💪 皮膚がんの危険因子と発生しやすい部位
皮膚がんのリスクを高める要因を知っておくことは、早期発見・予防の観点から非常に重要です。主な危険因子の一つが紫外線への長期的な曝露です。紫外線(特にUVB)はDNAを傷つけ、細胞の悪性変化を引き起こすことが知られています。屋外での作業が多い人、スポーツや趣味で日光を浴びる時間が長い人、日焼けを繰り返した経験のある人は、皮膚がんのリスクが高まります。
皮膚の色も関係しています。メラニン色素が少ない、つまり肌の色が白い人は紫外線のダメージを受けやすく、皮膚がんのリスクが高いとされています。ただし、日本人を含むアジア人でも皮膚がんは発生しており、特に悪性黒色腫は足の裏など紫外線が当たりにくい部位にも発生するため注意が必要です。
年齢も重要な因子です。皮膚がんは40代以降に増加し、高齢になるほど発症リスクが上がります。これは皮膚のDNA修復機能が年齢とともに低下すること、紫外線への累積曝露量が増えることなどが理由として挙げられます。
免疫機能の低下も皮膚がんのリスクを高めます。臓器移植後に免疫抑制剤を使用している患者さん、HIV感染者、血液疾患などで免疫機能が低下している方は、有棘細胞がんなどの皮膚がんが発生しやすいとされています。
家族歴も見逃せない因子です。家族に皮膚がんの患者さんがいる場合、自分も発症するリスクが通常より高い可能性があります。特に悪性黒色腫は遺伝的要因が関係することがあるとされており、家族に患者さんがいる場合は定期的な皮膚科検診が勧められます。
発生しやすい部位については、紫外線が当たりやすい顔・頭部・首・手の甲が最も多いとされています。基底細胞がんや有棘細胞がん、日光角化症はこれらの部位に特に多く見られます。一方、悪性黒色腫は日本人の場合、足の裏・手のひら・爪の下など、紫外線があまり当たらない部位にも多く発生する特徴があります。そのため、日ごろからこれらの部位も含めて全身の皮膚を観察する習慣をつけることが重要です。
Q. 皮膚科では皮膚がんをどのように診断しますか?
皮膚科での診断は問診・視診・触診から始まり、特殊な拡大鏡「ダーモスコピー」で皮膚内部の構造を無痛で詳しく観察します。皮膚がんが疑われる場合は、局所麻酔下で組織を採取する「生検(バイオプシー)」によって確定診断を行います。

🎯 こんな変化が見られたら要注意:危険なサイン一覧
以下のような変化や症状が見られた場合は、皮膚がんの可能性を考えて早めに皮膚科を受診することをお勧めします。これらは自己チェックのための目安であり、いずれか一つでも当てはまる場合は注意が必要です。
まず、以前から存在していたほくろやシミが突然大きくなった場合です。数週間から数か月の間に目に見えて大きくなる場合は、悪性変化の可能性があります。特に、以前は小さかったほくろが急速に広がるようになった場合は要注意です。
色が変わった場合も注意が必要です。均一だったほくろの色が不均一になる、黒くなる、赤みがかかる、白い部分が現れるなどの変化は、皮膚科での確認が必要なサインです。
形の変化も見逃せません。輪郭がはっきりしていたほくろの境界がぼやける、周囲にギザギザが現れる、左右対称だった形が崩れるといった変化が見られたら受診を検討してください。
触れると出血する、自然に出血する、かさぶたができて繰り返しはがれるといった変化も危険なサインです。通常のイボやほくろは出血しないため、出血が見られた場合は早めに受診することが大切です。
かゆみや痛みの出現も注意が必要です。もともとあったほくろや皮膚の変化部分に、突然かゆみや痛み、灼熱感などが出てきた場合は、変化のサインかもしれません。
ただれや潰瘍が治らない場合も要注意です。小さな傷やただれが2~3週間以上経っても治らない場合、有棘細胞がんや基底細胞がんの可能性があります。特に顔や手など紫外線を受けやすい部位の治りにくい傷は要確認です。
爪の変化にも注意しましょう。爪に黒い縦の線が現れた場合、特にその線が幅広い・色が不均一・急に太くなったという特徴がある場合は、爪の下の悪性黒色腫の可能性があります。指先を打った記憶がないのに爪が黒くなった場合は特に注意が必要です。
また、皮膚にできた腫瘤が急速に大きくなり、硬く触れる場合も要注意です。柔らかく動くシコリと違い、硬くて皮膚に固着しているような腫瘤は悪性の可能性があります。
💡 皮膚科ではどのように診断するのか
皮膚科を受診した際、皮膚がんとイボをどのように診断するのかを知っておくと、受診への不安が軽減されます。診断は通常いくつかのステップを経て行われます。
まず問診が行われます。症状がいつ頃から始まったか、変化はあったか、家族に皮膚がんの人はいるか、紫外線を多く浴びる環境にあるかなど、詳しく聞かれます。正確な情報を提供することで、診断の精度が上がります。
次に視診と触診が行われます。医師が肉眼で病変を観察し、必要に応じて触れながら硬さや皮膚との癒着具合などを確認します。経験豊富な皮膚科専門医であれば、この段階でかなりの程度の見当をつけることができます。
