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与野エリアからも通院しやすい|Vビーム治療で肌の赤みを根本から改善する方法

顔や身体に現れる赤みは、多くの方にとって悩みの種です。鏡を見るたびに気になる赤ら顔、なかなか消えないニキビ跡の赤み、生まれつきの赤あざなど、赤みの原因はさまざまですが、これらの症状に対して高い効果を発揮する治療法として注目されているのがVビーム治療です。

本コラムでは、Vビームの仕組みや治療効果、保険適用となる疾患と自由診療の対象、治療の流れやダウンタイムまで、Vビーム治療について詳しく解説いたします。与野エリア(さいたま市中央区)にお住まいの方をはじめ、埼玉県内で赤みの治療をお考えの方は、ぜひ参考になさってください。


目次

  1. Vビームとは|赤みを改善するレーザー治療の仕組み
  2. Vビームで治療できる症状と疾患
  3. 保険適用となる疾患と条件
  4. 自由診療の対象となる症状
  5. Vビームの機種と特徴|VビームII・Vビームプリマの違い
  6. 治療の流れとダウンタイム
  7. Vビーム治療の痛みと副作用
  8. 治療回数と効果の目安
  9. 与野エリアから大宮へのアクセス
  10. よくあるご質問
  11. まとめ

1. Vビームとは|赤みを改善するレーザー治療の仕組み

Vビームは、米国シネロン・キャンデラ社が開発した医療用レーザー機器です。正式には「パルス色素レーザー(PDL: Pulsed Dye Laser)」と呼ばれるカテゴリーに属し、波長595nmのレーザー光を照射することで、血管に起因するさまざまな赤みの症状を改善します。

Vビームの原理

Vビームが赤みを改善できる秘密は、レーザー光が持つ「選択的光熱融解」という特性にあります。波長595nmのレーザー光は、血液中に含まれる赤い色素である「酸化ヘモグロビン」に選択的に吸収されるという性質を持っています。

レーザー光が血管内のヘモグロビンに吸収されると、その光エネルギーは熱エネルギーへと変換されます。この熱により、異常に拡張・増殖した血管だけがダメージを受け、血管壁が損傷を受けることで血管が閉塞していきます。閉塞した血管は、身体の自然な代謝機能により徐々に吸収・分解され、正常な組織に置き換わっていきます。

重要なのは、このプロセスにおいて周囲の正常な組織にはほとんどダメージが及ばないという点です。Vビームのレーザー光は赤い色素にのみ選択的に反応するため、血管以外の皮膚組織への影響を最小限に抑えることができます。これにより、安全性の高い治療が実現しています。

冷却システム(DCD)による安全性の向上

Vビームには、ダイナミッククーリングデバイス(DCD:Dynamic Cooling Device)と呼ばれる高性能な皮膚冷却システムが内蔵されています。これは、レーザー照射の直前にマイナス26度の冷却ガスを皮膚表面に吹き付けるシステムです。

この冷却システムにより、レーザー照射時に発生する熱から表皮を保護し、やけどなどの副作用リスクを大幅に軽減することができます。また、冷却効果により施術中の痛みも軽減されるため、多くの方が麻酔なしでも治療を受けられます。

DCDは1990年代にカリフォルニア大学アーバイン校で開発された技術で、現在ではVビームの安全性と効果を支える重要な機能として、世界中のクリニックで高く評価されています。

コラーゲン生成促進効果

Vビームには、血管を破壊するだけでなく、美肌効果も期待できます。レーザー照射時の熱エネルギーは、血管周囲の組織にも影響を与え、真皮層にある線維芽細胞を刺激します。

線維芽細胞は、肌のハリや弾力を保つために必要なコラーゲンやエラスチン、ヒアルロン酸などを産生する細胞です。Vビームの照射によってこれらの細胞が活性化されることで、コラーゲンの生成が促進され、肌のツヤやハリの改善、小じわの軽減といった美肌効果が得られます。

このため、Vビームは赤みの治療だけでなく、「Vビームフェイシャル」として肌質改善を目的とした美容施術にも活用されています。


2. Vビームで治療できる症状と疾患

Vビームは、血管に起因するさまざまな赤みの症状に対して効果を発揮します。治療対象となる主な症状と疾患について、詳しく解説いたします。

単純性血管腫(ポートワイン母斑)

