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乳児脂漏性皮膚炎とは?原因・症状・正しいケア方法を解説

🍼 赤ちゃんの頭に黄色いかさぶたのようなもの…それ、実は「乳児脂漏性皮膚炎」かもしれません。

💬
「頭のカサカサ、洗っても取れない…これって大丈夫?」
「アトピーと何が違うの?受診すべき?」
👩‍⚕️
この記事を読めば、正しいケア方法・受診タイミング・アトピーとの見分け方がまるっとわかります!

🚨 こんな状態、放置してませんか?

  • 頭・顔のかさぶたがどんどん広がっている
  • 赤みや湿疹が体にまで広がってきた
  • ケアしても全然よくならない

👆 当てはまるなら、アトピーの可能性も。早めの受診が大切です。

📋 この記事でわかること

✅ 乳児脂漏性皮膚炎の原因・症状
✅ 自宅でできる正しいケア方法
アトピーとの見分け方
今すぐ受診すべきサイン

👇 まずは記事を読んで正しい知識を!


目次

  1. 乳児脂漏性皮膚炎とはどんな病気?
  2. 乳児脂漏性皮膚炎の原因
  3. 乳児脂漏性皮膚炎の主な症状と好発部位
  4. 乳児脂漏性皮膚炎の経過と予後
  5. 乳児脂漏性皮膚炎の診断方法
  6. 自宅でできるケア方法・日常のスキンケア
  7. 医療機関での治療方法
  8. アトピー性皮膚炎との見分け方
  9. 受診のタイミング・医療機関への相談目安
  10. まとめ

この記事のポイント

乳児脂漏性皮膚炎は新生児期に多い皮脂過剰による皮膚炎で、多くは生後6〜12か月で自然治癒するが、症状が重い場合やアトピー性皮膚炎との鑑別が必要な場合は皮膚科・小児科への早期受診が推奨される。

💡 乳児脂漏性皮膚炎とはどんな病気?

乳児脂漏性皮膚炎(にゅうじしろうせいひふえん)とは、生後まもない赤ちゃんの皮膚に生じる慢性的な炎症性皮膚疾患のひとつです。英語ではInfantile Seborrheic Dermatitisとも呼ばれ、脂漏性湿疹(しろうせいしっしん)とも表現されることがあります。

この疾患は主に、皮脂の分泌が活発な部位に発症します。頭皮、顔面、耳介周辺、わきの下、おむつの当たる部分(おむつ皮膚炎との合併も多い)などが代表的な部位です。頭皮に生じた場合は「揺りかごキャップ(cradle cap)」とも呼ばれます。

赤ちゃんの皮膚に黄色や褐色のかさぶた状の鱗屑(うろこのようなもの)が付着している状態が特徴的で、初めて見た保護者はひどく驚くことも少なくありません。しかし多くの場合、かゆみや痛みはほとんどなく、赤ちゃんが不機嫌になることも少ないのが一般的です。

乳児脂漏性皮膚炎は、新生児から生後3か月ごろの間に発症することが多く、生後6か月を過ぎると皮脂分泌が落ち着いてくるため、自然に軽快するケースがほとんどです。統計的にも、乳幼児のかなりの割合が経験するとされており、珍しい疾患ではありません。

ただし、症状が重かったり、長期間持続したり、全身に広がったりするケースもあるため、早期に適切なケアや治療を行うことが大切です。

Q. 乳児脂漏性皮膚炎の主な原因は何ですか?

乳児脂漏性皮膚炎の主な原因は、母体由来のホルモン影響による皮脂の過剰分泌です。加えて、皮膚に常在する真菌マラセチアの増殖、生まれたばかりの赤ちゃんの皮膚バリア機能の未熟さ、遺伝的素因や高温多湿などの環境因子も発症に関与していると考えられています。

📌 乳児脂漏性皮膚炎の原因

乳児脂漏性皮膚炎の原因はまだ完全には解明されていませんが、現在いくつかの要因が関係していると考えられています。

✅ 皮脂の過剰分泌

赤ちゃんはお母さんのお腹の中にいる間、母体から性ホルモンの影響を受けています。この影響により、生後しばらくは皮脂腺(皮脂を分泌する器官)が活発に働き、皮脂が過剰に分泌されます。皮脂が多すぎると毛穴や皮膚表面に蓄積し、炎症を引き起こすことがあります。

