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インフルエンザの再発や熱のぶり返しはなぜ起こる?原因と正しい対処法を解説

インフルエンザにかかり、ようやく熱が下がったと思ったら再び発熱してしまった経験はありませんか。一度は回復傾向にあったはずなのに、なぜまた熱が出てしまうのか不安に感じる方も多いでしょう。実は、インフルエンザでは熱のぶり返しや再発と思われる症状が起こることがあります。これにはいくつかの原因があり、適切な対処をすることで重症化を防ぐことができます。この記事では、インフルエンザの再発や熱のぶり返しが起こる理由、考えられる原因、正しい対処法、そして再受診すべきタイミングについて詳しく解説します。

※本記事は2025-2026シーズンの最新情報を反映して更新しています。


目次

  1. 【2025-2026シーズン】インフルエンザ流行の最新状況
  2. インフルエンザの基本的な経過と発熱パターン
  3. 熱がぶり返す主な原因
  4. 二峰性発熱とは何か
  5. インフルエンザの再発(再感染)について
  6. 二次感染による発熱の可能性
  7. 熱がぶり返したときの正しい対処法
  8. 再受診が必要なケースの見極め方
  9. 子どもと高齢者で特に注意すべきポイント
  10. 熱のぶり返しを防ぐための過ごし方
  11. よくある質問

🎯 【2025-2026シーズン】インフルエンザ流行の最新状況

2025-2026シーズンのインフルエンザは、例年とは異なる特徴が見られています。まずは今シーズンの流行状況を押さえておきましょう。

🦠 例年より早い流行開始

通常、インフルエンザの流行は12月下旬から1月にかけてピークを迎えます。しかし2025-2026シーズンは、10月の段階から患者数が急増し、11月には全国的に警報レベルを超える異例の早さで流行が拡大しています。

厚生労働省の発表によると、2025年11月中旬時点でインフルエンザ定点あたり報告数は全国平均37.73人となり、前週から1.7倍の急激な増加を示しました。この早期流行は日本だけでなく、イギリスなど世界各国でも確認されています。

👴 サブクレードK変異株の流行

今シーズン特に注目されているのが、A型H3N2亜型から派生した新しい変異株「サブクレードK(J.2.4.1系統)」です。厚生労働省の報告では、国内で9月以降に採取・解析されたH3ウイルスの約96%がこのサブクレードKであったとされています

サブクレードKは、従来のウイルスと比較して抗原性が変化しているため、過去の感染やワクチンによって得られた免疫が十分に機能しない可能性があります。ただし、ワクチンの重症化予防効果は維持されているため、接種は引き続き推奨されています。

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👨‍⚕️ 高桑康太医師からのコメント

2025-2026シーズンは流行の立ち上がりが例年より1〜2か月早く、すでに多くの患者さんが来院されています。サブクレードKの流行により、ワクチンを接種していても感染するケースが見られますが、重症化予防には一定の効果があります。熱がぶり返した場合も慌てず、この記事で解説する判断基準を参考に適切な対応を取っていただければと思います。

📋 インフルエンザの基本的な経過と発熱パターン

インフルエンザは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる急性呼吸器感染症です。感染してから症状が現れるまでの潜伏期間は通常1〜3日程度で、その後急激に症状が出現します。

🔸 典型的な症状の経過

インフルエンザの典型的な経過では、まず38度以上の高熱が突然現れます。これに伴い、全身倦怠感、頭痛、関節痛、筋肉痛といった全身症状が強く出ることが特徴です。一般的な風邪とは異なり、咳や鼻水などの呼吸器症状よりも全身症状が先行することが多いです。

発熱は通常3〜5日程度続き、その後徐々に解熱していきます。解熱後も咳や倦怠感が1〜2週間ほど続くことがありますが、多くの場合は自然に回復していきます。抗インフルエンザ薬を使用した場合は、発熱期間が1〜2日短縮されることが報告されています。

