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さいたま新都心エリアでワキガ(腋臭症)にお悩みの方へ|原因・セルフケア・治療法を徹底解説

ワキガ(腋臭症)は、脇の下から独特のにおいを発する症状であり、日常生活や対人関係に大きな影響を与えることがあります。日本人の約10人に1人がワキガ体質を持つといわれており、決して珍しい症状ではありません。しかし、においの悩みはデリケートな問題であるため、誰にも相談できずに一人で抱え込んでしまう方も少なくありません。

さいたま新都心エリアは、JR京浜東北線・宇都宮線・高崎線が乗り入れ、大宮駅からわずか1駅という好立地にあります。さいたまスーパーアリーナやコクーンシティなどの大型施設が集まり、多くの人々が行き交うこの地域では、仕事や買い物、イベント参加などで人と接する機会も多いことでしょう。そのような環境だからこそ、ワキガの症状が気になり、悩まれている方もいらっしゃるかもしれません。

本記事では、ワキガの原因やメカニズムから、自分でできるセルフケア方法、そして医療機関で受けられる治療法まで、幅広く解説いたします。ワキガは適切なケアや治療によって改善が期待できる症状です。この記事が、さいたま新都心エリアにお住まいの方、またはこの地域でお仕事をされている方々の参考になれば幸いです。


目次

  1. ワキガ(腋臭症)とは何か
  2. ワキガが発生するメカニズム
  3. ワキガの原因と発症に関わる要因
  4. ワキガのセルフチェック方法
  5. ワキガと多汗症の違い
  6. ワキガの症状レベルと診断方法
  7. 日常生活でできるワキガ対策
  8. デオドラント製品の正しい選び方と使い方
  9. 食生活とワキガの関係
  10. ワキガの医療的な治療法
  11. さいたま新都心エリアでワキガ治療を検討する際のポイント
  12. よくある質問と回答
  13. まとめ

1. ワキガ(腋臭症)とは何か

ワキガとは、医学的には「腋臭症(えきしゅうしょう)」と呼ばれる症状で、脇の下から特有の強いにおいを発する状態を指します。このにおいは一般的な汗臭さとは異なり、独特の刺激的な臭気を伴うのが特徴です。

ワキガのにおいは、よく以下のような表現で形容されます。玉ねぎや長ねぎのような刺激臭、鉛筆の芯のようなにおい、香辛料やスパイスに似た臭い、酢や発酵食品のような酸っぱいにおいなどです。ただし、においの感じ方には個人差があり、同じワキガでも人によって感じ方が異なることがあります。

日本人におけるワキガの発症率は約10%程度とされており、これは欧米人と比較すると低い数値です。欧米では人口の70〜90%がワキガ体質であるとされ、体臭は生理的な現象として受け止められる傾向があります。一方、日本人は古来より清潔さを重んじる文化があり、においに対する感覚が敏感なため、ワキガがコンプレックスとなりやすく、日常生活に支障をきたすケースも見られます。

ワキガの発症時期は、アポクリン汗腺が発達する思春期以降であることがほとんどです。具体的には、女性では16歳前後、男性では18歳前後から症状が現れ始め、20代でピークを迎えることが多いとされています。性ホルモンの分泌と密接に関連しているため、この時期に症状が顕在化するのです。また、加齢とともに症状が軽減していく傾向がありますが、中年期以降は加齢臭と混在することもあります。

ワキガは「腋臭症」という診断病名として認められている疾患であり、医師の診察によって手術を含む治療が保険適用となる場合があります。決して恥ずかしい症状ではなく、適切な対処によって改善が期待できるものですので、お悩みの方は一人で抱え込まず、専門医への相談を検討されることをお勧めいたします。


2. ワキガが発生するメカニズム

ワキガのにおいが発生するメカニズムを理解するためには、まず人間の体に存在する汗腺について知る必要があります。私たちの体には「エクリン汗腺」と「アポクリン汗腺」という2種類の汗腺が存在し、それぞれ異なる役割を担っています。

エクリン汗腺は全身の皮膚に広く分布しており、主に体温調節のために汗を分泌します。この汗腺から出る汗は約99%が水分で構成されており、サラサラとした性質を持っています。蒸発しやすいため、拭き取れば特に強いにおいは残りません。運動時や暑い環境で大量に出る汗は、主にこのエクリン汗腺から分泌されています。

