🌟 新しいコスメ・スキンケアを使う前、正しいパッチテストできていますか?
💬 「パッチテストって面倒だからやってない…」
💬 「なんとなくやってるけど、合ってるかわからない」
そのまま使い続けると、肌荒れ・かぶれ・アレルギーが起きてから後悔することに。この記事を読めば、正しいパッチテストのやり方から病院での本格検査まで医療的観点でまるごと理解できます。
目次
- 📌 パッチテストとは何か?基本的な仕組みと目的
- 📌 パッチテストが必要な場面・必要な人
- 📌 自宅でのパッチテストのやり方(化粧品・スキンケア用品の場合)
- 📌 病院で行うパッチテストのやり方と流れ
- 📌 パッチテストの判定方法と見方
- 📌 パッチテスト中・後の注意点
- 📌 パッチテストで陽性反応が出たときの対処法
- 📌 パッチテストの限界と誤解されやすいポイント
- 📌 クリニックでのパッチテストについて
💡 この記事のポイント
✅ パッチテストは皮膚のアレルギー反応を事前確認する検査で、自宅では腕の内側に24〜48時間塗布して判定します。繰り返す皮膚炎には医療機関での標準化検査が有効。アイシークリニック大宮院でも施術前の皮膚確認に活用されています。
💡 パッチテストとは何か?基本的な仕組みと目的
パッチテストは、皮膚に特定の物質(アレルゲンや刺激物質)を直接接触させることで、その物質に対する皮膚の反応を評価する検査です。英語では「Patch Test」と表記され、接触皮膚炎(かぶれ)の原因物質を特定するための重要な診断ツールとして広く活用されています。
皮膚への接触によって起こる反応には、大きく分けて2種類あります。ひとつは「アレルギー性接触皮膚炎」で、これは免疫系が関与するアレルギー反応です。最初の接触時には症状が現れず、繰り返し接触することで徐々に感作(免疫が反応するようになること)が進み、次第に接触した部位に炎症が起きるようになります。もうひとつは「刺激性接触皮膚炎」で、これは免疫反応を介さず、物質そのものの刺激によって皮膚が傷つくことで起こります。強酸・強アルカリ性の物質などが代表的です。
パッチテストは主にアレルギー性接触皮膚炎の診断に有効で、どの物質が原因であるかを特定する目的で使われます。化粧品・ヘアカラー剤・金属・ゴム・薬剤など、日常生活で接触する多くの物質について検査することができます。
一方、自宅で行う「化粧品のパッチテスト」は、医療機関で行う本格的な検査とは少し異なり、その製品を使っても皮膚に問題が起きないかを事前に確認するための簡易的なチェックといえます。正確な診断を目的とするものではありませんが、肌トラブルを未然に防ぐための重要なステップです。
Q. パッチテストで確認できる皮膚反応の種類は?
パッチテストで確認できる皮膚反応は主に2種類あります。免疫系が関与する「アレルギー性接触皮膚炎」と、物質の刺激そのものが原因の「刺激性接触皮膚炎」です。パッチテストは主にアレルギー性接触皮膚炎の原因物質を特定する目的で活用されます。
📌 パッチテストが必要な場面・必要な人
パッチテストが特に推奨される場面や、積極的に行うべき人について整理します。
まず、日常的に行うべき場面として挙げられるのが、新しい化粧品やスキンケア製品を使い始めるときです。特に、成分が多く含まれていたり、香料・防腐剤などが配合されていたりする製品を初めて使う際は、事前に少量で反応を確認しておくことが大切です。また、ヘアカラーやパーマ液など、頭皮や皮膚に直接塗布するものは、製品の説明書にもパッチテストが推奨されている場合がほとんどです。
