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多汗症の治療は保険適用される?適用条件と治療法を専門医が解説

「汗が気になって人前に出るのが怖い」「服の汗染みが恥ずかしい」など、多汗症でお悩みの方は少なくありません。多汗症は単なる体質の問題ではなく、医学的な治療が可能な疾患です。そして、条件を満たせば健康保険が適用され、経済的な負担を抑えながら治療を受けることができます。この記事では、多汗症治療における保険適用の条件や具体的な治療法について、アイシークリニック大宮院が詳しく解説します。


目次

  1. 多汗症とは?原因と種類を理解する
  2. 多汗症治療で保険適用される条件とは
  3. 保険適用される多汗症の治療
  4. 保険適用外の多汗症治療法
  5. 多汗症治療の費用目安
  6. 多汗症の診断から治療までの流れ
  7. 日常生活でできる多汗症対策
  8. 多汗症治療を受ける際の注意点
  9. よくある質問
  10. まとめ

💦 多汗症とは?原因と種類を理解する

多汗症について正しく理解することは、適切な治療を受けるための第一歩です。まずは多汗症の基本的な知識について説明します。

📋 多汗症の定義と症状

多汗症とは、体温調節に必要な量を超えて過剰に発汗する状態を指します。通常、私たちの体は暑いときや運動をしたときに汗をかいて体温を調節しますが、多汗症の場合は緊張や不安などの精神的な刺激、あるいは特別なきっかけがなくても大量の汗をかいてしまいます。

多汗症の主な症状としては以下が挙げられます:

  • 手のひらがいつも湿っていて書類や握手に支障をきたす
  • 脇汗で衣服にシミができる
  • 足の汗で靴の中が蒸れて不快感がある
  • 顔から滴り落ちるほどの汗をかく

これらの症状は日常生活や社会生活に大きな影響を与え、精神的なストレスの原因となることも少なくありません。

🔍 多汗症の種類

多汗症は大きく分けて原発性多汗症「続発性多汗症」の2種類があります。

原発性多汗症は、他の病気や薬の副作用などの明らかな原因がなく発症するタイプです。遺伝的な要因が関与していると考えられており、思春期頃から症状が現れることが多いのが特徴です。原発性多汗症は主に手のひら、足の裏、脇の下、顔面など特定の部位に限局して発症します。

一方、続発性多汗症は、甲状腺機能亢進症、糖尿病、更年期障害、感染症、悪性腫瘍など他の疾患が原因で引き起こされるタイプです。また、特定の薬剤の副作用として発症することもあります。続発性多汗症の場合は、原因となっている疾患の治療が優先されます。

📍 多汗症の発症部位

多汗症は発症する部位によって分類されます:

  • 腋窩多汗症:脇の下に大量の汗をかく状態で、衣服の汗染みや臭いが気になることが多い
  • 手掌多汗症:手のひらに過剰な発汗が見られ、書類を扱う仕事や楽器演奏などに支障をきたすことがある
  • 足蹠多汗症:足の裏の過剰な発汗で、靴の中の蒸れや水虫の原因になることもある
  • 頭部顔面多汗症:頭や顔から大量の汗をかく状態で、人前でのコミュニケーションに影響を与えることがある

これらの多汗症のうち、保険適用で治療を受けられるのは主に原発性腋窩多汗症です。これは脇の下の多汗症が日常生活への影響が大きく、治療のニーズが高いことが理由の一つとなっています。

🏥 多汗症治療で保険適用される条件とは

多汗症の治療を保険適用で受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。ここでは保険適用の具体的な条件について詳しく説明します。

📊 原発性腋窩多汗症の診断基準

保険適用で治療を受けるためには、まず「原発性腋窩多汗症」と診断される必要があります。日本皮膚科学会のガイドラインによると、原発性腋窩多汗症の診断基準は以下の通りです。

明らかな原因がなく、6ヶ月以上にわたって脇の下に過剰な発汗が見られることが基本条件となります。さらに、以下の6項目のうち2項目以上に該当する場合に原発性腋窩多汗症と診断されます:

  1. 最初に症状が出たのが25歳以下であること
  2. 左右対称性に発汗が見られること
  3. 睡眠中は発汗が止まっていること
  4. 1週間に1回以上多汗のエピソードがあること
  5. 家族歴があること
  6. 日常生活に支障をきたしていること