なお、今シーズン流行しているサブクレードKでは、従来の症状に加えて消化器症状(吐き気、下痢、腹痛)が見られるケースや、上気道症状が先行して発熱が遅れて出るパターンも報告されています。

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💧 発熱パターンの個人差

インフルエンザの発熱パターンには個人差があります。一度熱が下がってそのまま回復する人もいれば、熱が上がったり下がったりを繰り返す人もいます。また、年齢や免疫状態、ウイルスの型によっても経過は異なります。

特に小児では、成人と比べて発熱期間が長くなる傾向があり、熱の変動も大きくなりやすいです。高齢者では逆に、高熱が出にくいこともあり、症状が分かりにくいケースがあります。

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💊 熱がぶり返す主な原因

インフルエンザで一度下がった熱が再び上がる場合、いくつかの原因が考えられます。それぞれの原因を理解することで、適切な対応ができるようになります。

✨ ウイルスとの戦いが続いている

最も一般的な原因は、体内でまだインフルエンザウイルスとの戦いが続いていることです。解熱剤で一時的に熱が下がっても、ウイルスが完全に排除されていなければ、再び免疫反応として発熱することがあります

解熱剤は熱を下げる効果がありますが、ウイルスを直接退治する作用はありません。そのため、薬の効果が切れると再び体温が上昇することがあります。これは解熱剤を使用した場合によく見られるパターンです。

📌 無理をして活動を再開した

熱が下がったことで回復したと判断し、早期に通常の活動を再開してしまうと、体力が完全に回復していない状態で無理をすることになります。この場合、免疫力が低下しているため、残存しているウイルスに対する抵抗力が弱まり、再び発熱することがあります。

インフルエンザからの回復には、解熱後も十分な休養が必要です。一般的には、解熱後2日程度は自宅で安静にすることが推奨されています。

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👴 ▶️ 免疫反応の一時的な変動

人間の体温は一日の中でも変動があり、特に夕方から夜にかけて高くなる傾向があります。インフルエンザ罹患中はこの変動が大きくなることがあり、日中は平熱でも夕方以降に微熱が出ることがあります。これは体が回復途中にあることを示しており、必ずしも悪化を意味するものではありません。

🏥 二峰性発熱とは何か

インフルエンザにおける熱のぶり返しを考える上で、知っておきたいのが二峰性発熱という現象です。これはインフルエンザに特徴的な発熱パターンの一つです。

🔹 二峰性発熱の定義と特徴

二峰性発熱とは、一度発熱してから解熱した後、再び発熱するという経過をたどる発熱パターンのことです。グラフにすると、山が二つあるように見えることからこの名前がついています。

典型的な二峰性発熱では、最初の発熱から2〜3日後に一度解熱し、その後半日から1日程度の間隔を空けて再び発熱します。2回目の発熱は1回目ほど高くならないことが多いですが、個人差があります。

📍 なぜ二峰性発熱が起こるのか

二峰性発熱が起こるメカニズムについては、まだ完全には解明されていませんが、いくつかの説があります。一つは、インフルエンザウイルスに対する免疫反応が二段階で起こるという説です。最初の発熱は、ウイルスが体内に侵入したことに対する自然免疫の反応であり、2回目の発熱は獲得免疫が活性化される際の反応だと考えられています。

また、抗インフルエンザ薬の使用により、ウイルスの増殖が一時的に抑えられるものの、薬の効果が切れた後に残存していたウイルスが再び増殖することで二峰性発熱が起こるという考え方もあります。

👨‍⚕️ 高桑康太医師からのコメント

二峰性発熱は、体内に入ってきたウイルスに対する免疫細胞の反応の種類によって応答フェーズにズレが生じることで起こります。ウイルス侵入直後に反応する自然免疫と、数日経ってから活性化する獲得免疫の二段階の反応があるためです。小児の場合、二峰性発熱があっても重症感がなければ、必ずしも悪いサインではありません。ただし、2回目の発熱時に咳や痰の悪化、呼吸状態の悪化を伴う場合は、細菌性肺炎などの二次感染を疑う必要があります。