この皮脂過剰の状態は、生後3〜6か月ごろには徐々に落ち着いてくるため、それに連動して乳児脂漏性皮膚炎も自然に改善することが多いとされています。

📝 マラセチアというカビの関与

皮膚に常在する真菌(カビの一種)であるマラセチア(Malassezia)が、乳児脂漏性皮膚炎の発症に関与しているという研究報告があります。マラセチアは皮脂を好んで増殖し、皮脂を遊離脂肪酸に分解します。この遊離脂肪酸が皮膚への刺激や炎症を引き起こす可能性があると考えられています。

ただし、マラセチアはもともと皮膚に存在する常在菌であり、健康な状態でも存在しています。乳児の皮脂分泌が多い環境がマラセチアの増殖を促し、それが炎症の引き金になると推測されています。

🔸 皮膚バリア機能の未発達

生まれたばかりの赤ちゃんの皮膚は、大人と比べてバリア機能が未熟です。外部からの刺激や細菌・真菌に対する防御機能が十分に発達していないため、皮膚トラブルが起きやすい状態にあります。乳児脂漏性皮膚炎は、こうした皮膚バリア機能の未熟さも一因と考えられています。

⚡ 遺伝的要因・家族歴

脂漏性皮膚炎は遺伝的な素因も関係していると言われており、家族(特に親)に脂漏性皮膚炎や脂性肌の方がいる場合、乳児にも発症しやすい傾向があるという報告があります。ただし、遺伝だけで発症するというわけではなく、環境因子との組み合わせが重要です。

🌟 環境因子

気温・湿度の高い環境では皮脂分泌が増えやすく、乳児脂漏性皮膚炎が悪化しやすい傾向があります。また、衣服や帽子などによる摩擦、汗によるむれも症状を悪化させる要因となります。夏場や梅雨の時期に症状が出やすいのはこのためです。

✨ 乳児脂漏性皮膚炎の主な症状と好発部位

乳児脂漏性皮膚炎の症状はさまざまですが、いくつかの特徴的な見た目があります。

💬 頭皮(揺りかごキャップ)

頭皮は最もよく発症する部位です。黄色〜褐色の、脂っぽいかさぶた状の鱗屑(りんせつ)が頭皮全体、あるいは一部に付着します。英語では「cradle cap(揺りかごキャップ)」と呼ばれるほど赤ちゃんにとってよくある症状です。

鱗屑は剥がれそうで剥がれず、無理に取ろうとすると皮膚を傷つけてしまうことがあります。また、頭皮の下の皮膚が赤くなっていることもあります。赤ちゃん自身がかゆがる様子は少ないですが、重症化すると赤みやただれを伴うことがあります。

✅ 顔面(眉毛・おでこ・鼻周囲)

眉毛の上、眉間、おでこ、鼻の周囲、耳の後ろなどに赤みや黄色っぽいかさぶたが出ることがあります。眉毛の部分に脂っぽい皮膚のかけらが付いているように見えることも多く、「眉毛が汚れている」と感じる親御さんもいます。

📝 耳介(じかい)周囲

耳の外側や耳の後ろ側にも発症することがあります。耳の後ろがじゅくじゅくした状態になったり、赤くただれたりするケースもあります。耳周囲の症状は、カンジダなどの他の感染症との鑑別が必要な場合もあります。

🔸 わきの下・首のしわ

赤ちゃんのふくふくとした体型から、首のしわやわきの下は汗やよだれがたまりやすい環境です。これらの部位も乳児脂漏性皮膚炎が発症しやすく、赤み・ただれ・かさぶたが生じることがあります。皮膚どうしが密着しているため蒸れやすく、症状が悪化しやすい傾向があります。

⚡ おむつ部分

股の付け根やおむつが当たるお尻の部分にも皮疹が出ることがあります。この部位は「おむつ皮膚炎」との合併が多く、鑑別が難しいケースもあります。おむつ交換をこまめに行い、清潔に保つことが重要です。

