「顔にあるほくろが気になる」「最近ほくろが大きくなってきた気がする」「ほくろを取りたいけれど、どこに相談すればいいかわからない」——このようなお悩みをお持ちの方は少なくありません。ほくろは私たちの体に自然にできるものですが、見た目の印象を左右したり、場合によっては健康上の注意が必要になったりすることもあります。
与野エリア(さいたま市中央区)は、JR埼京線の北与野駅・与野本町駅・南与野駅、さらにJR京浜東北線の与野駅と、複数の駅からアクセスできる交通の便が良い地域です。さいたま新都心にも近く、大宮へのアクセスも良好なため、日常の通勤・通学の合間にクリニックへ相談に行くことも比較的容易です。
本コラムでは、与野エリアにお住まいの方に向けて、ほくろに関する基礎知識から、気をつけるべき症状、治療法の選択肢、治療後のケアまで、わかりやすく解説していきます。ほくろについて正しい知識を持ち、必要に応じて適切な医療機関を受診することで、安心して日々を過ごしていただければ幸いです。
目次
- ほくろとは何か?医学的な基礎知識
- ほくろができる原因とメカニズム
- ほくろの種類と特徴
- 注意が必要なほくろの見分け方(ABCDEルール)
- 悪性黒色腫(メラノーマ)について
- ほくろの診断方法(ダーモスコピー検査)
- ほくろ除去の治療法
- 治療法の比較と選び方
- 保険適用について
- 治療後のアフターケア
- 与野エリアから大宮へのアクセス
- よくある質問
- まとめ
- 参考文献
1. ほくろとは何か?医学的な基礎知識
ほくろは、医学的には「色素性母斑(しきそせいぼはん)」や「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」と呼ばれています。皮膚にはメラニン色素を作る「メラノサイト(色素細胞)」という細胞が存在しますが、このメラノサイトが変化した「母斑細胞」と呼ばれる細胞が集まってできたものがほくろです。
母斑細胞もメラニン色素を持っているため、ほくろは褐色から茶色、黒色といった色調を呈します。形状も様々で、平らなものからドーム状に盛り上がったもの、表面がつるつるしたものからざらざらしたものまで、多様な見た目を示します。
ほくろは身体のどこにでもできる可能性があり、顔、首、腕、背中、足など、全身のあらゆる部位に見られます。ほとんどの日本人には複数のほくろがあり、非常にありふれたものです。そして、ほくろの大多数は良性の病変であり、健康上の問題を引き起こすことはありません。
2. ほくろができる原因とメカニズム
ほくろができる原因は完全には解明されていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられています。
遺伝的要因
ほくろの数や出やすさには遺伝的な要素が関係しています。家族にほくろが多い方は、同様にほくろができやすい傾向があります。これは母斑細胞の形成に関わる遺伝子が親から子へと受け継がれるためと考えられています。
紫外線の影響
紫外線を浴びると、皮膚を守るためにメラニン色素の生成が促進されます。日焼けはその典型的な例ですが、紫外線への曝露はメラノサイトの活性化や増殖にも影響を与え、ほくろの形成に関与する可能性があります。
ホルモンの影響
思春期や妊娠期には、メラノサイトを刺激するホルモン(MSH:メラノサイト刺激ホルモン)の分泌が増加します。このため、これらの時期にはほくろが増えたり、既存のほくろが大きくなったり、色が濃くなったりすることがあります。
年齢による変化
ほくろには生まれつき存在する「先天性色素性母斑」と、成長とともにできる「後天性色素性母斑」があります。後天性のほくろは、学童期から思春期以降に出現してくることが多く、年齢とともに数が増える傾向があります。一方、加齢とともに既存のほくろが変化することもあり、盛り上がってきたり、色が薄くなったりすることもあります。
3. ほくろの種類と特徴
ほくろは、母斑細胞が存在する皮膚の深さや分布によって、いくつかの種類に分類されます。
境界母斑
母斑細胞が皮膚の表皮と真皮の境界部分(基底層)に存在するタイプです。一般的に平らで、色は均一な褐色から黒色を呈します。若い年代に多く見られ、時間とともに他のタイプに変化することもあります。
複合母斑
母斑細胞が表皮と真皮の両方に存在するタイプです。わずかに盛り上がっていることが多く、色は褐色から黒色です。境界母斑から発展することがあり、中年期に多く見られます。
