「春になったら急にシミが目立ってきた」「冬の間は気にならなかったのに、気温が上がるにつれて肌の状態が悪くなった気がする」。そんな経験をしたことはないでしょうか。実は春という季節は、シミが増えやすい時期として皮膚科学的にも注目されています。気温が上がって外出が増えるうえ、紫外線の量も冬と比べて急増するため、気づかないうちに肌がダメージを受けてしまうのです。この記事では、なぜ春にシミが増えやすいのか、そのメカニズムから日常でできる対策、さらに気になるシミを改善するための治療法まで、幅広くご説明します。
目次
- 春に紫外線量が増える理由
- 紫外線がシミを作るメカニズム
- 春にシミが増えやすいのはなぜか
- シミの種類と特徴を知ろう
- 春のシミ対策:紫外線から肌を守る方法
- 日焼け止めの正しい選び方・使い方
- 食事・生活習慣でできるシミ予防
- すでにできたシミへのアプローチ
- クリニックで受けられるシミ治療
- まとめ
この記事のポイント
春は4月から紫外線が急増し、気温との乖離で対策が遅れやすいためシミが増えやすい。3月から夏と同等の日焼け止め・遮光対策を開始し、ビタミンC・E摂取や十分な睡眠でターンオーバーを整えることが予防の基本。シミの種類によりレーザーや内服薬など最適治療が異なるため、気になる場合は専門医への相談が重要。
🎯 1. 春に紫外線量が増える理由
「紫外線といえば夏」というイメージを持っている方は多いと思いますが、実は春の時期から紫外線の量はかなり増えています。気象庁や環境省のデータによると、紫外線量はおおむね4月ごろから急増し始め、5〜6月には夏のピークに迫る水準になることもあります。
紫外線量が春から増える理由はいくつかあります。まず、太陽の高度角(地平線からの角度)が冬に比べて高くなるため、太陽光が大気を通過する距離が短くなり、減衰しにくくなります。つまり地表に届く紫外線の量がそれだけ多くなるのです。また、冬に比べて雲が少ない晴れた日が続くことも、紫外線量を増加させる要因のひとつです。
さらに問題なのが、気温と紫外線量のギャップです。気温がまだそれほど高くない3〜4月頃は、「まだ日差しが強くないから大丈夫だろう」と感じやすい季節です。しかし実際には、体感温度に関係なく紫外線は着実に増えています。このギャップが、春のシミ対策を油断させる最大の要因といえるでしょう。
紫外線にはいくつか種類がありますが、シミに最も関与しているのはUV-AとUV-Bです。UV-Bは肌表面にダメージを与えて赤みや炎症を引き起こす短波長の紫外線で、春から夏にかけて量が増加します。一方、UV-Aは波長が長いため曇りの日でも雲を通過し、窓ガラスも通り抜けて肌の奥深く(真皮層)まで届きます。UV-Aは年間を通じて量の変動が比較的少なく、春だからといって油断できない存在です。