🌟 重症例では体幹部にも広がることも

通常は顔・頭皮・首周辺に限局していますが、重症の場合や適切なケアが行われない場合は、胸や背中などの体幹部にまで皮疹が広がることもあります。全身に広がるケースは比較的まれですが、そのような場合は早めに医療機関を受診することをおすすめします。

Q. 頭皮のかさぶたはどのようにケアすればよいですか?

乳児脂漏性皮膚炎による頭皮のかさぶたは、無理に剥がさず、入浴前にオリーブオイルやベビーオイルを頭皮に塗布して15〜30分なじませ鱗屑を柔らかくします。その後、ベビー用シャンプーで指の腹を使って優しく洗い流す方法が推奨されます。毎日継続することで症状の改善が期待できます。

🔍 乳児脂漏性皮膚炎の経過と予後

乳児脂漏性皮膚炎の最大の特徴のひとつが、多くの場合自然に治癒していくという点です。生後6か月を過ぎるころには母体由来のホルモンの影響がなくなり、皮脂の分泌量が落ち着いてきます。それとともに皮膚の症状も自然に軽快していくことがほとんどです。

一般的には生後2〜3か月ごろに症状のピークを迎え、生後6〜12か月ごろまでに自然消退することが多いとされています。ただし、個人差があり、中には1〜2歳ごろまで続く場合もあります。

乳児期に脂漏性皮膚炎を経験した赤ちゃんが、成人後に再び脂漏性皮膚炎を発症するリスクが高いかどうかについては、明確な関連性は示されていません。ただし、成人の脂漏性皮膚炎は乳児期とは発症機序や経過が異なるため、別疾患として考えることが一般的です。

また、乳児脂漏性皮膚炎とアトピー性皮膚炎の関係については研究が続いており、一部の報告では乳児脂漏性皮膚炎を経験した赤ちゃんがその後アトピー性皮膚炎に移行する可能性があるとも言われています。そのため、症状が長引く場合や繰り返す場合は皮膚科専門医への相談が推奨されます。

💪 乳児脂漏性皮膚炎の診断方法

乳児脂漏性皮膚炎の診断は、主に問診と視診(目で見て確認する診察)によって行われます。特別な検査が必要になることは少なく、皮膚の見た目と発症部位、経過の特徴から診断できることが多いです。

💬 問診でわかること

医師は以下のような内容を確認します。

  • 症状が始まった時期(生後何か月か)
  • 症状が出ている部位(頭皮、顔、首など)
  • かゆみの有無(赤ちゃんが頭や顔をこすっているかどうか)
  • 家族にアトピー性皮膚炎や脂漏性皮膚炎、アレルギー疾患の既往があるか
  • 使用しているスキンケア製品や洗浄料の種類
  • 授乳状況(母乳かミルクか)

✅ 視診・触診でわかること

実際に皮膚を見ることで、鱗屑の性状(脂っぽいか乾燥しているか)、皮膚の赤みの程度、病変の分布パターンなどを確認します。乳児脂漏性皮膚炎では、脂っぽい黄色〜褐色の鱗屑と皮脂分泌が多い部位への分布が特徴的なため、典型的な場合は視診だけで診断できることが多いです。

📝 他の疾患との鑑別が必要な場合

症状が非典型的であったり、重症度が高かったりする場合は、以下の疾患との鑑別診断が必要になることがあります。

  • アトピー性皮膚炎
  • 乾癬(かんせん)
  • 接触性皮膚炎
  • カンジダ症
  • 疥癬(かいせん)
  • 免疫不全症に伴う皮膚炎

なかでも乳児期のアトピー性皮膚炎との鑑別は、臨床的に難しい場合があります。鑑別のために真菌検査(カンジダやマラセチアの有無を調べる)や血液検査(アレルギー検査)が行われることもあります。