真皮内母斑
母斑細胞が皮膚の深い部分(真皮)にのみ存在するタイプです。しっかりと盛り上がっていることが多く、ドーム状やイボ状の形態をとることがあります。色はメラニン色素が少なくなるため、肌色に近いものから薄い褐色のものまであります。毛が生えていることも珍しくありません。
青色母斑
真皮の深い部分にメラニンを多く含む細胞が存在するため、青みがかった黒色に見えるタイプです。手や足の甲、顔などによく見られます。日本人に比較的多い良性の母斑で、通常は小さく、変化がありません。
先天性色素性母斑
生まれつき存在するほくろで、後天性のものに比べて大きく、形がやや不整であることが特徴です。特に大きなもの(先天性巨大色素性母斑)は、将来的に悪性黒色腫が発生するリスクが報告されているため、定期的な経過観察が推奨されます。
4. 注意が必要なほくろの見分け方(ABCDEルール)
ほくろのほとんどは良性ですが、中には皮膚がんの一種である悪性黒色腫(メラノーマ)と見分けがつきにくいものもあります。悪性黒色腫は早期発見・早期治療が極めて重要な疾患であるため、ご自身でほくろをチェックする際の目安として「ABCDEルール」が広く知られています。
A:Asymmetry(非対称性)
良性のほくろは通常、左右対称な形をしています。一方、悪性黒色腫は左右非対称で、いびつな形をしていることが多いです。ほくろの中心で線を引いたときに、両側の形が一致しない場合は注意が必要です。
B:Border irregularity(境界の不整)
良性のほくろは境界がはっきりしていて滑らかです。悪性黒色腫では、境界がギザギザしていたり、不明瞭だったり、周囲の皮膚に色素がにじみ出ているように見えたりすることがあります。
C:Color variation(色調の不均一)
良性のほくろは通常、色が均一です。悪性黒色腫では、一つの病変の中に黒、茶、赤、白、青など複数の色調が混在していることがあります。色むらがある場合は注意が必要です。
D:Diameter enlargement(直径の拡大)
直径が6mm以上ある場合や、以前より明らかに大きくなっている場合は注意が必要です。6mmはちょうど鉛筆の断面程度の大きさです。
E:Evolving lesions(経時的変化)
ほくろの大きさ、色、形、症状(かゆみ、出血など)に変化がある場合は注意が必要です。短期間で急速に変化するものは特に注意が必要です。
これらの特徴に一つでも該当する場合は、できるだけ早く皮膚科専門医を受診することをお勧めします。ただし、ABCDEルールに該当するからといって必ずしも悪性というわけではありませんし、該当しなくても悪性の可能性がゼロではありません。自己判断せず、気になることがあれば専門医に相談することが大切です。
5. 悪性黒色腫(メラノーマ)について
悪性黒色腫(メラノーマ)は、皮膚の色素を作るメラノサイトががん化した悪性腫瘍です。皮膚がんの中でも特に悪性度が高く、進行が早く転移しやすい性質を持っています。そのため、早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。
日本人における発生状況
悪性黒色腫は白色人種に多い疾患ですが、日本人にも発生します。日本における発症率は10万人あたり1〜2人程度で、希少がんとして扱われています。ただし、患者数は徐々に増加傾向にあります。年間約2,000人が発症し、死亡数は年間600〜700人程度と報告されています。
日本人に多い病型
日本人では、足の裏や手のひら、爪の周囲に発生する「末端黒子型」が最も多く、全体の約40〜50%を占めます。これは白人に多い「表在拡大型」とは異なる特徴です。
末端黒子型は、足の裏や手のひらなど普段あまり目にしない部位に発生するため、発見が遅れがちです。特に以下のような症状がある場合は注意が必要です。
- 足の裏や手のひらに新しくできた黒褐色のシミが徐々に大きくなる
- 爪に黒褐色の縦の線が現れ、その幅が広がってくる
- 爪の周囲の皮膚にも色素沈着が広がってくる
その他の病型
悪性黒色腫には、末端黒子型のほかにも以下のような病型があります。
- 表在拡大型:全身どこにでも発生し、最初はシミのようで徐々に広がる
- 結節型:固く盛り上がった塊が急速に大きくなる
- 悪性黒子型:高齢者の顔に多く、比較的進行がゆるやか