単純性血管腫は、生まれつき存在する平坦な赤あざで、「ポートワイン母斑」とも呼ばれます。真皮内の毛細血管が異常に増殖・拡張することで形成され、明るいピンク色から濃い紫色までさまざまな色調を呈します。

単純性血管腫の特徴として、自然に消えることがないという点があります。むしろ年齢を重ねるにつれて色が濃くなったり、皮膚が厚くなって盛り上がってきたりする傾向があります。そのため、できるだけ早期から治療を開始することが推奨されています。

Vビームによるレーザー治療は、単純性血管腫に対する標準的な治療法として確立されています。乳幼児期は皮膚が薄くレーザー光が血管に届きやすいため、治療効果が高いとされています。乳幼児期から治療を開始した場合、7割以上の症例で色調の改善が認められるとの報告があります。

乳児血管腫(いちご状血管腫)

乳児血管腫は、生後数週間以内に出現する赤あざで、その見た目がいちごのように赤く盛り上がることから「いちご状血管腫」とも呼ばれます。未熟な毛細血管が急速に増殖することで形成され、日本人の約0.8~1.7%に発症するとされています。

乳児血管腫には特徴的な経過があります。生後6~12か月頃まで急速に増大する「増殖期」を経て、その後「停滞期」を迎え、1~2歳頃から徐々に縮小していく「退縮期」に入ります。多くの場合、5~7歳頃までに自然に消退しますが、消退後も皮膚のたるみやシワ、色ムラ、しこりなどの「あと」が残ることがあります。

かつては「自然に消えるから様子を見る」という方針が一般的でしたが、現在は早期からのレーザー治療が推奨されています。早期に治療を開始することで、血管腫の増大を抑制し、消退後の「あと」を最小限にすることができます。

乳児血管腫には、表面が平坦な「局面型」、半球状に盛り上がる「腫瘤型」、皮膚の下で増殖する「皮下型」の3つのタイプがあります。Vビームは局面型に対して高い効果を発揮しますが、皮下型には効果が限定的なため、内服薬(プロプラノロール)による治療が検討されることもあります。

毛細血管拡張症

毛細血管拡張症は、皮膚の表面近くにある毛細血管が異常に拡張し、赤い線状や網目状の模様として見える状態です。顔面、特に頬や鼻周りに好発し、いわゆる「赤ら顔」の原因の一つとなります。

毛細血管拡張症は、遺伝的要因、紫外線の影響、加齢、長期間のステロイド外用などが原因として挙げられます。自然に治癒することはなく、放置しても改善しないため、治療を希望される方にはVビームが有効な選択肢となります。

Vビームのレーザー光は、拡張した毛細血管内のヘモグロビンに吸収され、血管を破壊・収縮させることで、赤みを効果的に改善します。複数回の治療により、多くの方で目に見える改善が得られます。

酒さ(しゅさ)

酒さは、顔面中央部(頬、鼻、額、顎など)に持続的な赤みやほてり、ニキビのような丘疹や膿疱が生じる慢性の皮膚疾患です。30~50代に発症しやすく、女性に多い傾向があります。

酒さの原因は完全には解明されていませんが、遺伝的要因、免疫の異常、紫外線、精神的ストレス、アルコールや香辛料の摂取、急激な気温変化などが悪化要因として知られています。また、皮膚に常在するニキビダニ(デモデックス)の過剰な増殖も関与していると考えられています。

酒さは、その進行度によって4つのタイプに分類されます。

  • 紅斑毛細血管拡張型:顔面に持続的な赤みと毛細血管拡張が見られる
  • 丘疹膿疱型:赤みに加えてニキビのような丘疹や膿疱が現れる
  • 鼻瘤型:鼻の皮膚が厚くなり、こぶのような隆起ができる
  • 眼型:眼の症状(充血、乾燥、異物感など)を伴う

Vビームは、特に紅斑毛細血管拡張型の酒さに対して効果を発揮します。拡張した毛細血管を破壊することで、赤みの改善が期待できます。ただし、酒さは慢性疾患であるため、外用薬や内服薬による治療と組み合わせながら、長期的に症状をコントロールしていくことが重要です。

