花粉症のシーズンが終わったのに、なぜか喉の奥にねばついた鼻水が流れ込む感覚が続いている——そんな経験をお持ちの方は少なくありません。「花粉が終われば楽になるはず」と思っていたのに、後鼻漏の症状がいつまでも改善しないと、日常生活の質にも影響が出てきます。本記事では、花粉症が終わった後も後鼻漏が続く原因と、その対処法について詳しく解説します。
目次
- 後鼻漏とはどのような症状か
- 花粉症と後鼻漏の関係
- 花粉後も後鼻漏が続く主な原因
- 花粉後の後鼻漏に特徴的な症状
- 後鼻漏が続く場合に考えられる疾患
- 自宅でできるケアと注意点
- 医療機関での治療法
- 後鼻漏を悪化させる生活習慣
- 後鼻漏の予防に役立つ生活習慣
- 受診の目安とクリニックへの相談

🎯 後鼻漏とはどのような症状か
後鼻漏(こうびろう)とは、鼻腔内で分泌された粘液が鼻の前方ではなく、後方から喉へと流れ落ちる状態のことを指します。英語では「postnasal drip(ポストネイザルドリップ)」と呼ばれ、耳鼻科領域では非常に一般的な症状のひとつです。
健康な状態でも、鼻腔の粘膜は一日に約1リットルもの粘液を産生しています。この粘液は、吸い込んだ空気を加湿・加温したり、細菌やウイルスを捕らえたりする大切な役割を担っています。通常はその大半が知らないうちに飲み込まれており、不快感を感じることはありません。しかし何らかの原因で粘液の量が増えたり、粘度が高まったりすると、喉の奥に粘液がたまった感覚や、何度も喉を清らかにしたくなる衝動(喉の違和感)、慢性的な咳などの症状が現れます。
後鼻漏そのものは病名ではなく、さまざまな疾患や状態によって引き起こされる「症状」です。そのため、原因を特定して適切に対処することが重要です。主な自覚症状としては以下のようなものがあります。
- 喉の奥に鼻水が流れ込んでくる感覚
- 喉にたんがからんだような不快感
- 繰り返す空咳や慢性的な咳
- 朝起きたときに喉が痛い、もしくは声がかれる
- 喉の違和感から頻繁に唾をのみ込む
- 胃のむかつきや吐き気(鼻水を飲み込み続けることによる)
これらの症状は一見、風邪や喘息、逆流性食道炎とも似ているため、自己判断が難しい場合も多くあります。
📋 花粉症と後鼻漏の関係
花粉症はスギ・ヒノキをはじめとする植物の花粉に対するアレルギー反応で、鼻水・くしゃみ・鼻づまり・目のかゆみなどが主な症状として知られています。花粉が飛散している時期は、鼻腔の粘膜がアレルギー反応により炎症を起こし、鼻水の分泌量が大幅に増加します。その結果、前に流れ出る水っぽい鼻水だけでなく、喉の方向へ流れ落ちる後鼻漏も起こりやすくなります。
花粉症による鼻水は水様性(さらさらした水のような状態)であることが多く、後鼻漏を引き起こしやすい性質を持っています。花粉シーズンのピーク時には、この大量の鼻水が絶え間なく喉に流れ込むことで、咳が止まらない、夜間に咳き込んで眠れないといった症状が続くこともあります。
多くの場合、花粉の飛散が終われば鼻の炎症も収まり、後鼻漏の症状も自然と改善します。しかし一部の方では、花粉シーズンが終了した後も後鼻漏が継続するケースがあります。この「花粉後も続く後鼻漏」には、いくつかの背景があることを理解しておくことが大切です。
💊 花粉後も後鼻漏が続く主な原因
花粉シーズンが終わったのに後鼻漏が続く理由は、一つとは限りません。複数の要因が組み合わさっていることも多く、それぞれについて理解しておくことが重要です。
🦠 鼻粘膜の炎症が残っている
花粉の飛散が終わっても、花粉シーズン中に繰り返されたアレルギー反応によって鼻腔の粘膜は慢性的な炎症状態に陥っている場合があります。粘膜が傷ついた状態や浮腫(むくみ)が続いていると、花粉がなくなった後も粘液の過分泌が収まらないことがあります。これは、炎症が完全に鎮まるまでに時間を要するためです。