予防と早期発見のポイント
悪性黒色腫の発生には紫外線が関与していると考えられています。また、足の裏など摩擦や外傷が繰り返される部位では、機械的刺激も危険因子の一つと考えられています。
予防のためには、日焼け止め(SPF30以上)の使用、帽子や衣服による紫外線防御が有効です。また、足の裏や手のひら、爪のほくろの変化を定期的に観察し、ABCDEルールを意識してチェックすることも大切です。背中など見えにくい部位は、鏡を使ったり家族に協力してもらったりしてチェックしましょう。
早期の段階(臨床病期I期)で発見・治療されれば、95〜100%の治癒率が期待できます。少しでも気になる変化があれば、自己判断せずに皮膚科専門医を受診することが重要です。
6. ほくろの診断方法(ダーモスコピー検査)
皮膚科でほくろを診察する際、肉眼での観察に加えて「ダーモスコピー検査」が広く行われています。
ダーモスコピー検査とは
ダーモスコピー検査は、「ダーモスコープ」という特殊な拡大鏡を使用して、皮膚の状態を詳しく観察する検査です。通常、皮膚を肉眼で観察すると表面で光が乱反射してしまい、表面しか見ることができません。ダーモスコープは、偏光レンズやエコーゼリーを使用してこの乱反射を抑え、皮膚の内部構造を10〜30倍に拡大して観察することができます。
検査でわかること
ダーモスコピー検査では、メラニン色素のパターンや分布、血管の状態など、肉眼では見えない細かな情報を得ることができます。これにより、良性のほくろと悪性黒色腫をより正確に鑑別することが可能になります。ダーモスコピーに習熟した皮膚科医が検査を行うと、診断精度が4〜9倍向上するとされています。
また、ほくろだけでなく、老人性色素斑(シミ)、脂漏性角化症(老人性いぼ)、基底細胞がん、ボーエン病、日光角化症など、様々な皮膚病変の診断にも有用です。
検査の特徴
ダーモスコピー検査は以下のような特徴があります。
- 痛みがない:皮膚表面に機器を当てて観察するだけなので、痛みは全くありません
- 短時間:5〜10分程度で完了します
- 保険適用:健康保険が適用され、自己負担は数百円程度です
- その場で結果がわかる:検査結果はその場で説明を受けることができます
検査の限界
ダーモスコピー検査は非常に有用な検査ですが、すべての病変を100%正確に診断できるわけではありません。確定診断が必要な場合や判断が難しい場合は、病変の一部または全部を切除して顕微鏡で組織を調べる「病理組織検査(生検)」が行われます。
ほくろの除去を検討する前に、まずダーモスコピー検査を受けて良性・悪性の評価を受けることは、安全な治療のために非常に重要です。
7. ほくろ除去の治療法
ほくろは良性であれば必ずしも治療する必要はありませんが、見た目が気になる場合や、日常生活で支障がある場合(例:髭剃りのたびに傷つける、衣服に引っかかるなど)には、除去を検討することができます。ほくろ除去には主に以下の方法があります。
切除縫合法(メスによる切除)
メスを使用してほくろを周囲の皮膚ごと切り取り、糸で縫合する方法です。
主な特徴:
- 根元からしっかり取り除けるため、再発のリスクが低い
- 切除した組織を病理検査に提出できるため、良性・悪性の確定診断が可能
- 深い部分まで広がっているほくろや、大きなほくろにも対応可能
- 医師が必要と判断した場合は保険適用になる可能性がある
注意点:
- 縫合するため、ほくろの直径より長い線状の傷跡が残る
- 1週間後に抜糸のための通院が必要
- 傷跡が目立たなくなるまで数か月〜1年程度かかることがある
形成外科や皮膚科では、傷跡がシワの方向に沿うように切開したり、特殊な縫合法を用いたりして、できるだけ傷跡が目立たないよう工夫されています。
くり抜き法(パンチ切除)
円筒状の器具を使用して、ほくろをくり抜くように切除する方法です。
主な特徴:
- 切除縫合法よりも傷跡が小さくなる可能性がある
- 小さなほくろに適している
- 病理検査に提出できる
注意点:
- 縫合する場合としない場合がある
- 深いほくろには適さない場合がある
炭酸ガスレーザー(CO2レーザー)
炭酸ガスを使用したレーザーで、皮膚の水分に反応して熱エネルギーを発生させ、ほくろを蒸散させる方法です。
主な特徴:
- メスを使わないため、比較的ダウンタイムが短い
- 顔の凹凸がある部分など、切開が困難な部位にも対応しやすい