Q. 春に紫外線量が急増する理由は何ですか?
春に紫外線が増える主な理由は、太陽の高度角が高くなり大気を通過する距離が短くなるためです。紫外線量は4月から急増し、5〜6月には夏のピークに迫ることもあります。気温がまだ低い時期でも紫外線は確実に増えているため、体感温度を過信した対策の遅れがシミ増加につながります。
📋 2. 紫外線がシミを作るメカニズム
シミができる仕組みを理解するためには、まず「メラニン」という色素について知る必要があります。メラニンは皮膚の表皮最下層にある「メラノサイト(色素細胞)」という細胞で作られる物質です。本来、メラニンは紫外線などの刺激から細胞のDNAを守るために生成される、体にとって必要な防御物質です。
紫外線が肌に当たると、表皮の細胞(ケラチノサイト)がダメージを受けます。するとその刺激が近くにあるメラノサイトに伝わり、メラノサイトがメラニンを大量に生成し始めます。メラニンはケラチノサイトに渡され、細胞の核の上に傘のように広がって紫外線から核を守ります。この反応が「日焼け」です。
健康な肌では、ターンオーバー(肌の新陳代謝)によって古い細胞が垢として剥がれ落ち、メラニンも一緒に排出されます。この仕組みが正常に機能していれば、メラニンは時間とともに薄れていきます。
しかし、繰り返し紫外線を浴びることで過剰なメラニンが作られ続けたり、肌のターンオーバーが乱れたりすると、メラニンが皮膚の中に蓄積されて「シミ」として定着してしまいます。特に加齢とともにターンオーバーの周期が長くなること(20代は約28日サイクルとされますが、40代以降は45〜60日以上になることもあります)も、シミが定着しやすくなる大きな理由のひとつです。
💊 3. 春にシミが増えやすいのはなぜか
春にシミが増えやすい理由は、紫外線量が増えるという事実だけではありません。いくつかの要因が重なって、春という季節が特にシミを生じさせやすい環境になっています。
まず、「冬の間に蓄積されたダメージの顕在化」という側面があります。冬の間も紫外線は完全にゼロではなく、UV-Aは年中降り注いでいます。冬の間に受けたダメージが春になってターンオーバーによって表面に現れてくることがあるため、春に急にシミが目立ってきたように感じることがあるのです。
次に、「花粉症による肌荒れ」も見逃せません。春は花粉が多く飛散する季節であり、花粉症の方は目や鼻のかゆみだけでなく、肌にも炎症が起きやすくなります。炎症後に色素沈着が起こる「炎症後色素沈着」という現象があり、繰り返し目の周りや頬をこすることでシミが生じることがあります。花粉が肌に直接触れて炎症を引き起こす「花粉皮膚炎」が原因のシミも少なくありません。
また、「外出機会の増加」も春のシミ増加に関係しています。寒い冬が終わり、春になると花見や行楽など屋外での活動が増えます。気持ちが浮き立つ季節ですが、同時に紫外線を浴びる時間も長くなるため、シミのリスクが高まります。
さらに、「紫外線対策の油断」も大きな要因です。先述のように、気温がまだ低い3〜4月は「日差しが強くない」という錯覚から、日焼け止めを塗らずに外出してしまう方が多くなります。このちょっとした油断が、秋以降のシミ増加につながる可能性があります。
Q. 日焼け止めを毎日塗っているのにシミが増えるのはなぜですか?
日焼け止めの使用量不足や塗り直しの不足が主な原因です。顔全体には1円玉大(約0.5ml)程度が必要で、薄く伸ばしすぎると防御効果が大幅に低下します。また効果は2〜3時間で減衰するため定期的な塗り直しが必要です。耳の裏や首の後ろなど、塗り忘れやすい部位への注意も欠かせません。
🏥 4. シミの種類と特徴を知ろう
一口に「シミ」といっても、その原因や特徴によっていくつかの種類に分けられます。適切な対策や治療を選ぶためにも、自分のシミがどのタイプに近いかを把握しておくことが大切です。
最も一般的なシミが「老人性色素斑(日光黒子)」です。紫外線を繰り返し浴びることで生じる茶色い斑点で、30代後半から目立ち始めることが多く、加齢とともに数や大きさが増す傾向があります。頬や手の甲など日光が当たりやすい部位に多く見られます。