💫 二峰性発熱が起こりやすい人

二峰性発熱は、特に小児に多く見られます。研究によると、インフルエンザに罹患した小児の10〜20%程度に二峰性発熱が認められるとされています。成人でも起こりますが、小児ほど頻度は高くありません。

二峰性発熱自体は、必ずしも重症化を意味するものではありません。しかし、2回目の発熱時に症状が悪化したり、新たな症状が出現したりする場合は、二次感染などの合併症を疑う必要があります。

⚠️ インフルエンザの再発(再感染)について

熱がぶり返したと感じる場合、実際には別のインフルエンザウイルスに再感染している可能性もあります。

🦠 同じシーズン中の再感染はあり得る

インフルエンザウイルスには複数の型と亜型があります。主なものとしてA型(H1N1、H3N2など)とB型があり、一つの型に感染して免疫ができても、別の型には免疫がありません。そのため、同じシーズン中に異なる型のインフルエンザに感染することは十分にあり得ます。

例えば、まずA型インフルエンザに感染して回復した後、B型インフルエンザに感染するケースがこれにあたります。この場合、最初の感染から完全に回復した後(通常1週間以上経過後)に再び発熱することになります。

2025-2026シーズンは、A型H3N2(サブクレードK)とA型H1N1が地域によって主導権を入れ替えながら流行しているため、異なる亜型への再感染にも注意が必要です。

👴 同じ型への再感染の可能性

同じ型のインフルエンザウイルスへの再感染は、理論的には免疫があるため起こりにくいとされています。しかし、免疫が十分に形成される前に再びウイルスに曝露された場合や、ウイルスが変異している場合は、同じ型でも再感染する可能性があります。

ただし、回復から数日程度で同じ型に再感染することはまれであり、短期間での熱のぶり返しは二峰性発熱や二次感染である可能性の方が高いです。

🔸 再発と二峰性発熱の見分け方

再発(再感染)と二峰性発熱を自分で正確に見分けることは難しいですが、一つの目安として、解熱してから再発熱までの期間があります。解熱後1〜2日以内の再発熱は二峰性発熱の可能性が高く、1週間以上経過してからの発熱は再感染の可能性が考えられます。

確定診断には、医療機関での検査が必要です。不安がある場合は、再度受診して検査を受けることをおすすめします。

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🔍 二次感染による発熱の可能性

インフルエンザ後の熱のぶり返しで最も注意が必要なのは、二次感染による発熱です。これは合併症として重症化のリスクがあるため、適切に対処する必要があります。

💧 二次感染とは何か

二次感染とは、インフルエンザウイルスとは別の病原体(主に細菌)による感染が、インフルエンザに続いて起こることです。インフルエンザウイルスが気道の粘膜を傷つけることで、通常は感染しにくい細菌が侵入しやすくなり、感染を起こします。

また、インフルエンザによって全身の免疫力が低下していることも、二次感染を起こしやすくする要因となります。

✨ 二次感染で起こりやすい合併症

インフルエンザ後の二次感染として最も多いのは、細菌性肺炎です。肺炎球菌やインフルエンザ菌(インフルエンザウイルスとは異なる細菌)、黄色ブドウ球菌などが原因となります。肺炎を発症すると、高熱の持続、激しい咳、膿性の痰、呼吸困難などの症状が現れます。

その他の二次感染としては、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎などがあります。小児では中耳炎を合併しやすく、耳の痛みや耳だれなどの症状が出ることがあります。

また、インフルエンザの症状が長引く場合は、マイコプラズマ肺炎など他の感染症との重複感染の可能性もあります。

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📌 二次感染を疑うべき症状

以下のような症状がある場合は、二次感染を疑う必要があります。まず、一度解熱した後に再び高熱が出て、その熱が持続する場合です。二峰性発熱では2回目の発熱は比較的早く改善しますが、二次感染では発熱が長引く傾向があります。