- 小さく平らなほくろに適している
- 施術時間が短い
注意点:
- レーザーで蒸散させるため、病理検査ができない
- 深い部分まで広がっているほくろには不向きで、再発の可能性がある
- 基本的に保険適用外(自費診療)
- 術後に凹みが残る可能性がある
電気メス(高周波メス)
高周波の電流を利用して、ほくろを焼灼・切除する方法です。
主な特徴:
- 炭酸ガスレーザーと同様に、メスを使わずに除去できる
- 止血効果があり、出血が少ない
注意点:
- 炭酸ガスレーザーと同様のメリット・デメリットがある
- 熱による周囲組織へのダメージがレーザーより大きい場合がある
Qスイッチレーザー・ピコレーザー
メラニン色素に選択的に反応するレーザーで、色素細胞を破壊する方法です。
主な特徴:
- 皮膚を削らないため、傷跡が残りにくい
- ダウンタイムが短い
注意点:
- 表面の色素にしか作用しないため、複数回の施術が必要
- 深い部分の母斑細胞には効果が限定的で、再発しやすい
- 盛り上がったほくろには不向き
8. 治療法の比較と選び方
どの治療法が最適かは、ほくろの大きさ、深さ、部位、形状、そして患者さんのご希望によって異なります。以下に各治療法の比較をまとめます。
治療法比較表
| 項目 | 切除縫合法 | 炭酸ガスレーザー | 電気メス |
|---|---|---|---|
| 適応 | 大きい・深いほくろ | 小さく平らなほくろ | 小〜中程度のほくろ |
| 再発リスク | 低い | やや高い | やや高い |
| 病理検査 | 可能 | 不可 | 不可 |
| 傷跡 | 線状の傷跡 | 凹み・赤みの可能性 | 凹み・赤みの可能性 |
| ダウンタイム | 1〜2週間(抜糸まで) | 10日〜2週間 | 10日〜2週間 |
| 保険適用 | 条件により可能 | 基本的に不可 | 基本的に不可 |
治療法選択のポイント
以下のような場合は切除縫合法が推奨されます。
- 悪性の可能性が否定できない
- 確定診断が必要
- 再発を避けたい
- 大きなほくろや盛り上がったほくろ
- 深い部分まで広がっているほくろ
以下のような場合はレーザー治療が選択肢になります。
- 良性であることが確認されている
- 小さく平らなほくろ
- できるだけ傷跡を残したくない
- 複数のほくろを同時に除去したい
最終的な治療法の選択は、専門医による診察と相談の上で決定することが重要です。見た目だけでなく、安全性や再発リスクなども考慮して、納得のいく選択をしましょう。
9. 保険適用について
ほくろ除去に保険が適用されるかどうかは、多くの方が気になるポイントです。
保険適用となる場合
健康保険は、病気やケガの治療に対して適用されるものです。したがって、ほくろ除去が保険適用となるのは、医学的な治療の必要性がある場合に限られます。
具体的には、以下のようなケースで保険適用となる可能性があります。
- 悪性の疑いがある場合
- 急に大きくなった、色や形が変化している
- 出血を繰り返している
- 炎症を起こしている
- 日常生活に支障がある(例:髭剃りで傷つける、衣服に引っかかって痛む)
保険適用の場合、治療法は主に切除縫合法となります。3割負担の場合、手術費・診察料・病理検査料・薬剤費を含めて、おおよそ5,000円〜15,000円程度が目安となります(ほくろの大きさや部位により異なります)。
保険適用外(自費診療)となる場合
見た目の改善を目的とした美容目的の除去は、保険適用外となります。この場合、費用は全額自己負担となり、クリニックや施術方法によって異なりますが、1つあたり5,000円〜数万円程度が一般的です。
ただし、自費診療にもメリットがあります。
- 治療法の選択肢が広い(レーザー治療なども選べる)
- 傷跡を目立たなくすることに重点を置いた治療が可能
- 複数のほくろを同時に除去しやすい
相談の重要性
保険適用の可否は、最終的に医師の診察・判断によって決まります。自己判断で「美容目的だから保険は使えない」と決めつけず、まずは医療機関で相談することをお勧めします。
10. 治療後のアフターケア
ほくろ除去後の経過を良好にし、傷跡をできるだけ目立たなくするためには、適切なアフターケアが重要です。
術後すぐの注意点(当日〜数日)
施術直後は、傷口の安静と保護が最も重要です。
- 激しい運動は避ける:血行が促進されると、傷口からの出血や浸出液が増える可能性があります