Q. 乳児脂漏性皮膚炎とアトピー性皮膚炎の違いは何ですか?

乳児脂漏性皮膚炎はかゆみが少なく、脂っぽい黄色〜褐色の鱗屑が特徴で、多くは生後6〜12か月で自然に治癒します。一方、アトピー性皮膚炎は強いかゆみを伴い、乾燥した湿疹が慢性的に繰り返します。生後6か月を過ぎても症状が続く場合は、皮膚科や小児科での鑑別診断を受けることが重要です。

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🎯 自宅でできるケア方法・日常のスキンケア

乳児脂漏性皮膚炎の多くは、適切な日常スキンケアによって改善が期待できます。以下に、家庭でできる具体的なケア方法を解説します。

🔸 頭皮のケア

頭皮のうろこ状のかさぶたを無理に引き剥がすのは絶対に避けてください。皮膚を傷つけ、感染症の原因になる可能性があります。正しいケアの手順は以下のとおりです。

  1. 入浴前にオリーブオイルやベビーオイルを頭皮に少量塗布し、15〜30分程度なじませます。これにより鱗屑が柔らかくなります。
  2. その後、ベビー用のシャンプーを使って頭皮を優しく洗います。強くこすらず、指の腹でマッサージするように洗ってください。
  3. しっかりとすすぎ、シャンプーの残りがないようにします。
  4. 洗い終わったら柔らかいタオルで水分を優しく拭き取ります。ゴシゴシとこするのは避けましょう。
  5. 柔らかいブラシで優しくとかすと、浮いた鱗屑を取り除きやすくなります。

この方法を毎日続けることで、頭皮の状態が徐々に改善していくことが期待できます。ただし、オイルを長時間放置しすぎると逆に皮脂が増えて悪化することもあるため、1時間以上おくのは避けた方がよいでしょう。

⚡ 顔・体のスキンケア

顔や体の皮疹部位は、以下のようなスキンケアを心がけましょう。

  • お風呂ではベビー用の低刺激石けん・ボディソープを使用し、泡立ててから優しく洗います
  • 洗った後は十分にすすぎ、清潔なタオルで優しく水分を拭き取ります。
  • 入浴後は保湿剤(ベビーローションなど)を全身に塗布して皮膚の乾燥を防ぎます。
  • 皮脂が多い頭皮や鼻周囲に過剰な保湿剤を塗ると皮脂をさらに増やす可能性があるため、症状が出ている部位への保湿剤塗布は医師に相談してから行うのが安心です。

🌟 入浴・清潔を保つ習慣

毎日入浴して清潔を保つことが基本のケアです。汗や皮脂が蓄積すると炎症が悪化しやすくなります。特に夏場は汗をかきやすいため、1日に2回沐浴・入浴させることも有効な場合があります。

ただし、洗いすぎも皮膚バリアを傷つける原因になります。石けんを使った洗浄は1日1回を基本とし、2回目のケアは水かぬるま湯で洗い流す程度にとどめるとよいでしょう。

💬 衣類・寝具の管理

肌に直接触れる衣類や寝具は、刺激の少ない素材(綿100%など)を選ぶと皮膚への摩擦刺激を軽減できます。洗濯には無香料・低刺激の洗剤を使用し、洗剤が残らないようしっかりすすぐことが大切です。

また、帽子や肌着が皮脂でベタつく場合はこまめに替えてあげましょう。通気性の良い衣類を選ぶことも、症状の悪化予防に役立ちます。

✅ 室内環境の管理

高温多湿の環境は皮脂分泌を増加させ、症状を悪化させることがあります。室内は適切な温湿度(温度20〜25℃、湿度50〜60%程度)を保つよう心がけましょう。エアコンを使う場合は乾燥しすぎないよう加湿も意識してください。

💡 医療機関での治療方法

自宅でのケアを行っても症状が改善しない場合、あるいは症状が重い場合は、医療機関での治療が必要になることがあります。

📝 保湿剤・スキンケア指導

まず医師から正しいスキンケアの方法や使用する保湿剤の選択についてアドバイスを受けることが多いです。市販のベビー用保湿剤以外に、医療用のヘパリン類似物質含有製剤(保湿効果の高い外用薬)が処方されることがあります。