ニキビ・ニキビ跡の赤み

ニキビは、毛穴のつまりとアクネ菌の増殖によって生じる炎症性の皮膚疾患です。赤く腫れた炎症性のニキビ(赤ニキビ)や、炎症が治まった後も残る赤み(ざ瘡後紅斑)に対して、Vビームは効果的な治療法となります。

赤ニキビの赤みは、炎症によって毛細血管が拡張し、血流が増加していることが原因です。また、ニキビの炎症が繰り返されると、拡張した毛細血管が退縮せずにそのまま残ってしまい、長期間赤みが続くことがあります。

Vビームは、これらの拡張した血管を破壊することで赤みを改善します。また、アクネ菌に対する殺菌効果や、皮脂分泌を抑制する効果も報告されており、ニキビの予防にも役立ちます。通常、月1回程度の施術を3~5回繰り返すことで、多くの方が赤みの改善を実感できます。

老人性血管腫(赤いほくろ)

老人性血管腫は、毛細血管が増殖してできる良性のできもので、「赤ほくろ」「チェリースポット」「ルビースポット」などとも呼ばれます。1~5mm程度の大きさで、平坦なものからやや盛り上がったものまでさまざまです。

「老人性」という名前がついていますが、実際には20~30代から出現し始め、年齢とともに数が増えていく傾向があります。顔、首、胸元、背中、腕などに好発しますが、身体のどこにでもできる可能性があります。

老人性血管腫の原因ははっきりとは分かっていませんが、加齢、紫外線、遺伝的要因などが関係していると考えられています。良性の腫瘍であるため健康上の問題はありませんが、見た目が気になる場合はVビームで治療することができます。

小さな老人性血管腫であれば、多くの場合1回の照射で目立たなくなります。やや大きいものでも2~3回の治療で改善が期待できます。

傷跡・ケロイドの赤み

手術の跡やけがの跡、やけどの跡など、傷跡が赤く目立つ場合にもVビームは有効です。傷跡の赤みは、傷の治癒過程で新しく作られた毛細血管が過剰に増殖していることが原因です。

通常、傷跡の赤みは時間の経過とともに徐々に薄くなっていきますが、なかなか消えない場合や、赤みを早く改善したい場合にはVビームが選択肢となります。

また、ケロイドや肥厚性瘢痕(傷跡が盛り上がった状態)に対してもVビームは効果があります。レーザー照射により血管を破壊するとともに、コラーゲン産生を正常化する作用により、傷跡の赤みや盛り上がりを改善することができます。


3. 保険適用となる疾患と条件

Vビーム治療は、厚生労働省から承認を受けた医療機器であり、特定の疾患に対しては健康保険が適用されます。保険診療で治療を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。

保険適用となる3つの疾患

現在、Vビームの保険適用が認められているのは以下の3つの疾患です。

  1. 単純性血管腫
  2. 乳児血管腫(いちご状血管腫)
  3. 毛細血管拡張症

これらの疾患と医師に診断された場合、保険診療として治療を受けることができます。ただし、医師の診察により「美容目的」と判断された場合や、保険適用の条件を満たさない場合は自由診療となります。

保険適用の条件

保険診療でVビーム治療を受けるためには、以下の条件を満たす必要があります。

第一に、厚生労働省に認可されたレーザー機器(VビームIIなど)で治療を受けることです。認可を受けていない機器での治療は保険適用外となります。

第二に、治療間隔を3か月以上あけることです。保険診療の場合、前回の施術から3か月以内に次の施術を受けることはできません。これは、レーザー治療で皮膚や血管が受けたダメージを回復させ、適切な治療効果を得るために設けられた規定です。

3か月未満の間隔で治療を希望される場合は、自由診療として治療を受けることになります。

保険診療の費用

保険適用の場合、治療費は照射面積によって決まります。照射面積が大きくなるほど費用も高くなりますが、上限は180平方センチメートルと定められています。

3割負担の場合の目安は以下の通りです。

  • 10平方センチメートル以下:約6,500円
  • 10平方センチメートルごとに約1,500円ずつ加算
  • 上限(180平方センチメートル):約33,640円