一方、アポクリン汗腺は体の特定の部位にのみ存在しています。具体的には、脇の下、耳の中(外耳道)、乳輪、へそ周り、陰部、肛門周囲などに集中して分布しています。アポクリン汗腺から分泌される汗は、エクリン汗腺の汗とは大きく異なり、水分のほかにタンパク質、脂質、脂肪酸、アンモニア、糖質、鉄分、色素などの有機成分を豊富に含んでいます。そのため、ベタベタとした粘り気のある性質を持っています。

ここで重要なのは、アポクリン汗腺から分泌される汗そのものは無臭であるという点です。では、なぜワキガ特有のにおいが発生するのでしょうか。その答えは、皮膚に存在する常在菌にあります。

皮膚の表面には、コリネバクテリウムや黄色ブドウ球菌などの様々な常在菌が生息しています。アポクリン汗腺から分泌された汗が皮膚表面に到達すると、これらの常在菌がその中に含まれるタンパク質や脂質を分解し始めます。この分解過程で生成される代謝産物、特に低級脂肪酸や揮発性の硫黄化合物などが、ワキガ特有のにおいの正体です。

つまり、ワキガのにおいは「アポクリン汗腺からの分泌物」と「皮膚常在菌による分解」という2つの要素が組み合わさることで発生します。アポクリン汗腺の数が多い人、あるいは1つ1つの汗腺が大きく発達している人ほど、分泌量が多くなるため、においが強くなる傾向があります。

また、アポクリン汗腺は毛包(毛穴)に付随する形で存在しているため、脇毛が濃い人はアポクリン汗腺の数も多い傾向があります。脇毛があると汗が毛に絡まって残りやすく、雑菌の繁殖に適した環境が作られやすいため、においが強くなる要因となります。

さらに、エクリン汗腺からの汗も間接的にワキガのにおいに影響を与えます。エクリン汗腺からの汗が多いと、脇の下が湿った状態が続き、細菌が繁殖しやすい環境が整います。また、エクリン汗腺からの汗がアポクリン汗腺からの分泌物と混ざり合い、蒸発する際ににおいを拡散させる役割を果たすこともあります。


3. ワキガの原因と発症に関わる要因

ワキガの発症には複数の要因が関わっています。主な原因と、症状を悪化させる可能性のある要因について詳しく見ていきましょう。

遺伝的要因

ワキガの最も大きな原因は遺伝です。ワキガは常染色体優性遺伝の形式をとることが知られており、両親のどちらか一方がワキガ体質である場合、子どもに遺伝する確率は約50%とされています。両親ともにワキガ体質の場合は、その確率はさらに高くなり、約75〜80%に達するとも言われています。

近年の研究では、ワキガや耳垢の性質に関わる遺伝子として「ABCC11遺伝子」が特定されています。この遺伝子の変異が、アポクリン汗腺の分泌物の質に影響を与えると考えられています。日本人の約84%は乾型の耳垢を持ち、ワキガ体質ではないとされていますが、残りの約16%は湿型の耳垢を持ち、そのうち約80%がワキガ体質であるという報告があります。

性ホルモンの影響

アポクリン汗腺の働きは、性ホルモン(特に男性ホルモン)によって活性化されます。そのため、性ホルモンの分泌が盛んになる思春期にワキガの症状が顕在化することが多いのです。

女性の場合、月経周期によってホルモンバランスが変動するため、月経前や月経中ににおいが強くなることがあります。また、妊娠中や出産後にも一時的にワキガの症状が強くなるケースが報告されています。

生活習慣の影響

遺伝的な要因が大きいワキガですが、生活習慣によって症状が悪化することもあります。

食生活については、脂質やタンパク質を多く含む食品、特に肉類や乳製品の過剰摂取がワキガのにおいを強くする可能性があります。これらの食品に含まれる成分がアポクリン汗腺からの分泌物に影響を与え、においの原因となる物質の産生を増加させると考えられています。

飲酒や喫煙も汗腺を刺激する作用があり、アポクリン汗腺の働きを活発にすることで、においを強くする要因となります。アルコールやニコチン自体も、体臭を強くする物質として知られています。

ストレスもワキガの症状に影響を与えます。精神的な緊張やストレスを感じると、自律神経の働きによってアポクリン汗腺からの分泌が促進されます。いわゆる「冷や汗」や「脂汗」と呼ばれる汗は、ストレス状況下で分泌されやすいアポクリン汗腺からの汗を含んでいることが多いのです。