🔸 ステロイド外用薬

炎症が強い場合は、弱いランクのステロイド外用薬が処方されることがあります。ステロイドというと副作用を心配する保護者の方も多いですが、適切な強さのものを適切な期間・使い方で使用する限り、安全性は高いとされています。自己判断で使用量を増減したり、突然使用を中止したりせず、医師の指示に従って使用することが重要です。

乳児の皮膚はデリケートで薬の吸収率が高いため、顔面など使用部位によっては慎重に使用量を調整する必要があります。処方された外用薬の使用方法は必ず確認し、不明な点は医師・薬剤師に相談しましょう。

⚡ 抗真菌薬

マラセチアが原因として強く疑われる場合や、ステロイド外用薬で改善しない場合には、抗真菌成分を含む外用薬(シャンプーや軟膏)が処方されることがあります。ただし、これらの薬剤は赤ちゃんへの使用に際して安全性が確認されているものを選ぶ必要があり、必ず医師の判断のもとで使用します。

🌟 抗ヒスタミン薬(かゆみ止め)

乳児脂漏性皮膚炎ではかゆみが少ないことが多いですが、かゆみが強い場合や夜間に掻いて傷をつくってしまう場合は、抗ヒスタミン薬(内服)が処方されることもあります。薬の選択や用量は赤ちゃんの年齢・体重に応じて調整されます。

💬 感染を合併した場合の治療

掻き傷などから細菌感染が生じた場合(とびひなど)は、抗菌薬の外用薬や内服薬が必要になることがあります皮膚がじゅくじゅくしていたり、膿が出ていたりする場合は早めに受診しましょう

Q. 乳児脂漏性皮膚炎はどんな場合に受診が必要ですか?

2〜4週間の自宅ケアで改善しない場合や、赤みやただれが強くなった場合、皮疹が体幹部・四肢まで広がった場合、皮膚がじゅくじゅくして膿が出る場合は早めに医療機関を受診してください。また生後6か月を過ぎても症状が続く場合も、アトピー性皮膚炎との鑑別のため皮膚科または小児科への相談が推奨されます。

📌 アトピー性皮膚炎との見分け方

乳児脂漏性皮膚炎と乳児期のアトピー性皮膚炎は、見た目が似ていることがあり、保護者だけでなく医師も鑑別に苦労することがあります。ここでは、両者の主な違いを整理します。

✅ 乳児脂漏性皮膚炎の特徴

  • 生後まもなく(生後2〜4週ごろ)から発症することが多い
  • 頭皮・顔面・体のしわ部位など皮脂の多い部位に好発する
  • 鱗屑が脂っぽく、黄色〜褐色の色調を持つことが特徴
  • かゆみが軽度か、ほとんどない
  • 赤ちゃん自身があまり気にしていない(不機嫌になりにくい)
  • 生後6か月〜1年で自然に治癒することが多い
  • 家族にアレルギー疾患がなくても発症する

📝 アトピー性皮膚炎の特徴

  • 生後2〜3か月以降に発症することが多い(乳児型では頭・顔から始まる)
  • 強いかゆみを伴うことが多い(赤ちゃんが顔をこすりつけたり、不機嫌になったりする)
  • 乾燥した皮膚(乾燥性の湿疹)が特徴的
  • 皮疹が増悪・寛解を繰り返す慢性的な経過をたどる
  • 家族にアトピー性皮膚炎・気管支喘息・アレルギー性鼻炎などのアレルギー疾患がある場合が多い
  • 自然に治癒せず、継続的な治療管理が必要なことが多い

🔸 経過で見分けることも重要

乳児期は両者の鑑別が難しいため、発症時期や症状の推移、家族歴などを総合的に評価することが大切です。「最初は脂漏性皮膚炎と思っていたが、生後6か月を過ぎても改善せず、アトピー性皮膚炎と診断された」というケースも珍しくありません

家庭でのケアを続けても症状が改善しない場合は、放置せずに皮膚科または小児科を受診して適切な診断を受けることが大切です。特に生後3か月を過ぎても頭皮や顔の症状が改善しない場合や、体幹部にも皮疹が広がってきた場合は専門医への受診を検討してください

