食事中にむせやすくなった、飲み込みに時間がかかる、喉に食べ物が引っかかる感じがする——こうした症状に心当たりはありませんか。これらは嚥下障害(えんげしょうがい)の初期サインかもしれません。嚥下障害は加齢とともに増加する傾向があり、誤嚥性肺炎などの深刻な合併症を引き起こす可能性もあります。しかし、早期に気づいて適切な対策を取れば、症状の進行を防ぎ、安全に食事を楽しみ続けることができます。本記事では、自宅で簡単にできる嚥下障害のセルフチェック方法から、チェック結果の見方、日常生活での対処法、そして医療機関を受診すべきタイミングまで、詳しく解説します。ご自身やご家族の飲み込み機能が気になる方は、ぜひ参考にしてください。
目次
- 嚥下障害とは何か
- 嚥下障害の主な原因
- 自宅でできる嚥下障害のセルフチェック方法
- チェック結果の見方と判断基準
- 嚥下障害の危険なサインと受診の目安
- 自宅でできる嚥下機能改善のための対策
- 家族ができるサポートと見守りのポイント
- 嚥下障害の検査と治療について
- よくある質問
- 参考文献
🩺 嚥下障害とは何か
嚥下障害とは、食べ物や飲み物を口から胃まで運ぶ過程に問題が生じる状態を指します。正常な嚥下(飲み込み)は、口腔期・咽頭期・食道期という3つの段階を経て行われますが、いずれかの段階で障害が起こると、スムーズに飲み込めなくなります。
⚙️ 嚥下のメカニズム
私たちが食べ物を飲み込むとき、実は非常に複雑な動作が瞬時に行われています。
まず口腔期では、食べ物を歯で噛み砕き、唾液と混ぜて飲み込みやすい塊(食塊)を作ります。次に咽頭期では、舌が食塊を喉の奥へ送り込み、喉頭蓋が気管の入り口を塞いで食べ物が気管に入らないようにします。最後に食道期では、食道の蠕動運動によって食塊が胃へと運ばれます。
これらの動作は通常1秒未満で完了し、私たちはほとんど意識することなく行っています。
⚠️ 嚥下障害が起こるとどうなるか
嚥下障害が起こると、食べ物や飲み物が本来の経路である食道ではなく、気管に入ってしまう「誤嚥」が起こりやすくなります。
誤嚥が繰り返されると、誤嚥性肺炎を発症するリスクが高まります。また、十分に食事が摂れなくなることで栄養不良や脱水を引き起こしたり、食事への恐怖心から食べる楽しみが失われたりすることもあります。高齢者においては、誤嚥性肺炎は死因の上位を占める深刻な疾患であり、嚥下障害の早期発見と適切な対応が非常に重要です。
🔍 嚥下障害の主な原因
嚥下障害を引き起こす原因は多岐にわたります。原因を理解することで、予防や早期発見につなげることができます。
👴 加齢による変化
加齢に伴い、嚥下に関わる筋力や感覚機能は徐々に低下していきます。舌や喉の筋肉が弱くなると、食べ物を送り込む力が弱まります。また、喉の感覚が鈍くなることで、誤嚥しても咳き込む反射が遅れることがあります。
唾液の分泌量も減少するため、食べ物がまとまりにくくなり、飲み込みづらさを感じやすくなります。こうした加齢による嚥下機能の低下は「老嚥(ろうえん)」とも呼ばれ、多くの高齢者に見られる現象です。
🧠 神経・筋疾患
脳卒中(脳梗塞・脳出血)は、嚥下障害の最も多い原因の一つです。脳の嚥下中枢や関連する神経が損傷されると、嚥下のタイミングや協調性に問題が生じます。
その他の疾患として:
- パーキンソン病:筋肉のこわばりや動作の緩慢さにより、嚥下がスムーズに行えなくなる
- 筋萎縮性側索硬化症(ALS):進行とともに嚥下障害を引き起こす
- 多発性硬化症:神経変性により嚥下機能に影響
🫀 頭頸部の疾患
咽頭がんや食道がんなどの腫瘍は、物理的に食べ物の通り道を狭めることで嚥下障害を引き起こします。また、これらの疾患に対する手術や放射線治療の後遺症として、嚥下障害が残ることもあります。
甲状腺の病気や頸椎の異常も、周囲の組織を圧迫して飲み込みに影響を与える場合があります。
🔄 その他の原因
胃食道逆流症(GERD)では、胃酸が食道に逆流することで食道の炎症や狭窄を起こし、嚥下困難感を引き起こすことがあります。