1割負担の方はこの3分の1程度、乳幼児医療費助成制度の対象となるお子様の場合は、自治体によって自己負担が軽減されることがあります。

なお、保険適用であっても、照射範囲は症状のある部位のみに限られます。症状のない部位への照射や、保険適用対象外の疾患と同時に治療する場合は、自由診療との併用となります。


4. 自由診療の対象となる症状

保険適用となる3つの疾患(単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張症)以外の症状に対するVビーム治療は、自由診療(保険適用外)となります。

自由診療の対象となる主な症状

以下のような症状は、Vビームで改善が期待できますが、保険は適用されません。

  • 酒さ(赤ら顔)
  • ニキビ・ニキビ跡の赤み
  • 老人性血管腫(赤いほくろ)
  • 傷跡・ケロイドの赤み
  • アトピー性皮膚炎に伴う赤ら顔
  • ステロイド長期使用による毛細血管拡張
  • 小じわ・肌のハリ改善(Vビームフェイシャル)

自由診療のメリット

自由診療には、保険診療にはないメリットもあります。

治療間隔の自由度が高いことです。保険診療では3か月以上の間隔が必要ですが、自由診療では医師の判断のもと、より短い間隔(1か月程度)で治療を受けることができます。これにより、より早い改善を目指すことが可能です。

また、照射部位の制限がないことも挙げられます。保険診療では症状のある部位のみが対象ですが、自由診療では患者様のご希望に応じて照射部位を選択できます。

さらに、最新の機器や治療法を選択できる場合もあります。保険適用の機器は限られていますが、自由診療であればクリニックが導入している最新機器を使用できることがあります。

自由診療の費用

自由診療の費用はクリニックによって異なります。一般的な目安としては、顔全体への照射で1回15,000円~50,000円程度、部分的な照射で5,000円~20,000円程度となることが多いです。複数回の治療が必要な場合は、コース料金を設定しているクリニックもあります。


5. Vビームの機種と特徴|VビームII・Vビームプリマの違い

Vビームは1992年の初代モデル「SPTL-1」から始まり、技術の進歩とともに進化を続けてきました。現在、日本で主に使用されているのは「VビームII(Vビームパーフェクタ)」と「Vビームプリマ」の2機種です。

Vビームの歴史

  • 1992年:SPTL-1(初代モデル)発売
  • 1994年:SPTL-1b発売
  • 2010年頃:Vビーム(波長595nm)登場
  • 2016年:VビームII(Vビームパーフェクタ)が厚生労働省承認
  • 2020年:Vビームプリマ発売

初代モデルから現在まで、約30年の歴史を持つ信頼性の高いレーザー機器です。

VビームIIの特徴

VビームIIは、厚生労働省から正式に承認を受けた医療機器で、保険診療に使用できます。主な特徴は以下の通りです。

波長595nmのレーザー光を照射し、血液中のヘモグロビンに選択的に作用します。スポットサイズ(照射径)は5mm、7mm、10mm、12mmの4段階で選択可能です。

パルス幅(レーザー照射時間)を0.45ms~40msの8段階で調整できることも大きな特徴です。これにより、細い血管には短いパルス幅、太い血管には長いパルス幅というように、ターゲットとなる血管の太さに合わせた照射が可能となります。

また、8つのサブパルスでレーザーを構成することで、従来機種よりも紫斑(内出血)などの副作用が抑えられています。

Vビームプリマの特徴

Vビームプリマは2020年に登場した最新モデルで、VビームIIをさらに進化させた機種です。

最大スポットサイズが15mmに拡大されました。VビームIIの最大12mmと比較して、より広範囲に効率よく照射できるため、治療時間の短縮につながります。また、スポットサイズを3mm~15mmの間で0.5mm刻みで細かく調整できるようになりました。

最大出力も向上しており、より強力なアプローチが可能です。これにより、従来機種では効果が不十分だった症例にも対応できる可能性があります。

冷却システム(DCD)も改良され、より効率的な皮膚保護が実現しています。

大きなスポットサイズで照射することで、レーザー光がより深部まで到達できるという特徴もあります。これにより、皮膚の深いところにある血管病変にもアプローチしやすくなりました。