これらの基準を満たすことで、原発性腋窩多汗症として診断を受け、保険適用での治療が可能になります。

📈 重症度の評価

保険適用の治療を受けるためには、多汗症の重症度も重要な判断材料となります。重症度の評価には「HDSS(Hyperhidrosis Disease Severity Scale)」という指標が用いられます。

HDSSは4段階で評価されます:

  • レベル1:発汗は全く気にならず、日常生活に支障がない状態
  • レベル2:発汗は我慢できるが、時々日常生活に支障がある状態
  • レベル3:発汗はほとんど我慢できず、頻繁に日常生活に支障がある状態
  • レベル4:発汗は我慢できず、常に日常生活に支障がある状態

一般的に、HDSSがレベル3以上の場合に保険適用での治療が認められることが多いです。ただし、最終的な判断は医師の診察によって行われます。

🎯 保険適用で治療できる部位

現在、日本で保険適用が認められている多汗症治療は、主に腋窩(脇の下)の多汗症です。2012年にボトックス注射が原発性腋窩多汗症に対して保険適用となり、2020年には外用薬のエクロックゲルが承認されました。その後、2022年にはラピフォートワイプという外用薬も保険適用となっています。

手のひらや足の裏の多汗症については、2023年にアポハイドローションという外用薬が原発性手掌多汗症に対して保険適用となりました。これにより、手のひらの多汗症も保険適用で治療を受けられるようになっています。

ただし、顔面や頭部の多汗症については、現時点では保険適用の治療法が限られているのが現状です。

高桑康太
医師・当院治療責任者

多汗症は病気として認識されていない方も多いのですが、実際には日常生活に大きな影響を与える疾患です。近年では保険適用の治療選択肢も増えており、症状に応じた適切な治療法を選択することで、多くの患者様が症状の改善を実感されています。まずは正しい診断を受けることが治療成功の第一歩となります。

💊 保険適用される多汗症の治療法

保険適用で受けられる多汗症の治療法について、それぞれの特徴や効果、注意点を詳しく解説します。

💉 ボトックス注射(ボツリヌス療法)

ボトックス注射は、ボツリヌス菌が産生するタンパク質を精製した薬剤を皮膚に注射する治療法です。この薬剤が汗腺を支配する神経の働きを一時的にブロックすることで、発汗を抑制します。

原発性腋窩多汗症に対するボトックス注射は2012年から保険適用となっています。治療は両脇に対して行われ、片側あたり50単位のボトックスを複数箇所に分けて注射します。施術時間は両脇で20〜30分程度で、入院の必要はありません。

効果は注射後2〜3日で現れ始め、1〜2週間で最大効果に達します。効果の持続期間は個人差がありますが、通常4〜9ヶ月程度です。効果が薄れてきたら再度注射を行うことで、継続的な効果を得ることができます。

副作用としては以下が報告されています:

  • 注射部位の痛みや内出血
  • 一時的な筋力低下

いずれも一過性のものがほとんどです。ただし、妊娠中や授乳中の方、特定の神経筋疾患のある方は治療を受けられない場合があります。

🧴 エクロックゲル(ソフピロニウム臭化物)

エクロックゲルは、2020年に承認された原発性腋窩多汗症に対する外用薬です。有効成分のソフピロニウム臭化物が、汗腺を刺激するアセチルコリンという神経伝達物質の働きをブロックすることで発汗を抑制します。

使用方法は以下の通りです:

  1. 1日1回、入浴後など清潔な状態の脇に塗布
  2. 専用のアプリケーターを使って適量を脇に塗り広げる
  3. 塗布後は手を洗い、目や口などに薬剤が付かないように注意

効果は継続使用により発揮され、多くの方が2週間程度で効果を実感し始めます。注射と異なり自宅で手軽に使用できることが大きなメリットです。副作用としては、塗布部位の紅斑、かゆみ、湿疹などが報告されていますが、重篤なものはまれです。

🧽 ラピフォートワイプ(グリコピロニウムトシル酸塩水和物)

ラピフォートワイプは2022年に承認された原発性腋窩多汗症の外用薬です。ウェットシートタイプの製剤で、有効成分のグリコピロニウムトシル酸塩水和物がエクロックゲルと同様に発汗を抑制します。

