ニキビが治った後に残る茶色いシミや赤みは「色素沈着」と呼ばれ、多くの方が悩んでいる肌トラブルです。せっかくニキビが治っても、その跡が残ってしまうと肌に自信が持てなくなってしまいます。
色素沈着は適切なケアや治療を行うことで改善が期待できますが、間違った対処法を続けると悪化してしまうこともあります。本記事では、ニキビ跡の色素沈着ができる原因から、皮膚科で受けられる効果的な治療法、自宅でできるセルフケアまで、医療の観点から詳しく解説します。
色素沈着のタイプを正しく理解し、自分に合った方法で美肌を目指しましょう。
目次
- ニキビ跡の色素沈着とは
- ニキビ跡の色素沈着ができる原因
- ニキビ跡の色素沈着の種類と特徴
- ニキビ跡の色素沈着を消す皮膚科での治療法
- 自宅でできるニキビ跡の色素沈着ケア
- ニキビ跡の色素沈着を悪化させるNG行動
- ニキビ跡の色素沈着を予防する方法
- 皮膚科を受診するタイミング
- よくある質問
- まとめ
🩺 ニキビ跡の色素沈着とは
ニキビ跡の色素沈着とは、ニキビの炎症が治まった後に肌に残る茶色いシミや赤みのことを指します。ニキビそのものは治っているにもかかわらず、肌の色が周囲と異なる状態が続くため、見た目の印象に大きく影響します。
色素沈着は、肌が炎症によるダメージから回復する過程で起こる自然な反応です。炎症が起きた部位ではメラニン色素が過剰に生成されたり、毛細血管が拡張したりすることで、色の変化が生じます。
軽度の色素沈着であれば数か月で自然に薄くなることもありますが、炎症が強かった場合や適切なケアを行わなかった場合は、長期間残ってしまうこともあります。
色素沈着はクレーター状のニキビ跡とは異なり、肌の表面に凹凸はありません。しかし、顔全体のトーンが不均一になることで、肌がくすんで見えたり、実年齢より老けて見えたりする原因となります。適切な治療やケアを行うことで改善が期待できるため、諦めずに対処することが大切です。
🔬 ニキビ跡の色素沈着ができる原因
ニキビ跡の色素沈着は、いくつかのメカニズムによって発生します。原因を正しく理解することで、効果的な予防と治療につなげることができます。
⚡ 炎症によるメラニンの過剰生成
ニキビによる炎症が起きると、肌を守ろうとする防御反応としてメラノサイト(色素細胞)が活性化します。活性化したメラノサイトはメラニン色素を通常よりも多く生成し、これが肌に沈着することで茶色いシミとなって現れます。
炎症が強いほど、また炎症が長引くほど、メラニンの生成量は増加します。赤く腫れたニキビや膿を持ったニキビを潰してしまうと、炎症がさらに悪化してメラニンの過剰生成を促進してしまいます。そのため、ニキビを自分で潰す行為は色素沈着のリスクを高める要因となります。
🩸 ヘモグロビンの沈着
ニキビの炎症によって毛細血管がダメージを受けると、血液中のヘモグロビン(赤血球に含まれる赤い色素)が周囲の組織に漏れ出すことがあります。このヘモグロビンが肌に沈着すると、赤みや紫がかった色素沈着として残ります。
ヘモグロビン由来の色素沈着は、時間の経過とともに変化することがあります。最初は赤みが強く見えていたものが、徐々に茶色っぽく変化していくこともあります。これはヘモグロビンが分解される過程で色が変わるためです。
☀️ 紫外線による悪化
炎症後の肌は非常にデリケートな状態にあり、紫外線の影響を受けやすくなっています。紫外線を浴びることでメラノサイトがさらに刺激され、メラニンの生成が促進されます。その結果、色素沈着が濃くなったり、消えにくくなったりすることがあります。
特に夏場や屋外での活動が多い時期は、紫外線対策を怠ると色素沈着が悪化しやすくなります。日焼け止めを塗らずに外出することは、ニキビ跡の色素沈着を定着させてしまう原因となります。
🔄 ターンオーバーの乱れ
肌のターンオーバー(新陳代謝)が正常に機能していれば、メラニン色素は古い角質とともに自然に排出されます。しかし、加齢やストレス、睡眠不足、栄養バランスの乱れなどによってターンオーバーが遅くなると、メラニンが肌に長く留まり、色素沈着が消えにくくなります。
正常なターンオーバーの周期は約28日といわれていますが、年齢とともに周期は長くなる傾向があります。
- 30代:約40日
- 40代:約55日