どちらの機種を選ぶべきか

結論から言えば、どちらの機種でも十分な治療効果が期待できます。

VビームIIは厚生労働省承認を受けており、保険診療に使用できることが大きなメリットです。長年の実績があり、安全性も確立されています。

Vビームプリマは最新技術を搭載しており、特に広範囲の治療や、従来機種で効果が不十分だった症例に対して有利な場合があります。ただし、顔面のような細かな照射が必要な部位では、VビームIIでも十分な効果が得られます。

いずれの機種を使用するかは、クリニックの設備や医師の判断によります。重要なのは機種よりも、経験豊富な医師による適切な診断と治療計画です。


6. 治療の流れとダウンタイム

Vビーム治療を受ける際の一般的な流れと、治療後の経過について説明いたします。

治療前の準備

まず、医師による診察を受けます。症状の確認、治療の適応判断、治療計画の説明が行われます。保険適用の可否もこの段階で確認されます。

治療当日は、メイクや日焼け止めを落としていただきます。治療部位によっては、クレンジングや洗顔が必要です。

痛みに不安がある方には、塗るタイプの麻酔クリームやテープ麻酔を使用することがあります。特に広範囲の治療や、お子様の治療では麻酔を併用することが多いです。

治療の実際

レーザー照射中は、目を保護するための専用ゴーグルを装着していただきます。

照射時は、輪ゴムではじかれるような軽い痛みを感じることがあります。Vビームには冷却システムが搭載されているため、多くの方は麻酔なしでも耐えられる程度の痛みです。

治療時間は、範囲や症状によって異なりますが、部分的な治療であれば数分、顔全体でも10~20分程度で終了します。

治療直後の状態

レーザー照射直後は、治療部位に赤みや腫れが生じます。これは正常な反応であり、通常は数時間から数日で治まります。

出力設定によっては、照射部位が紫色に変化することがあります。これは「紫斑(しはん)」と呼ばれ、血管が破壊された結果、血液が周囲の組織に漏れ出たものです。紫斑は1~2週間程度で徐々に吸収されて消えていきます。

単純性血管腫などの治療では、効果を高めるためにあえて紫斑が出る程度の出力で照射することもあります。一方、ダウンタイムを最小限にしたい場合は、紫斑が出ない程度の出力で照射することも可能です。

ダウンタイムの目安

ダウンタイム(治療後から日常生活に戻るまでの期間)は、治療の出力設定や個人差によって異なります。

紫斑が出ない設定の場合、赤みや腫れは通常1~3日程度で落ち着きます。メイクは当日から可能です。

紫斑が出る設定の場合、紫色の変化が1~2週間程度続きます。この間、コンシーラーなどで隠すことは可能ですが、目立つ部位の治療の場合はスケジュールを考慮する必要があります。

シャワーや入浴は当日から可能ですが、治療部位を強くこすったり、熱いお湯をかけたりすることは避けてください。

治療後のケア

治療後は、以下の点に注意が必要です。

紫外線対策を徹底することが重要です。治療後の皮膚は紫外線の影響を受けやすく、色素沈着のリスクが高まります。外出時は日焼け止めを塗り、帽子や日傘を活用してください。

治療部位を強くこすらないようにしてください。摩擦による刺激は、色素沈着や炎症を引き起こす可能性があります。

保湿ケアを行い、皮膚のバリア機能を維持することも大切です。必要に応じて、医師から処方された軟膏を塗布してください。


7. Vビーム治療の痛みと副作用

Vビーム治療を検討される際、多くの方が気にされるのが痛みと副作用です。正確な情報をお伝えいたします。

治療中の痛み

Vビーム照射時の痛みは、「輪ゴムでパチンと弾かれる程度」と表現されることが多いです。冷却システム(DCD)が搭載されているため、強い痛みを感じることは少なく、多くの方が麻酔なしで治療を受けられています。

ただし、痛みの感じ方には個人差があり、治療部位によっても異なります。鼻など皮下脂肪が薄い部位は痛みを感じやすい傾向があります。また、出力を高く設定した場合は痛みが強くなることがあります。