次に、以下に当てはまる方は特にパッチテストを怠らないようにしましょう。
アトピー性皮膚炎や乾燥肌、敏感肌の方は、皮膚のバリア機能が低下していることが多く、外部からの刺激やアレルゲンが皮膚に侵入しやすい状態にあります。そのため、健康な肌の方と比べて接触皮膚炎を起こしやすい傾向があります。アレルギー体質の方、過去に化粧品や染料などでかぶれた経験がある方も、同様に注意が必要です。
また、医療機関でのパッチテストを検討すべき場面としては、原因不明の皮膚炎が繰り返される場合、特定の製品や環境に接触した後に決まって皮膚症状が出る場合などが挙げられます。このような場合は、自己判断せずに皮膚科や専門クリニックを受診することをお勧めします。
✨ 自宅でのパッチテストのやり方(化粧品・スキンケア用品の場合)
化粧品やスキンケア製品を購入した際に行う自宅でのパッチテストについて、具体的な手順を説明します。
✅ 準備するもの
基本的に特別な道具は必要ありません。テストしたい製品と、清潔な皮膚があれば実施できます。ただし、以下の点を確認しておきましょう。
テストを行う部位は、一般的に耳の後ろや腕の内側(肘の内側)が推奨されています。これらの部位は皮膚が比較的薄く、反応が出やすいとされているためです。また、実際に使用する部位(顔など)に近い皮膚の性質を持っているため、反応の参考にしやすいという利点もあります。
📝 手順
まず、テストを行う皮膚の部位を石けんで洗い、清潔な状態にします。汚れや他の製品が残っていると、正確な結果が得られない場合があります。洗浄後は、十分に乾燥させてください。
次に、テストしたい製品を少量(10円玉程度の大きさ)、腕の内側などに塗布します。このとき、あまり大量に塗ると反応が過剰になる可能性があるため、使用時と同程度の薄さで塗ることが重要です。
塗布後は、その部位を洗ったり触ったりせずにそのまま放置します。製品によって推奨時間が異なりますが、一般的には24〜48時間置いておくことが望ましいとされています。製品の説明書に記載がある場合はそれに従ってください。
テスト中は、入浴や汗をかくような運動を避け、テスト部位が水に濡れないよう注意します。水に濡れると製品が流れてしまい、正確な結果が得られなくなります。また、テスト部位を絆創膏などで覆う場合は、素材自体にアレルギーがないかを確認しておきましょう。
24〜48時間後、テスト部位の状態を確認します。製品を洗い流した後、30分〜1時間程度待ってから判定するのが適切です。洗い流した直後はわずかな摩擦刺激で赤くなっていることもあるため、少し時間を置いてから観察することが大切です。
🔸 注意点
テスト中に強いかゆみ、痛み、明らかな発赤や腫れが生じた場合は、すぐに洗い流して中止してください。無理に続けることは禁物です。また、テスト部位に傷や湿疹がある場合は、その部位は避けるようにしましょう。皮膚のバリア機能が低下している部位では、正常な皮膚と異なる反応が出ることがあります。
なお、自宅でのパッチテストはあくまで簡易的な確認であり、「陰性だったから絶対に安全」とは言い切れません。たとえパッチテストで反応がなくても、顔に使用した際に反応が出ることもあります。初めて使用する際は少量から始め、様子を見ながら使用範囲を広げていくことをお勧めします。