また、咳が悪化して膿のような黄色や緑色の痰が出るようになった場合、呼吸が苦しくなった場合、胸の痛みがある場合なども、肺炎などの二次感染を疑うべきサインです。このような症状がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

📝 熱がぶり返したときの正しい対処法

インフルエンザで熱がぶり返したとき、焦らず適切に対処することが重要です。以下に具体的な対処法を解説します。

🔸 ▶️ まずは安静と水分補給

熱がぶり返した場合、まずは安静にして十分な水分を摂ることが基本です。発熱によって体から水分が失われるため、脱水を防ぐことが重要です。水、お茶、スポーツドリンク、経口補水液などをこまめに摂取しましょう。

食欲がない場合でも、水分だけは意識して摂るようにしてください。高齢者や小児は特に脱水になりやすいため、注意が必要です。

🔹 解熱剤の使用について

発熱は体がウイルスと戦うための防御反応の一つであり、必ずしも熱を下げることが良いとは限りません。ただし、38.5度以上の高熱でつらい場合や、頭痛や関節痛がひどい場合は、解熱鎮痛剤を使用して症状を和らげることも選択肢となります。

使用する解熱剤は、アセトアミノフェン(カロナールなど)が安全性が高くおすすめです。インフルエンザの際に一部の解熱剤(アスピリンなど)は使用を避けるべきとされていますので、薬を使用する前に医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

📍 処方された薬は最後まで服用する

医療機関で処方された抗インフルエンザ薬がある場合は、熱が下がっても指示された期間は服用を続けてください。途中で服用を止めてしまうと、ウイルスが完全に排除されず、熱がぶり返す原因となることがあります。

また、抗インフルエンザ薬は発症から48時間以内に服用を開始することで効果を発揮します。熱がぶり返した場合に新たに処方を受けても、効果が限定的な場合があります。

💫 室内環境を整える

療養中の室内環境も重要です。室温は20〜25度程度、湿度は50〜60%程度を目安に調整しましょう。乾燥した環境ではウイルスが活性化しやすく、また気道の粘膜も乾燥して症状が悪化しやすくなります。加湿器を使用したり、濡れタオルを干したりして適度な湿度を保ちましょう。

また、定期的な換気も重要です。窓を開けて空気を入れ替えることで、室内のウイルス濃度を下げることができます。

💡 再受診が必要なケースの見極め方

熱がぶり返したとき、すべてのケースで再受診が必要なわけではありません。しかし、以下のような場合は速やかに医療機関を受診することをおすすめします。

🦠 すぐに受診すべき危険なサイン

以下の症状がある場合は、重症化や合併症の可能性があるため、すぐに医療機関を受診してください。呼吸が苦しい、息切れがする場合は肺炎などの可能性があります。胸の痛みがある場合も同様に注意が必要です。

意識がぼんやりする、呼びかけに対する反応が鈍い場合は、インフルエンザ脳症などの重篤な合併症の可能性があります。特に小児でこのような症状が見られた場合は、緊急に受診が必要です。

また、水分が全く摂れない、尿が半日以上出ていないなどの脱水症状がある場合も、医療機関での対応が必要です。

👨‍⚕️ 高桑康太医師からのコメント

2024-25シーズン以降、小児のインフルエンザ関連脳症の報告が世界的に増加しており、日本でも注意が呼びかけられています。けいれん、意識障害、異常行動(意味不明な言動、急に走り出すなど)は重症サインです。発熱から2日間は、抗インフルエンザ薬の種類に関わらず、お子さんを一人にしないよう注意してください。これらの症状が見られた場合は、夜間でも救急受診をお勧めします。

