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埼玉でほくろ除去を検討中の方へ|治療法・費用・医療機関の選び方を専門医が徹底解説

目次

  • はじめに
  • ほくろとは?医学的な基礎知識
  • ほくろ除去を検討すべきケースとは
  • 悪性黒色腫(メラノーマ)との見分け方
  • ほくろ除去の治療方法
  • 保険適用と自由診療の違い
  • 施術後のダウンタイムとアフターケア
  • ほくろ除去後の再発について
  • 埼玉で医療機関を選ぶときのポイント
  • まとめ
  • 参考文献

はじめに

「顔にあるほくろが気になって、鏡を見るたびに憂鬱になる」「最近ほくろが大きくなってきた気がして不安」——このようなお悩みをお持ちの方は、埼玉県内にも多くいらっしゃいます。ほくろは誰にでもある身近な皮膚の変化ですが、その存在が気になり、日常生活でストレスを感じている方も少なくありません。

近年、美容医療の発展により、ほくろ除去は比較的手軽に受けられる治療となりました。しかし、安易に施術を受けると、傷跡が残ったり、再発したり、最悪の場合は悪性腫瘍を見逃してしまう可能性もあります。そのため、ほくろ除去を検討される際には、正しい知識を持ち、信頼できる医療機関を選ぶことが非常に重要です。

本記事では、埼玉県でほくろ除去をお考えの方に向けて、ほくろの医学的な基礎知識から、治療方法の種類、保険適用の条件、術後のケア、再発リスク、そして医療機関選びのポイントまで、幅広く解説いたします。ほくろでお悩みの方が、安心して治療を受けられるよう、専門的な情報をわかりやすくお伝えしてまいります。


ほくろとは?医学的な基礎知識

ほくろの正式名称と発生のメカニズム

一般的に「ほくろ」と呼ばれているものは、医学用語では「母斑細胞母斑(ぼはんさいぼうぼはん)」または「色素性母斑(しきそせいぼはん)」といいます。皮膚にはメラニン色素を作り出すメラノサイト(色素細胞)という細胞が存在しますが、このメラノサイトに似た「母斑細胞」が皮膚の一部に集まることでほくろが形成されます。

母斑細胞はメラニン色素を持っているため、ほくろは褐色から茶色、黒色といったさまざまな色調を示します。また、母斑細胞が皮膚のどの層に分布しているかによって、平らなものから盛り上がったものまで、形状も多様です。

ほくろの種類

ほくろは、母斑細胞の分布する深さによって以下の3つのタイプに分類されます。

1つ目は境界母斑です。母斑細胞が表皮と真皮の境界部分(基底層)にのみ存在するタイプで、色は濃いものの平らな形状をしています。比較的初期のほくろに多く見られます。

2つ目は複合母斑です。母斑細胞が表皮と真皮の両方に存在するタイプで、わずかに盛り上がった形状を示すことが多いです。境界母斑から時間の経過とともに変化したものが多いとされています。

3つ目は真皮内母斑です。母斑細胞が真皮内にのみ存在するタイプで、しっかりと盛り上がった形状をしています。色は淡くなる傾向があり、加齢とともにさらに盛り上がってくることもあります。

先天性と後天性のほくろ

ほくろには、生まれつき存在する先天性のものと、成長過程で出現する後天性のものがあります。圧倒的に多いのは後天性のほくろで、学童期から思春期以降にかけて出現することが多いです。後天性のほくろは一般的に数mm以下の小さなものが多く、成人を迎えるころには20個から40個程度になるといわれています。

一方、先天性のほくろは後天性のものに比べて大きく、形もやや不整であることが特徴です。特に、生まれつき10cmから20cmを超えるような大きなほくろ(先天性巨大色素性母斑)がある場合は、将来的に悪性黒色腫が発生するリスクが高いとの研究報告があるため、定期的な経過観察が重要となります。

ほくろができる原因

ほくろの発生には複数の要因が関与していると考えられています。

紫外線の影響は最も重要な要因の一つです。紫外線を浴びるとメラノサイトが活性化され、メラニン色素の生成が促進されます。長期間にわたる紫外線曝露は、ほくろの増加や拡大に関係しているとされています。

ホルモンの変動も影響します。思春期や妊娠期にはメラノサイトを刺激するホルモンの分泌が増加するため、ほくろが増えたり、既存のほくろが濃くなったりすることがあります。