肥満との関係

肥満体質の人は、汗をかきやすい傾向があります。体内にこもった熱を放出する際、厚い皮下脂肪が断熱材のような役割を果たしてしまうため、標準体重の人よりも発汗量が多くなります。汗の量が増えると、脇の下が常に湿った状態になりやすく、雑菌が繁殖しやすい環境が作られます。


4. ワキガのセルフチェック方法

ワキガは自分自身では気づきにくいことがあります。人間の嗅覚には「順応」という特性があり、同じにおいを継続的に嗅いでいると、次第にそのにおいを感じなくなってしまうためです。一方で、実際にはそれほど強いにおいがないにもかかわらず、自分はワキガではないかと過度に心配してしまう方もいらっしゃいます。

以下のセルフチェック項目を参考に、ご自身の状態を確認してみてください。

耳垢の状態

耳の中にある外耳道にはエクリン汗腺がなく、アポクリン汗腺の一種である耳垢腺が存在しています。そのため、耳垢の状態はワキガ体質かどうかを判断する重要な指標となります。

耳垢が湿って柔らかい「湿型」の方は、アポクリン汗腺が活発に働いている可能性が高く、ワキガ体質である確率が高いとされています。一方、耳垢が乾燥して粉状の「乾型」の方は、アポクリン汗腺の活動が比較的少ないと考えられます。ただし、入浴直後や水泳後など、耳に水分が入った状態では正確な判断ができませんので、通常時の耳垢の状態で確認してください。

家族歴

前述のとおり、ワキガは遺伝する傾向が強い症状です。ご両親や兄弟姉妹にワキガの方がいる場合は、ご自身もワキガ体質である可能性があります。

衣類の黄ばみ

ワキガの方は、シャツや下着の脇の部分が黄色く変色しやすいという特徴があります。これは、アポクリン汗腺から分泌される汗に含まれる色素成分「リポフスチン」によるものです。洗濯しても落ちにくい頑固な黄ばみがある場合は、ワキガの可能性が考えられます。

脇毛の状態

アポクリン汗腺は毛包に付随して存在しているため、脇毛が濃い、あるいは多い方はアポクリン汗腺の数も多い傾向があります。特に女性で脇毛が濃い場合は、ワキガ体質の可能性が高いとされています。また、脇毛に白い粉状のものが付着している場合、これはアポクリン汗腺からの分泌物が結晶化したものである可能性があります。

他者からの指摘

自分では気づきにくいにおいも、周囲の人には感じられることがあります。家族や親しい友人から脇のにおいについて指摘を受けたことがある場合は、ワキガの可能性を検討する必要があるかもしれません。

ガーゼテスト

医療機関での診断にも用いられる方法ですが、自宅でも簡易的に行うことができます。清潔なガーゼを脇の下に数分間挟み、その後にガーゼのにおいを確認します。このとき、軽い運動をして汗ばんだ状態で行うと、より正確に判断できます。

これらのチェック項目に複数当てはまる場合は、ワキガ体質である可能性があります。ただし、最終的な診断は専門医による診察が必要ですので、気になる方は医療機関への相談をお勧めいたします。


5. ワキガと多汗症の違い

ワキガと多汗症は、しばしば混同されることがありますが、本質的に異なる症状です。両者の違いを正しく理解することは、適切な対策や治療を選択するうえで重要です。

多汗症とは

多汗症とは、体温調節に必要な量を超えて過剰に汗をかく状態のことを指します。全身に症状が現れる「全身性多汗症」と、手のひら、足の裏、脇の下、顔など特定の部位に症状が限定される「局所性多汗症」があります。

多汗症の原因となる汗は、主にエクリン汗腺から分泌されます。前述のとおり、エクリン汗腺からの汗は約99%が水分であり、ほぼ無臭です。そのため、多汗症だけでは強いにおいは発生しません。多汗症の方の主な悩みは、汗染みや汗による不快感、手汗による支障などであり、においが主訴となることは基本的にありません。

ワキガとの違い

ワキガは、アポクリン汗腺からの分泌物が皮膚常在菌によって分解されることで発生するにおいが主な症状です。汗の量自体は必ずしも多くなく、発汗量が少なくてもにおいが強い場合があります。