✨ 受診のタイミング・医療機関への相談目安

乳児脂漏性皮膚炎は多くの場合、家庭でのケアで対応できますが、以下のような場合は早めに医療機関を受診することをおすすめします。

⚡ 医療機関を受診すべき症状・状況

  • 2〜4週間以上、自宅でケアを続けても症状が改善しない
  • 赤みやただれが強くなってきた
  • 皮疹の範囲が顔・頭皮だけでなく体幹部・四肢にも広がってきた
  • 赤ちゃんが強くかゆがっている様子がある(不機嫌・しきりに顔をこすりつけるなど)
  • 皮膚がじゅくじゅくしている・膿が出ている(二次感染の可能性)
  • 生後6か月を過ぎても症状が続いている
  • 発熱・全身状態の悪化を伴う
  • 家族にアレルギー疾患があり、アトピー性皮膚炎との鑑別が気になる

🌟 どの診療科に行けばいいか

乳児脂漏性皮膚炎は、皮膚科または小児科のどちらでも診てもらうことができます。症状が皮膚に限局している場合は皮膚科への受診が適しています。特にアトピー性皮膚炎との鑑別が必要な場合や専門的なスキンケア指導を求める場合は、小児皮膚科の専門医への受診をおすすめします

かかりつけの小児科がある場合は、まずそこに相談し、必要であれば皮膚科へ紹介してもらうというルートでも問題ありません。何よりも「放置しすぎない」ことが大切です。

💬 受診時に伝えると役立つこと

医師に正確な情報を伝えることで、スムーズな診断につながります。受診前に以下の点をまとめておくと役立ちます。

  • 症状が始まった時期(生後何日・何週・何か月ごろか)
  • 症状が出ている部位と変化の経過
  • 赤ちゃんのかゆがる様子の有無
  • 自宅で行っているケアの内容(シャンプー・オイルの種類、洗い方など)
  • 使用している保湿剤・スキンケア製品の名前
  • 授乳の状況(母乳・ミルク・混合)
  • 家族にアレルギー疾患・皮膚疾患の既往があるか

症状が出ている部位の写真をスマートフォンで撮っておくと、受診時に経過を医師に伝えやすくなります

👨‍⚕️ 当院での診療傾向【医師コメント】

高桑康太 医師(当院治療責任者)より

「当院では、乳児脂漏性皮膚炎を心配して来院される保護者の方が多く、「見た目が怖くて不安だった」というお声をよく伺います。多くの場合は適切なスキンケアで改善が期待できる良性疾患ですが、アトピー性皮膚炎との鑑別が必要なケースもあるため、生後6か月を過ぎても症状が続く場合や体幹部にまで広がる場合は、自己判断せずお早めにご相談ください。赤ちゃんの皮膚は繊細ですので、少しでも気になることがあれば、一人で抱え込まずに当院へお気軽にお越しいただければと思います。」

🔍 よくある質問

乳児脂漏性皮膚炎はいつ頃までに自然に治りますか?

多くの場合、生後6〜12か月ごろまでに自然に軽快します。生後2〜3か月ごろに症状のピークを迎えることが多く、母体由来のホルモンの影響が落ち着くにつれて皮脂分泌が減り、症状も改善していきます。ただし個人差があり、1〜2歳ごろまで続く場合もあります。

頭皮のかさぶたは無理に取っても大丈夫ですか?

無理に引き剥がすのは絶対に避けてください。皮膚を傷つけ、感染症の原因になる可能性があります。正しいケアとして、入浴前にオリーブオイルやベビーオイルを頭皮に塗布して15〜30分なじませ、鱗屑を柔らかくしてからベビー用シャンプーで優しく洗い流す方法が推奨されます。

アトピー性皮膚炎との違いはどこで見分けられますか?

主な違いはかゆみの強さと経過です。乳児脂漏性皮膚炎はかゆみが少なく赤ちゃんが不機嫌になりにくいのに対し、アトピー性皮膚炎は強いかゆみを伴い、症状を繰り返す慢性的な経過をたどります。また、生後6か月を過ぎても改善しない場合はアトピー性皮膚炎の可能性があるため、専門医への受診をおすすめします。

自宅でのケアはどのくらい続ければ良いですか?