次に「肝斑(かんぱん)」があります。頬骨の高い部分に左右対称に広がる薄茶色のシミで、30〜50代の女性に多く見られます。紫外線だけでなく、女性ホルモンのバランスの乱れやストレス、摩擦なども原因となります。肝斑はレーザー治療が逆効果になる場合もあるため、治療前に正確な診断が必要です。
「雀卵斑(そばかす)」は遺伝的要因が強く、鼻の周りや頬に散らばる小さな斑点が特徴です。幼少期から現れることが多く、日光によって濃くなる傾向があります。
「炎症後色素沈着」は、ニキビや傷、皮膚炎などの炎症が治った後にメラニンが沈着して生じるシミです。花粉症による肌荒れや、紫外線による炎症後にも起こり得ます。肌のターンオーバーが正常であれば時間とともに薄くなりますが、紫外線ケアを怠ると長引く原因になります。
その他にも、「脂漏性角化症」(盛り上がりのあるシミ)、「ADM(後天性真皮メラノサイトーシス)」(青みがかった深いシミ)など、さまざまな種類があります。自己判断が難しいこともあるため、気になるシミがある場合は専門医に相談することをおすすめします。
⚠️ 5. 春のシミ対策:紫外線から肌を守る方法
春のシミ対策として最も重要なのは、やはり紫外線対策です。特に3月に入ったら「夏と同じレベルの対策」を意識して始めることが理想的です。
日焼け止めの使用はもちろんですが、それだけに頼るのではなく、複数の手段を組み合わせることが効果的です。帽子や日傘の活用も非常に有効です。つばの広い帽子は顔・首・耳への紫外線を大幅にカットできますし、日傘は直射日光を防ぐだけでなく、照り返しによる紫外線も軽減してくれます。UV加工が施された帽子や日傘を選ぶとさらに効果的です。
外出時の服装にも気を配りましょう。長袖や薄手のUVカットカーディガンなどを活用することで、腕や首への紫外線ダメージを防ぐことができます。春は肌寒い日と暖かい日が混在するため、脱ぎ着しやすいアイテムを一枚持ち歩くと便利です。
また、時間帯を意識することも大切です。紫外線は一般的に午前10時〜午後2時の間が最も強いとされています。この時間帯に長時間屋外にいることを避けるだけでも、受ける紫外線量をかなり減らすことができます。
屋内にいる場合でも、窓際にいる時間が長い場合は注意が必要です。UV-Aは窓ガラスを通過するため、室内にいても日差しが当たる場所では紫外線を浴び続けることになります。窓際で仕事をすることが多い方や、長時間車を運転する方は、室内用の日焼け止めや窓にUVカットフィルムを貼るなどの対策も検討してみましょう。
Q. 肝斑の治療で注意すべきことは何ですか?
肝斑は頬骨周辺に左右対称に現れる薄茶色のシミで、30〜50代の女性に多く見られます。最大の注意点は、通常のレーザー治療が逆効果になる可能性があることです。アイシークリニックでは専門医による正確な診断のもと、肝斑に適したトーニングやトラネキサム酸の内服薬など、適切な治療法を個別にご提案しています。
🔍 6. 日焼け止めの正しい選び方・使い方
日焼け止めを使っているのになぜかシミが増えてしまうという方は、選び方や使い方に問題がある可能性があります。正しい知識を持って日焼け止めを活用しましょう。
日焼け止めの効果を示す指標には「SPF」と「PA」があります。SPFはUV-Bを防ぐ効果の指標で、数値が高いほど効果が高くなります。PAはUV-Aを防ぐ効果の指標で、「+」から「++++」の4段階で示されます。
春の日常使いには、SPF30〜50・PA++〜++++程度のものが適しています。アウトドアやスポーツなど長時間屋外にいる場合はSPF50+・PA++++のものを選ぶとよいでしょう。ただし、SPFの数値が高いほど肌への負担も増す傾向があるため、日常の外出ではそこまで高い数値でなくても十分な場合があります。
使用量の問題も重要です。多くの方が日焼け止めを塗る量が不足しています。試験での基準となる防御効果を得るためには、顔全体に1円玉大(約0.5ml)程度の量を塗ることが推奨されています。薄く伸ばしすぎると効果が大幅に低下するため、しっかりとした量を使うことが大切です。
塗るタイミングも大切です。外出の15〜30分前に塗ることで、肌への密着が高まります。また、日焼け止めの効果は時間とともに低下するため、2〜3時間ごとに塗り直すことが理想的です。汗をかいたり水を浴びたりした後はすぐに塗り直しましょう。