使用方法は1日1回、シートで脇を拭くように塗布します。個包装のシートを開封し、片方のシートで両脇を順番に拭くだけなので、外出先でも使いやすいのが特徴です。

効果や副作用はエクロックゲルと同様ですが、シートタイプのため塗布量の調整が難しい反面、手軽さという点では優れています。どちらの外用薬が適しているかは、ライフスタイルや好みに応じて医師と相談して決めることができます。

🖐️ アポハイドローション(オキシブチニン塩酸塩)

アポハイドローションは2023年に承認された、原発性手掌多汗症に対する日本初の保険適用外用薬です。有効成分のオキシブチニン塩酸塩が抗コリン作用により発汗を抑制します。

使用方法は以下の通りです:

  1. 1日1回、就寝前に両手のひらに塗布
  2. 塗布後は十分に乾燥させてから就寝
  3. 翌朝起床後に手を洗う
  4. 目に入らないよう注意し、塗布後は目をこすらない

この薬の登場により、これまで保険適用での治療が難しかった手のひらの多汗症も、保険診療で治療できるようになりました。副作用としては、口渇、便秘、排尿困難などの抗コリン作用に関連した症状が現れることがあります。

🧪 塩化アルミニウム外用薬

塩化アルミニウム外用薬は、古くから多汗症治療に用いられてきた外用薬です。塩化アルミニウムが汗腺の出口を物理的に塞ぐことで発汗を抑制すると考えられています。

保険適用で処方される場合は、医療機関で調剤された塩化アルミニウム液が処方されます。通常、就寝前に患部に塗布し、翌朝洗い流します。効果が出てきたら使用頻度を減らしていくことが一般的です。

比較的安価で使用できることがメリットですが、皮膚への刺激が強く、かぶれやかゆみが起こりやすいのが欠点です。特に脇や手のひらに使用する場合は、皮膚の状態を見ながら使用頻度を調整する必要があります。

🩺 保険適用外の多汗症治療法

保険適用で十分な効果が得られない場合や、保険適用外の部位の多汗症に対しては、自費診療での治療も選択肢となります。

⚕️ 手術療法(交感神経遮断術)

交感神経遮断術は、発汗を支配する交感神経を外科的に遮断する手術です。胸腔鏡を用いた低侵襲手術で行われることが多く、主に重症の手掌多汗症に対して行われます。

手術の効果は非常に高く、手のひらの発汗はほぼ完全に止まります。しかし、代償性発汗という副作用が高頻度で起こることが知られています。代償性発汗とは、手術によって手のひらの汗が止まる代わりに、背中や胸、腹部などの他の部位からの発汗が増加する現象です。

この代償性発汗は程度に個人差があり、手術前には起こるかどうか、どの程度起こるかを予測することが困難です。このような理由から、手術は他の治療法で効果が不十分な重症例に限って検討されることが多いです。

イオントフォレーシス

イオントフォレーシスは、水を入れた容器に手や足を浸し、弱い電流を流すことで発汗を抑制する治療法です。電流によって汗腺の機能が一時的に低下すると考えられています。

治療の特徴:

  • 1回20〜30分程度
  • 週に数回の頻度で継続
  • 効果が現れるまで数週間
  • 効果維持には継続的な治療が必要

副作用は少なく、安全性の高い治療法ですが、治療に時間がかかることがデメリットです。医療機関で行う場合は保険適用となることもありますが、自宅用の機器を購入して行う場合は自費となります。

💊 内服薬

多汗症に対する内服薬として、抗コリン薬が使用されることがあります。プロバンサイン(プロパンテリン臭化物)などが代表的な薬剤で、全身の発汗を抑制する効果があります。

内服薬は全身に作用するため、以下の副作用が起こりやすいのが欠点です:

  • 口渇
  • 便秘
  • 排尿困難
  • 視力障害

特に高齢者や前立腺肥大のある男性、緑内障のある方には使用できない場合があります。

🌟 ミラドライ

ミラドライは、マイクロ波を用いて汗腺を破壊する治療法です。皮膚の上からマイクロ波を照射し、汗腺が集中する層に熱を発生させて汗腺を破壊します。

メリット:

  • 1回の治療で効果が持続
  • 切開を伴わないため傷跡が残らない
  • 比較的短いダウンタイム

ただし、保険適用外のため自費診療となり、両脇で30〜40万円程度の費用がかかることが一般的です。治療後は一時的な腫れや痛み、しびれなどが起こることがありますが、通常は数週間で改善します。

💰 多汗症治療の費用目安

多汗症治療にかかる費用について、保険適用の場合自費診療の場合に分けて説明します。

🏥 保険適用の場合の費用

保険適用で治療を受ける場合、自己負担は通常3割となります。

ボトックス注射:

  • 薬剤費と施術料を合わせて、3割負担で両脇1回あたり約2〜3万円程度
  • 効果の持続期間は4〜9ヶ月程度
  • 年間2〜3回の治療が必要になることがある

外用薬:

  • エクロックゲル:1本(1週間分程度)で3割負担約600〜700円程度
  • ラピフォートワイプ:1箱(30枚入り、約1ヶ月分)で3割負担約1,500〜2,000円程度
  • アポハイドローション:1本(約2週間分)3割負担約800〜1,000円程度

その他の費用:

  • 初診:3,000〜5,000円程度
  • 再診:1,000〜2,000円程度

💳 自費診療の場合の費用

自費診療で治療を受ける場合は、全額自己負担となるため費用は高くなります。

ボトックス注射(保険適用外部位):

  • 両手:5〜10万円程度
  • 顔面:3〜8万円程度

その他の自費診療:

  • ミラドライ:両脇で30〜40万円程度
  • 手術療法(交感神経遮断術):20〜50万円程度

自費診療を検討する場合は、複数の医療機関で費用を比較し、治療内容や効果、リスクについて十分な説明を受けた上で判断することが大切です。

🔄 多汗症の診断から治療までの流れ

実際に多汗症の治療を受けるまでの流れについて説明します。

🏥 受診する診療科

多汗症の治療は主に皮膚科で行われます。皮膚科では多汗症の診断や外用薬の処方、ボトックス注射などの治療を受けることができます。また、形成外科でも多汗症治療を行っている医療機関があります。

手術療法を検討する場合は、胸腔鏡手術を専門とする外科や呼吸器外科を受診することになります。どの診療科を受診すべきか迷う場合は、まずは皮膚科を受診して相談することをおすすめします。

📝 初診時の流れ

初診時には、まず問診が行われます:

  • 発汗の部位、程度、発症時期
  • 家族歴
  • 日常生活への影響
  • HDSSなどの重症度評価
  • 原発性多汗症の診断基準の確認

続発性多汗症の可能性を除外するために、血液検査が行われることもあります。甲状腺機能や血糖値などを調べ、他の疾患が原因でないかを確認します。

診断が確定したら、治療法の説明を受けます:

  • 保険適用の治療法
  • 自費診療の治療法
  • それぞれのメリットとデメリット
  • 費用について

患者さんの希望や生活スタイルに合った治療法を選択します。

🔄 治療開始後の通院

治療開始後は、効果の確認と副作用のチェックのために定期的な通院が必要です:

  • 外用薬:1〜2ヶ月ごとに受診し、効果や副作用の有無を確認
  • ボトックス注射:効果が減弱してきたタイミング(通常4〜9ヶ月後)で再度注射

継続的に治療を受けることで、安定した効果を得ることができます。

🏠 日常生活でできる多汗症対策

医療機関での治療と併せて、日常生活でも多汗症の症状を軽減するための対策を取り入れることができます。

👕 衣類の選び方

通気性の良い素材の衣類を選ぶことで、汗による不快感を軽減できます:

  • 天然素材:綿や麻など
  • 機能性繊維:吸汗速乾機能のある化学繊維
  • 脇パッド付きインナーや汗取りパッドの使用

色の選び方:

  • 汗染みが目立ちにくい:白、黒、紺色
  • 避けたほうがよい:グレーや淡い色

🥗 生活習慣の改善

以下の食べ物や飲み物は発汗を促進するため、摂取を控えめにすることで症状の軽減につながることがあります:

  • カフェイン
  • 辛い食べ物
  • アルコール

その他の生活習慣:

  • 十分な睡眠をとる
  • ストレスを溜めない
  • 適度な運動で自律神経のバランスを整える

定期的に運動することで自律神経のバランスが整い、緊張時の発汗が軽減される可能性があります。ただし、運動直後は発汗が増えるため、大切な予定の前には避けたほうがよいでしょう。