痛みに不安がある方には、以下のような対策が可能です。

  • 塗る麻酔(リドカインクリームなど)を事前に塗布
  • 貼る麻酔(ペンレステープなど)を使用
  • 冷却しながら照射
  • 出力を調整(ダウンタイムとのバランスを考慮)

お子様の治療や広範囲の治療では、麻酔の併用が一般的です。

主な副作用と対処法

Vビーム治療で起こりうる副作用について説明いたします。いずれも一時的なものがほとんどですが、適切な対処が必要な場合もあります。

赤み・腫れ:治療直後から数日間、治療部位に赤みや腫れが生じます。保冷剤などで冷却すると症状が和らぎます。通常は数日で自然に治まります。

紫斑(内出血):血管が破壊されることにより、照射部位が紫色に変化することがあります。1~2週間程度で徐々に吸収されます。

かさぶた・水疱:まれに、照射部位にかさぶたや水疱ができることがあります。無理に剥がしたり、潰したりせず、ワセリンなどで保湿しながら自然に治癒するのを待ちます。通常2週間程度で治まります。

色素沈着:治療後に紫外線を浴びたり、皮膚を強くこすったりすると、色素沈着(茶色くなる)が生じることがあります。通常は数か月で自然に消えますが、紫外線対策を徹底することで予防できます。

色素脱失:まれに、照射部位の色が周囲より白くなることがあります。多くの場合は時間の経過とともに改善しますが、残存する可能性もあります。

瘢痕形成:非常にまれですが、やけどのような状態になり、傷跡が残る可能性があります。適切な出力設定と冷却システムの使用により、リスクは最小限に抑えられています。

治療を受けられない方

以下に該当する方は、Vビーム治療を受けられない場合があります。

  • 妊娠中または妊娠の可能性がある方
  • てんかん発作の既往がある方(強い光が発作の誘因になる可能性)
  • 光線過敏症の方
  • 治療部位に活動性の感染症がある方
  • 過度の日焼けをしている方

また、抗凝固薬(血液をサラサラにする薬)を内服している方は、紫斑が出やすくなる可能性があります。治療前に必ず医師にお伝えください。


8. 治療回数と効果の目安

Vビーム治療の効果は、疾患や症状の状態、個人差によって異なります。一般的な治療回数と効果の目安を説明いたします。

疾患別の治療回数の目安

単純性血管腫:5~15回程度の治療が必要です。顔面や頸部の病変は治療効果が高く、70~80%の有効率とされています。一方、四肢(特に下肢)の病変は効果が出にくい傾向があります。乳幼児期から治療を開始すると、治療回数が少なくて済むことが多いです。

乳児血管腫:局面型では3~5回程度、腫瘤型ではさらに多くの回数が必要になることがあります。増殖期(生後6~12か月)は血管腫と治療の「綱引き」状態となりますが、早期から治療を開始することで増大を抑制できます。

毛細血管拡張症:3~5回程度で改善が見られることが多いです。範囲や症状の程度によって異なります。

酒さ・赤ら顔:3~5回程度の治療で赤みの軽減が期待できます。ただし、酒さは慢性疾患のため、外用薬や内服薬による治療と併用しながら、長期的に症状をコントロールすることが重要です。

ニキビ跡の赤み:3~5回程度の治療で改善が見られることが多いです。月1回程度の間隔で繰り返し治療を行います。

老人性血管腫:小さなものは1回で目立たなくなることが多いです。やや大きいものでも2~3回程度で改善が期待できます。

効果が出るタイミング

Vビーム治療の効果は、治療直後から現れるわけではありません。レーザー照射により損傷した血管が閉塞し、身体に吸収されるまでには時間がかかります。

一般的に、治療後2~4週間程度で効果が現れ始め、1~2か月後に最大の効果が得られます。そのため、効果を判定するためには、次回の治療まで一定期間をあけることが必要です。