遺伝的要因も無視できません。家族にほくろの多い方がいる場合、自身もほくろが多くなる傾向があります。

その他にも、衣服やアクセサリーによる慢性的な摩擦や刺激が、ほくろの発生や変化に影響を与える可能性があると指摘されています。


ほくろ除去を検討すべきケースとは

ほくろは基本的に良性の腫瘍であり、健康上の問題がなければ必ずしも治療が必要というわけではありません。しかし、以下のようなケースでは、ほくろ除去を検討されることをおすすめします。

見た目が気になる場合

顔や首など目立つ部位にあるほくろは、本人にとって大きなコンプレックスとなることがあります。鏡を見るたびに気になる、写真を撮るときに隠したくなる、人と話すときに視線が気になるなど、精神的なストレスの原因となっている場合は、除去を検討する価値があります。ほくろを除去することで、自分に自信が持てるようになったという方も多くいらっしゃいます。

日常生活に支障がある場合

ほくろの位置や大きさによっては、日常生活に支障をきたすこともあります。たとえば、髭剃りのたびにほくろを傷つけて出血してしまう、衣服の着脱時に引っかかって痛い、メガネのフレームが当たる位置にあって常に違和感がある、といった場合です。このような生活上の不便がある場合、ほくろ除去は治療として正当化され、保険適用となる可能性もあります。

悪性の可能性が疑われる場合

後述する悪性黒色腫(メラノーマ)の特徴に該当するような変化が見られる場合は、できるだけ早く専門医の診察を受けることが重要です。急にほくろが大きくなった、形がいびつになった、色にムラが出てきた、出血するようになったなどの変化があれば、自己判断せずに医療機関を受診しましょう。

将来のリスクを避けたい場合

生まれつきの大きなほくろがある場合や、日常的に紫外線を多く浴びる環境にいる場合など、将来的な悪性化のリスクを懸念して予防的に除去を希望される方もいらっしゃいます。このような場合も、まずは専門医に相談し、経過観察で十分か、除去が望ましいかを判断してもらうことが大切です。


悪性黒色腫(メラノーマ)との見分け方

ほくろとよく似た外観を持ちながら、実は悪性の皮膚がんである可能性があるのが「悪性黒色腫(メラノーマ)」です。メラノーマは皮膚がんの中でも特に悪性度が高く、早期発見・早期治療が予後を大きく左右します。ほくろ除去を検討される前に、まずは悪性の可能性がないかを確認することが非常に重要です。

ABCDEルールによるセルフチェック

悪性黒色腫を見分けるための指標として、「ABCDEルール」が国際的に広く用いられています。以下の5つの特徴に注目してセルフチェックを行ってみましょう。

A(Asymmetry:非対称性)は形の特徴を表します。通常のほくろは円形や楕円形で左右対称ですが、メラノーマは非対称でいびつな形をしていることが多いです。ほくろの中心を通る線を引いたとき、左右の形が大きく異なる場合は注意が必要です。

B(Border:境界)は輪郭の特徴を表します。良性のほくろは周囲の皮膚との境界がはっきりしていますが、メラノーマは境界がギザギザしていたり、ぼやけていたり、周囲の皮膚に色がにじみ出していたりすることがあります。

C(Color:色調)は色の特徴を表します。通常のほくろは褐色や黒色で均一な色をしていますが、メラノーマは一つの病変の中に複数の色が混在していることがあります。淡い褐色から濃い黒色、赤色、白色、青色などがまだらに存在する場合は要注意です。

D(Diameter:直径)は大きさの特徴を表します。メラノーマは直径6mm以上に成長していることが多いです。もともと小さかったほくろが急に大きくなってきた場合は、特に注意が必要です。

E(Evolving:変化)は経時的な変化を表します。通常のほくろは長年にわたってほとんど変化しませんが、メラノーマは短期間で大きさ、形、色などが変化することが特徴です。

日本人に多い末端黒子型メラノーマ

日本人のメラノーマ患者の約40%を占めるのが「末端黒子型」と呼ばれるタイプで、足の裏や手のひら、手足の爪の下などに発症します。これらの部位は自分では見えにくく、発見が遅れがちです。

特に爪の下にできるメラノーマ(爪下メラノーマ)は、初期段階では爪に縦方向の黒い線として現れることが多く、打撲による内出血と間違われやすいです。爪に黒い縦線が現れ、時間とともに線の幅が広がったり色が濃くなったりする場合は、早めに皮膚科を受診しましょう。