👴 他のアレルゲンへの反応が始まっている
スギやヒノキの花粉が終わる時期と入れ替わるように、イネ科の植物(カモガヤ・オオアワガエリなど)やブタクサ、ヨモギなど、他の植物の花粉が飛散し始めます。複数のアレルゲンに感作(アレルギー反応が起こりやすくなる状態)されている場合、次々と異なる花粉にアレルギー反応を起こすため、年間を通じて後鼻漏の症状が続くことがあります。
また、ダニ・ハウスダスト・カビ・動物の毛などの通年性アレルゲンに対するアレルギー(通年性アレルギー性鼻炎)を持っている方は、花粉アレルギーと症状が重なり、花粉シーズンが終わっても鼻の症状が続きやすいです。
🔸 慢性副鼻腔炎(蓄膿症)の合併
花粉症による鼻の炎症が長引いたり、治療が不十分だったりすると、副鼻腔(鼻腔の周囲にある空洞)にも炎症が波及して副鼻腔炎を起こすことがあります。副鼻腔炎では、膿性(うみを含んだ)の粘い鼻水が産生されやすく、これが後鼻漏の原因となります。花粉症のシーズンが終わっても副鼻腔炎が持続していれば、当然ながら後鼻漏も続きます。
💧 血管運動性鼻炎(非アレルギー性鼻炎)
アレルギー反応とは異なるメカニズムで鼻の粘膜が過敏になり、温度変化・乾燥・刺激的な臭い・ストレスなどによって鼻水が増える状態を血管運動性鼻炎(または非アレルギー性鼻炎)と呼びます。花粉症のシーズンを経て鼻の神経が過敏になった状態が続くと、花粉がなくなっても日常的な刺激に反応して鼻水が増え、後鼻漏を起こすことがあります。
✨ 鼻中隔弯曲症や鼻ポリープ
鼻の真ん中を仕切る鼻中隔が曲がっている「鼻中隔弯曲症」や、副鼻腔炎やアレルギーに伴って生じる「鼻ポリープ(鼻茸)」があると、鼻腔内の空気の流れが乱れて粘液が正常に排出されず、後鼻漏を引き起こしやすくなります。これらの構造的な問題は、花粉シーズンが終わっても解消されないため、後鼻漏が長期化する一因となります。
📌 胃食道逆流症(GERD)との関連
胃酸が食道を逆流して喉や鼻腔に影響を与える胃食道逆流症(GERD)や、喉への逆流が主体となる咽喉頭逆流症(LPR)は、喉の違和感や慢性的な咳など、後鼻漏と似た症状を引き起こします。後鼻漏と思っていた症状が実はGERDによるものだったというケースも少なくなく、花粉症が終わっても症状が続く場合は念頭に置いておく必要があります。
🏥 花粉後の後鼻漏に特徴的な症状
花粉シーズン後に続く後鼻漏には、いくつか特徴的な症状のパターンがあります。自分の症状と照らし合わせながら確認してみてください。
朝起き上がった直後に、喉の奥にたんのようなものがたまっている感覚があり、咳払いをくり返す——これは、就寝中に後鼻漏が気道に流れ込んでいるためです。横になることで重力の影響がなくなり、粘液が喉の奥にたまりやすくなります。
また、夜間の咳も後鼻漏の典型的な症状です。昼間はほとんど咳が出ないのに、横になって眠ろうとすると咳が止まらない場合、後鼻漏による刺激が原因の可能性があります。この咳は喘息と間違われることもありますが、後鼻漏が原因であれば鼻の治療によって改善が期待できます。
さらに、声のかすれや喉の違和感が続くケースも多く見られます。粘液が声帯や喉頭に触れることで炎症が起きやすくなるためです。特に朝方に声がかれる方は、夜間の後鼻漏を疑ってみると良いでしょう。
花粉症特有の強いくしゃみや目のかゆみは花粉シーズンが終わると改善するものの、後鼻漏だけがなかなか取れないというパターンも花粉後の後鼻漏に特徴的です。
⚠️ 後鼻漏が続く場合に考えられる疾患
後鼻漏が花粉シーズン後も長引く場合、背景にある疾患をきちんと診断することが治療への近道です。考えられる主な疾患を整理します。
▶️ アレルギー性鼻炎(通年性)
