はじめに
顔の赤みや赤あざ、ニキビ跡の赤みでお悩みではありませんか。これらの症状は、毛細血管の拡張や増殖が原因であることが多く、市販の化粧品やスキンケアだけでは根本的な改善が難しいケースがほとんどです。
Vビームレーザーは、このような血管由来の肌トラブルに対して高い効果が期待できる医療用レーザー機器です。厚生労働省に認可された安全性の高い治療法として、日本全国の皮膚科や形成外科で広く使用されています。
本記事では、Vビームレーザー治療の原理や適応症状、治療の流れ、副作用、費用などについて詳しく解説いたします。大宮エリアで赤みのお悩みをお持ちの方は、ぜひ参考にしてください。
第1章 Vビームレーザーとは
1-1. Vビームレーザーの基本情報
Vビームレーザーは、米国シネロン・キャンデラ社が開発した医療用色素レーザー機器です。波長595nm(ナノメートル)のレーザー光を照射し、血液中のヘモグロビンに選択的に吸収される特性を利用して、異常な血管にのみアプローチする治療法です。
現在、日本で使用されているVビームには「VビームⅡ」と最新機種の「Vビームプリマ(Vbeam Prima)」があります。いずれも厚生労働省の薬事承認を受けた医療機器であり、単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張症などの治療に保険適用が認められています。
1-2. Vビームレーザーの作用原理
Vビームレーザーの治療メカニズムは、選択的光熱融解理論(Selective Photothermolysis)に基づいています。具体的には以下のようなプロセスで血管病変を治療します。
まず、波長595nmのレーザー光が皮膚に照射されると、その光は血管内を流れる赤血球に含まれる酸化ヘモグロビンに効率よく吸収されます。次に、吸収されたレーザー光は熱エネルギーへと変換され、赤血球が発熱します。この熱が周囲の血管内壁に伝わることで、毛細血管は熱損傷を受けます。最終的に、損傷を受けた血管は閉塞し、マクロファージによる貪食や膠原線維の増殖により正常組織に置き換わります。
このメカニズムにより、異常に拡張・増殖した毛細血管を選択的に破壊することができます。周囲の正常な組織への影響は最小限に抑えられるため、安全性の高い治療が可能です。
1-3. Vビームレーザーの特徴
Vビームレーザーには、以下のような優れた特徴があります。
第一に、ダイナミッククーリングデバイス(DCD)と呼ばれる皮膚冷却システムを搭載しています。これはレーザー照射直前にマイナス26℃の冷却ガスを皮膚表面に噴射するシステムで、表皮を保護しながら痛みを軽減することができます。
第二に、パルス幅(レーザー1発の照射時間)を細かく調整できることが挙げられます。VビームⅡでは0.45msから40msまで8段階で調節可能であり、血管の太さや深さに応じた最適な設定で治療を行うことができます。
第三に、スポットサイズ(レーザーが照射される範囲の直径)の調整が可能です。最新機種のVビームプリマでは3mmから最大15mmまで対応しており、広範囲の治療を短時間で効率的に行うことができます。
第2章 Vビームレーザーの適応症状
2-1. 保険適用となる疾患
Vビームレーザー治療で保険適用が認められている疾患について解説します。
単純性血管腫(毛細血管奇形)は、生まれつき存在する境界明瞭な赤あざです。真皮の毛細血管が局所的に拡張・増殖することで生じます。ポートワイン母斑とも呼ばれ、明るいピンク色から濃い紫色まで様々な色調を呈します。自然に消退することはなく、加齢に伴って色が濃くなったり、結節状に盛り上がったりすることがあります。
乳児血管腫(いちご状血管腫)は、未熟な毛細血管が増殖してできる赤あざで、生後数週間以内に出現します。果物のイチゴのような外観を呈することからこの名前がつけられました。生後1歳頃まで増大した後、徐々に退縮する傾向がありますが、跡が残ることがあるため、早期からのレーザー治療が推奨されています。
毛細血管拡張症は、皮膚の表面にある毛細血管が拡張して透けて見える状態です。特に鼻や頬に好発し、いわゆる「赤ら顔」の原因となります。加齢や紫外線、ホルモンバランスの変化などが関与すると考えられています。
2-2. 自費診療の対象となる症状
保険適用外ではありますが、Vビームレーザーは以下の症状にも効果が期待できます。