専門医による診断の重要性

ABCDEルールはあくまでもセルフチェックの参考であり、最終的な診断は専門医でなければできません。皮膚科専門医は、ダーモスコピーという特殊な拡大鏡を用いて、肉眼では見えない皮膚の微細な構造を観察し、良性か悪性かを判断します。

ダーモスコピー検査は痛みを伴わない簡便な検査で、悪性黒色腫の早期発見に非常に有用です。それでも診断が難しい場合は、病変を切除して病理組織検査を行い、確定診断を下します。

気になるほくろがある場合は、自己判断で「大丈夫だろう」と放置せず、必ず専門医の診察を受けることをおすすめします。


ほくろ除去の治療方法

ほくろ除去にはいくつかの治療方法があり、ほくろの大きさ、深さ、部位、患者様のご希望などを総合的に考慮して、最適な方法を選択します。ここでは、代表的な治療方法について詳しく解説いたします。

炭酸ガス(CO2)レーザー治療

炭酸ガスレーザーは、ほくろ除去で最も一般的に用いられる治療法の一つです。炭酸ガスレーザーは水分に吸収されやすい特性を持っており、皮膚に照射すると組織内の水分がレーザー光を吸収して熱を発生させ、ほくろの組織を瞬間的に蒸散させます。

この方法のメリットは、出血がほとんどなく、施術時間が短いことです。小さなほくろであれば数分程度で除去が完了し、同時に複数のほくろを除去することも可能です。また、メスを使わないため縫合の必要がなく、傷跡が比較的目立ちにくいという利点もあります。

一方でデメリットとしては、ほくろの細胞を完全に取り切れない場合があり、再発のリスクがあることが挙げられます。特に、皮膚の深い部分まで根を張っているほくろでは、傷跡を最小限に抑えようとすると、わずかに細胞が残ってしまう可能性があります。また、組織を焼き切ってしまうため、病理検査で良悪性を確認することができません。

施術後は、削った部位に赤みが出ますが、適切なアフターケアを行うことで徐々に薄くなっていきます。傷が塞がるまでの10日から2週間程度は、軟膏を塗って医療用テープで保護する必要があります。

切除縫合法

切除縫合法は、メスを用いてほくろを切除し、周囲の皮膚を縫い合わせて傷を閉じる方法です。ほくろを根元から完全に取り除くことができるため、再発のリスクが最も低い治療法です。

この方法のメリットは、ほくろを確実に除去できることに加え、切除した組織を病理検査に提出できることです。悪性の疑いがある場合や、確定診断が必要な場合には、この方法が選択されます。また、比較的大きなほくろ(直径5mm以上)の場合にも適しています。

デメリットとしては、縫い線がほくろの直径の2倍から3倍程度の長さになるため、傷跡が残る可能性があることが挙げられます。ただし、形成外科的な縫合技術を用いることで、傷跡をかなり目立たなくすることが可能です。また、術後に抜糸のための通院が必要で、顔の場合は約1週間後、体の場合は約2週間後が目安となります。

くり抜き法(パンチ切除法)

くり抜き法は、トレパンと呼ばれる円形の器具を用いて、ほくろをくり抜くように除去する方法です。ほくろのサイズに合わせて器具の大きさを選択します。

この方法は、レーザー治療では除去しきれない深いほくろや、複数のほくろがある場合に適しています。周囲の皮膚に対する熱ダメージが少ないため、術後の赤みが比較的少ないという特徴があります。

小さなほくろであれば縫合せずに自然治癒を待つこともありますが、ある程度の大きさがある場合は、傷が塞がりやすいように縫合を行います。

電気メス(高周波メス)による除去

電気メスは、高周波電流による熱を利用してほくろを除去する方法です。ほくろの組織を焼きながら切除するため、出血が少なく、比較的短時間で施術が完了します。

炭酸ガスレーザーと似た効果がありますが、機器の導入コストが比較的低いため、レーザー機器を持たないクリニックでも実施可能です。ただし、レーザーに比べると周囲の組織への熱ダメージがやや大きくなる傾向があります。

Qスイッチレーザー・ピコレーザー

これらのレーザーは、メラニン色素に選択的に反応し、色素を破壊する治療法です。皮膚を削らないため傷跡が残りにくく、ダウンタイムも短いのが特徴です。

ただし、表面の色素にしか反応しないため、深い部分の母斑細胞には効果が期待できません。そのため、根が浅く平らな小さいほくろには向いていますが、盛り上がったほくろや根が深いほくろには不向きです。また、複数回の施術が必要になることが多く、再発率も比較的高いとされています。