Q. 自宅でパッチテストを行う正しい手順は?
自宅でのパッチテストは、腕の内側や耳の後ろを石けんで洗浄・乾燥後、10円玉程度の量の製品を塗布し、24〜48時間放置します。判定は洗い流してから30分〜1時間後に行います。テスト中は水濡れや激しい運動を避けることが重要です。
🔍 病院で行うパッチテストのやり方と流れ
医療機関で行うパッチテストは、自宅での簡易チェックとは異なり、アレルゲンを特定するための本格的な検査です。皮膚科や専門クリニックで実施され、国際的に標準化された手法に基づいて行われます。
⚡ 使用するアレルゲン
医療機関でのパッチテストでは、「パッチテスト用試薬」と呼ばれる専用の物質を使用します。日本では、日本皮膚科学会が推奨する標準抗原セットが広く使用されており、金属、ゴム、防腐剤、香料など、日常生活で接触する可能性が高い20〜30種類程度の物質がセットになっています。患者の症状や生活環境に応じて、追加の抗原を検査することもあります。
🌟 検査の流れ
まず、初診時に医師による問診と皮膚の状態の確認が行われます。現在の症状、かぶれが起きたタイミング、使用している化粧品や日用品、職業、金属アクセサリーの使用歴などを詳しく聞かれます。この情報をもとに、どのアレルゲンを検査するかが決定されます。
次に、パッチテスト用のパッチ(貼付剤)を背中や腕の外側などに貼り付けます。パッチには小さなチャンバー(容器)がついており、その中にアレルゲンが含まれています。複数のアレルゲンを同時に検査できるよう、複数のパッチが一度に貼られます。
パッチは48時間(2日間)皮膚に貼り続けます。この間、入浴・激しい運動・大量の発汗は避けるよう指示されます。テスト部位が濡れたり、パッチがはがれたりすると正確な結果が得られません。
48時間後に来院し、パッチを除去します。除去後すぐに1回目の判定が行われますが、この時点では皮膚への圧迫による一時的な変化が残っていることがあるため、除去後30分〜1時間後に再確認することが多いです。
さらに72〜96時間後(3〜4日後)に再来院し、2回目の判定が行われます。アレルギー反応は遅延型(IV型)であるため、パッチを除去してから時間が経過した後に反応が明確になることが多いため、この2回目の判定が重要です。場合によっては、1週間後にも確認が行われることがあります。
💬 検査前に知っておくべき注意事項
パッチテストを受けるにあたって、いくつかの条件があります。まず、現在の皮膚炎が活動期(炎症が強い時期)にある場合は検査を行えません。炎症がある皮膚では正確な結果が得られないうえ、テスト自体が症状を悪化させる可能性があるためです。皮膚炎が落ち着いてから検査を受けることが必要です。
ステロイド薬(内服・外用)や抗アレルギー薬を使用している場合は、検査に影響を与える可能性があります。検査前に薬の使用状況を医師に伝え、指示に従って服薬を調整する必要があります。特に全身性のステロイド内服は、免疫反応を抑制するため、パッチテストの反応を弱めてしまうことがあります。
検査期間中(約1週間程度)は、テスト部位を清潔に保ちつつ、水に濡らさないように注意が必要です。夏場など汗をかきやすい季節は特に管理が難しくなるため、季節を考慮して検査時期を選ぶことも一つの方法です。
💪 パッチテストの判定方法と見方
パッチテストの結果は、国際接触皮膚炎研究グループ(ICDRG)が定めた基準に基づいて判定されます。医療機関ではこの基準に従って医師が判定しますが、判定基準の大まかな内容を理解しておくことは、検査結果を理解する上で役立ちます。
陰性(-):反応なし。貼付部位に何も変化が見られない状態です。その物質に対するアレルギーはないか、または非常に低い可能性があります。
疑陽性(±):わずかな発赤のみが見られ、浸潤(皮膚が硬くなること)や丘疹(ブツブツ)はない状態です。刺激反応の可能性もあるため、確定的な判断は難しいとされます。
弱陽性(+):発赤と浸潤が見られ、丘疹がある状態です。その物質に対するアレルギーがある可能性が高いと判断されます。
強陽性(++):発赤・浸潤・丘疹に加えて、小水疱(小さな水ぶくれ)が見られる状態です。明確なアレルギー反応と判断されます。
最強陽性(+++):大きな水疱(大きな水ぶくれ)や潰瘍が形成される状態です。強いアレルギー反応を示します。
刺激反応(IR):アレルギー反応ではなく、物質の刺激そのものによる反応です。アレルギーとは区別して判断されます。
自宅でのパッチテストでも、判定の基本的な考え方は同様です。テスト部位に赤みやかゆみ、腫れ、水ぶくれなどの変化が見られた場合は陽性とみなし、その製品の使用を避けることが推奨されます。何も変化がなければ陰性と判断し、その製品は使用できる可能性が高いとされます。
ただし、自宅での判定はあくまで主観的なものです。わずかな変化を見逃したり、逆に通常の皮膚状態と混同したりする可能性があります。不安な場合は、迷わず医療機関を受診することをお勧めします。