- 年齢を重ねるほど色素沈着が改善しにくくなる傾向
🎨 ニキビ跡の色素沈着の種類と特徴
ニキビ跡の色素沈着は、主に色の違いによって分類されます。それぞれ発生のメカニズムが異なるため、効果的な治療法も変わってきます。
🔴 赤み(炎症性紅斑)
ニキビが治った直後に残る赤みは、炎症性紅斑と呼ばれます。これはニキビの炎症によって拡張した毛細血管が元に戻りきっていない状態や、まだ完全に炎症が治まっていない状態で見られます。
赤みの特徴:
- 色素沈着の中では比較的新しい段階
- 適切なケアで数か月で改善することが多い
- 肌を押すと一時的に色が消えることがある
- 放置すると茶色いシミへ変化する可能性
🟤 茶色いシミ(炎症性色素沈着)
茶色いシミは、炎症によって過剰に生成されたメラニン色素が肌に沈着したものです。医学的には炎症性色素沈着(PIH:Post-Inflammatory Hyperpigmentation)と呼ばれ、ニキビ跡の中で最も多いタイプです。
茶色いシミの特徴:
- 赤みよりも消えにくい傾向
- 自然治癒には数か月から1年以上かかることも
- メラニンの深さによって改善期間が異なる
- 紫外線の影響を受けやすい
🟣 紫がかったシミ
紫や青みがかった色素沈着は、ヘモグロビンの沈着やメラニンが真皮の深い層に存在している場合に見られます。肌の深い部分にある色素は、表面から見ると青みがかって見える性質があります。
このタイプの色素沈着は、表皮に近い部分にある茶色いシミよりも改善に時間がかかることがあります。セルフケアだけでは効果が限られることも多く、医療機関での治療が推奨されます。
⚕️ ニキビ跡の色素沈着を消す皮膚科での治療法
皮膚科では、色素沈着の種類や程度に合わせたさまざまな治療法が提供されています。セルフケアよりも高い効果が期待でき、専門家の管理のもとで安全に治療を受けることができます。
🧪 ケミカルピーリング
ケミカルピーリングは、酸性の薬剤を肌に塗布して古い角質を除去する治療法です。グリコール酸やサリチル酸などの薬剤が使用され、肌のターンオーバーを促進することでメラニン色素の排出を助けます。
特徴:
- 治療は比較的マイルド
- ダウンタイムも少ない
- 通常2〜4週間ごとに5〜6回程度の治療
- 定期的に繰り返すことで徐々に改善
ケミカルピーリングは赤みやかゆみ、一時的な乾燥などの副作用が起こる可能性があります。また、治療後は肌が紫外線に敏感になるため、日焼け止めの使用が必須です。
⚡ レーザー治療
レーザー治療は、特定の波長の光を照射してメラニン色素を破壊したり、肌の再生を促したりする治療法です。色素沈着の治療には、Qスイッチレーザーやピコレーザーなどが使用されることがあります。
注意点:
- 高い効果が期待できる反面、適さない場合もある
- 炎症が残っている状態では悪化リスクあり
- 治療前の丁寧な診察が必要
- 数日から1週間程度のダウンタイムが必要なことも
💡 光治療(IPL・フォトフェイシャル)
IPL(Intense Pulsed Light)やフォトフェイシャルと呼ばれる光治療は、複数の波長を持つ光を照射する治療法です。メラニン色素やヘモグロビンに吸収される光を使用することで、茶色いシミと赤みの両方にアプローチすることができます。
メリット:
- レーザー治療より効果はマイルド
- 肌への負担も少ない
- ダウンタイムがほとんどない
- 顔全体に照射可能
- 複数の色素沈着を同時に治療可能
通常は3〜4週間ごとに5〜6回程度の治療を行い、徐々に効果を実感していきます。治療後は一時的にシミが濃く見えることがありますが、これはメラニンが表面に浮き上がってきたためで、その後かさぶたのように剥がれ落ちていきます。
💊 トレチノイン・ハイドロキノン療法
トレチノインとハイドロキノンを組み合わせた外用薬治療は、色素沈着に対する効果が高い治療法として知られています。
作用メカニズム:
- トレチノイン:ビタミンA誘導体で肌のターンオーバーを促進
- ハイドロキノン:メラニンの生成を抑制
この治療法は自宅で毎日塗布するもので、通常は2〜3か月程度継続して使用します。トレチノインには肌の赤みや皮むけ、乾燥などの副作用があり、使用開始時には肌が敏感になることがあります。これらの反応は治療の一部であり、医師の指示に従って使用を続けることが大切です。