塗り方にも気をつけましょう。顔全体に均一に広げることはもちろん、耳の裏側、首の後ろ、手の甲など、つい忘れがちな部位も丁寧に塗るようにしましょう。目の周りは皮膚が薄くデリケートなため、専用の目元用日焼け止めを使うか、SPFの低いやさしいタイプを選ぶとよいでしょう。
クレンジングについても触れておきます。ウォータープルーフや高SPFの日焼け止めはメイク落としと同様にしっかりクレンジングが必要ですが、落とし残しがあると毛穴詰まりや肌荒れの原因になります。洗浄力の高いクレンジング剤を使うと肌に必要な皮脂まで奪ってしまうため、適切なクレンジング剤を選ぶことが大切です。
📝 7. 食事・生活習慣でできるシミ予防
シミの予防は外側からのケアだけでは不十分で、体の内側からのアプローチも重要です。食事や生活習慣を見直すことで、肌のターンオーバーを促進し、メラニンの過剰生成を抑える効果が期待できます。
まず、ビタミンCの積極的な摂取が有効です。ビタミンCにはメラニンの生成を抑制する作用があり、すでに生成されたメラニンを還元(脱色)する働きもあることが知られています。さらにコラーゲンの合成を助け、肌のハリを保つ効果もあります。ビタミンCはパプリカ、ブロッコリー、キウイフルーツ、いちご、柑橘類などに豊富に含まれています。ただし、熱に弱い性質があるため、生で食べるか短時間の加熱調理がおすすめです。
ビタミンEも重要な栄養素です。強い抗酸化作用を持ち、紫外線による酸化ストレスから肌細胞を守る働きがあります。アーモンドやかぼちゃ、アボカド、オリーブオイルなどに多く含まれており、ビタミンCと組み合わせることでその効果がさらに高まるとされています。
ポリフェノールも肌の酸化を防ぐ成分として注目されています。ブルーベリーやぶどう、緑茶、大豆などに豊富に含まれており、日常的な摂取が肌の健康維持につながります。
逆に気をつけたいのは、「光感受性を高める食品」の過剰摂取です。セロリ、パセリ、ライム、レモンなど一部の野菜・果物に含まれるフロクマリンという成分は、紫外線と反応して肌の色素沈着を促進させることがあります。これらを大量に食べた直後に日光に長時間当たることは避けたほうがよいでしょう。
睡眠も肌のターンオーバーに深く関わっています。肌の修復と再生が活発に行われるのは睡眠中、特に成長ホルモンが多く分泌される深い眠りの間です。睡眠不足が続くとターンオーバーが乱れ、メラニンが排出されにくくなります。理想は7〜8時間の質の良い睡眠です。
ストレス管理も忘れてはなりません。ストレスはホルモンバランスの乱れを引き起こし、メラニンの過剰生成につながることがあります。特に肝斑はストレスとの関連が深いとされており、規則正しい生活リズムやリラクゼーションの習慣が予防に役立ちます。
Q. シミ予防に効果的な食事・栄養素を教えてください。
シミ予防にはビタミンCとビタミンEの摂取が特に重要です。ビタミンCはパプリカやキウイに多く含まれ、メラニンの生成抑制と還元作用があります。ビタミンEはアーモンドやアボカドに豊富で強い抗酸化作用を持ち、両者を組み合わせると効果が高まります。ブルーベリーや緑茶のポリフェノールも日常的な摂取が推奨されます。
💡 8. すでにできたシミへのアプローチ
予防ケアをしっかり行っていても、すでにシミができてしまっているという方も多いと思います。日常的なケアでシミを改善するためのアプローチについて解説します。
市販の美白化粧品には、メラニンの生成を抑えたり、ターンオーバーを促進したりする成分が配合されているものがあります。代表的な美白成分としては、ビタミンC誘導体(アスコルビルグルコシドなど)、トラネキサム酸、4-メトキシサリチル酸カリウム塩(4MSK)、ナイアシンアミドなどがあります。これらは医薬部外品として認可されている成分で、継続的に使用することで効果が現れてきます。
ただし、市販の美白化粧品はあくまでも「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」ための予防的なケアとして承認されているものが多く、すでに定着したシミを根本的に除去することは難しいのが現実です。薄いシミや炎症後色素沈着など、比較的浅い色素沈着であれば長期間の使用で改善が見られることもありますが、効果には個人差があります。