- 飲酒を控える:同様の理由で、当日は飲酒を避けましょう
- 長時間の入浴は避ける:シャワーは可能ですが、患部を濡らさないよう注意し、長時間の入浴は控えましょう
- 患部を触らない:傷口を擦ったり、かさぶたを無理に剥がしたりしないでください
テープ・軟膏によるケア(1〜2週間)
多くのクリニックでは、術後に保護テープの貼付や軟膏の塗布が指示されます。
- テープは指示された期間は剥がさずに貼っておく
- 軟膏は指示通りに塗布する
- テープを貼ったままシャワーを浴び、テープ交換日以外は濡れても問題ない
- 適度な湿潤環境を保つことで、傷の治りが促進される
近年は「湿潤療法」が注目されており、傷口から出る浸出液を活用して傷を治す方法が多くのクリニックで採用されています。専用のテープを貼ることで、傷の早期回復が期待できます。
傷跡ケア期間(数週間〜数か月)
かさぶたが剥がれ落ちた後も、傷跡が完全に落ち着くまでには時間がかかります。
- 紫外線対策を徹底する:術後の皮膚は敏感で、紫外線の影響を受けやすい状態です。日焼け止めや日傘、帽子などで紫外線から守りましょう。紫外線を浴びると色素沈着が起こりやすくなります
- 低刺激の日焼け止めを使用する:紫外線吸収剤フリー(ノンケミカル)のものがおすすめです
- 保湿を心がける:乾燥は傷跡の回復を遅らせ、色素沈着の原因にもなります
- 摩擦を避ける:傷跡を強くこすったり、刺激の強いスキンケア用品を使用したりしないでください
メイクについて
- レーザー治療の場合:10日前後はテープを貼った状態を保ち、かさぶたが自然に剥がれたらメイク可能
- 切除縫合の場合:抜糸後、医師の確認を経てからメイク可能
- いずれの場合も、患部を強くこすらないよう注意
経過の目安
- 1〜2週間:新しい皮膚が形成され、ピンク色の状態になる
- 1〜3か月:赤みが徐々に薄くなる
- 3〜6か月:多くの場合、赤みがかなり目立たなくなる
- 6か月〜1年:傷跡がほとんど目立たなくなることが多い
ただし、経過には個人差があります。1年以上経過しても傷跡が気になる場合は、クリニックに相談しましょう。追加の治療(レーザー治療、ヒアルロン酸注入など)で改善できる場合もあります。
11. 与野エリアから大宮へのアクセス
与野エリア(さいたま市中央区)は、交通の便が非常に良い地域です。JR埼京線とJR京浜東北線が利用でき、大宮へのアクセスも容易です。
与野エリアの主な駅
与野エリアには以下の駅があります。
- 北与野駅(JR埼京線)
- 与野本町駅(JR埼京線)
- 南与野駅(JR埼京線)
- 与野駅(JR京浜東北線)
大宮駅へのアクセス
大宮駅は、埼玉県の中心的なターミナル駅であり、多くの医療機関が集まっています。
- 北与野駅から大宮駅:JR埼京線で約3分
- 与野本町駅から大宮駅:JR埼京線で約5分
- 南与野駅から大宮駅:JR埼京線で約7分
- 与野駅から大宮駅:JR京浜東北線で約5分
いずれの駅からも10分以内で大宮駅に到着できます。通勤・通学の途中や、お買い物のついでに立ち寄ることも可能です。
与野エリアの特徴
与野エリアは、かつて与野市として独立した自治体でしたが、2001年に浦和市・大宮市と合併してさいたま市となり、2003年の政令指定都市移行に伴い中央区となりました。
この地域はバラのまちとしても知られており、与野公園のバラ園は1977年に開設され、開花時期には多くの人が訪れます。また、さいたま新都心にも近く、さいたまスーパーアリーナや彩の国さいたま芸術劇場など、文化・芸術施設も充実しています。
日常生活に必要な施設が揃った住みやすい地域であり、東京都心へのアクセスも良好です。ほくろの治療を検討される際も、通院しやすい環境が整っています。

12. よくある質問
一般的に、良性のほくろががん化することは極めてまれとされています。多くの専門家は、通常のほくろが悪性黒色腫に変化する可能性は非常に低いと考えています。ただし、大きな先天性色素性母斑(生まれつきの大きなほくろ)からは、まれに悪性黒色腫が発生することが報告されています。
また、最初から悪性黒色腫として発生したものが、見た目ではほくろと区別がつかない場合があります。そのため、ほくろの変化には注意を払い、気になる症状があれば専門医を受診することが大切です。
Q2. ほくろを自分で取っても大丈夫ですか?