🔌 イオン導入・エレクトロポレーション
イオン導入やエレクトロポレーションは、微弱な電流を使って美容成分を肌の奥に浸透させる治療法です。ビタミンCやトラネキサム酸などの美白成分を効率よく届けることで、色素沈着の改善を促します。
特徴:
- 肌への負担が少ない
- ダウンタイムもほとんどなし
- 単独での効果は穏やか
- 他の治療と組み合わせることで効果向上
🪡 マイクロニードル治療
マイクロニードル治療(ダーマペンなど)は、極細の針で肌に微細な穴を開けることで、肌の自然治癒力を活性化させる治療法です。コラーゲンの生成が促進され、肌のターンオーバーも活発になるため、色素沈着の改善にも効果が期待できます。
治療と同時に美白成分を導入することで、より効果を高めることができます。治療後には赤みや腫れが数日続くことがありますが、重篤な副作用は少ない治療法です。
ニキビ跡の色素沈着に対しては、ポテンツァによるニキビ跡治療も効果的な選択肢の一つです。ポテンツァは、マイクロニードルとラジオ波を組み合わせた最新の治療法で、従来の治療法では改善が困難だった色素沈着にも高い効果が期待できます。
🏠 自宅でできるニキビ跡の色素沈着ケア
皮膚科での治療と並行して、または軽度の色素沈着に対しては、自宅でのセルフケアも効果的です。毎日のスキンケアを見直すことで、色素沈着の改善を促すことができます。
✨ 美白化粧品の使用
メラニンの生成を抑制したり、メラニンの排出を促したりする成分を含む美白化粧品は、色素沈着のケアに効果的です。
厚生労働省が認可した美白有効成分:
- ビタミンC誘導体
- トラネキサム酸
- アルブチン
- コウジ酸
- ナイアシンアミド
これらの成分を含む化粧水や美容液を毎日のスキンケアに取り入れることで、少しずつ色素沈着の改善が期待できます。ただし、効果が現れるまでには最低でも1〜2か月の継続使用が必要です。
☀️ 徹底した紫外線対策
紫外線対策は、色素沈着の改善と予防の両方において最も重要なケアです。
紫外線対策のポイント:
- 日焼け止めは毎日欠かさず使用
- 2〜3時間ごとに塗り直し
- 日常生活:SPF30、PA+++程度
- 屋外で長時間:SPF50、PA++++
- 帽子や日傘、サングラスも併用
曇りの日や室内でも紫外線は届いているため、天候に関係なく毎日の紫外線対策を習慣化することが大切です。冬のスキンケアにおいても、紫外線対策は欠かせません。
💧 保湿ケアの徹底
肌が乾燥するとバリア機能が低下し、ターンオーバーが乱れやすくなります。ターンオーバーが正常に機能しないと、メラニン色素の排出が遅れ、色素沈着が残りやすくなります。
保湿成分例:
- セラミド
- ヒアルロン酸
- グリセリン
特に洗顔後や入浴後は肌が乾燥しやすいため、すぐに保湿ケアを行うことが重要です。
🍊 ビタミンC誘導体の活用
ビタミンC誘導体は、メラニンの生成を抑制するだけでなく、できてしまったメラニンを還元する作用も持っています。また、抗酸化作用によって肌のダメージを防ぎ、コラーゲンの生成を促進する効果もあります。
ビタミンC誘導体の種類:
- アスコルビルグルコシド
- リン酸アスコルビルマグネシウム
- APPS(パルミチン酸アスコルビルリン酸3Na)
高濃度のビタミンC誘導体美容液は刺激を感じる場合もあるため、肌の様子を見ながら使用してください。
🧼 正しい洗顔方法
洗顔時に肌を強くこすると、摩擦によって炎症が起こり、色素沈着を悪化させる原因となります。
正しい洗顔のポイント:
- 洗顔料はよく泡立てる
- 泡で包み込むように優しく洗う
- すすぎは32〜34度程度のぬるま湯
- 洗顔料が残らないよう丁寧にすすぐ
- タオルは押さえるようにして水分を取る
❌ ニキビ跡の色素沈着を悪化させるNG行動
色素沈着を改善しようとするあまり、逆効果になる行動をしてしまうことがあります。以下のNG行動は避けるようにしましょう。
🚫 患部を触る・潰す
ニキビを自分で潰したり、色素沈着が気になって触ったりする行為は、炎症を悪化させ、色素沈着を濃くする原因になります。手には雑菌がついているため、触ることで二次感染を起こすリスクもあります。
気になっても極力触らないように意識し、どうしても治療が必要な場合は皮膚科を受診してください。