治療法の選び方

どの治療法が最適かは、ほくろの状態や患者様のご希望によって異なります。一般的な目安として、直径5mm以下の小さなほくろにはレーザー治療が適しており、直径5mm以上の大きなほくろや深いほくろには切除縫合法が適しています。悪性の疑いがある場合は、病理検査が可能な切除法を選択することが重要です。

最終的な治療法の決定は、専門医の診察を受けた上で、メリットとデメリットを十分に理解してから行うようにしましょう。


保険適用と自由診療の違い

ほくろ除去を検討される際に、多くの方が気になるのが費用の問題です。ほくろ除去には、健康保険が適用される場合と、全額自己負担の自由診療となる場合があります。ここでは、それぞれの違いと、保険適用の条件について詳しく解説いたします。

保険適用となるケース

ほくろ除去に健康保険が適用されるのは、「医学的に治療が必要」と医師が判断した場合に限られます。具体的には、以下のようなケースが該当します。

悪性の疑いがある場合は保険適用となります。ダーモスコピー検査などで悪性腫瘍の可能性が疑われる場合、病理検査を前提とした切除手術が保険診療として認められます。形がいびつ、色にムラがある、急に大きくなったなど、ABCDEルールに該当するような変化が見られる場合がこれに当たります。

日常生活に支障がある場合も保険適用の対象となります。ほくろの位置や大きさによって日常生活に支障をきたしている場合、たとえば髭剃りのたびに傷つけて出血する、衣服に引っかかって痛む、視界を妨げているなどの場合は、治療目的として保険適用が認められることがあります。

保険適用の場合、自己負担3割として、露出部(顔、首、腕など)のほくろ除去で5,000円から9,000円程度、非露出部(背中、腹部、脚など)で3,000円から6,000円程度が一般的な目安です。この中には、手術費、診察料、病理検査料、投薬などが含まれます。

自由診療となるケース

美容目的でのほくろ除去は、基本的に健康保険の適用外となり、全額自己負担の自由診療となります。「見た目が気になるから取りたい」「コンプレックスを解消したい」といった理由での除去がこれに該当します。

また、炭酸ガスレーザーによる治療は、一般的に自由診療として扱われることが多いです。これは、レーザー治療が病理検査を伴わないため、「美容目的の治療」と見なされやすいためです。

自由診療の場合、費用はクリニックによって異なりますが、ほくろ1個あたり5,000円から15,000円程度が相場です。ほくろの大きさによって料金が設定されていることが多く、1mm単位で料金が加算されるクリニックもあります。

保険診療と自由診療の選び方

「保険が使えるかどうか」は、最終的には医師の診断によって決まります。気になるほくろがある場合は、まず皮膚科を受診して、保険適用の対象になるかどうかを相談することをおすすめします。

保険診療のメリットは、費用を抑えられることと、病理検査によって悪性かどうかを確認できることです。一方、自由診療のメリットは、レーザー治療など傷跡が残りにくい治療法を選択できることや、美容面を重視した施術を受けられることです。

ご自身の状況やご希望に合わせて、最適な選択ができるよう、事前に複数のクリニックでカウンセリングを受けることも一つの方法です。


施術後のダウンタイムとアフターケア

ほくろ除去の施術を受けた後は、傷が完全に治癒するまでの期間(ダウンタイム)があります。ダウンタイムの長さや症状は施術方法によって異なりますが、適切なアフターケアを行うことで、傷跡を最小限に抑え、きれいな仕上がりを目指すことができます。

施術方法別のダウンタイム

レーザー治療の場合、施術直後は削った部位が少し凹み、ジュクジュクとした状態になります。その後、1週間から2週間程度で新しい皮膚が再生し、傷が塞がります。赤みは2週間から3カ月程度続くことがありますが、徐々に薄くなっていきます。

切除縫合法の場合、顔のほくろであれば約1週間後、体のほくろであれば約2週間後に抜糸を行います。抜糸までの期間は、縫合部位を清潔に保ち、過度な刺激を避ける必要があります。抜糸後も、傷跡の赤みは数カ月続くことがありますが、時間とともに白い線となり、目立たなくなっていきます。

アフターケアの基本

施術後のアフターケアで最も重要なのは、患部の保護と紫外線対策です。以下のポイントを守ることで、傷跡を最小限に抑えることができます。

軟膏とテープによる保護は欠かせません。医師から処方された軟膏を毎日塗布し、医療用テープで患部を保護します。テープは傷口を外部の汚れや細菌から守り、紫外線による刺激からも保護する役割があります。傷が塞がるまでの1週間から2週間程度は、この処置を続けてください。