その他の要因:
- 認知症の進行:食べ物を認識する能力や食事への集中力の低下
- 薬剤の副作用:口腔乾燥や筋力低下
📋 自宅でできる嚥下障害のセルフチェック方法
嚥下障害が疑われる場合、医療機関での専門的な検査を受ける前に、自宅で簡単にできるセルフチェックがあります。以下に紹介する方法は、医療現場でも使用されているスクリーニング検査を家庭向けにアレンジしたものです。
ただし、これらはあくまで目安であり、正確な診断には専門家による評価が必要です。
💧 反復唾液嚥下テスト(RSST)
反復唾液嚥下テストは、唾液を繰り返し飲み込む動作を観察することで、嚥下機能を評価する方法です。特別な道具を必要とせず、誰でも簡単に実施できます。
実施方法:
- 椅子に楽な姿勢で座る
- 口の中を軽く湿らせるために、少量の水を口に含んで吐き出すか、口の中で唾液を溜める
- 準備ができたら、30秒間で何回唾液を飲み込めるかを数える
- 飲み込んだかどうかは、喉仏(甲状軟骨)が上下に動くことで確認
- 家族に喉元を軽く触れてもらいながら行うと、より正確にカウントできる
判定の目安:
- 3回以上:正常範囲
- 2回以下:嚥下機能の低下が疑われ、専門家による評価を推奨
🥤 水飲みテスト(改訂水飲みテスト)
水飲みテストは、実際に水を飲み込む様子を観察して嚥下機能を評価する方法です。
準備するもの:
- 冷水3ml(小さじ約半分程度)
- ティースプーン
実施方法:
- 椅子にしっかり座り、やや前かがみの姿勢をとる
- ティースプーンで冷水3mlを口に含む
- 合図とともに飲み込む
- 飲み込みにかかる時間、むせの有無、飲み込み後の声の変化を観察
評価のポイント:
- ✅ 正常:問題なく飲み込めて、むせがなく、追加で空嚥下(から飲み込み)を2回行っても異常なし
- ⚠️ 要注意:むせがある、飲み込みに時間がかかる、飲み込み後に声がかすれる
注意事項:このテストは誤嚥のリスクがあるため、明らかに嚥下障害がある方や意識がはっきりしない方には実施しないでください。
🍮 フードテスト
フードテストは、ゼリーやプリンなど、まとまりやすく飲み込みやすい食品を使って嚥下機能を評価する方法です。水よりも誤嚥のリスクが低いため、より安全に実施できます。
準備するもの:
- ゼリーまたはプリン(ティースプーン1杯分、約4g程度)
- なめらかで均一な食感のものを選び、果肉入りや粒のあるものは避ける
観察ポイント:
- 口を開けたときに口腔内に残留がないか
- 飲み込みに時間がかかっていないか
- むせがないか
- 飲み込み後の呼吸に変化がないか
📝 質問票によるセルフチェック
以下の質問に「はい」または「いいえ」で回答してください。日常の食事場面を思い出しながら答えることで、嚥下障害のリスクを把握できます。
- 食事中や食後にむせることがよくある
- 飲み込みに時間がかかると感じる
- 食べ物が喉に引っかかる感じがする
- 食事中に咳き込むことがある
- 固いものが食べにくくなった
- 水分を飲むときにむせやすい
- 食事に以前より時間がかかるようになった
- 食後に声がかすれることがある
- 体重が減ってきた
- 食事が億劫になった、または食欲が落ちた
- 痰が絡みやすくなった
- 夜間に咳が出ることがある
- 原因不明の発熱を繰り返している
判定基準:
- 3つ以上「はい」:嚥下機能に問題がある可能性
- 特に項目1、2、3、4に該当する場合は、早めに医療機関への相談を検討
💪 首の筋力チェック
首の筋力は嚥下機能と密接に関連しています。首の筋力が低下すると、嚥下時に必要な喉頭の動きが弱くなり、誤嚥のリスクが高まります。
チェック方法:
- 仰向けに寝た状態で、肩を床につけたまま頭だけを持ち上げる
- つま先を見る姿勢を取る
- この姿勢を30秒以上維持できるかチェック
判定:
- ✅ 30秒以上維持可能:首の筋力は十分
- ⚠️ 30秒未満または頭を持ち上げることが困難:嚥下に必要な筋力が低下している可能性
📊 チェック結果の見方と判断基準