⚠️ 過度なピーリングやスクラブ
色素沈着を早く消したいからといって、ピーリング剤やスクラブを頻繁に使用するのは逆効果です。過度な刺激は肌のバリア機能を損ない、炎症を引き起こして色素沈着を悪化させます。
ホームケアでのピーリングは週1〜2回程度にとどめ、肌の状態を見ながら使用頻度を調整しましょう。
🌞 日焼けをする
紫外線は色素沈着を悪化させる最大の要因です。日焼けをすることでメラノサイトが活性化し、メラニンの生成が促進されます。また、一度日焼けしてしまうと、そのダメージが回復するまでに時間がかかります。
色素沈着を改善したいなら、日焼けは絶対に避けるべきです。特に夏場のレジャーや屋外でのスポーツには注意が必要です。
😴 睡眠不足や不規則な生活
睡眠不足や不規則な生活習慣は、肌のターンオーバーを乱し、色素沈着の改善を遅らせます。成長ホルモンは睡眠中に分泌され、肌の修復や再生を促す重要な役割を果たしています。
できるだけ規則正しい生活リズムを心がけ、十分な睡眠時間を確保しましょう。
🚨 効果のない民間療法に頼る
インターネット上には、レモン汁を塗る、歯磨き粉を使うなど、根拠のない民間療法が紹介されていることがあります。これらは効果がないだけでなく、肌を傷めて色素沈着を悪化させるリスクがあります。
色素沈着のケアには、科学的に効果が認められた方法を選びましょう。
🛡️ ニキビ跡の色素沈着を予防する方法
色素沈着を防ぐためには、そもそもニキビを作らないこと、そしてできてしまったニキビを適切に治療することが重要です。
🩺 ニキビを早期に治療する
ニキビができた段階で早めに対処することで、炎症が長引くのを防ぎ、色素沈着のリスクを減らすことができます。
治療法:
- 軽度のニキビ:市販のニキビ治療薬
- 赤く腫れたニキビ:皮膚科での治療推奨
- 繰り返すニキビ:皮膚科での治療推奨
皮膚科では、抗生物質の外用薬や内服薬、アダパレンなどのレチノイド外用薬、過酸化ベンゾイル製剤などが処方されます。これらを適切に使用することで、ニキビの炎症を抑え、色素沈着への移行を防ぐことができます。
☀️ 日常的な紫外線対策
ニキビがある状態やニキビが治った直後は、肌が紫外線に敏感になっています。日頃から日焼け止めを使用する習慣をつけ、紫外線から肌を守りましょう。
ニキビ肌には、油分の少ないジェルタイプやミルクタイプの日焼け止めが適しています。「ノンコメドジェニックテスト済み」と表示されている製品は、ニキビができにくい処方になっているため安心です。
🥗 バランスの取れた食生活
肌の健康を維持し、ターンオーバーを正常に保つためには、バランスの取れた食生活が欠かせません。
重要な栄養素:
- ビタミンA:肌の健康維持
- ビタミンC:コラーゲン生成、抗酸化
- ビタミンE:抗酸化
- 亜鉛:肌の修復
野菜、果物、魚、肉、大豆製品などをバランスよく摂取し、糖質や脂質の過剰摂取は避けましょう。また、水分をしっかり摂ることも肌の代謝をサポートします。
😌 ストレス管理
ストレスはホルモンバランスを乱し、ニキビの発生や肌荒れの原因となります。また、ストレスによって睡眠の質が低下したり、食生活が乱れたりすることで、間接的に肌に悪影響を与えます。
ストレス解消法例:
- 運動
- 趣味
- 入浴
- 瞑想
自分なりのストレス解消法を見つけ、適度にリラックスする時間を設けましょう。
⏰ 皮膚科を受診するタイミング
色素沈着は自然に改善することもありますが、以下のような場合は皮膚科の受診を検討してください。
まず、色素沈着が半年以上経っても改善しない場合は、セルフケアだけでは限界がある可能性があります。医療機関での治療を受けることで、より効果的に改善を目指すことができます。
また、色素沈着の範囲が広い場合や、複数の色素沈着がある場合も、専門家に相談することをおすすめします。全体的な肌の状態を診てもらい、最適な治療計画を立てることができます。
さらに、色素沈着とともにニキビが繰り返しできる場合は、根本的なニキビ治療が必要です。ニキビを繰り返すたびに新たな色素沈着ができてしまうため、まずはニキビをコントロールすることが重要です。