一方、多汗症は汗の量が過剰であることが問題であり、においは主要な症状ではありません。

両者の合併

ただし、ワキガと多汗症は合併していることも珍しくありません。アポクリン汗腺とエクリン汗腺は脇の下で混在しており、両方の汗腺の活動が活発な方もいらっしゃいます。

このような場合、多汗症によって脇の下が常に湿った状態になることで細菌が繁殖しやすくなり、ワキガのにおいがさらに強くなることがあります。また、エクリン汗腺からの大量の汗がアポクリン汗腺からの分泌物を拡散させ、においを広げる役割を果たすこともあります。

汗の量とにおいの両方にお悩みの方は、両者を併発している可能性がありますので、医療機関での診察を受けることをお勧めいたします。


6. ワキガの症状レベルと診断方法

ワキガの症状には個人差があり、軽度から重度まで様々なレベルがあります。医療機関では、症状のレベルを評価したうえで、適切な治療方針を決定します。

症状レベルの分類

ワキガの症状は一般的に以下のようなレベルに分類されます。

軽度の場合は、脇に直接鼻を近づけたり、衣類を嗅いだりしたときにかすかににおいを感じる程度です。日常的な会話の距離では、ほとんどにおいが気にならないレベルです。

中等度の場合は、脇を上げたときや運動後など、汗をかいた状態で周囲の人がにおいを感じることがあります。ただし、常にではなく、状況によってにおいの強さが変動します。

重度の場合は、特に汗をかいていない状態でも、近くにいる人がにおいを感じることができます。本人が脇を上げていなくても、周囲にいにおいが広がるレベルです。

医療機関での診断方法

医療機関では、問診と客観的な検査を組み合わせて診断を行います。

問診では、家族歴(親族にワキガの方がいるか)、発症時期、においの自覚症状、他者からの指摘の有無、日常生活への影響などを確認します。

客観的な検査としては、「ガーゼテスト」が最も一般的に用いられます。これは、脇の下にガーゼを数分間挟み、そのガーゼのにおいを医師やスタッフが確認して重症度を判定する方法です。においの判定は主観的な要素を含みますが、経験豊富な医療者が行うことで、ある程度客観的な評価が可能です。

また、視診によってアポクリン汗腺の状態を確認したり、耳垢の性状を確認したりすることも、診断の参考となります。

診断の結果、医師がワキガ(腋臭症)と確定した場合、手術療法は保険適用となります。ただし、治療法によっては保険適用外となるものもありますので、事前に医療機関に確認されることをお勧めいたします。


7. 日常生活でできるワキガ対策

ワキガの症状を軽減するためには、日常生活の中で適切なケアを行うことが重要です。医療的な治療を受ける前に、まずは以下のような対策を試してみてください。

脇を清潔に保つ

ワキガ対策の基本は、脇の下を清潔に保つことです。アポクリン汗腺からの分泌物と皮膚常在菌がにおいの原因ですので、これらを減らすことでにおいを軽減できます。

入浴時には、薬用石けんや殺菌成分を含むボディソープを使用して、脇の下を丁寧に洗いましょう。ただし、強くこすりすぎると皮膚を傷つけ、かえって雑菌が繁殖しやすくなることがありますので、優しく洗うことを心がけてください。

日中は、汗をかいたらこまめに拭き取ることが大切です。市販のボディシートやアルコール綿で脇を拭くと、汗と雑菌を同時に除去できます。アルコール綿は殺菌効果が高く、一度拭くと約12時間効果が持続するとも言われていますが、肌が敏感な方は刺激を感じることがありますので注意が必要です。

可能であれば、日中にシャワーを浴びる習慣をつけると、より効果的ににおいを抑えることができます。

脇毛の処理

脇毛はアポクリン汗腺からの分泌物が付着しやすく、雑菌の繁殖場所となります。脇毛を処理することで、汗が毛に絡まって残ることを防ぎ、通気性も良くなるため、においの軽減に効果があります。

剃毛、脱毛、医療脱毛など、方法は様々ありますが、肌への負担や持続性などを考慮して、ご自身に合った方法を選んでください。

衣類の選び方

着用する衣類もワキガ対策に影響します。化学繊維(ポリエステル、ナイロンなど)は通気性が悪く、においがこもりやすい傾向があります。一方、綿や麻などの天然素材は通気性・吸湿性に優れており、汗を吸収してにおいの拡散を抑える効果があります。

可能な限り天然素材の衣類を選び、汗をかいたら着替えることを心がけましょう。また、脇汗パッドを使用することで、汗が衣類に染みるのを防ぎ、においの拡散を抑えることもできます。