花粉症(季節性アレルギー性鼻炎)だけでなく、ダニやハウスダストに対する通年性アレルギー性鼻炎を持っている場合、年間を通じて後鼻漏が続きます。花粉症の治療薬を花粉シーズン後も継続しているにも関わらず症状が取れない場合、通年性アレルゲンへの対応が必要なことがあります。
🔹 慢性副鼻腔炎
細菌感染やアレルギー反応をきっかけに副鼻腔の炎症が3ヶ月以上続く状態を慢性副鼻腔炎と呼びます。粘り気の強い黄色や緑色の鼻水が後鼻漏として喉に流れ込むことが多く、口臭や嗅覚障害を伴うこともあります。好酸球性副鼻腔炎という特殊なタイプでは、鼻ポリープを多数形成し、難治性の経過をたどることもあります。
📍 上咽頭炎(慢性咽頭炎)
鼻腔と喉の境界部分にある上咽頭が慢性的に炎症を起こしている状態を上咽頭炎と言います。後鼻漏の原因となるだけでなく、倦怠感・頭重感・首や肩のこりなど、一見関係なさそうな全身症状を引き起こすことが知られています。Bスポット療法(EAT:上咽頭擦過療法)という治療が有効なことがあります。
💫 咽喉頭逆流症(LPR)
胃酸が食道だけでなく、喉(咽喉頭)まで逆流する状態です。喉の灼熱感・異物感・声のかすれ・慢性的な咳など、後鼻漏に似た症状が現れます。後鼻漏と咽喉頭逆流症は合併することも多く、鼻の治療だけでは症状が完全に改善しない場合、消化器的な評価も重要です。
🦠 薬剤性鼻炎
花粉症の症状を抑えるために使用した市販の点鼻薬(血管収縮剤を含むもの)を長期間使い続けると、かえって鼻粘膜の炎症が慢性化して鼻づまりや後鼻漏が悪化するリスクがあります。これを薬剤性鼻炎(リバウンド性鼻炎)と言います。市販の点鼻薬を2週間以上継続使用している方は注意が必要です。
🔍 自宅でできるケアと注意点
後鼻漏の症状を和らげるために、日常生活の中で実践できるケアがいくつかあります。ただし、これらはあくまで補助的な対処法であり、症状が改善しない場合は必ず医療機関を受診することが大切です。
👴 鼻うがい(鼻腔洗浄)
生理食塩水(体液に近い0.9%の塩水)を使って鼻腔内を洗い流す鼻うがいは、粘液や残留した花粉・ハウスダストなどを除去するのに効果的です。市販の鼻うがい専用の器具や生理食塩水を活用すると良いでしょう。水道水をそのまま使うと浸透圧の差で粘膜が傷ついたり、水道水に含まれる塩素が刺激になったりするため、必ず適切な濃度の塩水か生理食塩水を使用してください。
鼻うがいを行う際は、下を向いて一方の鼻から洗浄液を入れ、反対側の鼻から出す方法が一般的です。慣れないうちは耳鼻科で正しい方法を教わってから実践することをおすすめします。
🔸 十分な水分補給
体内の水分が不足すると鼻腔内の粘液の粘度が高まり、後鼻漏の不快感が増すことがあります。こまめに水やお茶を飲む習慣をつけることで、粘液を適度にサラサラに保つことができます。特に乾燥しやすい季節は意識的に水分を補給しましょう。
💧 加湿と室内環境の整備
鼻腔の粘膜は乾燥すると機能が低下し、粘液の分泌が不安定になります。室内の湿度を50〜60%程度に保つことが理想的です。エアコンの使用時は特に乾燥しやすいため、加湿器の活用や濡れタオルの設置なども有効です。また、ダニやハウスダストを減らすために定期的な掃除を行うことも重要です。
✨ 睡眠時の体位
就寝中に後鼻漏が悪化する場合、枕を少し高めにすることで粘液が喉に流れ込みにくくなることがあります。完全に水平に寝た状態より、頭部を軽く持ち上げた姿勢の方が、重力によって鼻腔内の粘液が前方(口側)に向かいやすくなります。
📌 禁煙
タバコの煙は鼻腔・咽頭・気管支の粘膜を直接刺激し、粘液の過分泌と繊毛(粘液を運ぶ毛)の機能低下を引き起こします。喫煙者は後鼻漏になりやすく、また一度なると治りにくいことが知られています。花粉後の後鼻漏に悩む方は、禁煙を検討することが症状改善への大きな一歩となる場合があります。