アイシークリニック大宮院では、ニキビ跡の色素沈着に対するさまざまな治療を提供しています。患者様一人ひとりの肌の状態や色素沈着の種類を丁寧に診察し、最適な治療法をご提案いたします。色素沈着でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。

❓ よくある質問
軽度の色素沈着であれば、肌のターンオーバーによって数か月から1年程度で自然に薄くなることがあります。ただし、炎症が強かった場合やメラニンが真皮層まで沈着している場合は、自然治癒には長い時間がかかるか、完全には消えないこともあります。紫外線対策や保湿ケアを適切に行うことで、自然治癒を促進することができます。
色素沈着は炎症や外傷などの後に一時的にメラニンが沈着したもので、適切なケアによって改善が期待できます。一方、一般的にシミと呼ばれるものには、老人性色素斑(日光性色素斑)、肝斑、そばかすなどがあり、発生のメカニズムや治療法が異なります。ニキビ跡の色素沈着は炎症性色素沈着に分類され、ターンオーバーの促進や美白ケアによって改善しやすい特徴があります。
治療回数は色素沈着の程度や選択する治療法によって異なります。ケミカルピーリングや光治療の場合、一般的に5〜6回程度の施術が必要で、2〜4週間ごとに通院します。レーザー治療は1〜3回程度で効果が出ることもありますが、色素沈着の深さによって追加治療が必要になることもあります。トレチノイン・ハイドロキノン療法は自宅で2〜3か月程度継続して使用します。
市販の美白化粧品は予防や軽度の色素沈着のケアには効果的ですが、濃い色素沈着や長期間残っているものには効果が限られます。皮膚科での治療は、より高濃度の薬剤や医療機器を使用するため、効果が高い傾向があります。軽度の色素沈着であれば市販品で様子を見て、改善しない場合は皮膚科を受診するのがおすすめです。
治療中は特に紫外線対策を徹底することが重要です。多くの治療は肌を一時的に敏感にするため、日焼けをすると逆効果になる可能性があります。また、治療部位を強くこすったり、刺激の強い化粧品を使用したりすることは避けてください。保湿ケアをしっかり行い、肌のバリア機能を維持することも大切です。医師から指示された注意事項を守って治療を進めましょう。
📝 まとめ
ニキビ跡の色素沈着は、多くの方が悩む肌トラブルですが、適切な治療とケアによって改善が期待できます。色素沈着には赤みと茶色いシミがあり、それぞれ発生のメカニズムが異なります。
自宅でのケアとしては、美白化粧品の使用、徹底した紫外線対策、保湿ケアが基本となります。しかし、セルフケアで改善しない場合や、色素沈着が広範囲にわたる場合は、皮膚科での治療が効果的です。
皮膚科では、ケミカルピーリング、レーザー治療、光治療、トレチノイン・ハイドロキノン療法など、さまざまな治療法が提供されています。それぞれの治療にはメリットとデメリットがあるため、医師と相談しながら自分に合った方法を選ぶことが大切です。
色素沈着を予防するためには、ニキビを早期に治療し、日常的な紫外線対策を心がけることが重要です。また、バランスの取れた食生活や十分な睡眠、ストレス管理も肌の健康維持に欠かせません。
アイシークリニック大宮院では、ニキビ跡の色素沈着に対する専門的な治療を行っています。お一人おひとりの肌の状態を丁寧に診察し、最適な治療プランをご提案いたします。色素沈着でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – 尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン
- 厚生労働省 – 化粧品・医薬部外品等ホームページ
- 日本美容医療協会 – 美容医療に関する診療指針
- 国立感染症研究所 – 皮膚疾患に関する研究報告
- 医薬品医療機器総合機構 – 医薬品添付文書情報
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
ニキビ跡の色素沈着は、炎症の程度と適切な初期対応によって大きく左右されます。ニキビができた段階で適切な治療を受けることで、色素沈着のリスクを大幅に軽減できます。また、既に色素沈着ができてしまった場合でも、早期に専門的な治療を開始することで、より効果的な改善が期待できるため、諦めずにご相談いただければと思います。