酒さ(しゅさ)は、主に顔の中心部に赤みやほてり、ニキビ状の症状が現れる慢性炎症性疾患です。20代から50代の女性に多く見られ、症状は紅斑血管拡張型、丘疹膿疱型、鼻瘤型、眼型の4つに分類されます。Vビームレーザーは特に毛細血管拡張を伴う赤みの改善に効果的です。
ニキビ跡の赤みは、ニキビの炎症が治まった後も残る赤みで、「ざ瘡後紅斑」と呼ばれます。炎症により拡張した毛細血管が元に戻らないことで生じます。Vビームレーザーで拡張した血管を破壊することで、赤みを軽減することができます。
老人性血管腫(チェリースポット、赤ほくろ)は、毛細血管が増殖してできる赤い小さなできもので、加齢とともに増えていきます。1〜3mm程度のわずかに盛り上がった鮮やかな赤色を呈し、主に体幹や上肢に好発します。
傷跡・ケロイドの赤みについても、Vビームレーザーは効果を発揮します。ケロイドは傷の治癒過程でコラーゲンが過剰に産生され、皮膚が盛り上がった状態です。赤みの原因となっている毛細血管にレーザーを照射することで、色調の改善が期待できます。
静脈湖は、主に口唇(特に下唇)に生じる青紫色の良性腫瘍で、静脈の拡張によって形成されます。Vビームレーザーでの治療が可能ですが、病変の大きさによっては複数回の照射が必要になることがあります。
2-3. 美容目的での活用
Vビームレーザーは、美容目的でも活用されています。
レーザーフェイシャル(Vビームフェイシャル)は、顔全体に低出力でレーザーを照射する施術です。毛細血管の拡張を改善するだけでなく、真皮層に熱エネルギーを与えることで線維芽細胞を活性化させ、コラーゲンの生成を促進します。これにより、肌のハリ・ツヤの改善、小じわの軽減、毛穴の引き締めなどの美肌効果が期待できます。
第3章 Vビームレーザー治療の実際
3-1. 治療前の準備
Vビームレーザー治療を受ける前には、いくつかの準備が必要です。
まず、専門医による診察を受け、症状の原因を正確に診断してもらうことが重要です。見た目は似ていても、単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張症、酒さなど、それぞれ適切な治療アプローチが異なります。
治療前には日焼けを避けることが大切です。日焼けをしていると、レーザー光が肌のメラニンに吸収されて血管まで届かないだけでなく、火傷や色素沈着などの合併症を引き起こすリスクが高まります。
治療当日は、照射部位の化粧や日焼け止めを落としてから施術を受けます。多くのクリニックでは、クレンジングや洗顔料が用意されています。
3-2. 治療の流れ
Vビームレーザー治療は、以下のような流れで行われます。
最初に、医師が現在の肌の状態を確認し、Vビームの適応であるかを判断します。治療内容や期待できる効果、副作用などについて説明を受けた上で、同意書にサインをします。
次に、目をゴーグルやシールドで保護し、レーザーを患部に照射します。照射時間は症状や範囲によって異なりますが、小さな病変であれば5分程度、顔全体への照射でも10〜15分程度で終了します。
レーザー照射時には、輪ゴムで弾かれたような軽い痛みを感じることがあります。ただし、冷却システムにより痛みは軽減されており、多くの方が麻酔なしで治療を受けることができます。痛みに敏感な方や、お子様の場合は、麻酔クリームや麻酔テープを使用することも可能です。
施術後は、炎症を抑えるための軟膏を塗布し、必要に応じて患部を冷却して終了となります。
3-3. 治療回数と間隔
Vビームレーザー治療の回数は、症状や部位によって異なります。
単純性血管腫の場合は、一般的に5〜6回程度の治療で効果が得られることが多いですが、病変の深さや範囲によっては10回以上の治療が必要なこともあります。
乳児血管腫については、増殖期(生後6か月〜1歳頃まで)は1〜2か月ごとの照射が推奨されます。その後は3か月ごとの治療間隔で、赤みが落ち着くまで継続します。
毛細血管拡張症は、2〜3回の治療で効果を実感される方が多いですが、症状の程度によって異なります。
保険診療でVビームレーザー治療を受ける場合、次回の照射までに3か月以上の間隔を空けることが定められています。自費診療の場合は、2週間〜1か月程度の間隔で治療を受けることが可能です。
第4章 Vビームレーザー治療の副作用とダウンタイム
4-1. 主な副作用
Vビームレーザー治療後に生じる可能性のある副作用について解説します。
施術直後の赤みは、最も一般的な反応です。レーザーの熱エネルギーによって皮膚に軽度の炎症が生じるためで、通常は数時間から2〜3日程度で落ち着きます。