生活リズムの改善

不規則な生活や睡眠不足は、自律神経のバランスを乱し、発汗を促進させることがあります。規則正しい生活リズムを維持し、十分な睡眠をとることで、ワキガの症状を軽減できる可能性があります。

また、適度な運動を習慣化することも効果的です。定期的に汗をかくことで汗腺の機能が正常化し、においの原因となる老廃物が排出されやすくなります。ただし、運動後は必ずシャワーを浴びるか、汗を拭き取るようにしてください。


8. デオドラント製品の正しい選び方と使い方

市販のデオドラント製品(制汗剤)は、手軽にワキガ対策ができるアイテムとして多くの方に利用されています。しかし、製品の選び方や使い方を間違えると、期待した効果が得られないこともあります。

デオドラント製品の種類

デオドラント製品には、スプレータイプ、ロールオンタイプ、スティックタイプ、クリームタイプ、シートタイプなど、様々な形状があります。

スプレータイプは広範囲に手軽に使用でき、清涼感があるのが特徴です。ただし、肌への密着度が低いため、効果の持続時間は比較的短い傾向があります。

ロールオンタイプとスティックタイプは、脇に直接塗布するため密着度が高く、効果が長続きしやすいです。持ち運びにも便利で、外出先での塗り直しにも適しています。

クリームタイプは最も密着度が高く、ワキガ対策として高い効果が期待できます。保湿成分を含む製品も多く、肌への負担が少ないのも特徴です。ただし、塗布後に手を洗う必要があり、外出先での使用にはやや不便な面もあります。

シートタイプは、汗や皮脂を拭き取りながら殺菌成分を塗布できるため、リフレッシュ効果と消臭効果を同時に得られます。

成分をチェックする

ワキガ対策に効果的なデオドラント製品を選ぶためには、配合されている有効成分に注目しましょう。

制汗成分としては、クロルヒドロキシアルミニウムや塩化アルミニウムなどが代表的です。これらは汗腺の出口を一時的に塞いで発汗を抑える作用があります。クロルヒドロキシアルミニウムは、塩化アルミニウムよりも皮膚への刺激が少なく、多くの製品に使用されています。

殺菌成分としては、イソプロピルメチルフェノールやベンザルコニウム塩化物などがあります。これらはにおいの原因となる皮膚常在菌の繁殖を抑制します。

消臭成分としては、ミョウバン(焼きミョウバン)が古くから使用されています。ミョウバンはにおい成分を中和する作用があり、また皮膚を弱酸性に保つことで細菌の繁殖を抑える効果もあります。

ワキガ対策には、「医薬部外品」として販売されている製品を選ぶことをお勧めします。医薬部外品には、制汗やにおい予防に効果があると認められた有効成分が配合されています。一方、「化粧品」として販売されている製品は、香りでにおいをカバーする効果のみで、根本的なにおい対策としては不十分な場合があります。

正しい使い方

デオドラント製品の効果を最大限に発揮させるためには、使用するタイミングが重要です。

最も効果的なのは、入浴後の清潔な肌に塗布することです。汗や皮脂、雑菌が少ない状態で使用することで、有効成分が肌にしっかりと密着します。朝の外出前に使用する場合も、シャワーを浴びるか、濡れタオルで脇を拭いてから塗布するとよいでしょう。

汗をかいた状態で制汗剤を使用しても、効果は十分に発揮されません。日中に塗り直す場合は、まずシートや濡れタオルで脇の汗と汚れを拭き取り、肌が乾いてから塗布してください。


9. 食生活とワキガの関係

食生活は、ワキガの症状に少なからず影響を与えることが知られています。アポクリン汗腺からの分泌物の成分は、摂取した食品の影響を受けるためです。

控えたほうがよい食品

動物性脂肪を多く含む食品は、ワキガのにおいを強くする可能性があります。肉類(特に牛肉や豚肉)、バター、生クリーム、チーズなどの乳製品の過剰摂取は控えたほうがよいでしょう。これらの食品に含まれる脂質は、アポクリン汗腺からの分泌物に影響を与え、においの原因物質の産生を増加させると考えられています。

また、香辛料やスパイスを多用した料理、にんにく、玉ねぎなどのにおいの強い食品も、体臭に影響を与えることがあります。

インスタント食品やファストフードは、添加物や油分を多く含むことが多く、体臭を強くする要因となる可能性があります。

積極的に摂りたい食品

一方、ワキガの症状を軽減する可能性がある食品もあります。

緑黄色野菜や果物には、抗酸化作用のあるビタミンCやビタミンEが豊富に含まれています。これらの成分は、体内の酸化を抑え、においの原因となる物質の生成を抑制する働きがあるとされています。