📝 医療機関での治療法
後鼻漏の治療は、その原因となる疾患によって異なります。耳鼻咽喉科での診察を受け、原因を特定した上で適切な治療を行うことが基本となります。
▶️ 薬物療法
アレルギー性鼻炎が原因の場合、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服、鼻腔内ステロイドスプレーによる治療が中心となります。鼻腔内ステロイドスプレーは局所的に作用するため、全身的な副作用が少なく、長期使用にも比較的安全とされています。粘液の粘度を下げるカルボシステインなどの去痰薬(きょたんやく)も、後鼻漏の不快感を和らげるのに有効です。
慢性副鼻腔炎に対しては、少量のマクロライド系抗生物質を長期間(3ヶ月程度)継続する治療法(マクロライド少量長期療法)が一般的に用いられます。これは抗菌作用だけでなく、炎症を抑えたり粘液の産生を減らしたりする効果を期待して行われます。
🔹 アレルゲン免疫療法(減感作療法)
アレルゲン免疫療法は、アレルギーの原因物質(アレルゲン)を少量ずつ体に取り込み、アレルギー反応そのものを抑えることを目的とした治療法です。舌の下に薬を置いて溶かす「舌下免疫療法」が現在主流で、スギ花粉・ダニに対応した薬が保険適用となっています。3〜5年の継続が必要ですが、アレルギー体質そのものを改善できる可能性がある根本的な治療法として注目されています。
📍 Bスポット療法(EAT)
上咽頭炎に対して行われる治療法で、塩化亜鉛を染み込ませた綿棒を上咽頭(鼻の奥)に擦りつけることで炎症を取る処置です。痛みや出血を伴うことがありますが、慢性的な後鼻漏や倦怠感・頭痛の改善に効果があると報告されています。週に1〜2回の頻度で10〜15回程度継続して行うことが多いです。
💫 手術療法
薬物療法で改善しない慢性副鼻腔炎や、鼻ポリープ・鼻中隔弯曲症がある場合は手術が選択肢となります。現在は内視鏡を使った低侵襲な鼻腔・副鼻腔手術(内視鏡下副鼻腔手術:ESS)が主流で、入院期間も短縮されています。レーザー治療やアルゴンプラズマ凝固術などによる粘膜の焼灼(しょうしゃく)療法も、アレルギー性鼻炎による症状を軽減するのに用いられます。
🦠 生物学的製剤
重症のアレルギー性鼻炎や好酸球性副鼻腔炎に対して、デュピルマブなどの生物学的製剤(分子標的治療薬)が使われることがあります。アレルギー反応に関わるサイトカインをピンポイントで抑制することで、従来の治療では効果が不十分だった重症例にも効果が期待されます。ただし、適応には一定の基準があり、専門医による判断が必要です。
💡 後鼻漏を悪化させる生活習慣
治療を続けながらも、日常生活の中にある習慣が後鼻漏を悪化させている可能性があります。以下のような点を見直すことも症状改善のために重要です。
まず、アルコールの過剰摂取です。アルコールには鼻腔の血管を拡張させる作用があり、鼻粘膜の充血・浮腫を引き起こして粘液の分泌を増やします。花粉シーズン後も後鼻漏が続いている間は、飲酒量を控えることが賢明です。
次に、辛い食べ物の摂取です。唐辛子などの香辛料は鼻腔内の粘膜を刺激し、一時的に鼻水を大量に分泌させます。後鼻漏が続いている時期は、刺激の強い食品を控えると良いでしょう。
睡眠不足やストレスも後鼻漏の悪化に関係しています。免疫機能の低下によってアレルギー症状が悪化したり、自律神経のバランスが崩れることで鼻の血管の調節が乱れたりするためです。規則正しい生活リズムを保つことが大切です。
また、空気の乾燥した環境での長時間の生活も避けたほうが良いでしょう。エアコンが効いたオフィスや、冬の乾燥した外気にさらされ続けると、鼻腔の粘膜が乾燥して機能が低下し、後鼻漏の症状が悪化することがあります。外出時にはマスクを着用することで、吸気を適度に加湿・加温できます。