セルフチェックの結果をどのように解釈し、次のステップにつなげればよいかを解説します。
✅ 問題なしと判断できる場合
以下の条件を満たす場合は、現時点では嚥下機能に大きな問題はないと考えられます:
- 反復唾液嚥下テスト:30秒間に3回以上の嚥下
- 水飲みテスト・フードテスト:むせや残留がない
- 質問票:該当項目が2つ以下
しかし、加齢に伴い嚥下機能は徐々に低下していくため、定期的なセルフチェックを継続することをお勧めします。予防的な嚥下体操を日常に取り入れることも効果的です。
⚠️ 注意が必要と判断される場合
以下の状態は、嚥下機能の低下が始まっている可能性があります:
- 反復唾液嚥下テスト:30秒間に2回の嚥下
- 水飲みテスト・フードテスト:軽度のむせや時間がかかる
- 質問票:該当項目が3〜5つ
この段階では、食事の形態や食べ方の工夫、嚥下体操の実施など、自宅でできる対策を積極的に取り入れることが重要です。また、かかりつけ医に相談し、必要に応じて専門的な評価を受けることを検討してください。
🚨 早急な対応が必要と判断される場合
以下の状態は、嚥下障害がかなり進行している可能性があります:
- 反復唾液嚥下テスト:30秒間に1回以下の嚥下
- 水飲みテスト・フードテスト:明らかなむせや飲み込めない状態
- 質問票:該当項目が6つ以上
速やかに医療機関を受診し、専門的な嚥下機能評価を受けることを強くお勧めします。特に、体重減少や繰り返す発熱がある場合は、誤嚥性肺炎のリスクが高いため、早急な対応が必要です。
🚨 嚥下障害の危険なサインと受診の目安
嚥下障害の中には、すぐに医療機関を受診すべき危険なサインがあります。以下の症状がある場合は、速やかに専門家の診察を受けてください。
🚑 緊急性の高いサイン
以下の症状は緊急事態です。すぐに救急車を呼ぶか、救急外来を受診してください:
- 食べ物が完全に詰まって飲み込めない状態が続く
- 呼吸困難を伴う場合
- 急に嚥下障害が出現し、片側の手足のしびれや脱力、ろれつが回らないなどの症状を伴う場合(脳卒中の疑い)
⏰ 早めの受診が必要なサイン
以下のような症状がある場合は、数日以内に医療機関を受診することをお勧めします:
- 原因不明の発熱を繰り返している(誤嚥性肺炎の可能性)
- 体重が1か月で3kg以上減少
- 食事中に毎回むせる、または食事を避けるようになっている
- 声のかすれや嗄声が持続
- 喉の痛みや違和感が2週間以上続く
🏥 どの診療科を受診すべきか
嚥下障害の原因は多岐にわたるため、症状によって適切な診療科が異なります。まずはかかりつけ医に相談するのがよいでしょう。
専門科を直接受診したい場合の目安:
- 耳鼻咽喉科:嚥下障害の評価と治療を専門的に行う。嚥下内視鏡検査(VE)などの専門検査が可能
- リハビリテーション科:言語聴覚士による嚥下リハビリテーションを受けられる
- 神経内科:脳卒中やパーキンソン病などの神経疾患が原因と考えられる場合
- 消化器内科:食道の病気や逆流性食道炎が原因と考えられる場合
🏠 自宅でできる嚥下機能改善のための対策
嚥下機能の低下が疑われる場合、自宅でできる対策を実践することで、症状の進行を防ぎ、安全に食事を続けることができます。
🤸 嚥下体操の実践
嚥下に関わる筋肉を鍛える体操を毎日続けることで、嚥下機能の維持・改善が期待できます。食事の前に行うと、嚥下に関わる筋肉のウォーミングアップになり、より安全に食事を摂ることができます。
首の体操:
- 首をゆっくり前後左右に倒す
- 左右にゆっくり回す
- それぞれ5回程度行う
肩の体操:
- 両肩をすくめるように持ち上げ、ストンと落とす動作を10回
- 肩を前後に大きく回す
口の体操:
- 口を大きく開けて「あー」と5秒間声を出す
- 口をすぼめて「うー」と5秒間声を出す
- 5回繰り返す
舌の体操:
- 舌を前に出したり引っ込めたりする
- 舌を左右に動かす
- 口の中で上あごを舌で押す
パタカラ体操:
- 「パ・タ・カ・ラ」をはっきりと発音する練習