海藻類やきのこ類などのアルカリ性食品も、体臭を軽減する効果があると言われています。

魚類や大豆製品は、肉類に比べて脂質が少なく、良質なタンパク質を摂取できる食品です。タンパク質を摂取する際は、肉類の代わりにこれらの食品を選ぶことで、におい対策につながります。

また、和食は全体的に脂質が少なく、野菜や海藻、発酵食品を多く使用するため、においを抑える食事スタイルとして推奨されています。

アルコールと喫煙

アルコールとニコチンは、汗腺を刺激してアポクリン汗腺の活動を活発にします。また、アルコールやタバコの成分自体も体臭を強くする原因となります。ワキガの症状を軽減したい方は、飲酒と喫煙を控えることをお勧めいたします。


10. ワキガの医療的な治療法

日常生活でのケアやデオドラント製品の使用だけでは十分な効果が得られない場合、医療機関での治療を検討することになります。ワキガの治療法には、大きく分けて「対症療法」と「根治療法」があります。

外用薬による治療

塩化アルミニウム液は、制汗作用のある外用薬として使用されます。汗腺の出口を塞ぐことで発汗を抑え、結果的ににおいの軽減にもつながります。医療機関で処方される塩化アルミニウム液は、市販の制汗剤よりも濃度が高く、効果も強いです。ただし、保険適用外となることが多く、また皮膚への刺激が強いため、肌が敏感な方には向かない場合があります。

近年では、エクロックゲルやラピフォートワイプなど、多汗症治療用の外用薬も使用されるようになっています。これらは汗の分泌を抑える作用があり、ワキガの症状軽減にも効果が期待できます。

ボトックス注射(ボツリヌス毒素注射)

ボトックス注射は、ボツリヌス毒素を脇の下に注射することで、汗腺を支配する神経の働きを一時的に抑制し、発汗を減少させる治療法です。

この治療は主に多汗症に対して行われますが、汗の量が減ることで細菌の繁殖が抑えられ、ワキガの症状軽減にも効果があります。

施術時間は両脇で5〜10分程度と短く、ダウンタイムもほとんどありません。効果は注射後2〜3日で現れ始め、約4〜6ヶ月間持続します。ただし、効果は永続的ではないため、継続的な治療が必要です。また、ワキガの原因であるアポクリン汗腺そのものを破壊するわけではないため、根本的な治療とは言えません。

重度の原発性腋窩多汗症と診断された場合は、保険適用となることがあります。

剪除法(皮弁法)

剪除法は、ワキガ治療において最も確実性の高い手術療法です。脇の皮膚を切開し、皮膚の裏側に付着しているアポクリン汗腺を医師が目視で確認しながら直接切除します。

手術はおおむね以下の流れで行われます。まず局所麻酔を行い、脇の中央部分を数センチ切開します。次に、皮膚を反転させてアポクリン汗腺を確認し、専用の器具で丁寧に切除していきます。汗腺を除去した後、皮膚を元の位置に戻して縫合し、ガーゼで圧迫固定します。

手術時間は片側約1〜2時間程度で、日帰りで行える場合もあります。術後は数日間の安静が必要で、約1週間後にガーゼを外し、約2週間後に抜糸となります。

剪除法はアポクリン汗腺を直接除去するため、高い治療効果が期待できます。医師が腋臭症と診断した場合は、保険適用となります。

ただし、皮膚を切開するため傷跡が残ること、術後に一定期間の安静が必要なこと、まれに血腫や皮膚壊死などの合併症が起こる可能性があることがデメリットとして挙げられます。

ミラドライ

ミラドライは、マイクロ波(電磁波)を用いて汗腺を破壊する比較的新しい治療法です。皮膚を切開することなく、皮膚の外側からマイクロ波を照射し、皮膚の下にある汗腺組織を熱によって破壊します。

ミラドライの特徴は、アポクリン汗腺とエクリン汗腺の両方を破壊できる点です。そのため、ワキガと多汗症の両方に効果があります。また、一度破壊された汗腺は再生しないため、半永久的な効果が期待できます。

施術時間は両脇で約1時間程度で、局所麻酔で行われます。皮膚を切開しないため傷跡が残らず、ダウンタイムも比較的短いのがメリットです。施術翌日から日常生活に戻ることができ、シャワーも当日から可能です。