腫れ・むくみは、特に頬など顔の広範囲に照射した場合に生じやすくなります。レーザーを打った部位に一致して丸くぽこぽこすることもありますが、多くの場合、2〜5日程度で自然に消退します。
内出血(紫斑)は、強めの出力で照射した場合に見られることがあります。これはレーザーによって血管が破壊され、赤血球が血管外に漏れ出すことで生じる現象です。打撲による内出血と同様のメカニズムであり、通常は1〜2週間程度で自然に吸収されます。単純性血管腫や乳児血管腫の治療では、紫斑が出る程度の強さで照射しないと十分な効果が得られないため、あらかじめ医師から説明を受けた上で治療を受けることが重要です。
痛み・ヒリヒリ感は、施術後数時間から2日程度続くことがあります。保冷剤をタオルで包んで患部を冷やすと、症状が和らぎます。
かさぶた・水疱は、非常に強く照射した場合や、元の症状が強く反応した場合にまれに生じることがあります。かさぶたができた場合は無理に剥がさず、1〜2週間で自然に取れるのを待ちましょう。
4-2. 炎症後色素沈着について
日本人は欧米人と比較して、レーザー治療後に炎症後色素沈着(茶色くなる)が生じやすい肌質を持っています。
炎症後色素沈着が生じた場合、通常は3〜6か月程度で自然に薄くなっていきます。体質によっては1年程度かかることもありますが、適切なアフターケアを行うことで改善を早めることができます。
色素沈着を予防・改善するためには、以下の点に注意することが大切です。紫外線対策を徹底すること、治療部位を強くこすったり刺激を与えたりしないこと、保湿ケアをしっかり行うこと、医師の指示に従って美白剤や内服薬を使用することなどが挙げられます。
4-3. 治療後の注意事項
Vビームレーザー治療後の注意事項をまとめます。
治療当日について述べると、入浴や飲酒、激しい運動は控え、シャワー浴程度にとどめることが推奨されます。洗顔やメイクは当日から可能ですが、患部をこすらないように注意してください。
紫外線対策については、治療後の肌は紫外線に対して敏感になっているため、日焼け止めをこまめに塗布し、帽子や日傘などで遮光することが重要です。
スキンケアに関しては、患部を強くこすったりマッサージしたりすることは少なくとも1週間は避けてください。保湿剤で十分に保湿し、肌の回復を促しましょう。
通院については、多くのクリニックでは治療後1か月程度で経過診察を行います。次回の治療時期や追加治療の必要性について、医師と相談しましょう。
第5章 Vビームレーザー治療を受けられない方
5-1. 禁忌事項
以下に該当する方は、Vビームレーザー治療を受けることができません。
妊娠中または妊娠の可能性がある方、光線過敏症の方や光線過敏を引き起こす薬剤を使用中の方、てんかん発作の既往歴がある方(まぶしい光が発作の誘因になる場合があります)、治療部位にアートメイクや刺青が入っている方、ペースメーカーや埋め込み式除細動器を装着している方、過去6か月以内にイソトレチノインを服用した方などが該当します。
5-2. 注意が必要な方
以下に該当する方は、医師との相談の上で治療の可否を判断する必要があります。
日焼けをしている方や直近で日焼けをする予定がある方、ケロイド体質の方、リウマチの治療歴がある方(金製剤使用歴)、抗凝固薬など血液をサラサラにする薬を服用中の方、治療部位に皮膚炎や湿疹、感染症がある方、ヒアルロン酸注入後の方、金の糸(ゴールデンリフト)が入っている方などについては、事前に医師に相談することが重要です。
第6章 Vビームレーザー治療の費用
6-1. 保険診療の場合
単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張症の治療については、健康保険が適用されます。
保険診療での治療費は、照射面積によって異なります。10平方センチメートルごとに料金が加算される仕組みで、3割負担の場合、約6,500円から32,000円程度が目安となります。181平方センチメートル以上の広範囲であっても、3割負担額は32,550円が上限となります。
保険適用の場合、次回の治療まで3か月以上の間隔を空けることが定められています。
なお、小児医療費助成制度を利用できる場合は、自己負担がさらに軽減されます。東京都や埼玉県など多くの自治体では、高校生以下のお子様は自己負担がゼロまたは数百円で治療を受けることができます。詳しくはお住まいの市区町村にご確認ください。