Q. 医療機関でのパッチテストはどのような流れで行われますか?
医療機関でのパッチテストは、初診の問診後に専用パッチを背中などへ貼付し、48時間後に除去・1回目の判定を行います。さらに72〜96時間後に2回目の判定を実施します。検査期間は約1週間で、ステロイド薬使用中や皮膚炎の活動期は検査を受けられません。

🎯 パッチテスト中・後の注意点
パッチテストを正確に、かつ安全に行うためには、テスト中およびテスト後にいくつかの点に注意する必要があります。
✅ テスト中の生活上の注意
テスト部位を濡らさないことが最も重要です。入浴やシャワーの際はテスト部位をできるだけ濡らさないよう工夫してください。医療機関でのパッチテストでは背中に貼ることが多いため、背中が濡れないよう配慮しながら体を洗う必要があります。
激しい運動や高温環境(サウナ、岩盤浴など)は汗をかきやすくなるため、避けることが推奨されます。汗でパッチがはがれると、正確な結果が得られません。
テスト部位を強く搔いたり、こすったりしないようにしましょう。かゆみがある場合は冷やす程度にとどめ、刺激を与えないことが大切です。
日光への露出も避けることが望ましいです。紫外線による皮膚への影響が、テスト結果に影響を与える可能性があります。
📝 テスト後の注意
パッチテストで陽性反応が出た物質に接触しないよう注意が必要です。特に医療機関でのパッチテストで特定のアレルゲンに陽性と判定された場合は、そのアレルゲンが含まれる製品や環境への接触を避けることが根本的な予防策となります。
テスト後数日間は、テスト部位の皮膚状態が敏感になっている場合があります。強い刺激や摩擦を避け、刺激の少ないスキンケアを心がけてください。
テスト後にテスト部位以外に皮膚炎が広がるような場合(全身反応)は、速やかに医療機関を受診してください。まれに、パッチテストによって既存の皮膚炎が悪化したり、全身的な反応が起きたりすることがあります。
🔸 薬の使用について
テスト期間中は、テスト部位にステロイド外用薬や保湿剤などを塗布しないよう注意してください。薬の成分がテスト結果に影響を与える可能性があります。ただし、テスト部位以外に医師から処方された薬がある場合は、指示通りに使用してください。
💡 パッチテストで陽性反応が出たときの対処法
パッチテストで陽性反応が出た場合、慌てる必要はありませんが、適切な対処が重要です。
⚡ 自宅でのパッチテストで反応が出た場合
テスト中に強いかゆみや痛み、明らかな赤みや腫れが生じた場合は、すぐに製品を洗い流してください。流水で十分に洗い流すことが大切です。症状が強い場合や、洗い流した後も症状が続く場合は皮膚科を受診してください。
陽性反応が出た製品は使用を中止してください。そして、どのような症状が出たかを記録しておくと、後で医師に相談する際に役立ちます。製品のパッケージや成分表も保管しておきましょう。
軽度の赤みやかゆみで済んでいる場合は、症状が治まるまで冷やしたり、刺激の少ない保湿剤を使用したりすることで対処できる場合があります。ただし、症状が改善しない場合や悪化する場合は受診を検討してください。
🌟 医療機関でのパッチテストで陽性が判明した場合
医師から陽性と判定されたアレルゲンについて、詳しい説明を受けてください。そのアレルゲンが含まれる製品や日用品のリストを教えてもらい、日常生活での接触を避けるための具体的なアドバイスをもらいましょう。
金属アレルギーが判明した場合は、アクセサリーや歯科材料、衣服のボタンなどにも注意が必要になります。特にニッケルアレルギーは比較的多く、ピアスやベルトのバックルなど多くの日用品に含まれているため、接触を避けるための工夫が必要です。
防腐剤や香料へのアレルギーが判明した場合は、化粧品や日用品を選ぶ際に成分表を確認する習慣をつけることが大切です。「無香料」「無添加」と表示されている製品でも、特定の成分が含まれている場合があるため、成分表を細かくチェックすることが必要になります。
職業上の原因物質(仕事で使用する薬品や材料)が陽性となった場合は、職場環境の改善や保護具の使用についても検討が必要です。場合によっては、産業医や職場の担当部署への相談も必要になることがあります。