紫外線対策も非常に重要です。施術後の肌は紫外線の影響を受けやすく、色素沈着が起こりやすい状態になっています。外出時には日焼け止めをしっかり塗り、帽子や日傘で紫外線を避けるよう心がけましょう。テープの上からでも日焼け止めを塗ることをおすすめします。紫外線対策は、傷が完全に治癒してからも数カ月間は継続することが望ましいです。

保湿ケアも大切です。傷口が乾燥すると、かさぶたが硬くなって剥がれにくくなり、傷跡が残りやすくなります。軟膏や保湿剤を塗って、患部が乾燥しないようにケアしましょう。

かさぶたは無理に剥がさないでください。施術後に患部にかさぶたができることがありますが、これは皮膚が修復しようとする自然な反応です。かさぶたを無理に剥がすと、傷口が再び傷つき、傷跡が残ったり感染症を引き起こしたりするリスクがあります。かさぶたは自然に剥がれ落ちるのを待ちましょう。

ダウンタイム中の注意点

入浴については、施術当日はシャワーのみにとどめ、長時間の入浴は避けてください。高温のお風呂に長時間浸かると、傷口からの出血や浸出液が増えるリスクがあります。入浴時も患部を強くこすらないよう注意しましょう。

運動や飲酒については、施術後1週間程度は激しい運動や飲酒を控えることをおすすめします。これらの行為は血行を促進し、傷口からの出血や腫れを悪化させる可能性があります。

メイクについては、施術当日から患部を避けて行うことは可能です。患部には保護テープを貼った状態で、その上からメイクをしてください。患部に直接メイクができるようになるのは、傷が完全に塞がってからで、通常は10日から2週間後が目安です。

経過観察と再診

施術後は、医師の指示に従って再診を受けることが大切です。傷の治り具合を確認し、必要に応じて追加のケアや治療を受けます。もし傷口に強い痛み、発熱、膿の出現、異常な腫れなどの症状が見られた場合は、感染の可能性があるため、すぐに施術を受けた医療機関に連絡してください。


ほくろ除去後の再発について

ほくろ除去を受けた後、「また同じ場所にほくろができてしまった」という経験をされる方がいらっしゃいます。ほくろの再発は、決して珍しいことではありませんが、適切な治療法の選択と術後ケアによって、そのリスクを最小限に抑えることができます。

再発の原因

ほくろが再発する主な原因は、母斑細胞の取り残しです。ほくろは表面に見えている部分だけでなく、皮膚の深い部分にまで「根」のように母斑細胞が存在していることがあります。施術でこの母斑細胞を完全に取り切れなかった場合、残った細胞が再び増殖し、ほくろが再発します。

特にレーザー治療では、傷跡を最小限に抑えることを優先するため、深い部分の母斑細胞をあえて残すことがあります。そのため、切除縫合法に比べて再発率が高くなる傾向があります。

また、母斑細胞の中には、メラニン色素を持っていないものもあります。肉眼で黒く見える部分だけを取り除いても、色のない母斑細胞が残っていれば、それが再び増殖してほくろとして現れることがあります。

治療法別の再発リスク

治療法によって再発リスクは異なります。切除縫合法は、ほくろを根元から完全に切除するため、再発率が最も低いとされています。一方、レーザー治療や電気メスによる除去は、再発のリスクがやや高くなります。あるクリニックのデータでは、レーザー治療後の再発率は数%程度と報告されていますが、ほくろの深さや状態によってはさらに高くなることもあります。

再発を防ぐために

再発リスクを低減するためには、以下のポイントを意識することが大切です。

まず、ほくろの状態に合った治療法を選択することが重要です。深いほくろや再発を避けたい場合は、切除縫合法を検討しましょう。レーザー治療を希望する場合でも、医師と相談の上、ほくろの深さに応じた適切な照射を行ってもらうことが大切です。

経験豊富な専門医を選ぶことも重要です。ほくろの細胞がどの程度の深さまで分布しているかを見極め、必要最小限の除去で再発を防ぐには、医師の診断能力と技術が問われます。

術後のセルフケアをしっかり行うことも再発予防に繋がります。紫外線対策や保湿ケアを怠ると、新たなほくろができやすくなることがあります。施術後のケアを継続することで、再発リスクを低減できます。