👴 早めに受診を検討すべき場合

緊急性は高くないものの、以下のような場合は早めに受診を検討しましょう。解熱後に再び38度以上の発熱があり、2日以上続く場合は、二次感染の可能性があります。

咳が悪化して、黄色や緑色の痰が出るようになった場合も、細菌感染を疑う必要があります。耳の痛みが出てきた場合は中耳炎、顔面の痛みや頭痛がひどくなった場合は副鼻腔炎の可能性があります。

また、持病がある方(糖尿病、心臓病、呼吸器疾患、免疫不全など)は、重症化のリスクが高いため、熱がぶり返した場合は早めに相談することをおすすめします。

🔸 経過観察で良い場合

上記のような危険なサインがなく、再発熱が38度程度で1日程度で改善する場合は、二峰性発熱の可能性が高く、自宅での療養を続けて問題ないことが多いです。ただし、症状の変化には注意を払い、悪化の兆候があれば速やかに受診してください。

✨ 子どもと高齢者で特に注意すべきポイント

インフルエンザの経過は年齢によって異なります。特に子どもと高齢者では注意すべきポイントがあります。

💧 子どもの場合の注意点

子どもはインフルエンザで二峰性発熱を起こしやすい傾向があります。そのため、熱がぶり返すこと自体は珍しくありません。しかし、子どもは重篤な合併症であるインフルエンザ脳症のリスクがあるため、注意深い観察が必要です。

インフルエンザ脳症の初期症状としては、意識障害(呼びかけに応じない、ぼんやりしている)、けいれん、異常行動(意味不明な言動、急に走り出すなど)があります。これらの症状が見られた場合は、すぐに医療機関を受診してください。

また、中耳炎も子どもに多い合併症です。耳を痛がる、耳を触る、機嫌が悪いなどの様子があれば、中耳炎を疑って受診することをおすすめします。

✨ 高齢者の場合の注意点

高齢者は免疫機能が低下しているため、インフルエンザが重症化しやすいです。また、典型的な症状が出にくく、高熱にならないこともあるため、症状の把握が難しいことがあります。

高齢者で最も注意すべき合併症は肺炎です。咳が長引く、痰が増える、息苦しさがある、食欲が低下するなどの症状があれば、肺炎の可能性を考えて受診が必要です。

また、高齢者は脱水になりやすいため、水分摂取には特に注意が必要です。食欲がなくても、少しずつでも水分を摂るよう心がけましょう。自分で水分を摂ることが難しい場合は、医療機関での点滴などが必要になることもあります。

📌 基礎疾患がある方の注意点

糖尿病、心臓病、慢性呼吸器疾患、腎臓病、免疫不全などの基礎疾患がある方は、インフルエンザが重症化するリスクが高いです。これらの方は、熱がぶり返した場合は早めに主治医に相談することをおすすめします。

また、免疫抑制剤を使用している方、妊婦の方も重症化のリスクがあるため、同様に注意が必要です。

📌 熱のぶり返しを防ぐための過ごし方

インフルエンザからの回復を早め、熱のぶり返しを防ぐためには、適切な療養生活が重要です。

💧 ▶️ 十分な休養を取る

最も重要なのは、十分な休養を取ることです。熱が下がったからといってすぐに通常の活動に戻らず、解熱後も2日程度は自宅で安静にすることをおすすめします。この期間は、体がウイルスを完全に排除し、免疫力を回復させるために必要な時間です。

睡眠も十分に取りましょう。睡眠中に免疫細胞が活発に働き、体の回復が進みます。昼間でも眠たければ、無理せず休むことが大切です。

🔹 栄養と水分を適切に摂る

回復期には、バランスの良い食事を心がけましょう。たんぱく質は免疫細胞の材料となるため、肉、魚、卵、大豆製品などを積極的に摂りましょう。ビタミンCやビタミンAも免疫機能をサポートするため、野菜や果物も取り入れてください。