ミラドライは、アメリカのFDA(食品医薬品局)から腋窩多汗症、腋臭症、減毛の治療機器として承認を受けています。日本国内では、腋窩多汗症に対する治療機器として厚生労働省の薬事承認を取得しています。

ただし、ミラドライは保険適用外の治療であり、費用は全額自己負担となります。また、施術後に一時的な腫れや痛み、しびれなどが生じることがあります。

その他の治療法

その他にも、超音波やレーザーを用いた治療法、シェーバー法(皮膚を小さく切開して特殊な器具で汗腺を吸引除去する方法)など、様々な治療法が存在します。それぞれにメリット・デメリットがありますので、医師と相談のうえ、ご自身の症状やライフスタイルに合った治療法を選択することが重要です。


11. さいたま新都心エリアでワキガ治療を検討する際のポイント

さいたま新都心は、埼玉県さいたま市の大宮区と中央区にまたがる業務地区です。1990年代後半から大規模な再開発が行われ、現在では官公庁の出先機関や大型商業施設が集積する、埼玉県を代表する都心エリアとなっています。

さいたま新都心エリアの特徴

さいたま新都心駅は、JR京浜東北線、宇都宮線、高崎線が乗り入れており、上野東京ラインを利用すれば東京方面へのアクセスも良好です。大宮駅からは1駅約3分、浦和駅からも1駅で到着でき、埼玉県内各地からの通勤・通学にも便利な立地です。

駅周辺には、さいたまスーパーアリーナ、コクーンシティ、さいたま赤十字病院、合同庁舎など、様々な施設が集まっています。けやきひろばを中心としたペデストリアンデッキが整備されており、駅から各施設への移動も快適です。

このようなエリアでは、仕事やショッピング、イベントなどで多くの人と接する機会があります。特に夏場や、さいたまスーパーアリーナでのライブ・コンサート後など、汗をかきやすい状況でにおいが気になる方もいらっしゃるかもしれません。

医療機関選びのポイント

ワキガ治療を検討する際は、以下の点に注意して医療機関を選ぶことをお勧めいたします。

まず、専門的な診療を行っている医療機関を選ぶことが重要です。ワキガ(腋臭症)の治療は、形成外科や皮膚科で行われることが一般的です。特に手術療法を検討している場合は、形成外科専門医が在籍する医療機関を選ぶとよいでしょう。

次に、治療法の選択肢が豊富な医療機関を選ぶことも大切です。ワキガの治療法には様々な種類があり、症状の程度やライフスタイルによって最適な治療法は異なります。複数の治療法を提供している医療機関であれば、ご自身に合った治療を選択しやすくなります。

また、カウンセリングを丁寧に行ってくれる医療機関を選ぶことも重要です。ワキガはデリケートな悩みであり、治療に対する不安や疑問を持つ方も多いでしょう。事前のカウンセリングで、症状の評価、治療法の説明、費用、リスクなどについて丁寧に説明してくれる医療機関を選びましょう。

アクセスと通院のしやすさ

ワキガ治療は、治療法によっては複数回の通院が必要になることもあります。手術療法の場合は、術後の経過観察や抜糸のために何度か通院する必要があります。ボトックス注射の場合も、効果が切れたら再度治療を受ける必要があります。

そのため、通院しやすい立地の医療機関を選ぶことも重要なポイントです。さいたま新都心エリアにお住まいの方や、この地域でお仕事をされている方であれば、大宮駅周辺やさいたま新都心駅周辺にある医療機関が便利でしょう。

大宮駅は埼玉県内最大のターミナル駅であり、JR各線、東武野田線、埼玉新都市交通(ニューシャトル)が乗り入れています。埼玉県内全域からのアクセスが良好であり、大宮駅周辺には複数の医療機関があります。

治療を始める前に

ワキガ治療を検討されている方は、まずはセルフケアや生活習慣の見直しから始めてみてください。軽度のワキガであれば、適切なケアだけでも症状を十分にコントロールできることがあります。

それでも症状が改善しない場合や、日常生活に支障をきたしている場合は、専門の医療機関への相談を検討してください。ワキガは適切な治療によって改善が期待できる症状です。一人で悩まず、専門家のサポートを受けることで、より快適な毎日を送れるようになるかもしれません。


12. よくある質問と回答

Q1. ワキガは完全に治りますか?