保険診療の場合は3か月間隔、自由診療の場合は1か月程度の間隔で治療を繰り返すことが多いです。

効果に影響する要因

Vビーム治療の効果には、以下のような要因が影響します。

血管の深さ:皮膚の深いところにある血管は、レーザー光が届きにくいため、効果が出にくい場合があります。Vビームのレーザー光は、皮膚表面から0.6mm~1mm程度の深さまで効果的に作用するとされています。

血管の太さ:非常に細い血管は、含まれるヘモグロビンの量が少ないため、レーザーの反応が得にくいことがあります。逆に、太すぎる血管(静脈瘤など)は、閉塞させるために必要な熱量が大きくなるため、効果が限定的です。

患者様の年齢:乳幼児は皮膚が薄いため、レーザー光が血管に届きやすく、効果が高い傾向があります。年齢を重ねるにつれて皮膚が厚くなり、効果が出にくくなる場合があります。

病変の部位:顔面や頸部は治療効果が高いですが、四肢(特に下肢)は効果が出にくい傾向があります。

治療の限界

Vビーム治療は非常に効果的な治療法ですが、すべての症例で完全に赤みが消えるわけではありません。治療を繰り返しても効果が頭打ちになる場合があり、これはレーザー治療の限界と考えられます。

特に、皮膚の深いところにある血管や、非常に細い血管に対しては効果が限定的です。また、単純性血管腫では、完全に消失する(著効)のは約30%程度との報告もあります。

治療効果が頭打ちになった場合は、無理に照射出力を上げても効果は期待できず、むしろ正常組織へのダメージリスクが高まります。医師と相談の上、治療の継続・終了を判断することが重要です。


9. 与野エリアから大宮へのアクセス

与野エリア(さいたま市中央区)にお住まいの方が、大宮でVビーム治療を受ける際のアクセス情報をご案内いたします。

与野エリアについて

与野は、2001年に浦和市・大宮市との合併によりさいたま市となった旧与野市の地域で、現在はさいたま市中央区として知られています。JR埼京線の北与野駅、与野本町駅、南与野駅の3駅があり、都心へのアクセスも良好なベッドタウンとして発展しています。

与野エリアの特徴として、彩の国さいたま芸術劇場やさいたまスーパーアリーナなどの文化施設が点在し、「バラのまち」としても知られています。与野公園のバラ園は昭和52年に開設され、開花時期には多くの方が訪れる人気スポットです。

与野から大宮へのアクセス

大宮駅は、JR各線(京浜東北線、宇都宮線、高崎線、湘南新宿ライン、埼京線など)や東武野田線、ニューシャトルが乗り入れる埼玉県内最大のターミナル駅です。

与野本町駅から大宮駅へは、JR埼京線で約4~5分と非常に便利です。北与野駅からも同様に約2~3分で到着します。

運賃はいずれも片道170円程度で、通勤・通学の途中や買い物のついでにも立ち寄りやすい距離です。

車でのアクセス

お車をご利用の場合、与野エリアから大宮駅周辺までは、新大宮バイパスや国道17号線を利用して約10~15分程度です。大宮駅周辺にはコインパーキングも多数あります。

通院しやすい立地の重要性

Vビーム治療は、多くの場合複数回の通院が必要です。保険診療では3か月ごと、自由診療でも月1回程度の間隔で治療を受けることが多いため、通いやすい立地のクリニックを選ぶことは、治療を継続する上で重要なポイントとなります。

与野エリアから大宮駅周辺のクリニックへは、電車でも車でもアクセスしやすく、定期的な通院に適した距離と言えます。


10. よくあるご質問

Vビーム治療についてよくお寄せいただくご質問にお答えいたします。

Q1. Vビーム治療は痛いですか?

A1. 輪ゴムでパチンと弾かれる程度の痛みを感じる方が多いです。Vビームには冷却システムが搭載されているため、強い痛みを感じることは少なく、多くの方が麻酔なしで治療を受けられています。痛みに不安がある方には、塗る麻酔やテープ麻酔を併用することも可能です。

Q2. 治療後すぐにメイクはできますか?

A2. 基本的に治療当日からメイクは可能です。ただし、治療部位を強くこすらないよう、優しく化粧品を塗布してください。紫斑(内出血)が出た場合は、コンシーラーなどでカバーすることができます。

Q3. 日焼けをしていても治療は受けられますか?