6-2. 自費診療の場合
酒さ、ニキビ跡の赤み、老人性血管腫、傷跡・ケロイドの赤み、美容目的のレーザーフェイシャルなどは、保険適用外の自費診療となります。
自費診療の費用はクリニックによって異なりますが、Vビームフェイシャル(顔全体への照射)で1回あたり10,000円〜30,000円程度、部分的な照射で数千円〜数万円程度が一般的な相場です。
自費診療の場合は、治療間隔の制限がないため、2週間〜1か月程度の短い間隔で繰り返し治療を受けることができます。
第7章 他の治療法との比較
7-1. IPL(光治療)との違い
IPL(Intense Pulsed Light)は、複数の波長を含む光を照射する治療法です。シミ、そばかす、赤み、毛穴など複数の肌悩みに同時にアプローチできるという特徴があります。
一方、Vビームレーザーは単一波長(595nm)のレーザー光を照射するため、血管病変に対してより高い効果が期待できます。血管腫や頑固な毛細血管拡張症など、血管由来の症状にはVビームレーザーが適しています。
7-2. ロングパルスYAGレーザーとの違い
ロングパルスYAGレーザーは、波長1064nmのレーザーを使用します。Vビームよりも皮膚の深い層まで届くため、より深部にある血管や太い血管の治療に適しています。
ただし、深達性が高い分、火傷のリスクも高くなるため、慎重な照射が必要です。また、Vビームと比較して痛みが強いというデメリットがあります。
一般的には、まずVビームレーザーでの治療を行い、効果が不十分な場合にロングパルスYAGレーザーを検討するというアプローチが取られます。
7-3. 外用薬・内服薬との併用
酒さの治療では、Vビームレーザーと外用薬・内服薬を併用することで、より効果的な治療が可能です。
外用薬としては、メトロニダゾール(ロゼックス)、イベルメクチンクリーム、アゼライン酸クリームなどが使用されます。これらは酒さの原因の一つとされるニキビダニを減らしたり、炎症を抑えたりする作用があります。
内服薬としては、ビブラマイシンやミノマイシンなどの抗菌薬が、抗炎症作用を目的として処方されることがあります。
Vビームレーザーは毛細血管拡張による赤みに効果的ですが、酒さの丘疹や膿疱(ブツブツ)には外用薬・内服薬の方が効果的です。症状に応じて、複数の治療法を組み合わせることが重要です。
第8章 クリニック選びのポイント
8-1. 経験と実績
Vビームレーザー治療を受けるクリニックを選ぶ際には、医師の経験と実績を確認することが重要です。
レーザー治療は、照射出力やパルス幅、スポットサイズなどの設定を症状に応じて適切に調整する必要があります。経験豊富な医師であれば、患者様一人ひとりの肌質や症状に合わせた最適な治療を提供することができます。
クリニックのホームページで症例写真を確認したり、診察時に過去の治療実績について質問したりすることをおすすめします。
8-2. 使用機器の確認
Vビームには「VビームⅡ」と最新機種の「Vビームプリマ」があります。どちらも効果的な治療が可能ですが、Vビームプリマはより広いスポットサイズに対応しており、広範囲の治療を短時間で効率的に行うことができます。
クリニックがどの機種を使用しているか、事前に確認しておくとよいでしょう。
8-3. アフターケア体制
レーザー治療後のアフターケアや経過観察の体制が整っているかどうかも、クリニック選びの重要なポイントです。
治療後に何か気になる症状が生じた場合に、すぐに相談できる体制があるか、定期的な経過診察を行っているかなどを確認しておきましょう。
8-4. 費用の明確さ
保険診療と自費診療の区別、各治療メニューの料金体系が明確であることも大切です。
初診料、再診料、処方箋料などの基本的な費用に加えて、治療費の総額がいくらになるのか、事前に確認しておくことをおすすめします。

第9章 よくあるご質問
A. 照射時には輪ゴムで弾かれたような軽い痛みを感じることがありますが、冷却システムにより痛みは軽減されています。多くの方が麻酔なしで治療を受けることができます。痛みに敏感な方には、麻酔クリームや麻酔テープを使用することも可能です。
A. 症状によって異なります。毛細血管拡張症は1回で効果を実感される方もいますが、血管腫などは複数回の治療が必要です。まずは医師の診察を受け、必要な治療回数の目安を確認することをおすすめします。
Q3. 治療後すぐにメイクはできますか?