より詳しく確認するために「ダーモスコピー」という検査が行われることがあります。ダーモスコープという特殊な拡大鏡を使って皮膚の表面を詳しく観察する方法で、肉眼では見えない皮膚の内部構造を確認することができます。この検査は痛みを伴わず、短時間で行えるため、皮膚の変化を調べる際に広く用いられています。ダーモスコピーによって、イボと皮膚がんの鑑別精度が大幅に向上しています。
皮膚がんが疑われる場合、最終的な確定診断には「生検(バイオプシー)」と呼ばれる組織検査が必要です。病変の一部または全体を切り取り、顕微鏡で細胞を詳しく調べる検査です。局所麻酔を使用するため、処置中の痛みはほとんどありません。採取した組織は病理専門医が詳しく分析し、良性か悪性か、また悪性の場合はどの種類のがんかを確定します。
皮膚がんと診断された場合は、病変の深さや転移の有無を確認するためにCTや超音波検査、センチネルリンパ節生検などが行われることがあります。これらの検査によって病期(ステージ)が決定され、最適な治療方針が決定されます。
一方、イボと確認された場合は、種類に応じた治療が提案されます。ウイルス性イボに対しては液体窒素による凍結療法が標準的な治療として広く行われています。その他にも、レーザー治療・外科的切除・薬物療法などが選択肢となります。脂漏性角化症も良性であれば、気になる場合は液体窒素やレーザーなどで除去することができます。
Q. 日本人の悪性黒色腫はどこに発生しやすいですか?
日本人の悪性黒色腫(メラノーマ)は、足の裏・手のひら・爪の下など紫外線が当たりにくい部位にも多く発生する特徴があります。「紫外線が当たらないから安全」とは言えないため、足の裏を含めた全身の皮膚を定期的に観察する習慣が重要です。
📌 受診すべきタイミングと受診先の選び方
「この程度で受診してもいいのだろうか」と迷う方も多いと思いますが、皮膚の変化に関しては早めの受診が非常に重要です。皮膚がんは早期に発見・治療を行えば、多くの場合は完治が期待できる疾患です。一方で、発見が遅れると治療が難しくなり、転移した場合には生命予後にも影響します。
以下のような状況では迷わず受診することを強くお勧めします。ほくろやシミが急に大きくなった、出血した、色や形が変わったという変化が見られる場合。治らないただれや潰瘍が続いている場合。爪の黒い変化が見られる場合。新しくできたふくらみやシミが気になる場合。家族に皮膚がんの人がいて自分も変化が気になる場合。これらのいずれかに当てはまる場合は、すぐに皮膚科に相談することが大切です。
受診先の選び方については、まずかかりつけ医や近くの皮膚科クリニックへの受診が最初のステップとして適切です。皮膚科専門医がいるクリニックでは、ダーモスコピーによる詳細な観察や生検を行う設備が整っていることが多く、初期診断を行うには十分な環境です。
皮膚がんが強く疑われる場合や、生検で悪性と確定した場合は、大学病院や皮膚科の専門外来への紹介が行われることがあります。手術や化学療法・放射線療法など、より専門的な治療が必要な場合に対応できる施設での治療が勧められます。
また、美容クリニックでイボやシミの除去を希望される方も多いと思いますが、その前に必ず皮膚科専門医による診察を受けることをお勧めします。悪性の変化を見逃したまま施術を受けてしまうと、診断が遅れるリスクがあります。特に気になる変化がある場合は、まず皮膚科で診察を受けてから、必要に応じて美容的な処置を検討するのが安全です。
アイシークリニック大宮院のような皮膚科診療を行うクリニックでは、皮膚の気になる変化について専門的な診察を受けることができます。「受診するほどでもないかな」と迷う場合でも、少しでも不安があれば気軽に相談してみてください。早期発見が最善の治療につながります。
✨ 日頃からできる皮膚がん予防のポイント

皮膚がんのリスクを下げるために、日常生活の中でできることがたくさんあります。予防の基本は紫外線対策です。紫外線は皮膚がんの最大のリスク因子の一つであり、長年にわたる紫外線曝露が皮膚細胞のDNAを傷つけることでがんが発生します。紫外線は一度浴びた分が体に蓄積されていくため、若い頃からの対策が重要です。
日焼け止めを正しく使用することが最も基本的な紫外線対策です。SPF(UVBを防ぐ指標)やPA(UVAを防ぐ指標)が高いものを選び、外出前に十分な量を塗布することが大切です。日焼け止めは汗や摩擦で落ちやすいため、2〜3時間ごとに塗り直すことが推奨されています。
帽子・長袖の衣服・サングラスなどで物理的に紫外線を遮ることも効果的です。特に紫外線が強い夏の時間帯(10時〜14時頃)は、できるだけ直接日光を浴びることを避けるようにしましょう。日傘の活用も有効な手段です。
日焼けサロンや日光浴による人工的な日焼けも皮膚がんのリスクを高めます。美容目的での日焼けは健康リスクと表裏一体であることを認識しておくことが大切です。