また、肌のターンオーバーを促すためのスキンケアも重要です。保湿をしっかり行うことで肌のバリア機能を保ち、ターンオーバーが正常に働きやすい環境を整えましょう。乾燥した肌はターンオーバーが乱れやすく、メラニンの排出も滞りやすくなります。
注意してほしいのは、シミへの摩擦です。シミの部分を過度にこすることは炎症の原因となり、逆にシミを悪化させる可能性があります。洗顔の際はやさしく泡立てた泡で洗い、こすらないようにしましょう。スキンケア製品の塗布も、なでるようにやさしく行うことが大切です。
市販品でのケアに限界を感じた場合や、早期に確実な改善を求める場合は、皮膚科や美容クリニックでの相談・治療を検討することをおすすめします。
✨ 9. クリニックで受けられるシミ治療

クリニックで受けられるシミ治療にはさまざまな選択肢があり、シミの種類や深さ、肌の状態に合わせて最適な方法を選択することが重要です。アイシークリニック大宮院でも、患者様一人ひとりのシミの状態を丁寧に診察した上で、適切な治療法をご提案しています。
最も多く行われているシミ治療のひとつが「レーザー治療」です。特定の波長の光をシミに照射することで、メラニン色素を選択的に破壊します。代表的なものにQスイッチNd:YAGレーザーやルビーレーザーなどがあり、老人性色素斑やそばかすに高い効果を発揮します。治療後には一時的なかさぶた(ダウンタイム)が生じることがありますが、適切なアフターケアを行うことで改善が期待できます。
「フォトフェイシャル(IPL治療)」は、広い波長帯の光を肌に照射することで、シミだけでなくくすみや赤みなど複数の肌トラブルを同時にアプローチできる治療法です。ダウンタイムが比較的少なく、日常生活への影響が出にくいという特徴があります。複数回の施術を組み合わせることで効果が高まります。
「トーニング(低出力レーザー照射)」は、特に肝斑の治療に有効とされる方法です。低いエネルギーで照射を繰り返すことで、メラノサイトに直接作用してメラニンの生成を抑制します。肝斑は通常のレーザー治療で悪化するリスクがあるため、正確な診断のもとで適切な治療法を選ぶことが非常に重要です。
内服薬による治療も選択肢のひとつです。トラネキサム酸やビタミンC・Eを含む飲み薬は、肝斑を中心としたシミの改善に用いられます。特に肝斑にはトラネキサム酸の内服が有効とされており、保険適用外ではありますが、クリニックで処方してもらうことができます。
「外用薬(塗り薬)」も重要な治療手段です。ハイドロキノンはメラニン合成を阻害する作用があり、美白効果の高い成分として知られていますが、肌への刺激が強い場合もあるため、医師の指導のもとで使用することが必要です。トレチノイン(レチノイン酸)はターンオーバーを促進してメラニンの排出を助ける成分で、ハイドロキノンと組み合わせることで相乗効果が期待できます。
クリニックでのシミ治療を検討する際に大切なのは、信頼できる医療機関で丁寧なカウンセリングを受けることです。シミの種類を正確に見極めずに治療を行うと、効果が出なかったり、逆に悪化させてしまう可能性もあります。また、治療後の紫外線対策はどの治療法においても非常に重要です。治療後の肌は特に紫外線の影響を受けやすくなっているため、日焼け止めの使用や遮光ケアを徹底することが治療効果を長持ちさせる鍵となります。
春はシミが増えやすい季節である一方、早めに対策を始めることでシミの悪化を防ぐことができる季節でもあります。「今年こそシミをなんとかしたい」と考えている方は、ぜひ春のうちに専門医への相談を検討してみてください。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「最近の傾向として、「冬の間は気にならなかったのに、春になって急にシミが目立ってきた」とご相談にいらっしゃる患者様が3月〜4月にかけて増加します。気温がまだ低い時期でも紫外線量は確実に増えており、体感と実際のリスクのギャップが対策の遅れにつながるケースが多いため、当院では「3月から夏と同じ意識で紫外線対策を始めること」を強くおすすめしています。シミの種類によって適切な治療法が異なりますので、気になる方はまず専門医に相談し、ご自身のシミのタイプを正確に把握したうえで、最適なケアや治療を選んでいただければと思います。」