さらに、花粉シーズン後に使用しなくなった抗アレルギー薬を急に中断することも症状の揺り戻しを引き起こすことがあります。薬の減量・中止については、自己判断せずに医師の指示に従うことが重要です。
✨ 後鼻漏の予防に役立つ生活習慣
花粉後に後鼻漏を繰り返さないようにするためには、日頃から鼻腔の健康を維持する生活習慣を心がけることが大切です。
花粉シーズンに入る前から治療を開始する「初期療法」は、花粉による鼻腔の炎症を最小限に抑える効果があります。スギ花粉であれば例年の飛散開始予測日の1〜2週間前から抗アレルギー薬を服用し始めることで、シーズン中の症状を軽減し、後鼻漏のリスクも下げることができます。
日常的なダニ・ハウスダスト対策も非常に重要です。週に1〜2回の掃除機がけ、寝具の定期的な洗濯と天日干し、防ダニカバーの活用などが基本的な対策となります。ペットのいる家庭では、アレルゲンとなる動物の毛やフケに対する対策も必要です。
バランスの良い食事と適度な運動も、免疫機能を正常に保つために欠かせません。特にビタミンC・D・亜鉛などの栄養素は粘膜の健康維持に関与しているとされています。腸内環境を整えることがアレルギーの改善につながるという研究も多く報告されており、発酵食品や食物繊維を積極的に摂ることも意識してみると良いでしょう。
鼻呼吸を意識することも大切です。口呼吸になると鼻腔のフィルター機能が使われず、アレルゲンや細菌が直接気道に入りやすくなります。就寝時に口が開いてしまう方は、テープで口を閉じるなどの工夫も取り入れる方が増えています。
📌 受診の目安とクリニックへの相談
後鼻漏の症状がある場合、どのようなタイミングで医療機関を受診すべきか迷われる方も多いと思います。以下のような状況では、早めに耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。
- 花粉シーズンが終わってから1ヶ月以上経過しても後鼻漏の症状が続いている
- 鼻水の色が黄色・緑色に変化し、粘り気が強い
- 後鼻漏に伴って顔面(頬・額・目の周り)に痛みや圧迫感がある
- 嗅覚の低下・消失が続いている
- 夜間の咳がひどく、睡眠が妨げられている
- 市販の薬を使っても症状が改善しない
- 声のかすれや喉の痛みが長期間続いている
- 発熱が続いている、または高熱が出た
耳鼻咽喉科では、鼻腔内の状態を内視鏡で直接観察したり、アレルギー検査(血液検査・皮膚テスト)を行ったりすることで、後鼻漏の原因を正確に診断することができます。必要に応じてCT検査や画像診断も組み合わせながら、最適な治療方針を立てていきます。
アイシークリニック大宮院では、花粉症・アレルギー性鼻炎・副鼻腔炎などの鼻の疾患に対して、丁寧な診察と最新の治療を提供しています。「花粉が終わったはずなのに後鼻漏が続いている」「咳や喉の不快感がなかなか取れない」とお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。症状を放置せず、適切な診断と治療を受けることで、多くのケースで症状の改善が期待できます。
👨⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】
高桑康太 医師(当院治療責任者)より
「当院では、花粉シーズン終了後も「咳や喉の不快感が取れない」とご相談にいらっしゃる患者様が非常に多く、その背景には通年性アレルギー性鼻炎や慢性副鼻腔炎、上咽頭炎などが隠れているケースが少なくありません。後鼻漏は原因が一つとは限らず、複数の要因が重なっていることも多いため、内視鏡やアレルギー検査を組み合わせて丁寧に原因を特定した上で、お一人おひとりに合った治療をご提案することを大切にしています。「花粉が終わったのだから仕方ない」と症状を我慢せず、ぜひお早めにご相談ください。」