A3. 過度の日焼けをしている場合は、治療を延期することがあります。日焼けした皮膚にレーザーを照射すると、メラニン色素にも反応してしまい、やけどや色素沈着のリスクが高まるためです。治療前後は紫外線対策を徹底してください。

Q4. 赤ちゃんでも治療は受けられますか?

A4. はい、赤ちゃんでも治療を受けることができます。乳児血管腫(いちご状血管腫)や単純性血管腫は、皮膚が薄い乳幼児期のほうが治療効果が高いとされており、早期からの治療が推奨されています。一般的に、首がすわる生後3~5か月頃から治療を開始することが多いです。

Q5. 1回の治療で赤みは消えますか?

A5. 疾患や症状の程度によりますが、多くの場合、1回の治療で完全に赤みが消えることはありません。複数回の治療を繰り返すことで、徐々に改善していきます。老人性血管腫(赤いほくろ)のような小さな病変であれば、1回で目立たなくなることもあります。

Q6. 治療効果はどのくらい持続しますか?

A6. Vビーム治療で破壊された血管は、そのまま閉塞・吸収されます。そのため、一度消えた赤みが同じ場所に再発することは基本的にありません。ただし、別の部位に新たな血管病変ができることはあります。また、酒さなどの慢性疾患では、症状が再燃する可能性があります。

Q7. 保険は使えますか?

A7. 単純性血管腫、乳児血管腫(いちご状血管腫)、毛細血管拡張症と診断された場合は、保険適用で治療を受けることができます。その他の症状(酒さ、ニキビ跡の赤み、老人性血管腫など)は自由診療となります。保険診療の場合は、3か月以上の間隔をあけて治療を受ける必要があります。

Q8. 副作用やリスクはありますか?

A8. 治療後の赤み・腫れ、紫斑(内出血)などは一般的な反応であり、通常は1~2週間程度で改善します。まれに、色素沈着や色素脱失、瘢痕形成などが起こる可能性があります。適切な出力設定と治療後のケアにより、リスクは最小限に抑えられます。

Q9. 他のレーザー治療との違いは何ですか?

A9. Vビームは血管をターゲットとした色素レーザーで、赤みの治療に特化しています。一方、シミやそばかすの治療に使用されるQスイッチレーザーはメラニン色素をターゲットとしています。症状に応じて適切なレーザーを選択することが重要です。

Q10. 妊娠中でも治療は受けられますか?

A10. 妊娠中または妊娠の可能性がある方は、Vビーム治療をお受けいただけません。出産後、授乳が終わってから治療をご検討ください。


11. まとめ

Vビームは、血管に起因するさまざまな赤みの症状に対して高い効果を発揮するレーザー治療です。波長595nmのレーザー光が血液中のヘモグロビンに選択的に吸収されることで、異常に拡張・増殖した血管を破壊し、赤みを改善します。

治療対象となる主な症状には、単純性血管腫、乳児血管腫(いちご状血管腫)、毛細血管拡張症、酒さ(赤ら顔)、ニキビ跡の赤み、老人性血管腫(赤いほくろ)などがあります。このうち、単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張症は保険適用で治療を受けることができます。

Vビームには冷却システム(DCD)が搭載されており、やけどなどの副作用リスクを軽減しながら、安全に治療を行うことができます。治療中の痛みは「輪ゴムで弾かれる程度」と表現されることが多く、多くの方が麻酔なしで治療を受けられています。

治療回数は疾患や症状によって異なりますが、複数回の治療を繰り返すことで徐々に改善していきます。治療効果を最大限に引き出すためには、紫外線対策を徹底し、適切なアフターケアを行うことが重要です。

与野エリア(さいたま市中央区)にお住まいの方は、JR埼京線で約4~5分と大宮駅へのアクセスが良好です。複数回の通院が必要なVビーム治療において、通いやすい立地のクリニックを選ぶことは、治療を継続する上で重要なポイントとなります。

肌の赤みでお悩みの方は、まずは専門医による診察を受け、ご自身の症状に適した治療法をご相談ください。Vビーム治療により、長年の悩みが改善され、より快適な日常生活を送れるようになる方も少なくありません。


参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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