🧴 市販の制汗剤の活用

軽度の多汗症であれば、市販の制汗剤で症状をコントロールできることもあります:

  • 塩化アルミニウムを含む制汗剤:汗腺の出口を塞ぐ効果
  • 使用方法:清潔な肌に、就寝前に塗布

ただし、市販品で効果が不十分な場合は、医療機関を受診して適切な治療を受けることをおすすめします。

⚠️ 多汗症治療を受ける際の注意点

多汗症の治療を受ける際に知っておくべき注意点について説明します。

📊 治療効果には個人差がある

多汗症の治療効果には個人差があります。同じ治療を受けても、効果の程度や持続期間は人によって異なります。一つの治療法で十分な効果が得られない場合は、他の治療法を試したり、複数の治療法を組み合わせたりすることもあります。

治療を始める前に、期待できる効果と限界について医師からしっかりと説明を受け、現実的な期待を持って治療に臨むことが大切です。

🔄 継続的な治療が必要な場合が多い

多汗症の治療は、多くの場合継続的に行う必要があります:

  • 外用薬:毎日塗布し続ける必要
  • ボトックス注射:効果が切れたら再度注射が必要

手術療法やミラドライなど、一度の治療で長期間効果が持続する方法もありますが、これらにもリスクや費用面でのデメリットがあります。自分のライフスタイルや経済状況に合った治療法を選択することが重要です。

🩺 副作用への理解

すべての治療法には副作用のリスクがあります:

  • 外用薬:皮膚の刺激やかぶれ
  • ボトックス注射:注射部位の痛みや一時的な筋力低下
  • 内服薬:口渇や便秘

治療を受ける前に、起こりうる副作用について理解し、副作用が現れた場合の対処法についても確認しておきましょう。副作用が気になる場合は、遠慮なく医師に相談することが大切です。

🩺 副作用への理解

❓ よくある質問

多汗症は何科を受診すればよいですか?

多汗症の治療は主に皮膚科で行われます。皮膚科では多汗症の診断、外用薬の処方、ボトックス注射などの治療を受けることができます。手術療法を検討する場合は、外科や呼吸器外科を紹介されることがあります。まずは皮膚科を受診して相談されることをおすすめします。

多汗症のボトックス注射は何回も受ける必要がありますか?

ボトックス注射の効果は永続的ではなく、通常4〜9ヶ月程度で効果が薄れてきます。そのため、効果を持続させるためには定期的に注射を繰り返す必要があります。ただし、回数を重ねることで効果の持続期間が長くなる方もいらっしゃいます。

手のひらの多汗症も保険適用で治療できますか?

2023年にアポハイドローションという外用薬が原発性手掌多汗症に対して保険適用となりました。これにより、手のひらの多汗症も保険適用で治療を受けられるようになっています。就寝前に手のひらに塗布する外用薬で、医師の診断のもと処方を受けることができます。

多汗症の治療費はどのくらいかかりますか?

保険適用の場合、ボトックス注射は3割負担で両脇1回あたり約2〜3万円程度、外用薬は月額数千円程度です。自費診療の場合は、ボトックス注射が部位によって5〜10万円程度、ミラドライが30〜40万円程度となります。詳しい費用は医療機関によって異なりますので、事前に確認されることをおすすめします。

多汗症は完治しますか?

多汗症の完治は難しいですが、適切な治療によって症状を大幅に改善することができます。外用薬やボトックス注射は継続的な治療が必要ですが、症状をコントロールしながら日常生活を快適に過ごすことが可能です。手術療法では根本的な改善が期待できますが、代償性発汗などの副作用のリスクがあります。

📋 まとめ

多汗症は適切な治療により症状を大幅に改善できる疾患です。原発性腋窩多汗症と診断されれば、ボトックス注射や外用薬などの治療を保険適用で受けることができます。2023年には手のひらの多汗症に対する外用薬も保険適用となり、治療の選択肢が広がっています。

多汗症でお悩みの方は、一人で抱え込まず、専門の医療機関を受診されることをおすすめします。アイシークリニック大宮院では、多汗症の診断から治療まで、患者さん一人ひとりの症状やライフスタイルに合わせた治療をご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。


参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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