定期的な自己検査も重要な予防対策の一つです。月に一回程度、全身の皮膚を鏡で確認する習慣をつけましょう。背中など自分では見えにくい部位は家族に確認してもらうか、二枚の鏡を使って確認する方法があります。足の裏や爪の下など、見落としがちな部位も必ず確認するようにしてください。
定期的な皮膚科検診も早期発見に効果的です。特に、過去に皮膚がんにかかったことがある方、家族に皮膚がんの患者さんがいる方、紫外線を多く浴びる環境にある方は、年に一度は皮膚科専門医による全身皮膚チェックを受けることを検討してください。専門医によるダーモスコピー検査を含む検診では、自己チェックでは発見しにくい初期の変化も捉えることができます。
バランスのよい食事と十分な睡眠、適度な運動によって免疫機能を維持することも、皮膚の健康を保つために重要です。喫煙は皮膚の老化を促進し、免疫機能を低下させることから、皮膚がんのリスクにも影響する可能性があります。禁煙もリスク低減策の一つとして考えられます。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、「ほくろが少し変わった気がする」「イボかどうか不安で…」といった理由でご来院される患者さんが多く、そのような些細に思えるご不安でも、早めにご相談いただけたことで早期発見につながるケースを日々経験しています。皮膚がんはセルフチェックだけでは判断が難しい疾患ですが、ダーモスコピーを用いた専門的な診察によって、肉眼では気づきにくい変化も詳しく確認することができます。「受診するほどでもないかな」と迷う前に、どうぞお気軽にご相談ください。早期発見が、最善の治療への第一歩です。」
🔍 よくある質問
自己判断だけで確実に見分けることは困難です。ただし「ABCDEルール」(非対称性・境界・色調・直径・変化)を活用した自己チェックが有効です。色の不均一さ、境界のギザギザ、出血などが見られる場合は皮膚がんの可能性があります。気になる変化があれば、早めに皮膚科専門医に相談することをお勧めします。
はい、できるだけ早く皮膚科を受診してください。数週間〜数か月で目に見えて大きくなるほくろは、悪性変化のサインである可能性があります。また、色・形の変化や出血が伴う場合はより注意が必要です。アイシークリニック大宮院ではダーモスコピーによる専門的な診察が可能ですので、お気軽にご相談ください。
主に問診・視診・触診のほか、「ダーモスコピー」という特殊な拡大鏡を用いた検査が行われます。皮膚がんが疑われる場合は、病変の一部を採取して顕微鏡で調べる「生検(バイオプシー)」で確定診断します。生検は局所麻酔を使用するため、処置中の痛みはほとんどありません。
はい、注意が必要です。日本人の悪性黒色腫(メラノーマ)は、足の裏・手のひら・爪の下など紫外線が当たりにくい部位にも多く発生する特徴があります。「紫外線の当たらない場所だから大丈夫」とは言い切れないため、足の裏を含めた全身の皮膚を定期的に観察する習慣が重要です。
最も重要なのは紫外線対策です。SPF・PAの高い日焼け止めを2〜3時間ごとに塗り直し、帽子や長袖で物理的に紫外線を遮ることが効果的です。また、月に一度全身の皮膚を鏡で確認する自己検査の習慣も大切です。リスクが高い方は、年に一度皮膚科専門医による全身皮膚チェックの受診も検討してください。
💪 まとめ
皮膚がんとイボは見た目が似ていることがあり、自己判断だけで区別するのは困難です。しかし、ABCDEルールを参考にしながら定期的に自分の皮膚を観察することで、早期の変化に気づくことができます。
イボのほとんどは良性の変化ですが、皮膚がんはその種類によって進行速度や悪性度が異なります。悪性黒色腫のように転移しやすいタイプもあるため、早期発見・早期治療が命を守ることに直結します。
「最近ほくろが大きくなった気がする」「形が変わった」「出血した」「治らないただれがある」など、少しでも気になる変化がある場合は、迷わずに皮膚科を受診することが大切です。皮膚科では、ダーモスコピーや生検といった専門的な検査によって正確な診断を行うことができます。
日頃からの紫外線対策と定期的な自己チェック、そして気になることがあれば早めに専門家に相談する習慣が、皮膚の健康を守るための最善策です。アイシークリニック大宮院では皮膚の変化についての専門的な診察を行っています。気になることがあれば、お気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 皮膚がん(基底細胞がん・有棘細胞がん・悪性黒色腫)の種類・特徴・診断基準・ABCDEルールに関する専門的情報
- 厚生労働省 – 皮膚がんの罹患統計・危険因子・予防に関する公的情報および国民向けがん対策情報
- 国立感染症研究所 – ヒトパピローマウイルス(HPV)によるウイルス性イボ(尋常性疣贅・扁平疣贅)の原因・感染経路・特徴に関する情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務