Q. パッチテストで陰性でも安全とは言い切れないのはなぜですか?
パッチテストで陰性だった物質でも、繰り返し接触することで将来的にアレルギーを獲得する可能性があります。また腕で反応がなくても顔に使用した際に反応が出るケースもあります。そのためアイシークリニックでは、陰性後も少量から使い始め様子を見ることを推奨しています。
📌 パッチテストの限界と誤解されやすいポイント

パッチテストは非常に有用な検査ですが、万能ではありません。正しく理解して活用するために、いくつかの限界点や誤解されやすいポイントについて説明します。
💬 すべてのアレルゲンを特定できるわけではない
標準パッチテストには含まれていないアレルゲンが原因である場合、そのアレルゲンを検査しなければ陰性という結果になってしまいます。検査できる物質の種類には限りがあり、すべての可能性を網羅することは現実的ではありません。患者の生活環境や職業、使用製品に関する詳しい情報をもとに、追加の抗原を選択することで検出率を高めることができます。
✅ 陰性でも安心できないケースがある
パッチテストで陰性だった物質であっても、将来的にアレルギーを獲得する可能性はゼロではありません。アレルギーは繰り返し接触することで発症することが多く、現時点では感作されていなくても、長期にわたって接触し続けることで将来的に感作されることがあります。また、皮膚の状態が悪い時期や免疫が低下している時期には、陽性が出やすくなるため、検査のタイミングによって結果が変わることもあります。
📝 刺激反応とアレルギー反応の区別
前述のように、パッチテストで赤みが出た場合でも、それがアレルギー性接触皮膚炎によるものか、単なる刺激反応なのかを区別することが重要です。医療機関では医師が判断しますが、自宅でのテストでは区別が難しいこともあります。刺激反応の場合は、アレルギーとは異なるメカニズムで起きているため、対処法も変わってきます。
🔸 パッチテストで分かること・分からないこと
パッチテストは接触皮膚炎(かぶれ)の原因特定に有効な検査ですが、食物アレルギーや花粉症、蕁麻疹など、接触以外のルートで起こるアレルギーの診断には使用できません。これらには血液検査(特異的IgE抗体検査)やプリックテスト(皮膚刺針試験)などが用いられます。また、パッチテストの結果が陽性であっても、それが必ずしも現在の皮膚炎の原因物質であるとは限らず、医師の総合的な判断が必要です。
⚡ 自宅テストの誤解
「パッチテストをすれば絶対に安全かどうかわかる」と考えている方もいますが、前述の通り自宅でのパッチテストはあくまで参考程度のものです。特に敏感肌の方やアレルギー体質の方は、パッチテストで問題なかったとしても、使用開始後は少量から始めるなど、慎重に進めることが重要です。
✨ クリニックでのパッチテストについて
アイシークリニック大宮院では、美容医療に関連した皮膚トラブルや、施術前の肌状態の確認においてもパッチテストが活用されています。レーザー治療や美肌治療を受ける前には、肌の状態を詳しく確認することが必要な場合があり、適切な検査を通じて安全に施術を行うことができます。
特にケミカルピーリングや各種の薬剤を使用する施術の前には、アレルギーや過敏反応のリスクを事前に把握することが重要です。クリニックでのパッチテストは、医療的に管理された環境で行われるため、自宅でのテストと比べてより正確で信頼性の高い結果が得られます。
また、ヘアカラー(白髪染め・おしゃれ染め)に使用されるパラフェニレンジアミン(PPD)などの染料成分は、日本においてパッチテストが義務付けられています。ヘアカラーによるアレルギー反応は、場合によっては顔全体の腫れや全身のアレルギー反応(アナフィラキシー)につながることがあるため、毎回のカラーリング前にパッチテストを実施することが非常に重要です。特に過去にヘアカラーで一度でも異常を感じたことがある方は、必ず医療機関でのパッチテストを受けることをお勧めします。
美容クリニックでのパッチテストが必要かどうか、また具体的にどのような検査が必要かについては、まずカウンセリングを通じて医師に相談することが大切です。一人ひとりの肌状態や病歴、使用したい製品や受けたい施術の内容に応じて、最適な対応を提案してもらうことができます。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、化粧品や美容施術の前にパッチテストを希望されて来院される患者様が増えており、特に敏感肌やアレルギー体質の方からのご相談を多くいただいています。パッチテストは自宅での簡易チェックでも一定の効果がありますが、繰り返す皮膚炎や原因不明のかぶれには、医療機関での標準化された検査によってアレルゲンを正確に特定することが、根本的なトラブル改善への近道です。お肌のことで少しでも気になることがあれば、ひとりで悩まず、どうぞお気軽にご相談ください。」