再発した場合の対応

もし施術後にほくろが再発してしまった場合は、まず施術を受けたクリニックに相談しましょう。多くのクリニックでは、一定期間内の再発に対する保証制度を設けており、無料または割引価格で再治療を受けられることがあります。

再発したほくろの大きさや状態によって、再度レーザー治療を行うか、切除法に切り替えるかを医師と相談して決定します。


埼玉で医療機関を選ぶときのポイント

埼玉県内には、ほくろ除去を行っている皮膚科、形成外科、美容クリニックが多数あります。大宮駅周辺をはじめ、浦和、川越、所沢、川口など、各エリアに医療機関が点在しています。ここでは、ほくろ除去で後悔しないための医療機関選びのポイントをご紹介いたします。

専門医が在籍しているか

ほくろ除去を安全に、そしてきれいに行うためには、専門的な知識と技術を持った医師による施術が不可欠です。皮膚科専門医や形成外科専門医が在籍しているクリニックを選ぶことをおすすめします。

皮膚科専門医は、ほくろの良悪性の診断に精通しており、ダーモスコピー検査などを通じて適切な診断を行うことができます。形成外科専門医は、傷跡を目立たなくする縫合技術に優れており、美しい仕上がりを期待できます。

複数の治療法に対応しているか

レーザー治療、電気メス、切除縫合法など、複数の治療法に対応しているクリニックは、患者様一人ひとりのほくろの状態やご希望に合わせて、最適な治療法を提案することができます。一つの治療法しか行っていないクリニックでは、その治療法が適さないほくろに対しても、それを選択せざるを得ない可能性があります。

ダーモスコピー検査を実施しているか

ほくろの良悪性を判断するためには、ダーモスコピー検査が非常に重要です。この検査を実施しているかどうかは、クリニック選びの一つの指標となります。特に、悪性の可能性が少しでも心配な場合は、ダーモスコピー検査を行っているクリニックを選びましょう。

カウンセリングが丁寧か

信頼できるクリニックは、施術前のカウンセリングを丁寧に行います。ほくろの状態を詳しく診察し、治療法の選択肢、メリットとデメリット、想定されるリスク、費用、ダウンタイムなどについて、わかりやすく説明してくれるかどうかを確認しましょう。質問に対して誠実に回答してくれるか、無理に施術を勧めてこないかも重要なポイントです。

料金体系が明確か

カウンセリング料、診察料、施術費、麻酔代、薬代、アフターケア費用など、総額が明確に提示されているか確認しましょう。後から追加料金が発生して、想定以上の費用がかかるというトラブルを避けるためにも、事前に費用について詳しく確認することが大切です。

アクセスの良さ

ほくろ除去は、施術後の経過観察や、場合によっては複数回の通院が必要になることがあります。自宅や職場から通いやすい場所にあるクリニックを選ぶことで、ストレスなく治療を継続できます。大宮駅は埼玉県の交通の要所であり、県内各地からのアクセスが良好です。

口コミや評判を確認する

インターネット上の口コミや評判を参考にすることも一つの方法です。ただし、口コミはあくまでも個人の感想であり、すべてを鵜呑みにせず、参考程度にとどめましょう。可能であれば、実際に施術を受けた知人や友人の話を聞くのも良いでしょう。


まとめ

本記事では、埼玉県でほくろ除去をお考えの方に向けて、ほくろの基礎知識から治療方法、費用、アフターケア、医療機関選びのポイントまで、幅広く解説してまいりました。

ほくろは誰にでもある身近な皮膚の変化ですが、見た目の悩みだけでなく、悪性腫瘍との鑑別という重要な問題も含んでいます。ほくろ除去を検討される際には、まず専門医の診察を受け、良悪性の判断を行った上で、ご自身に合った治療法を選択することが大切です。

治療法には、レーザー治療、切除縫合法、くり抜き法など、それぞれにメリットとデメリットがあります。傷跡、再発リスク、費用、ダウンタイムなどを総合的に考慮し、専門医と相談しながら最適な選択をしましょう。

また、施術後のアフターケアも仕上がりを左右する重要な要素です。紫外線対策や保湿ケアをしっかり行い、医師の指示に従って経過観察を受けることで、きれいな仕上がりを目指すことができます。

ほくろでお悩みの方が、正しい知識を持って、安心して治療を受けられることを願っております。気になるほくろがある方は、まずはお近くの皮膚科・形成外科にご相談ください。


参考文献

監修者医師

高桑 康太 医師

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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