食欲がない場合は、消化の良いおかゆやうどん、スープなどから始めましょう。無理に食べる必要はありませんが、水分だけは意識して摂ることが重要です。

📍 体を冷やさない

回復期に体を冷やすと、免疫力が低下して熱がぶり返す原因になることがあります。室温を適切に保ち、必要に応じて重ね着をするなどして、体温調節に気を配りましょう。

ただし、高熱が出ているときに厚着をしすぎると、熱がこもって逆効果になることもあります。汗をかいたら着替える、布団を調節するなど、状況に応じた対応が必要です。

💫 学校や職場への復帰のタイミング

学校保健安全法では、インフルエンザの出席停止期間は「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」と定められています。この期間は感染力が残っている可能性があり、また体力も完全に回復していないため、自宅で療養することが大切です。

職場への復帰についても同様の考え方が適用されます。無理をして早く復帰すると、自分の体調悪化だけでなく、周囲への感染拡大にもつながるため、十分に回復してから復帰するようにしましょう。

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🦠 次シーズンに向けた予防

インフルエンザから回復した後は、次シーズンに向けた予防も重要です。毎年のワクチン接種は、感染予防だけでなく重症化予防にも効果があります。特に、小児、高齢者、基礎疾患のある方は、積極的な接種が推奨されています。

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🎯 よくある質問

インフルエンザで熱が下がった翌日にまた熱が出ました。これは普通のことですか?

インフルエンザでは二峰性発熱という現象があり、一度解熱した後に再び発熱することは珍しくありません。特に小児では10〜20%程度にみられるとされています。2回目の発熱が1〜2日程度で改善し、他に気になる症状がなければ経過観察で問題ないことが多いですが、症状が悪化したり長引いたりする場合は医療機関を受診してください。

同じシーズンに2回インフルエンザにかかることはありますか?

はい、同じシーズンに2回インフルエンザにかかることはあり得ます。インフルエンザウイルスにはA型やB型など複数の型があり、一つの型に感染して免疫ができても、別の型には免疫がないためです。2025-2026シーズンはA型H3N2(サブクレードK)とA型H1N1が混在して流行しているため、異なる亜型への再感染にも注意が必要です。

熱がぶり返したときに再度病院でインフルエンザの検査を受けるべきですか?

解熱後数日以内の再発熱であれば、二峰性発熱の可能性が高く、必ずしも再検査は必要ありません。ただし、1週間以上経過してからの発熱や、咳や痰の悪化、呼吸困難などの新たな症状がある場合は、別のウイルスへの再感染や二次感染(細菌性肺炎など)の可能性があるため、医療機関を受診して検査を受けることをおすすめします。

子どもがインフルエンザで熱がぶり返しました。学校はいつから行けますか?

学校保健安全法では、インフルエンザの出席停止期間は「発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児は3日)を経過するまで」と定められています。熱がぶり返した場合は、最後に解熱した日を基準として再カウントする必要があります。また、体力が完全に回復してから登校させることが、お子さんの健康のためにも周囲への感染防止のためにも大切です。

インフルエンザの薬を飲み終わった後に熱がぶり返すのはなぜですか?

抗インフルエンザ薬はウイルスの増殖を抑える効果がありますが、ウイルスを直接殺すわけではありません。薬の効果でウイルスの増殖が抑えられている間に解熱しても、薬の服用が終わった後に残存していたウイルスが再び増殖し、免疫反応として発熱することがあります。これは二峰性発熱の一因とも考えられています。処方された薬は指示通りに最後まで服用することが重要です。

2025年に流行しているサブクレードKは熱がぶり返しやすいですか?

サブクレードKが特に二峰性発熱を起こしやすいという明確なデータは現時点ではありません。ただし、サブクレードKは従来のウイルスと抗原性が異なるため、過去の感染やワクチンで得た免疫が十分に機能しない可能性があります。そのため、ウイルスの排除に時間がかかり、発熱が長引いたり変動したりするケースがあるかもしれません。症状が気になる場合は、早めに医療機関を受診してください。


📋 参考文献


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監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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