A. 基本的には当日からメイク可能です。ただし、患部をこすらないように優しく行ってください。紫斑や強い赤みがある場合は、刺激を避けるために数日間はメイクを控えた方がよい場合もあります。
Q4. 治療後に仕事や学校に行けますか?
A. 多くの場合、日常生活に支障はありません。ただし、紫斑が出る強さで照射した場合は、1〜2週間程度内出血が目立つことがあります。大切な予定がある場合は、事前に医師に相談してスケジュールを調整することをおすすめします。
Q5. 赤ちゃんでも治療を受けられますか?
A. はい、乳児血管腫(いちご状血管腫)の治療は、早期に開始するほど効果が高いとされています。生後間もない赤ちゃんでも、医師の判断のもとで安全に治療を受けることができます。小児医療費助成制度を利用できる場合は、自己負担が軽減されます。
Q6. 一度治療した部位の赤みが再発することはありますか?
A. 毛細血管拡張症の場合、基礎疾患や生活習慣などの影響で再発することがあります。定期的なメンテナンス治療が必要になることもあります。血管腫の場合は、適切な治療を受ければ再発のリスクは低いとされています。
Q7. Vビームレーザーでシミは取れますか?
A. Vビームレーザーは血管病変の治療に特化しており、シミの治療には適していません。シミの治療にはQスイッチレーザーやピコレーザーなど、メラニンに反応するレーザーが使用されます。赤みとシミの両方でお悩みの場合は、それぞれに適した治療法を組み合わせることが可能です。
第10章 まとめ
Vビームレーザーは、血管由来の肌トラブルに対して高い効果が期待できる医療用レーザー機器です。単純性血管腫、乳児血管腫、毛細血管拡張症などの保険適用疾患はもちろん、酒さやニキビ跡の赤み、老人性血管腫、ケロイドの赤みなど、幅広い症状に対応することができます。
治療は外来で短時間で行うことができ、ダウンタイムも比較的短いことが特徴です。ただし、症状によっては複数回の治療が必要であり、紫斑などの副作用が生じることもあります。
顔の赤みや赤あざでお悩みの方は、まずは専門医の診察を受け、ご自身の症状に適した治療法について相談されることをおすすめします。経験豊富な医師のもとで適切な治療を受けることで、長年のコンプレックスを解消し、自信を持って過ごせるようになることが期待できます。
大宮エリアで肌の赤みにお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
参考文献
- 血管腫・血管奇形・リンパ管奇形診療ガイドライン2022
https://issvaa.jp/wp/wp-content/uploads/2023/03/80d9663d18f8cc93de83f4971e260d1c.pdf - 日本皮膚科学会 一般公開ガイドライン
https://www.dermatol.or.jp/modules/guideline/index.php?content_id=2 - マルホ株式会社「乳児血管腫(いちご状血管腫)の治療」
https://www.maruho.co.jp/kanja/kekkanshu/ - 東京大学皮膚科学教室 レーザー外来
https://dermatology.m.u-tokyo.ac.jp/top/about-dermatology/speciality/laser/
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務