🎯 よくある質問
花粉シーズン後も後鼻漏が続く原因はいくつか考えられます。花粉による鼻粘膜の炎症が残っている場合や、イネ科・ブタクサなど別の花粉へのアレルギー反応、ダニ・ハウスダストによる通年性アレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎の合併などが主な原因です。複数の要因が重なっているケースも多く、専門医による診断が重要です。
自宅でできるケアとして、生理食塩水を使った鼻うがい、こまめな水分補給、室内の湿度を50〜60%に保つ加湿管理、枕を高めにして寝るなどが有効です。ただしこれらはあくまで補助的な対処法です。症状が1ヶ月以上続く場合は、自己判断せず医療機関を受診することをおすすめします。
花粉症による鼻の炎症が長引くと、副鼻腔にも炎症が波及して慢性副鼻腔炎(蓄膿症)を引き起こすことがあります。慢性副鼻腔炎では粘り気の強い黄色・緑色の鼻水が後鼻漏として喉に流れ込みやすくなります。口臭や嗅覚障害を伴う場合は、早めに耳鼻咽喉科を受診してください。
原因によって治療法は異なります。アレルギー性鼻炎には抗ヒスタミン薬や鼻腔内ステロイドスプレー、慢性副鼻腔炎にはマクロライド系抗生物質の長期療法、上咽頭炎にはBスポット療法が有効とされています。また、アレルギー体質そのものを改善するアレルゲン免疫療法(舌下免疫療法)も選択肢のひとつです。
以下の場合は早めに耳鼻咽喉科の受診をおすすめします。花粉シーズン終了から1ヶ月以上後鼻漏が続く、鼻水が黄色・緑色で粘り気が強い、嗅覚の低下がある、夜間の咳で睡眠が妨げられているなどの症状がある場合です。アイシークリニック大宮院では内視鏡やアレルギー検査で原因を丁寧に特定し、適切な治療をご提案しています。

📋 まとめ
花粉シーズンが終わっても後鼻漏が続く場合、その原因は一つとは限りません。鼻粘膜の慢性的な炎症が残っている場合や、他のアレルゲンへの反応、慢性副鼻腔炎、上咽頭炎、逆流性食道炎との合併など、さまざまな可能性が考えられます。
後鼻漏は症状が長引くほど生活の質を大きく低下させます。咳・喉の不快感・声のかすれ・睡眠障害など、多岐にわたる悩みの原因が後鼻漏にある場合も少なくありません。自宅でできるケア(鼻うがい・加湿・水分補給)も有効ですが、症状が1ヶ月以上続く場合や、黄色・緑色の鼻水が出る場合、嗅覚異常を伴う場合は、自己判断せずに耳鼻咽喉科への受診をおすすめします。
専門医による正確な診断のもと、薬物療法・免疫療法・手術療法などを組み合わせることで、花粉後の後鼻漏も多くのケースで改善が期待できます。「慢性的な鼻の悩み」として諦めず、ぜひ専門家に相談してみてください。
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📚 参考文献
- 厚生労働省 – 花粉症・アレルギー性鼻炎の診断・治療に関する公式情報。後鼻漏の原因となる花粉症や慢性副鼻腔炎の概要、治療方針の根拠として参照。
- PubMed – 後鼻漏(postnasal drip)とアレルギー性鼻炎・慢性副鼻腔炎・咽喉頭逆流症の関連性、アレルゲン免疫療法・マクロライド少量長期療法・生物学的製剤の有効性に関する国際的な学術文献の参照。
- WHO(世界保健機関) – アレルギー性鼻炎および副鼻腔炎の世界的な有病率・病態・予防に関する情報。花粉後も続く後鼻漏の背景疾患の国際的な定義や対処法の根拠として参照。
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務