📌 よくある質問
気温がまだ低い3〜4月頃は「日差しが強くないから大丈夫」と感じやすいですが、実際には紫外線量は4月から急増し、5〜6月には夏のピークに迫る水準になることもあります。体感温度と紫外線量にギャップがあるため油断しやすく、この時期の対策の遅れが秋以降のシミ増加につながる可能性があります。
使用量の不足や塗り直しをしていないことが主な原因として考えられます。顔全体に1円玉大(約0.5ml)程度の量が必要で、薄く伸ばしすぎると効果が大幅に低下します。また、効果は2〜3時間で低下するため定期的な塗り直しが必要です。耳の裏や首の後ろなど塗り忘れやすい部位にも注意しましょう。
肝斑は頬骨の高い部分に左右対称に広がる薄茶色のシミが特徴で、30〜50代の女性に多く見られます。最も注意すべき点は、肝斑には通常のレーザー治療が逆効果になる場合があることです。自己判断せず、専門医による正確な診断のもとで、トーニングや内服薬など適切な治療法を選ぶことが重要です。
特に重要なのはビタミンCとビタミンEです。ビタミンCはメラニンの生成抑制と還元作用があり、パプリカやキウイ、いちごなどに豊富です。ビタミンEは抗酸化作用でアーモンドやアボカドに多く含まれ、両者を組み合わせると効果が高まります。また、ポリフェノールを含むブルーベリーや緑茶も日常的な摂取がおすすめです。
シミの種類に応じて治療法が異なります。老人性色素斑やそばかすにはQスイッチレーザーが高い効果を発揮し、くすみや赤みにはフォトフェイシャル(IPL治療)が適しています。肝斑にはトーニングや内服薬(トラネキサム酸)が有効とされています。アイシークリニック大宮院では、患者様のシミの状態を丁寧に診察し、一人ひとりに合った治療プランをご提案しています。
🎯 まとめ
春は紫外線量が急増し、シミが増えやすくなる季節です。気温がまだ低い時期でも紫外線は確実に増えており、「夏になったら日焼け止めを使えばいい」という考え方では遅すぎる可能性があります。3月に入ったら夏と同様の紫外線対策を始めることが、シミ予防の大前提となります。
シミができるメカニズムはメラニンの過剰生成と蓄積によるものですが、その背景には繰り返しの紫外線ダメージ、肌のターンオーバーの乱れ、ホルモンバランスの変化、花粉症などによる炎症など、さまざまな要因が絡み合っています。シミの種類によっても適切な対処法が異なるため、自分のシミがどのタイプかを知ることが重要です。
日焼け止めの正しい選び方と使い方を身につけ、帽子や日傘などの物理的な遮光手段も組み合わせましょう。食事面ではビタミンCやEなどの抗酸化成分を積極的に摂り、十分な睡眠とストレス管理で体の内側からもシミを予防することが大切です。
すでにシミが気になる方は、市販の美白化粧品での対処にとどまらず、クリニックでの専門的な診断と治療を受けることも選択肢に入れてみてください。レーザー治療や内服・外用薬など、シミの種類と状態に合った治療法を選ぶことで、効果的な改善が期待できます。
アイシークリニック大宮院では、患者様のシミの状態を丁寧に確認し、一人ひとりに合った治療プランをご提案しています。「シミが気になり始めた」「春になってシミが増えた気がする」という方は、ぜひお気軽にご相談ください。専門的な診察と適切なケアで、透明感のある肌を目指しましょう。
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📚 参考文献
- 日本皮膚科学会 – シミ(老人性色素斑・肝斑・雀卵斑など)の種類・診断・治療に関する皮膚科学的な根拠情報。レーザー治療や外用薬(ハイドロキノン・トレチノイン)の適応と注意点の参照元として活用。
- 厚生労働省 – 医薬部外品としての美白成分(トラネキサム酸・ビタミンC誘導体など)の承認基準および化粧品・医薬部外品の効能効果の範囲に関する公式情報の参照元として活用。
- PubMed – 紫外線によるメラニン生成メカニズム、肝斑・老人性色素斑の病態・治療(Qスイッチレーザー・IPL・トーニング)に関する国際的な査読済み臨床研究の根拠情報として活用。
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務