ワキガの原因であるアポクリン汗腺を取り除く手術療法(剪除法)やミラドライによる治療を受けた場合、においを大幅に軽減することができます。ただし、すべての汗腺を完全に除去することは難しいため、完全ににおいがなくなるとは限りません。しかし、多くの方が治療後ににおいが気にならなくなったと感じています。

Q2. ワキガの手術は痛いですか?

手術は局所麻酔または全身麻酔で行われるため、手術中の痛みはほとんどありません。術後は痛み止めが処方されますので、適切に服用することで痛みをコントロールできます。痛みのピークは手術当日から翌日にかけてで、その後は徐々に軽減していきます。

Q3. 手術後、どのくらいで日常生活に戻れますか?

治療法によって異なります。ボトックス注射の場合は、当日から通常の生活に戻ることができます。ミラドライの場合は、翌日から日常生活に戻ることができますが、激しい運動は数日間控える必要があります。剪除法の場合は、術後約1〜2週間は脇を安静にする必要があり、日常生活に完全に戻るまでには約2〜3週間かかることがあります。

Q4. 子どもでもワキガの治療は受けられますか?

ワキガの症状は思春期に現れ始めることが多いため、学生の方がワキガに悩まれるケースも少なくありません。ボトックス注射は比較的身体への負担が少なく、お子さまでも受けやすい治療法です。ただし、成長期のお子さまの場合、汗腺も成長とともに発達する可能性があるため、根治的な治療(手術やミラドライ)は成長が落ち着いてからの方が効果的な場合もあります。医師と相談のうえ、最適な治療時期を検討されることをお勧めいたします。

Q5. 市販の制汗剤で効果がないのですが、どうすればよいですか?

市販の制汗剤で十分な効果が得られない場合は、医療機関への相談をお勧めいたします。医療機関では、市販品よりも濃度の高い外用薬を処方してもらえることがありますし、ボトックス注射や手術療法などの選択肢もあります。症状の程度を医師に評価してもらい、適切な治療法を提案してもらうことで、より効果的な対策が可能になります。

Q6. ワキガは自分で気づけますか?

ワキガは自分自身では気づきにくいことがあります。人間の嗅覚には順応性があり、自分自身のにおいには慣れてしまうためです。耳垢が湿っている、衣類の脇部分が黄ばむ、家族にワキガの方がいるなどの特徴がある場合は、ワキガ体質の可能性があります。気になる方は、信頼できる家族や友人に確認してもらうか、医療機関で客観的な診断を受けることをお勧めいたします。

Q7. ワキガと多汗症を同時に治療することはできますか?

はい、可能です。ミラドライは、アポクリン汗腺とエクリン汗腺の両方を破壊するため、ワキガと多汗症を同時に治療することができます。ボトックス注射も、発汗自体を抑える効果があるため、両方の症状に対して効果があります。剪除法は主にアポクリン汗腺を対象としていますが、施術の過程でエクリン汗腺も一部除去されることがあり、多汗症の改善にも効果が見られることがあります。


13. まとめ

ワキガ(腋臭症)は、アポクリン汗腺から分泌される汗が皮膚常在菌によって分解されることで発生する、特有のにおいを伴う症状です。日本人の約10人に1人がワキガ体質を持つとされており、決して珍しいものではありません。

ワキガの主な原因は遺伝ですが、食生活やストレス、生活習慣なども症状に影響を与えます。セルフチェックの方法としては、耳垢の状態(湿っているかどうか)、家族歴、衣類の黄ばみなどが参考になります。

日常生活でできる対策としては、脇を清潔に保つこと、適切なデオドラント製品を使用すること、天然素材の衣類を着用すること、食生活を見直すことなどが挙げられます。軽度のワキガであれば、これらの対策だけでも十分に症状をコントロールできることがあります。

日常的な対策で十分な効果が得られない場合は、医療機関での治療を検討しましょう。治療法には、外用薬、ボトックス注射、剪除法(手術)、ミラドライなど様々な選択肢があり、症状の程度やライフスタイルに合わせて最適な方法を選ぶことができます。

さいたま新都心エリアは、大宮駅から1駅という好立地にあり、埼玉県内各地からのアクセスが良好です。この地域でワキガにお悩みの方は、周辺の医療機関への相談を検討されてみてはいかがでしょうか。

ワキガは適切なケアや治療によって改善が期待できる症状です。においの悩みは非常にデリケートな問題ですが、一人で抱え込まず、専門家のサポートを受けることで、より快適な日常生活を送ることができるようになります。


参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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