- 嚥下に必要な口腔機能の維持に効果的
🍽️ 食事の工夫
食事の形態や食べ方を工夫することで、誤嚥のリスクを減らすことができます。
食事の形態について:
- 水分にとろみをつける:市販のとろみ調整食品を使用
- 固いものは小さく切る:軟らかく調理する
- パサパサしたものはあんかけに:マヨネーズで和えてまとまりやすくする
食べ方について:
- 一口の量を少なくし、よく噛んでから飲み込む
- 時間をかけてゆっくり食べる
- 食事中はできるだけ会話を控え、食べることに集中
- 飲み込むときは少し顎を引く(うつむき加減)
食事の姿勢について:
- 背筋を伸ばし、やや前傾の姿勢
- テーブルと椅子の高さを調整し、足が床にしっかりつくように
- ベッドで食事をする場合は、上半身を60度以上起こす
🦷 口腔ケアの徹底
口腔内の清潔を保つことは、誤嚥性肺炎の予防に非常に重要です。口の中に細菌が多いと、たとえ少量の誤嚥でも肺炎を起こすリスクが高まります。
- 毎食後の歯磨きを習慣に
- 歯だけでなく、舌や頬の内側、上あごも清掃
- 義歯使用者は毎食後に義歯を外して洗浄
- 口腔乾燥がある方は、こまめな水分補給や口腔保湿剤の使用
- 定期的な歯科受診
🌱 生活習慣の改善
全身の健康状態を維持することも、嚥下機能の維持に重要です:
- 適度な運動:全身の筋力維持
- ウォーキング:心肺機能の維持
- 十分な睡眠と休養:免疫力の維持
- 禁煙:喉の粘膜を保護
👨👩👧👦 家族ができるサポートと見守りのポイント
嚥下障害がある方の食事を見守る家族にとって、適切なサポートの方法を知っておくことは重要です。
👀 食事中の見守りポイント
食事中は以下の点を観察しましょう:
- むせや咳き込みがないか
- 食べ物が口の中に長く残っていないか
- 飲み込みに時間がかかっていないか
- 食事中に急に静かになったり、苦しそうな表情を見せていないか
- 飲み込んだ後の声のかすれや呼吸の変化
食事を急かさず、本人のペースで食べられるように見守ることが大切です。話しかけて気を散らすと誤嚥のリスクが高まるため、食事中はできるだけ静かな環境を保ちましょう。
📈 日常生活での変化に気づく
嚥下障害は徐々に進行することが多いため、日常生活の中での小さな変化に気づくことが重要です:
- 食事量の減少
- 食事時間の延長
- 特定の食べ物を避けるようになった
- 体重の変化:定期的な体重測定
- 原因不明の発熱や咳、痰の増加
🆘 緊急時の対応
食べ物がのどに詰まった場合の対処法を事前に知っておくことも大切です:
- 本人が咳き込んでいる場合:咳を続けさせて自力で吐き出せるよう促す
- 咳ができない場合:背部叩打法(背中を強くたたく)や腹部突き上げ法(ハイムリック法)を実施
- 顔色が悪くなっている場合:迷わず救急車を呼ぶ
これらの応急処置法は消防署や地域の講習会で学ぶことができますので、事前に受講しておくことをお勧めします。
🔬 嚥下障害の検査と治療について
医療機関で行われる嚥下障害の検査と治療について、概要を紹介します。
📊 専門的な検査
医療機関では、より詳細な嚥下機能の評価が行われます。
嚥下内視鏡検査(VE):
- 細い内視鏡を鼻から挿入し、喉の動きを直接観察
- 実際に食べ物を飲み込む様子を観察
- 誤嚥の有無や程度を評価
嚥下造影検査(VF):
- 造影剤を含んだ食べ物を飲み込み、X線透視で嚥下の様子を観察
- 口から胃までの嚥下過程全体を評価
- 誤嚥のタイミングや原因を詳しく調査
🏃 嚥下リハビリテーション
嚥下障害の治療の中心は、嚥下リハビリテーションです。言語聴覚士(ST)を中心とした専門職が、個々の状態に合わせた訓練プログラムを作成します。
間接訓練:
- 食べ物を使わずに嚥下に関わる筋肉や感覚を鍛える訓練
- 舌や喉の運動訓練
- 発声訓練、感覚刺激
直接訓練:
- 実際に食べ物を使って行う訓練
- 安全に飲み込める食形態から開始し、徐々にステップアップ
- 姿勢の調整や嚥下法の工夫
💊 その他の治療
嚥下障害の原因となっている疾患がある場合は、その治療も並行して行われます:
- 脳卒中後の嚥下障害:全身のリハビリテーションと併せて嚥下訓練
- 胃食道逆流症:薬物療法や生活指導
- 構造的な問題:手術が検討されることも
- 重度の嚥下障害:経管栄養(胃ろうなど)が選択肢となることも
これらの治療方針は、患者さんの状態や希望を踏まえて、医療チームと相談しながら決定されます。

❓ よくある質問
特に症状がない場合でも、65歳以上の方は3か月に1回程度のセルフチェックをお勧めします。嚥下機能の低下が疑われる方は、月に1回程度のチェックを行い、変化を記録しておくと医療機関を受診する際に役立ちます。
むせやすい食べ物として、水やお茶などのサラサラした液体、パンやクッキーなどのパサパサしたもの、こんにゃくやわかめなど噛み切りにくいもの、みかんやぶどうなど口の中でバラバラになりやすいもの、酸味の強いものや香辛料の効いたものがあります。とろみをつけた液体や、均一でなめらかな食感のものは比較的飲み込みやすいです。
はい、あります。これは「不顕性誤嚥」または「サイレントアスピレーション」と呼ばれます。喉の感覚が低下している場合、誤嚥しても咳き込む反射が起こらないことがあります。特に高齢者や脳卒中後の方に多く見られます。むせがなくても、食後の声のかすれ、原因不明の発熱、痰の増加などがある場合は誤嚥を疑う必要があります。
原因や程度によりますが、改善する可能性はあります。特に脳卒中後の嚥下障害は、適切なリハビリテーションにより回復することが多いです。加齢による嚥下機能低下も、嚥下体操などのトレーニングで維持・改善できる場合があります。ただし、進行性の神経疾患などでは、機能の維持や低下の進行を遅らせることが目標となることもあります。
とろみ剤は、飲み物や汁物に加えてかき混ぜることで、液体にとろみをつけることができます。製品によって使用量や使い方が異なるため、パッケージの説明をよく読んで使用してください。とろみの程度は「薄いとろみ」「中間のとろみ」「濃いとろみ」の3段階が一般的で、本人の嚥下機能に合わせて調整します。適切なとろみの程度は医療専門家に相談することをお勧めします。
薬の服用が困難な場合は、主治医や薬剤師に相談してください。錠剤やカプセルを粉
監修者医師
高桑 康太 医師
保有資格
ミラドライ認定医
略歴
- 2009年 東京大学医学部医学科卒業
- 2009年 東京逓信病院勤務
- 2012年 東京警察病院勤務
- 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
- 2019年 当院治療責任者就任
- 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
- 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
- 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
- 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報
佐藤 昌樹 医師
保有資格
日本整形外科学会整形外科専門医
略歴
- 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
- 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
- 2012年 東京逓信病院勤務
- 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
- 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務
嚥下障害は様々な原因で起こりますが、多くの場合、早期に気づいて適切な対策を取ることで症状の進行を予防できます。「むせやすくなった」「食事に時間がかかる」といった軽微な変化も見逃さず、セルフチェックを活用して早めに対応することが大切です。