絶対にやめてください。インターネットなどで販売されている「ほくろ除去クリーム」などを使用した自己処置は、以下のような重大なリスクがあります。
- 傷跡が残る、悪化する
- 感染症を起こす
- 悪性の病変を見逃す
- 適切な診断・治療の機会を失う
ほくろの除去は必ず医療機関で行ってください。
Q3. ほくろ除去は痛いですか?
医療機関でのほくろ除去は、局所麻酔を使用するため、施術中に痛みを感じることはほとんどありません。局所麻酔の注射時に「チクッ」とした痛みがありますが、それ以降は麻酔が効いているため痛みはありません。
術後1〜2日間は若干の痛みを感じることがありますが、通常は日常生活に支障が出るほどではありません。痛みが強い場合は、処方された鎮痛剤を使用できます。
Q4. ほくろ除去後、再発することはありますか?
再発の可能性は治療法によって異なります。
- 切除縫合法:根元から切除するため、再発率は低い
- レーザー治療・電気メス:深い部分の母斑細胞が残ると再発する可能性がある
レーザー治療後に再発した場合は、追加のレーザー治療や切除手術を検討することになります。
Q5. ほくろ除去の傷跡は消えますか?
完全に傷跡が消えることは難しいですが、時間の経過とともに目立たなくなっていきます。適切なアフターケアを行えば、多くの場合、メイクで隠せる程度か、他人には気づかれない程度まで薄くなります。
傷跡の経過には個人差があり、体質や部位によっても異なります。ケロイド体質の方は傷跡が目立ちやすい傾向があるため、事前に医師に相談することをお勧めします。
Q6. どのような場合に皮膚科を受診すべきですか?
以下のような場合は、皮膚科専門医の受診をお勧めします。
- ほくろが急に大きくなった
- ほくろの色や形が変化した
- ほくろから出血がある
- ほくろにかゆみや痛みがある
- 成人以降に足の裏や手のひらに新しくほくろができた
- 爪に黒い縦線が現れ、幅が広がってきた
- ABCDEルールに該当する項目がある
また、見た目が気になる、日常生活で支障がある場合も、相談のために受診することができます。
13. まとめ
ほくろは、メラノサイトが変化した母斑細胞が集まってできた良性の皮膚病変であり、ほとんどの場合は健康上の問題を引き起こしません。しかし、まれに悪性黒色腫(メラノーマ)という悪性腫瘍との鑑別が必要になることがあります。
ほくろの変化に気づくためには、ABCDEルール(非対称性、境界の不整、色調の不均一、直径の拡大、経時的変化)を意識してセルフチェックを行うことが大切です。特に日本人に多い足の裏や手のひら、爪のほくろには注意を払いましょう。
ほくろの診断には、ダーモスコピー検査が有用です。痛みのない簡便な検査で、保険適用で受けることができます。気になるほくろがあれば、まずは専門医を受診してダーモスコピー検査を受けることをお勧めします。
ほくろの除去を希望する場合は、切除縫合法、炭酸ガスレーザー、電気メスなど、様々な治療法があります。どの治療法が適しているかは、ほくろの状態や患者さんのご希望によって異なりますので、専門医とよく相談して決めることが重要です。
与野エリア(さいたま市中央区)にお住まいの方は、JR埼京線やJR京浜東北線を利用して、大宮へのアクセスが非常に便利です。通勤・通学の途中や休日を利用して、気軽に専門医に相談することができます。
ほくろについてお悩みの方は、一人で悩まず、まずは医療機関にご相談ください。正しい診断と適切な治療により、安心して日々を過ごすことができます。
14. 参考文献
- 色素性母斑(ほくろ) | KOMPAS – 慶應義塾大学病院 医療・健康情報サイト
- メラノーマ(ほくろのがん) Q1 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
- メラノーマ(ほくろのがん) Q5 – 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)
- メラノーマ(悪性黒色腫) | 済生会
- 悪性黒色腫(メラノーマ) | 国立がん研究センター 希少がんセンター
- 悪性黒色腫 | 一般社団法人日本皮膚悪性腫瘍学会
- メラノーマ(悪性黒色腫)| 国立がん研究センター がん情報サービス
- 悪性黒色腫 | 大阪医療センター がんセンター
監修者医師
高桑 康太 医師
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務