自宅でのケアを2〜4週間続けても症状が改善しない場合は、医療機関への受診を検討してください。毎日の入浴による清潔ケアや適切な保湿が基本ですが、赤みやただれが強くなる・皮疹が体幹部に広がるなどの変化があれば、期間にかかわらず早めにご相談ください。

受診するなら皮膚科と小児科どちらが良いですか?

どちらでも診てもらえますが、症状が皮膚に限局している場合は皮膚科が適しています。アトピー性皮膚炎との鑑別が必要な場合や専門的なスキンケア指導を希望する場合は、小児皮膚科の専門医への受診をおすすめします。かかりつけの小児科がある場合はまずそこへ相談し、必要に応じて皮膚科へ紹介してもらう方法でも問題ありません。

💪 まとめ

乳児脂漏性皮膚炎は、生後まもない赤ちゃんに多くみられる皮膚トラブルです。黄色いかさぶた状のうろこが頭皮や顔に付着するその見た目は驚かれることが多いですが、多くの場合は生後6か月〜1年ほどで自然に改善していく良性の疾患です。

原因としては、母体由来のホルモンの影響による皮脂の過剰分泌や、マラセチアという真菌の関与、皮膚バリア機能の未熟さなどが挙げられています。自宅でのケアとしては、毎日の清潔ケア、オイルで鱗屑を柔らかくしてから優しくシャンプーする方法、適切な保湿などが有効です。

ただし、症状が重い場合、改善しない場合、アトピー性皮膚炎との鑑別が必要な場合は、早めに皮膚科または小児科を受診することが重要です。特に、生後6か月を過ぎても症状が続いている場合や、体幹部まで皮疹が広がっている場合は放置せずに専門医に相談してください。

赤ちゃんの皮膚は非常に繊細で、適切なケアがその後の皮膚健康に影響することもあります。保護者の方が正しい知識をもってケアすることが、赤ちゃんの健康な肌を守る第一歩です。少しでも不安を感じたときは、一人で悩まずに医療機関を頼ってください。アイシークリニック大宮院では、乳幼児の皮膚トラブルに関するご相談も受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。

📚 関連記事

📚 参考文献

  • 日本皮膚科学会 – 乳児脂漏性皮膚炎の診断基準・治療方針・アトピー性皮膚炎との鑑別に関する皮膚科学的ガイドライン
  • 厚生労働省 – 乳幼児の皮膚トラブル・母子保健に関する情報および乳児スキンケアの推奨事項
  • PubMed – 乳児脂漏性皮膚炎の原因(マラセチアの関与・皮脂分泌機序)および治療法に関する国際的な査読済み研究論文

監修者医師

高桑 康太 医師

保有資格

ミラドライ認定医

略歴

  • 2009年 東京大学医学部医学科卒業
  • 2009年 東京逓信病院勤務
  • 2012年 東京警察病院勤務
  • 2012年 東京大学医学部附属病院勤務
  • 2019年 当院治療責任者就任
  • 皮膚腫瘍・皮膚外科領域で15年以上の臨床経験と30,000件超の手術実績を持ち、医学的根拠に基づき監修を担当
  • 専門分野:皮膚腫瘍、皮膚外科、皮膚科、形成外科
  • 臨床実績(2024年時点) 皮膚腫瘍・皮膚外科手術:30,000件以上、腋臭症治療:2,000件以上、酒さ・赤ら顔治療:1,000件以上
  • 監修領域 皮膚腫瘍(ほくろ・粉瘤・脂肪腫など)、皮膚外科手術、皮膚がん、一般医療コラムに関する医療情報

佐藤 昌樹 医師

保有資格

日本整形外科学会整形外科専門医

略歴

  • 2010年 筑波大学医学専門学群医学類卒業
  • 2012年 東京大学医学部付属病院勤務
  • 2012年 東京逓信病院勤務
  • 2013年 独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院勤務
  • 2015年 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター病院勤務を経て当院勤務

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