🔍 よくある質問
一般的に、耳の後ろや腕の内側(肘の内側)が推奨されています。これらの部位は皮膚が比較的薄く反応が出やすいうえ、顔などの使用部位に近い皮膚の性質を持つため、反応の参考にしやすいという利点があります。テスト前は石けんで洗い、十分に乾燥させてから少量を塗布してください。
自宅でのパッチテストは、一般的に24〜48時間放置することが望ましいとされています。製品の説明書に推奨時間が記載されている場合はそれに従ってください。判定は製品を洗い流した後、摩擦による一時的な赤みが落ち着く30分〜1時間程度待ってから行うのが適切です。
テスト中に強いかゆみ・痛み・明らかな発赤や腫れが生じた場合は、すぐに製品を流水で十分に洗い流し、テストを中止してください。症状が強い場合や洗い流した後も症状が続く場合は、皮膚科を受診することをお勧めします。無理にテストを続けることは禁物です。
医療機関でのパッチテストは、通常3〜4回の来院が必要です。初診でパッチを貼付し、48時間後に除去・1回目の判定を行います。さらに72〜96時間後(貼付から3〜4日後)に2回目の判定を行い、場合によっては1週間後にも確認が行われます。検査期間全体で約1週間程度かかると考えてください。
パッチテストで陰性だったからといって、完全に安全とは言い切れません。テスト時点では反応がなくても、繰り返し使用することで将来的にアレルギーを獲得する可能性はゼロではありません。また、腕での反応が出なくても顔に使用した際に反応が出るケースもあるため、初めて使用する際は少量から始め、様子を見ながら使用範囲を広げることをお勧めします。
💪 まとめ
パッチテストは、皮膚のアレルギーや刺激反応を事前に確認するための重要な手段です。自宅で行う簡易的なテストと、医療機関で行う本格的な検査では目的や精度が異なりますが、どちらも皮膚トラブルを未然に防いだり、原因を特定したりするために役立ちます。
自宅でのパッチテストは、新しい化粧品やスキンケア製品を使用する前に、腕の内側や耳の後ろに少量塗布して24〜48時間様子を見ることが基本です。赤み・かゆみ・腫れ・水ぶくれなどの変化があれば使用を中止し、症状が強い場合は皮膚科を受診してください。
医療機関でのパッチテストは、複数のアレルゲンを背中などに貼付し、48時間後・72〜96時間後に判定する方法が標準的です。検査前は皮膚炎が落ち着いていること、ステロイドなどの影響がないことを確認してから受けることが必要です。
パッチテストには限界もあり、すべてのアレルゲンを特定できるわけではありませんし、陰性だからといって完全に安全とは言い切れません。とはいえ、肌トラブルのリスクを減らすための有効な手段であることは確かです。敏感肌の方やアレルギー体質の方はもちろん、「皮膚が弱いわけではない」と思っている方でも、新しい製品を使い始める際は積極的にパッチテストを活用することをお勧めします。
繰り返す皮膚炎や原因不明のかぶれでお困りの場合は、自己判断で対処しようとせず、皮膚科や専門クリニックを受診し、正確な検査と診断を受けるようにしてください。アイシークリニック大宮院では、皮膚に関するお悩みについて丁寧にカウンセリングを行い、適切な検査や治療のご提案をしています。気になることがあればお気軽にご相談ください。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 接触皮膚炎の診断基準・パッチテストの判定方法(ICDRGに基づく判定基準)および標準抗原セットに関する診療ガイドライン
- 厚生労働省 – 化粧品・ヘアカラー剤のパッチテスト義務に関する薬事規制・化粧品成分の安全性基準に関する情報
- PubMed – アレルギー性接触皮膚炎・刺激性接触皮膚炎のメカニズム、パッチテストの感度・特異度および臨床的有用性に関する査読済み医学文献
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務